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産褥子宮復古不全を詳細に:原因,症状,検査,治療など

公開日: : 最終更新日:2017/05/10 女性に多い病気

産褥子宮復古不全とは(概要)

産褥子宮復古不全(さんじょくしきゅうふっこふぜん)の産褥とは、妊娠・出産による母体の性器および全身の変化が、妊娠する前の状態に戻るまでの期間をいいます。
この期間のことは産褥期と呼ばれており、産褥期にある女性のことは褥婦(じょくふ)といいます。

通常、産褥期は出産後6~8週間にわたります。
産褥期に妊娠前の状態に戻る場所の代表は子宮であり、出産前のサイズやかたさにまで戻ることを子宮復古といいます。

子宮が元の状態に近付いていくためには子宮の収縮が必要ですが、これが正常に行なわれずに子宮の回復が遅れてしまっている状態を子宮復古不全といいます。

産褥子宮復古不全の原因

子宮復古不全を招く原因は一つではありません。
一番多いのは、胎盤や卵膜の一部が排出されることなく子宮のなかに残ってしまっていることです。

通常、胎盤や卵膜は出産後に自然とはがれて体外へと排出されますが、一部が残存してしまうことで子宮収縮が阻害されてしまい、子宮復古不全を引き起こしてしまいます。

また、悪露が子宮内で滞留していることも、子宮復古不全を招く一つの原因となります。

胎盤や卵膜が子宮内に残ってしまうこと、子宮内に悪露が滞留していること以外の子宮復古不全の原因には病気があり、子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)、子宮内膜炎(しきゅうないまくえん)、子宮筋層炎(しきゅうきんそうえん)といった子宮内感染によって招くケースもあります。

また、多胎妊娠、羊水過多症、巨大児などによって子宮筋が伸び広がり過ぎていることや、疲れていることによって子宮復古不全を起こしてしまうこともあります。

そのほか、微弱陣痛(びじゃくじんつう)、子宮収縮抑制薬の長期にわたる使用、授乳を行なわない、母体が疲れている、必要以上の安静、排尿・排便の我慢や便秘といったことによっても子宮復古不全は起こります。

産褥子宮復古不全の症状

子宮復古不全では子宮収縮不良の状態になりますが、これによって止血がうまくいかず、さらに子宮内膜が順調に再構築されなくなります。

こうした問題が起こっているために起こる代表的な症状としては、血性悪露(けっせいおろ)をあげることができます。

血性悪露は分娩後に分泌されるおりものが、血液のような状態になる症状のことです。
この症状が解消されないまま長く続いている状態であれば、子宮復古不全を招いている可能性があります。

また、子宮復古不全の場合には悪露自体の量も通常に比べて増加します。
悪露は細菌にとって都合のいい環境であり、子宮内膜炎や子宮筋層炎といった子宮内感染を同時に起こすリスクを高めてしまいます。

なお、悪露は出産後に体外へと排出される分泌物のことであり、胎盤、卵膜、子宮内膜、血液などが混ざり合っています。

産褥子宮復古不全の検査・診断

産褥期には子宮底長や子宮腔長が次第に減少していきます。
産褥○日目における通常の子宮の大きさとかけ離れている場合には、子宮復古不全の疑いがあります。

また、子宮復古不全では通常の産褥日数に比べ、同じ産褥日数における子宮のかたさがありません。

内診を行なうことによって子宮の収縮状態を調べるほか、超音波検査によって子宮のなかに胎盤や卵膜が残っていないか、悪露が滞留していないか、子宮筋腫が形成されていないかといったことを調べます。
これらの検査で問題があることがわかった場合には、その問題が子宮復古不全の原因になっていると判断されることになります。

また、悪露の性質・状態を確認することによって、子宮内感染である子宮内膜炎や子宮筋層炎といった問題が起こっていることを見極めます。
なお、症状で子宮復古不全を起こしているかもしれない場合には、産婦人科へ行くとよいでしょう。

産褥子宮復古不全の治療

子宮復古不全で、悪露と共に体外へと出ていくはずのものが残ってしまっている場合には、子宮収縮剤(麦角(ばっかく)アルカロイド薬)が使用されます。

これによって子宮内に残っている胎盤などの排出を促進する効果を狙います。
感染によって子宮復古不全を招いているケースでは、抗生物質の投与が行なわれています。

子宮収縮剤の使用によって子宮のなかに残っている余計なものが体外へと排出されないケースでは、子宮内容除去術によって取り除く方法が行なわれています。

ほかには、出産後はなるべく早い時期に授乳を行なうことも大切です。
直接授乳を行なうことにより、ホルモンが分泌されることによって子宮収縮が促進されます。

出産後には十分に母体を休ませることは大切ですが、必要以上に安静にしていることも子宮復古不全の原因として含まれているため、早期離床によってこれを防ぐことも大切です。

排尿や排便を我慢することも子宮復古不全を招くことになりかねませんので、尿意や便意をもよおしたときには抗わないようにしましょう。

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