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骨粗しょう症予防の為の骨の知識

公開日: : 最終更新日:2017/05/31 女性に多い病気, 骨・関節の病気, 骨粗鬆症

骨粗鬆症予防の為の骨の知識

骨の役目とは

骨は私たち人間が生きる上ではなくてはならないものですが、日々どういった役目を果たしてくれているのでしょうか。
これにはさまざまなことが挙げられますが、できる限り解説していきたいと思います。
意外と知らなかった、忘れていたというものもあるかもしれませんので、興味のある人は一読してみることをおすすめします。
まず、骨には私たち人間の体を支えるという役目があります。
立ったり座ったりといった姿勢をキープできるのは、骨が体重を支えてくれているおかげなのです。
骨が脆弱化すると体重を支えられなくなり、姿勢が保てないばかりか骨折のリスクが増大してしまうでしょう。
それから、骨には人間の臓器を保護するという役割もあるのです。
脳、肺、心臓など、人間の体のなかにはたくさんの臓器が詰まっていますが、やわらかく衝撃を受けると損傷を負いやすいため、骨が取り囲むことによって外部からの衝撃をガードしてくれています。
骨がもろくなると骨折しやすくなるほか、内臓を守る役割を果たすことができなくなるのです。
そして、骨にはカルシウムを貯め込んでおくという役目もあります。
食事で摂取したカルシウムを骨に貯蔵しておけるわけですが、体のなかにあるカルシウムのほぼ100%が骨に存在しているのです。
備蓄してあるカルシウムは血中や細胞内で不足した際、足りない分をカバーするために骨から溶出するのが特徴です。
カルシウムが不足してしまうと骨からどんどん溶出してしまい、骨を弱くもろくすることにつながってしまいます。
そのほか、骨には血液成分を生成するという役目もあります。
骨髄と呼ばれる場所で赤血球や白血球、血小板をつくるのも、骨の大事な仕事の一つなのです。
血液は私たちが生きていく上で欠かせないものであり、骨が脆弱化してこの機能を果たせなくなると健康に悪影響が出ることはいうまでもないでしょう。
以上の4種類が骨の大事な役目となっていますが、丈夫で強い骨をつくることが、人間の健やかな毎日に大きく貢献してくれることになるのです。

骨の成分

骨を構成している成分や、形成する成分といわれてなにをイメージするでしょうか。
多くの人は真っ先にカルシウムと答えるはずです。
これは決して間違いではないのですが、実際のところはカルシウム以外にも成分は存在しているのです。
ここでは骨の構成成分や骨をつくり出すために関与している成分について解説しますので、参考情報としてお役立てください。
まず、骨の構成成分ですが、実はカルシウムが主成分というわけではありません。
骨を主に構成しているのはコラーゲンと呼ばれるたんぱく質であり、カルシウムではないのです。
骨はコラーゲンにカルシウムやリンなどの成分が吸着することにより形成されているという特徴があります。
次に骨を形成するために必要な成分ですが、これには多くの成分が関わり合っているのです。
まず、骨の原料となる成分ですが、これにはカルシウム、リン、ムコ多糖類を挙げることができます。
カルシウムとリンは2対1の比率が吸収率がよく、カルシウムの吸収をビタミンDがサポートし、ムコ多糖類の合成はマンガンがサポートしてくれるのが特徴です。
なお、カルシウムが骨へと効率よく吸収されるよう、ボロンと呼ばれる成分が補助してくれています。
また、骨の骨組みを形成するのは、骨の構成成分でもあるコラーゲンの担当です。
さらにこのコラーゲンをつくり出すための成分も必要であり、これにはたんぱく質がなくてはいけません。
そしてコラーゲンはつくり出されるだけでなく合成もする必要があるのですが、そのためにはビタミンCが使われることになります。
なお、骨を構成しているコラーゲンを強化する役目は、シリコンと呼ばれる成分が担っているのです。
そのほか、骨密度の調整はマグネシウムがおこなっており、骨のなかに存在するカルシウムの吸収や溶出に関わっています。
以上のように、骨はカルシウム以外のさまざまな成分がお互いに関わり合うことによって形成されたり、維持されたりしているというわけです。

骨密度とは

骨密度とは、言葉のとおり骨の密度を示しています。
単位面積あたりにどれぐらいの量の骨があるのかを表したものであり、骨密度により骨の強度を把握することが可能となっているのです。
もっとわかりやすくいうと、ある部分の骨を調べたときに、ギッシリと骨が詰まっていれば丈夫で強い骨、スカスカの状態であれば脆弱で弱い骨ということができます。
骨密度が低く隙間だらけの骨になっている場合、それは骨粗しょう症を発症していることになるのです。
ひとたび骨粗しょう症が引き起こされてしまうと、骨折リスクが増大してしまうことになってしまいます。
最悪の場合、骨折を機に寝たきり生活を余儀なくされることにもなりかねません。
なお、骨密度ははじめから一定数あるわけではなく、成長と共に増加していくのが特徴です。
性別や個々人の体質、生活などにより差はありますが、ある年齢で骨密度のピークを迎えたあと、徐々に低下していくことになります。
最高潮~低下をはじめる骨密度年齢は、男性だと20代後半から30歳あたり、女性だと20歳から20代半ばあたりとされています。
なお、女性の場合は閉経があるため、これを機に女性ホルモンの分泌量が低下し、骨密度の下降が顕著になることから、骨粗しょう症を発症しやすいのが特徴です。
事実、骨粗しょう症の患者数は男性より女性のほうがかなり多くなっています。
それから、骨密度の数値に関しては、若年成人平均という基準が設けられており、これを100%として、どの程度の割合にいまなっているのか調べる方法があります。
若年成人平均の80%以上の数値の場合には骨の強度に異常はないと判断されますが、これより低いと脆弱になってきていると判断されます。
とりわけ70%以下にまで低下していると骨粗しょう症を引き起こしている状態を示し、極端に骨折を招きやすい骨になってしまっていると考えることができます。
低下したあとの骨密度の劇的な上昇は見込めませんが、減少を食い止めるため食生活や運動といった生活習慣の改善をすることは、骨粗しょう症の予防につながることでしょう。

骨質が重要

骨の強度というのは、骨の量(骨密度)だけで決まるわけではありません。
実際、骨密度に異常はないものの、骨折を起こす人が少なくないのです。
骨が真に強い状態というのは、十分な骨密度だけでなく、骨質がなくてはいけません。
骨密度と関わりが深いのはカルシウムですが、骨質と関わりが深いのはコラーゲンです。
コラーゲンは年齢の高まりに伴い減少したり質が悪くなったりし、骨折リスクが増大してしまいます。
さらに加齢だけでなく、ビタミンB6、B12、葉酸が足りない状態で増加するアミノ酸のホモシステインもコラーゲンの質に悪影響を及ぼしてしまうのです。
実際のところ、骨粗しょう症を引き起こしている人で骨折した人のなかには、血中のホモシステイン量が多かったケースが少なくありません。
したがって、コラーゲンの劣化を防止し、骨質を維持するためには、ホモシステインの増加を防ぐことが大切なのです。
前述した栄養成分を十分に摂らなくてはいけませんが、どういった食品に含まれているのか知りたいという人もいるでしょう。
ビタミンB6の含有量が多いのはにんにく、まぐろ、酒粕、牛レバー、ビタミンB12が豊富に備わっているのはしじみ、赤貝、筋子、牛レバー、葉酸が多いのは鶏・牛・豚レバー、ウナギ、ウニ、枝豆、モロヘイヤなどです。
こうしてみてみると、牛レバーを摂ると一度にこれらの栄養成分が多く摂れるため、効率がいいといえるでしょう。
なお、通常の食事だけで十分な量の栄養成分を補給することが難しいという人は、ビタミンB6やB12、葉酸配合のサプリメントを取り入れてみるというのもいいのではないでしょうか。
また、骨の強度のためには骨質が重要といいましたが、骨量をおろそかにしていいわけではありません。
カルシウムを積極的に毎日摂り続けることが大切ですが、牛乳、チーズ、ヨーグルト、木綿豆腐、小松菜、大根の葉、ひじき、わかさぎなどに豊富に含まれています。
やはり通常の食事では十分に摂れないという人は、サプリメントに頼る方法を検討してみてもいいかもしれません。

運動で骨に適度な負荷を

骨に負荷をかけると損傷してしまい、骨折しやすくなるのではないかという人がいます。
たしかに、過度にかかる負荷は骨にダメージを負わせてしまうことになりかねません。
しかしながら、全く負荷がかからない状態というのも、実はよくないのです。
骨に負荷がかかっていない状態になると、骨は脆弱化してしまいます。
どうしてかといいますと、骨に圧力がかかっていない状態が続いていくと、骨からカルシウムが溶出してしまうというトラブルの元になってしまうのです。
カルシウムが不足すると骨量の減少の原因となり、骨は弱く折れやすくなってしまいます。
このことから、日頃から骨には適度な負荷をかけなくてはいけません。
なにをすればいいのかというと、適度な運動習慣を付けるだけでいいのです。
体を毎日動かすことにより、骨には適度な負荷がかり、骨芽細胞が活性化します。
すると骨にカルシウムが沈着しやすい状態となり、強化することにつながるのです。
それから、適度な運動をおこなうことにより、筋肉量や筋力のアップにもなり、さらにはボディバランスを整えるのにも効果的です。
筋肉量や筋力に乏しく、体のバランスが悪い状態というのは転びやすくなってしまいますし、さらに運動不足で骨が弱くなっていると、折れやすくなってしまうのです。
以上のことから、適度な運動を日頃からおこない、骨や筋肉、体のバランス強化に取り組むことが大切です。
どういった運動をすればいいのかというと、ウォーキングや水泳といった有酸素運動がおすすめです。
足腰が悪い人は、水中ウォーキングだと負担は軽く、負荷は大きい運動をおこなうことができて効果的です。
また、比較的高齢の人に関しては、ゲートボール、グラウンドゴルフ、パークゴルフといったスポーツもいいでしょう。
そのほか、体のバランスを整える体操を取り入れるのも転倒や骨折防止に役立ちます。
さまざまな方法をリサーチして、自分に合った運動方法を無理のないレベルからスタートしましょう。

ウォーキングと日光浴

強い骨のつくりかたとして、適度な運動は必須です。
とりわけ有酸素運動が効果的ですが、気軽にはじめやすいのはウォーキングです。
ただ単に散歩するより、骨に負荷がかかりやすくなり、骨にはより効果的な方法となっています。
ウォーキングをはじめるにあたり、まずは基本姿勢を押さえておくことが大切です。
背筋は真っすぐ、肩はリラックスした状態に、あごを引いて目線は15メートルほど前方に向けます。
歩行の際には重心を土踏まずのあたりに置くといいでしょう。
また、歩くというと足だけに注目しがちですが、ヒジを直角ぐらいまで曲げて、腕を前後にしっかりと振ります。
脚中心というより腕中心に、腕の振りで体を前へ前へと押し出していくのが効果的です。
歩くときの歩幅についてですが、普段よりやや大きくするとウォーキングの効果が出やすくなります。
また、着地はかかとから、踏み出すときはつま先からにするのがポイントです。
なお、着地の際には体重をかかと、親指、小指の順にかけていくと、歩行のバランスがよくなります。
ウォーキングの際には以上の基本を守っておこなうと、運動効果がアップすることでしょう。
そして、どの程度の時間やるのかについてですが、週に3日ほど、1日あたりトータル1時間程度が目標です。
1回で1時間ではなく、2回などにわけても構いません。
なお、運動制限を受けている人は医師の判断を仰いだ上でやりましょう。
そのほか、ウォーキングで外に出て運動をすると、太陽の光を浴びることになります。
私たちの体には皮下脂肪がありますが、これには太陽の紫外線によりビタミンDに変化する物質が備わっているのです。
ビタミンDにはカルシウムの吸収をサポートする作用がありますので、より強い骨をつくるのに効果的といえるでしょう。
ただし、浴びすぎは皮膚にとってよくありませんので、前述した運動時間程度の日光浴にとどめておくのが無難です。
また、夏場は熱中症のリスクがありますので、ウォーキングの際には水分補給をしっかりとおこなってください。

必要な栄養を考えた食事

丈夫で強い骨をつくるためには、日々の栄養補給が欠かせません。
とりわけ骨を強化し、骨粗しょう症に効果的なのはカルシウムです。
カルシウムは、牛乳、プロセスチーズ、ヨーグルトなどの乳製品、木綿豆腐、厚揚げなどの大豆製品、ひじき、サクラエビなどの小魚・海藻類、小松菜、チンゲンサイ、切干大根といった野菜類に豊富に含まれています。
比較的日常的に摂りやすい身近な食材ばかりなので、毎日の献立に取り入れて補給していってみてはいかがでしょうか。
また、カルシウム単体で摂るのではなく、吸収をサポートする栄養成分も一緒に摂ったほうがいいでしょう。
カルシウムの吸収を補助する栄養成分としては、ビタミンDとビタミンKです。
前者の栄養成分はマグロ、カツオ、イワシといった魚介類、干しシイタケやきくらげなどのきのこ類に豊富に含まれており、後者の栄養成分はほうれん草、ブロッコリー、チーズ、レバー、納豆といった食材に多く含まれています。
なお、丈夫な骨をつくるためにカルシウムが必要ですが、逆に吸収を邪魔する栄養成分もあります。
スナック菓子やインスタント食品、炭酸飲料といったものに含まれているリン、加工食品、漬け物、干した魚などに含まれる塩分はカルシウムの吸収を阻害しますので、摂り過ぎにならないよう、十分に注意しなくてはいけません。
そのほか、カルシウムは主に骨の量と関係する栄養成分ですが、骨の質もよくないと本当の意味で強い骨はつくれないのです。
骨の質と関わっている成分はコラーゲンであり、劣化すると骨が脆弱化し骨折しやすくなってしまいます。
劣化を防ぐためにはコラーゲンを摂取すればいいというものではなく、ビタミンB6やB12、葉酸を摂ることが大切です。
なお、ビタミンB6はマグロの赤身、レバー、ゴマ、にんにくに、ビタミンB12はシジミ、レバー、さんまに、葉酸はモロヘイヤ、枝豆、海苔、緑茶などに豊富に含まれていますので、積極的に摂りましょう。
そのほか、通常の食事で不足してしまうようであれば、サプリメントでカバーするのも悪くありません。

定期的な検査を

骨粗しょう症はいまや1,000万人以上の患者がいるとまでいわれている、国民的病気ともいえるものとなっています。
とりわけ女性の割合が高く、なかでも閉経後の女性は注意しなくてはいけません。
閉経により女性ホルモンが低下し、骨量の減少が著しくなってしまうからです。
なお、骨粗しょう症という病気は、進行するまでこれといった症状が起こらないことが少なくありません。
知らず知らずのうちに骨がもろくなり、骨折をしてようやく骨粗しょう症になっていたと気がつくケースもあるのです。
最悪そのまま寝たきりになってしまう可能性もあるため、検査を受けて自分の骨の状態を調べてもらっておいたほうがよいでしょう。
骨の発達は20歳前後でピークを迎え、そのあと40代後半まで骨量は変わりません。
ただ、必ずしも骨粗しょう症は中高年だけに引き起こされるというわけではなく、食生活の乱れや運動不足、無理なダイエットなどにより骨がもろくなってしまいます。
結果、比較的若い世代であっても骨粗しょう症を引き起こすリスクがあるため、気になったら早いうちに検査を受けておくことをおすすめします。
まず、最も理想的なのは、骨量に変化がみられない若い頃に一度検査を受けておくことです。
そうすることにより、自分自身が将来的に骨粗しょう症の検査を受けた際の骨量の減り具合を把握しやすくなります。
そのあとは、女性であれば40歳以降になったら骨粗しょう症の検診を受けておきたいところです。
閉経前後から骨量は著しく低下しますので、定期的に検診を受けることで発症していないか調べると、仮に引き起こされていた場合にも早期の治療がスタートできます。
なお、検査の頻度として望ましいのは1年ごとですが、自治体によっては40~70歳の女性を対象に5歳刻みの検診がおこなわれていますので、少なくともこれは受けにいきたいところです。
男性に関しては、女性と比べると骨粗しょう症のリスクは低いのですが、老年期のあたりから骨粗しょう症の検査を受けるようにするのが好ましいでしょう。

骨粗しょう症の薬

骨粗しょう症の主な治療方法としては、食事療法、運動療法、薬物療法が挙げられます。
ここでは、これらのうち薬物療法について説明しますので、どのような薬を使われるのか興味がある人は一読してみてください。
まず、使用される主な薬の種類としては、活性型ビタミンD3製剤を挙げることができます。
この薬には腸内におけるカルシウムの吸収率がアップする効果があるほか、骨の形成と破壊のバランスを整える作用ももたらされます。
次に、ビタミンK2製剤も主要な骨粗しょう症薬に含まれます。
ビタミンK2製剤には骨の形成を促し、骨折リスクを低減させるという効果が見込めるのです。
それから、ビスフォスフォネート製剤も骨粗しょう症薬として使用されています。
これには骨の破壊を抑制することで骨の形成を促進し、骨密度を高める効果が期待できます。
そのほか、骨粗しょう症はとりわけ女性に多い病気であり、女性ホルモンの減少が原因となって起こった患者に対しては、女性ホルモン製剤が使用されます。
骨粗しょう症の治療効果が期待できるだけでなく、更年期障害の症状に対しても有効性が期待できるのです。
また、塩酸ラロキシフェン(SERM=サーム)という薬も骨粗しょう症薬として役立てられています。
この薬には、女性ホルモンのエストロゲンと似通った作用を骨にもたらし、骨密度アップの効果が見込めるでしょう。
そのほか、骨粗しょう症に対して使用される薬のなかには、注射によって投与がおこなわれるものもあります。
主なものとしてカルシトニン製剤というものがありますが、この注射薬には骨の破壊を抑制する効果が期待できます。
また、痛みを鎮める作用ももたらされることから、骨粗しょう症によって生じる腰や背中の痛みにも効果を発揮してくれるのです。
代表的な薬の種類としては以上のようなものが挙げられますが、患者の状態によってはたんぱく同化ホルモン製剤、イプリフラボンといった薬などが選択されるケースもあります。

FRAXとは

FRAXとは、世界保健機関であるWHOがつくったこれから先10年以内に生じる骨折のリスクをはじき出すための評価票のことをいいます。
全部で11種類の骨折リスクを評価するための質問項目が用意されており、それらに対する回答と、太もものつけ根にある骨の密度と一緒に計算をおこなうことになるのです。
これにより大腿骨近位部が骨折してしまうリスクや背骨、手首、股関節、肩といった骨粗しょう症が原因となって骨折を招きやすい部分が折れるリスクの算出をおこなうことが可能となっています。
医療機関においても役立てられている評価票ですので、一度自分の骨折リスクを把握するためにも使ってみてはいかがでしょうか。
なお、FRAXはインターネット上で公開されており、WHO骨折リスク評価票のページ(https://www.shef.ac.uk/FRAX/tool.jsp?lang=jp)で実際に質問に回答し、計算することで結果が表示されるようになっています。
ただ、実際に利用する前に、どういったアンケート項目があるのか知りたいという人もいるのではないでしょうか。
これに関しては1.年齢あるいは誕生日、2.性別、3.体重(kg)、4.身長(cm)、5.骨折歴の有無、6.両親の大腿骨近位部骨折歴の有無、7.現在の喫煙の有無、8.糖質コルチノイドの有無、9.関節リウマチの有無、10.続発性骨粗しょう症の有無、11.アルコール(1日3単位以上)の有無、12.骨密度(BMD)となっています。
この各項目に必要事項を入力、ラジオボタンを選択、ドロップダウンリストから選択するなどして、回答していく形になりますが、入力項目で失敗した場合には取り消しボタンを押せば入力し直すことができ、入力した内容で間違いがなければ計算するのボタンを選択すれば結果が算出されます。
なお、FRAXを利用してみた結果、骨折リスクがあることがわかった場合には、日常生活において骨折しないよう注意しなくてはいけないのはいうまでもありません。
また、骨密度が不明な場合には、BMIの数値を使って算出することも可能ですので、わからない人はBMIで計算をおこないましょう。

若い時や中年時からの予防の心がけ

骨粗しょう症を防ぐためには、若い頃から予防を心掛けなくてはいけません。
若い時期に予防法を継続していくことによって、中高年からの骨粗しょう症の発症リスク、骨折リスクの低減につながります。
とりわけ思春期の頃からの予防が大切であり、栄養バランスの取れた食事を摂り、体を動かす習慣付けをすることが骨粗しょう症予防に効果的です。
骨密度のピークは18歳といわれていますので、この時期までに強く丈夫な骨をつくっておくと、将来的な骨粗しょう症予防につながります。
いまは思春期ぐらいの年齢であっても、美容への意識が高い人が多く、とくにこのぐらいの時期では正しいダイエット方法に関する知識がありません。
そのため、過度に食事を制限するようなダイエットをしてしまう人の割合が高く、これが栄養バランスの偏りを招いてしまいます。
また、ジャンクフードやスナック菓子ばかり食べているような食生活を送っている若い人も、栄養バランスが乱れてしまうのです。
将来の骨粗しょう症予防のためにも、栄養バランスの取れた食事を3食規則正しく摂り、とりわけカルシウムを積極的に摂りましょう。
なお、思春期の頃におけるカルシウムの推奨摂取量は、12~14歳の女性で1日800mgに決められています。
また、運動もスポーツのクラブに所属し、積極的に体を動かしていることで、将来的に骨密度を高めるのに効果的です。
次に中高年の人も、諦めずに予防に取り組めば、骨粗しょう症のリスクを低減することは不可能ではありません。
BMIが低い人だと骨折してしまうリスクが増大するため、適正体重をキープすることが予防するためには大切です。
また、骨粗しょう症は生活習慣との関わりが深く、栄養バランスの取れた食事を毎日3食規則正しい時間に摂り、適度な運動を習慣化するのが予防に効果的といえます。
それから、喫煙や過度な飲酒は骨折を招く危険度が高まってしまうため、控えるに越したことはありません。
若い人も中高年の人も、以上の点に注意して骨粗しょう症といつまでも無縁でいられるようにしたいところです。

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