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不活化ポリオワクチン(IPV)について詳しく説明しています

公開日: : 最終更新日:2015/12/23 予防接種・ワクチン


不活化ポリオワクチン(IPV)は、ポリオウイルスにより発症する急性灰白髄炎、別名ポリオのワクチンです。

ポリオとはどんな病気?

ポリオというと馴染みがないという方でも、小児麻痺といわれれば聞いたことがあると思います。ポリオは5歳以下の子どもの罹患率が9割にのぼるため、小児麻痺とも呼ばれていました。
ポリオウイルスは感染者の喉に定着し、主に便から他者に感染します。また一部には消化管から神経組織への侵入もあるようです。
ポリオの潜伏期間は1~2週間ほどで、発症するとまず初期症状として発熱や倦怠感、頭痛、嘔吐、下痢など風邪に似たものがあらわれます。こうした症状が数日続き、熱が下がってくると腕や足に弛緩性の麻痺が起こります。この麻痺は5~10人に1人の割合で終生残り、手や足の収縮が起こることもあります。また、横隔膜や延髄の神経が麻痺することで、呼吸困難によって死亡するリスクもあります。
治療法は存在せず、熱などへの対処療法を行います。麻痺が残ったところには、リハビリテーションとしてマッサージや運動療法、電気療法などを行います。

日本においては、ワクチンの導入により1980年に野生株によるポリオは根絶されました。しかしながら、海外では依然として感染リスクが高い地域が多く、そうした地域への渡航の際にはワクチンの追加接種が推奨されています。

経口生ポリオワクチンの後遺症と、不活化ポリオワクチン(IPV)の承認

ポリオワクチンには、経口生ポリオワクチンと不活化ポリオワクチン(IPV)の二種があります。
生ワクチンというのは、細菌やウイルスの毒素を弱めたものを体内に入れることで免疫を獲得しようというものです。毒素が低いので感染リスクは下がっていますが、それでも副反応として病気に感染するリスクがあります。
一方、不活化ワクチンというのは化学処理によって死んだ病原体を使うもので、副反応が抑えられています。ただし、生ワクチンと比べると免疫の続く期間が短いため、複数回接種が必要なものが多くなってしまっています。
ポリオに対しては、1960年から不活化ワクチンが製造されていたものの、充分な効果がなく検定に合格できませんでした。そのため、1961年にまだ未承認の経口生ポリオワクチンを流行地で緊急に接種するなど、生ワクチンが長く使用されていました。
経口生ポリオワクチンにより、1981年以降はポリオの発生は見られなくなりました。2000年には、WHOにポリオ根絶の報告をしています。ただし、それは自然界に存在するポリオウイルスによる感染がなくなったということであり、依然として生ワクチンの副反応によるポリオの二次感染は続いていました。
そのため、副反応の少ない不活化ポリオワクチンへのニーズが高まり、2012年9月より、ポリオの定期接種は生ワクチンから不活化ワクチンに切り替えられることなりました。
こうして、ワクチンからの二次感染も抑えられ、日本国内ではポリオが根絶されることとなりました。

不活化ポリオワクチン(IPV)の接種タイミング

ポリオワクチンは、2012年8月以降は四種混合ワクチンとしてジフテリア、百日咳、破傷風のワクチンと一緒に接種されます。
ポリオワクチンを単独接種するのは、四種混合ワクチン接種実施以前に生まれた子どもで、三種混合ワクチンを接種している子どもの場合と、海外のポリオ感染リスクの高い地域へ長期渡航する場合となります。

四種混合ワクチンでの接種では、2期合計4回の接種を行います。
生後3ヶ月から、3~8週間隔で3回、それから半年から1年後に1回、それぞれ四種混合ワクチンを接種します。ついで、11歳頃にジフテリアと破傷風の混合ワクチンを接種し、これでワンセットとなります。

三種混合ワクチンの接種をしている場合は、不活化ポリオワクチン(IPV)の単独接種となります。
初回接種は、生後3ヶ月から12ヶ月のあいだに、20日から56日の間隔を開けて合計3回の接種を行います。ついで、追加接種として初回接種から12~18ヶ月後に接種します。この追加接種は、初回接種から最低6ヶ月には可能です。

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