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インフルエンザワクチンについて詳しく説明しています

公開日: : 最終更新日:2015/12/06 予防接種・ワクチン


になると風物詩のように流行するインフルエンザ。冬になると学校や医療施設、介護施設での集団感染といったニュースをよく耳にします。

インフルエンザとはどんな病気?

あまりに日常的な病気になってしまったインフルエンザ、どのような病気かといわれるとかえって説明に困る方もいるのではないでしょうか。
インフルエンザは、インフルエンザウイルスにより引き起こされる感染症で、発熱や咳などの症状をともないます。風邪とたいして変わらない症状ではありますが、熱が40℃以上になるなど、その威力は強烈です。熱が高くなると関節の痛みや頭痛、歩けないほどの倦怠感などの症状に襲われ、一人暮らしの人が発症してしまうと、死の恐怖を感じることもあるほどです。ほかには、腹痛や下痢などといった症状を併発することもあり、合併症として肺炎とインフルエンザ脳症を起こすこともあります。
日本では主に冬に流行し、季節性インフルエンザといわれます。

インフルエンザウイルスは、咳やくしゃみによる飛沫感染により広がります。冬の人口密集地帯ではマスクの着用が推奨されるのは、そのためです。もちろん、手洗いも重要となります。とくに子どもは大人よりも感染しやすく、学校での集団感染が起こるのもそのためです。
ウイルスの潜伏期間は1~2日ほどですが、最長で1週間のこともあり、どこで感染したかわかりづらいこともあります。また、症状が治ってからも2日ほどは体内のウイルスに感染力があるため、それまでは他者との接触は控えるのが推奨されます。

またインフルエンザウイルスにはA型とB型、C型が存在します。
A型とB型は季節性インフルエンザを引き起こすもので、A型は感染力が強く症状も重くなります。C型は、季節を問わず4歳以下の子どもに感染しやすいのが特徴です。
インフルエンザウイルスは突然変異を繰り返しすぐに形が変わってしまうので、前年に得た免疫は、次の年には効かなくなってしまいます。これが、インフルエンザの感染力の強さの元となっています。

インフルエンザウイルスは日本では冬に活発化します。これは、ウイルスが高温多湿の環境に弱いからで、乾燥し低温な日本の冬、とくにからっ風が吹く関東地方などは気候的にもベストマッチといえます。
通常、インフルエンザウイルスは夏が近づくと気温と湿度に負けてしまうのですが、冷房をつけなければ命にかかわるような猛暑が続く21世紀以降は、夏でも活動するケースが増えてきました。夏季間は薬などの備えも手薄なため、インフルエンザが流行すると歯止めがかかりにくい状況にあります。

インフルエンザワクチンの特徴と、接種のタイミング

インフルエンザワクチンは、ウイルスを分解・生成した成分を体内に入れることで抗体をつくるものです。感染そのものを防ぐことはできませんが、重症化の阻止に重点を置いたワクチンであることが特徴といえます。通常は皮下注射で接種しますが、点鼻式などのものあります。

インフルエンザワクチンはウイルスを元につくりますが、インフルエンザウイルスの特徴として頻繁な変異がありますので、その年につくったワクチンは翌年には効果がなくなってしまいます。ウイルスが変異してしまうと、別の抗体が必要となるからです。
こうしたことから、インフルエンザワクチンは効果がない、という言説がささやかれるようになりました。しかしながら、日本で流行するインフルエンザは香港など大陸経由で入ってきますので、事前にそちらで流行するであろうウイルスがわかります。そのため、適切なタイプのワクチンが用意できています。
また、ワクチンの無効性を主張する根拠となる研究は25年前の診断キットがなかった時代のもので、風邪とインフルエンザを区別できていません。そうした古いデータであることから有効性に疑問が持たれています。
いずれにしても、極端な言説というのは分野を問わず、鵜呑みにしないように警戒が必要です。

インフルエンザワクチンは、流行の前に接種を行います。首都圏では、冬が来る前に打っておこう、という形で、自主的に接種する人も多いでしょう。また職場などで、予防接種を推奨されることもあります。
ただし、医療従事者など以外では、接種は義務付けられてはいません。それ以外の人の場合、あくまで判断は自身に委ねられています。
また、インフルエンザワクチン接種を受けたからといって、普通の風邪は防げませんから、いずれにしてもマスク着用や手洗いの実践など、感染症予防についてはしっかり行う必要はあります。

インフルエンザワクチンを接種してはいけない人

インフルエンザワクチンは、製造の際に鶏卵が使用されています。そのため、鶏卵アレルギーを持つ人は摂取できません。学校などでの集団予防接種を行わなくなったのは、このアレルギーが問題となるからです。
また、ワクチンを打ったあとで熱を出したなどの副作用があった場合も、接種を控える判断をすることもあります。
インフルエンザの症状自体は、発症から48時間以内にタミフルを服用するなど、必要な治療薬を時間内に飲んだ上で1周間程度安静にしていれば、回復できます。そのため、ワクチンが打てないからといって過度に恐れる必要はありません。

インフルエンザワクチンを打った当日の入浴は?

インフルエンザワクチンを打った当日の入浴は、基本的には問題ありません。注射の跡をこすり過ぎないなど配慮は必要ですが、体を清潔に保つほうがより重要です。とくに現代は、昔と違って浴室が屋外にあるわけでもなし、一軒家などでは浴室や脱衣所にも暖房が入っていることすらありますので、普通に入浴するぶんには湯冷めの心配はありません。
ただし、ワクチン接種後だけでなく、インフルエンザにかかってしまった場合も同様ですが、入浴は必要ですが湯冷めは避けるようにしてください。体を温めるようにするのが、インフルエンザ対策でも重要なことだからです。

また、ワクチンを打ったあとはもんではいけません。体を洗うときも軽く流す程度にとどめ、刺激しないように注意してください。

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