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食道憩室の原因・症状・治療

公開日: : 最終更新日:2015/04/07 胃・食道の病気

食道憩室
食道憩室(けいしつ)とは、食道壁の一部が外側に張り出し、小さいポケットが食道にできている病気のことをいいます。
レントゲン写真を見ると、食道の壁のところに丸いポケット状のくぼみができているのがわかります。
通常、ポケット状のくぼみは一つしか発生しないといわれていますが、人によっては複数できることもあります。
大きさも個人差がありますが、大きいものだとミカンやリンゴと同程度になります。
また、一口に食道憩室といっても種類はさまざまで、発生した場所や原因により呼称が異なります。
咽頭(いんとう)部分に引き起こされると咽頭食道憩室といい、気管分岐部に引き起こされると気管分岐部憩室といいます。
横隔膜上に引き起こされると横隔膜上憩室と、発生部位に対応した呼称が用いられます。
原因ごとの呼び名については、食道の内圧が上昇したことで外側に突出するものを内圧性憩室といい、食道とまわりの組織と癒着し、食道壁が引っ張られることで発生するものを牽引性憩室といいます。
なお、食道憩室にはほかにも先天性のものと後天性のものが存在します。
そのほか、食道憩室にかかりやすいのは高齢者であり、特に男性の割合が高いというのが特徴です。

食道憩室の原因

内圧性憩室の場合、食物が通過する際に食道の内圧が高まることにより、食道壁の弱くなったところが外側に張り出すことが原因で起こります。
牽引性憩室の場合、食道のまわりに炎症が起こることにより、外側に張り出すのが原因で発生します。
なお、牽引性憩室に関しては、結核性リンパ腺炎が食道の壁にまで広がることがきっかけになるケースが多いといわれています。

食道憩室の症状

食道には入り口に憩室が存在し、この中に食物が入り、袋が大きくなると食道に圧がかかります。
このことが原因となり、ものが飲み込みにくくなる嚥下困難、つかえ感といった症状が引き起こされるのです。
また、ほかにも嗄声(させい)、上腹部の痛み、胸の痛み、胸やけ、嘔吐などの症状を自覚する人も多くいます。
それから、食物が袋の中にある状態で寝た場合には、食物の逆流が起こり誤嚥性(ごえんせい)肺炎を招くことがあります。
さらに憩室に穴があくことがあるほか、がんを引き起こすことにもなりかねません。
そのほか、食物が袋の中にある状態で腐敗した場合には、不快臭として口から発せられることもあります。
ただ、これらはあくまでも症状があるケースでの話しであり、大抵の場合はこれといった症状を自覚することがありません。
そのため、病院で検査を受けたときにはじめて異常が判明することも少なくないのです。

食道憩室の検査と診断

食道憩室であるかどうか調べるためには、上部X線検査が行われます。
この検査の結果、ポケット状に張り出していることがわかった場合には食道憩室と診断が下されることになるでしょう。
また、胃カメラで内部を調べる胃内視鏡検査を行うことによっても、食道憩室かどうかを調べることが可能です。

食道憩室の治療の方法

食道憩室には大きいものと小さいものがありますが、小さい食道憩室の場合は治療を行う必要がないといわれています。
しかしながら、がんが憩室で引き起こされる恐れがあることから、定期的に内視鏡検査を受けなくてはいけません。
頻度としては1年に1度ぐらいですので、頻繁に経過観察のために出かける必要はないのです。
また、治療が必要なケースですが、憩室が原因で食道圧排(食道が外側から押されることによる変形)がひどい場合、繰り返し炎症が起こる場合、誤嚥の恐れがある場合には適切な対処をしなくてはいけません。
対処法としては外科的治療が選択されますが、憩室を切除したり、縫って縮小させたりします。
なお、憩室に穴があくことを穿孔(せんこう)といいますが、これが起こったり、出血がある場合、症状がひどいときにも憩室を切除する方法が選択されるでしょう。

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