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心臓の心膜に異常が起こる病気の原因・症状・治療

公開日: : 心臓・血管の病気

急性心膜炎の概略や原因について

心膜は、心臓をおおっている2層の膜で、臓側心膜と壁側心膜の空間(心膜腔)があり、ここには10~20ccほどの心膜液があり、心臓の動きを円滑にする働きがあります。
急性心膜炎は、心臓の最も外側にある壁側心膜に炎症がおこり、心膜腔に水(体液など)が溜まることが多い病気です。
原因はコクサッキーウイルス、インフルエンザ、肺炎球菌、結核菌、リウマチ熱、膠原病、尿毒症、がんの転移、手術後、薬剤、原因不明のものなどでおこります。

急性心膜炎の症状について

発熱、胸痛、せき、筋肉痛、全身倦怠感、体重減少、呼吸困難などの症状がみられます。
心膜腔に急激または大量に溜まると、心臓を圧迫し拡張が阻害されて、拍出する血液量が減少してショック状態になることがあります、これを心タンポナーデといいます。

急性心膜炎の治療法について

膠原病やがんによるものは、原因となっている疾患の治療をおこないます。
特発性やウイルス性などでは、原因に対する有効な治療法がないため、安静を保ちます。
多くは、安静だけでも2~6週間で自然に治癒しますが、症状が強ければ、鎮痛薬や抗炎症薬が使われることもあります。
心タンポナーデには心膜穿刺や心膜切開術で心膜液を抜きます。

心タンポナーデの概略や原因について

心臓をおおっている2層の臓側心膜と壁側心膜の空間(心膜腔)に、10~20ccほどの心膜液があり、心臓の動きを円滑にする働きがあります。
心タンポナーデは、心膜腔に水(体液など)が大量に溜まることで、心臓が充分に拡張できなくて、心臓内に充分な血液がたまらず、送り出す血液量も減少して血圧が低下する状態です。
原因は外傷、急性心膜炎、大動脈解離、大動脈瘤破裂、心筋梗塞以後の心破裂、膠原病、尿毒症、がんなどによる心膜液貯留によるものなどがあります。

心タンポナーデの症状について

静脈血が心臓に戻ってくる流れが障害されるため、奇脈、頸静脈怒張、頻脈、呼吸促迫、血圧低下などがみられます。

心タンポナーデの治療法について

心膜穿刺をおこなって心膜液を排出します。
原因となっている疾患の治療をおこないます。
心膜液の排液と心膜の一部を採取して調べ、原因疾患の診断や治療をおこなうことがあります。

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