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末梢神経障害を詳しく:原因・症状・検査・治療など

公開日: : 最終更新日:2018/12/28 神経

末梢神経障害とは

末梢神経障害(まっしょうしんけいしょうがい)とは、運動や感覚、内臓機能の制御を司る自律神経などの総称である末梢神経に何らかの原因で障害が発生し、筋力低下や感覚障害などさまざまな症状を引き起こす病気で、ニューロパチーとも呼ばれています。

人間の神経は脳から12対の脳神経が、脊髄から31対の脊髄神経があり、末梢神経とは脳や脊髄から体の隅々まで張り巡らされた神経のことで、運動神経・感覚神経・自律神経の3つに分類されます。

運動神経とは、脳や脊髄から出て全身の骨格筋へと繋がっている神経で、運動機能を調整する役割を担っています。

感覚神経とは、全身で感じた寒さや熱さなどの温度感覚、触覚、痛覚、手足の位置、振動などを感じる深部感覚などを脳へと伝える役割を担っています。

自律神経とは、内臓や内分泌腺、血管など体の内部の器官や組織が正常に機能するようにコントロールする役割を担っており、興奮系を司る交感神経と鎮静系を司る副交感神経の2つで構成されています。

末梢神経障害とはこれら運動神経、感覚神経、自律神経のうちどれかひとつ、あるいは複数の神経に障害が発生することで、それぞれの神経が担う機能に異常が起こる病気です。

末梢神経に発生する障害の原因は、神経の圧迫や代謝異常などさまざまで、発症原因によって細かく分類されています。

神経の圧迫が原因の補足性ニューロパチー(ほそくせいにゅーろぱちー)、代謝異常が原因の代謝性ニューロパチー(たいしゃせいにゅーろぱちー)、細菌感染やウイルス感染が原因の感染性ニューロパチー(かんせんせいにゅーろぱちー)、体内に残った病原体が原因の感染後性ニューロパチー(かんせんごせいにゅーろぱちー)、自己免疫反応が原因の慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(まんせいえんしょうせいだつずいせいたはつにゅーろぱちー)、アレルギー疾患が原因の血管炎性ニューロパチー(けっかんえんせいにゅーろぱちー)、重金属や薬物、アルコールが原因の中毒性ニューロパチー(ちゅうどくせいにゅーろぱちー)、がんなどの悪性腫瘍(あくせいしゅよう)が原因の悪性腫瘍に伴うニューロパチー(あくせいしゅようにともなうにゅーろぱちー)、先天性の遺伝子異常が原因の遺伝性ニューロパチー(いでんせいにゅーろぱちー)などがあります。

末梢神経障害を発症すると運動神経・感覚神経・自律神経のうちどの神経に障害が発生しているかによって現れる症状が異なります。

運動神経に障害が現れている場合には、手足を上手く動かせない、歩きにくいなど筋力低下や筋肉萎縮(いしゅく)によって引き起こされる症状が現れます。
感覚神経に障害が現れている場合には、感覚異常や体のバランスが保てないといった症状が現れます。

自律神経に障害が現れている場合には、排尿障害や発汗(はっかん)異常、立ちくらみなどの症状が現れます。
このほかにも細かく分類された末梢神経障害の種類によって、出現する症状が異なります。

末梢神経障害を治療するには、発症原因となっている病気を特定するとともに、末梢神経のどの部分に発症しているか、どの程度の障害が現れているかなどを確認する必要があります。

そのため、末梢神経障害の検査では、筋電図(きんでんず)検査や神経伝導検査などによって発症部位や障害の度合いを確認し、血液検査や尿検査、画像検査、髄液(ずいえき)検査などで発症原因となっている病気を特定します。

検査の結果、発症原因となっている病気が特定できた場合には、その病気を治療する原因療法を行ないます。

また、激しい痛みが現れている場合には、対症療法として薬物療法や理学療法などを行ないます。
さらに発症原因によって細かく分類されている種類ごとに、最適な治療を行ないます。

末梢神経障害は、初期段階で治療をほどこせば、症状を改善できるうえに後遺症のリスクを下げることができます。

しかし、初期段階で適切な治療をほどこさずに放置すると、日常生活に支障をきたすほど症状が悪化し、治療期間も長くなります。

少しでも早い回復や後遺症のリスクを下げたい場合は、異変を感じたらできるだけ早く医療機関を受診して早期発見・早期治療に繋げましょう。

末梢神経障害の原因

末梢神経障害を発症する原因には、神経の圧迫や代謝異常、感染症などが挙げられ、発症原因によって細かく分類されています。

ここでは末梢神経障害の原因について解説させていただきます。

何によって末梢神経障害が起こってしまうのか気になっている方は、以下の内容をぜひご一読ください。

補足性ニューロパチー

補足性ニューロパチーとは、神経の圧迫が原因となって引き起こされる末梢神経障害で、機械的神経障害(きかいてきしんけいしょうがい)や絞扼性神経障害(こうやくせいしんけいしょうがい)とも呼ばれています。

補足性ニューロパチーは1本の神経に発症する末梢神経障害で、主に手首から手根管を通る正中(せいちゅう)神経、手首から指の付け根を通る橈骨(とうこつ)神経、小指や薬指、手のひらの外側部分を制御する尺骨(しゃっこつ)神経、膝下の外側に位置する腓骨頭(ひこつとう)の裏側を通る腓骨神経などに発症し、それぞれ正中神経麻痺(せいちゅうしんけいまひ)、橈骨神経麻痺(とうこつしんけいまひ)、尺骨神経麻痺(しゃっこつしんけいまひ)、腓骨神経麻痺(ひこつしんけいまひ)とも呼ばれています。

代謝性ニューロパチー

代謝性ニューロパチーとは、代謝異常が原因となって引き起こされる末梢神経障害です。

糖代謝異常による糖尿病(とうにょうびょう)が原因の糖尿病性ニューロパチー(とうにょうびょうせいにゅーろぱちー)、体内の老廃物が濾過されず蓄積してしまう尿毒症(にょうどくしょう)が原因の尿毒症性ニューロパチー(にょうどくしょうせいにゅーろぱちー)、ビタミンB1不足によって発症する脚気(かっけ)が原因のビタミン欠乏性ニューロパチー(びたみんけつぼうせいにゅーろぱちー)などがあります。

感染性ニューロパチー

感染性ニューロパチーとは、細菌やウイルスへの感染が原因となって引き起こされる末梢神経障害です。

原因となるウイルスや細菌にはジフテリア菌、ボツリヌス菌、マイコプラズマ菌、ヘルペスウイルスなどが挙げられます。

感染後性ニューロパチー

感染後性ニューロパチーとは、体内に残った病原体が原因となって引き起こされる末梢神経障害で、主に風邪(かぜ)や風邪に伴う諸症状が治まったあと10日ほど経過してから発症します。

風邪や諸症状が治まったとしても、病原体はまだ体内に残っており、その病原体に対して免疫反応を起こし神経を攻撃することが原因です。

感染後性ニューロパチーの代表的な病気にはギランバレー症候群(ぎらんばれーしょうこうぐん)が挙げられます。

慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー

慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーとは、自己免疫反応が原因となって引き起こされる末梢神経障害で、慢性後天性脱髄性多発神経障害(まんせいこうてんせいだつずいせいたはつしんけいしょうがい)、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(まんせいえんしょうせいだつずいせいたはつしんけいえん)、慢性再発性神経障害(まんせいさいはつせいしんけいしょうがい)とも呼ばれています。
ギランバレー症候群を発症した方の約3~10%が、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーを発症するというデータがあります。

血管炎性ニューロパチー

血管炎性ニューロパチーとは、アレルギー疾患が原因となって引き起こされる末梢神経障害です。

アレルギー性血管炎(あれるぎーせいけっかんえん)や結節性動脈周囲炎(けっせつせいどうみゃくしゅういえん)、全身性エリテマトーデス(ぜんしんせいえりてまとーです)などのアレルギー疾患によって、小動脈(しょうどうみゃく)や細動脈(さいどうみゃく)など全身に栄養を運ぶための血管に炎症を発症し、末梢神経障害を引き起こします。

中毒性ニューロパチー

中毒性ニューロパチーとは、重金属や薬物、アルコールが原因となって引き起こされる末梢神経障害です。

有機水銀や鉛、タリウム、ヒ素などの重金属が体内に入った場合や、結核(けっかく)の治療に使用されるイソニアジドや抗がん剤の一種であるシスプラチンやビンクリスチンを服用した場合、アルコールを多量に摂取した場合に発症する急性アルコール中毒(きゅうせいあるこーるちゅうどく)やアルコール依存症(あるこーるいぞんしょう)を患っている場合に末梢神経障害を引き起こす場合があります。

悪性腫瘍に伴うニューロパチー

がんなどの悪性腫瘍によって、末梢神経障害を引き起こす場合があります。
とくに肺がん(はいがん)を患った場合に引き起こしやすいという特徴があります。

遺伝性ニューロパチー

遺伝性ニューロパチーとは、遺伝子の異常が原因となって引き起こされる末梢神経障害です。

原因となる遺伝子疾患にはシャルコー・マリー・トゥース病(しゃるこーまりーとぅーすびょう)や家族性アミロイド・ポリニューロパチー(かぞくせいあみろいどぽりにゅーろぱちー)などが挙げられます。

末梢神経障害の症状

末梢神経障害を発症すると、運動神経・感覚神経・自律神経のうち、どの末梢神経に障害が発生しているかによって現れる症状が異なります。

また、症状も全身の末梢神経に障害が現れる多発神経炎(たはつしんけいえん)(多発性神経障害(たはつせいしんけいしょうがい))と1つの末梢神経に障害が現れる単神経炎(たんしんけいえん)(単末梢神経障害(たんまっしょうしんけいしょうがい))の2つに分類され、発症原因によって細かく分類されている種類ごとに現れる症状が異なります。

以下に末梢神経障害の症状に関する情報をまとめていますので、参考にしていただければ幸いです。

運動神経に障害が発生した場合の症状

末梢神経のうち運動神経に障害が発生すると筋力低下や筋肉萎縮を引き起こし、手足をうまく動かせない、歩きにくくなる、物を取り落とすといった症状が現れます。

感覚神経に障害が発生した場合の症状

末梢神経のうち感覚神経に障害が発生すると熱い・冷たい・痛いなどの感覚が鈍くなるほか、逆に痛みを感じる場合や痺れが現れる場合があります。

また、手足の位置が把握できない、体のバランスを保てないといった症状が現れます。

自律神経に障害が発生した場合の症状

末梢神経のうち自律神経に障害が発生すると下痢、便秘、立ちくらみ、排尿障害、発汗異常などの症状が現れます。

捕捉性ニューロパチーの症状

補足性ニューロパチーは末梢神経障害が現れる部位によって正中神経麻痺、橈骨神経麻痺、尺骨神経麻痺、腓骨神経麻痺と細かく分類されています。

正中神経麻痺の場合、親指から薬指にかけて痛みと痺れが現れ、悪化すると親指の付け根部分に筋肉委縮が現れます。

橈骨神経麻痺の場合、手首や指の付け根部分の筋肉が正常に動かなくなるため腕を持ち上げても手首は下がったままの垂れ手(たれて)という症状が現れます。

尺骨神経麻痺の場合、薬指と小指が痺(しび)れるほか、指先が動かしにくいといった症状が現れます。

腓骨神経麻痺の場合、足のつま先が上がらなくなって歩行時にペタペタと歩いてしまう垂れ足(たれあし)という症状が現れます。

代謝性ニューロパチーの症状

代謝性ニューロパチーは主に糖尿病性ニューロパチー、尿毒症性ニューロパチー、ビタミン欠乏性ニューロパチーに分類されています。

糖尿病性ニューロパチーの場合、初期段階では足に痺れが現れ、進行するに伴い症状が現れる範囲が拡大し、やがて手足の筋肉に筋力低下や筋肉萎縮の症状が現れます。
また立ちくらみ、下痢、便秘、勃起不全(ぼっきふぜん)などの症状が現れる場合もあります。

尿毒症性ニューロパチーの場合、主に手足の先端に感覚異常や感覚麻痺(まひ)、痛み、灼熱(しゃくねつ)感、筋力低下などの症状が現れます。

ビタミン欠乏性ニューロパチーの場合、足に痛みや熱感、ピリピリした痺れ、感覚麻痺、むくみ、筋力低下、筋肉萎縮などの症状が現れます。

感染性ニューロパチーの症状

感染性ニューロパチーはジフテリア菌、ボツリヌス菌、マイコプラズマ菌、ヘルペスウイルスなどの細菌やウイルスに感染することで発症する末梢神経障害ですが、ヘルペスウイルスに感染し帯状疱疹(たいじょうほうしん)を発症した場合、強い痛みを伴う水泡(すいほう)が現れます。

感染後性ニューロパチーの症状

感染後性ニューロパチーを発症した場合、急に手足に痺れが現れるほか、急激な筋力低下によって歩行困難を引き起こします。

ただし症状は1~3週間ほどでピークを迎え、その後はゆっくり回復していきます。

慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーの症状

慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーは感染後性ニューロパチーの慢性タイプであり、発症原因も感染後性ニューロパチーと同じくギランバレー症候群の場合が多いです。

そのため感染後性ニューロパチーと比べると症状の進行は遅く、ピークを迎えるまで1か月以上かけて手足のしびれや歩行困難などの症状が現れます。

中毒性ニューロパチーの症状

中毒性ニューロパチーは原因物質によって症状が異なります。

重金属のうち鉛が原因の場合は垂れ手や痙攣(けいれん)、貧血(ひんけつ)の症状が現れ、水銀が原因の場合は難聴(なんちょう)、視野狭窄(きょうさく)、歩行障害、言語障害などの症状が現れ、タリウムが原因の場合は脱毛、感覚異常などの症状が現れます。

アルコールが原因の場合は、運動機能の低下や感覚異常などの症状が現れます。

悪性腫瘍に伴うニューロパチーの症状

がんなどの悪性腫瘍が原因の場合、運動障害や感覚障害が急速に進行します。

遺伝性ニューロパチーの症状

遺伝性ニューロパチーの症状は原因となる遺伝子疾患によって異なります。

シャルコー・マリー・トゥース病の場合、垂れ足や足の太ももより下の部分が細くなる逆シャンペンボトル型筋委縮などの症状が現れます。

家族性アミロイド・ポリニューロパチーの場合、自律神経障害や感覚異常などの症状が現れます。

末梢神経障害の検査・診断

末梢神経障害の検査は主に筋電図検査と神経伝導検査を行ない、末梢神経障害を発症している部位や障害の程度を確認します。

さらに、末梢神経障害を引き起こしている病気を特定するために、血液検査や尿検査、画像検査、髄液検査などを行ないます。
ここでは各検査の内容についてご紹介します。

筋電図検査

筋電図検査は筋力低下の有無や、現れている症状が筋肉そのものに原因があるのか、あるいは神経に原因があるのかを確かめる検査です。

検査では電気が流れる針電極を筋肉に刺し、筋肉がどのように動いているのかを記録します。

記録は針電極を筋肉に刺した時だけでなく、安静時の筋肉の動きや最大収縮時と最小収縮時の動きも記録します。

末梢神経障害を発症している場合、筋肉の動きに神経による制御反応がない脱神経の状態が確認できます。

神経伝導検査

神経伝導検査、は末梢神経障害を発症している部位の特定を行なう検査で、どういった障害が発生しているか、障害の度合いなども確認することができます。

検査では肌の異なる部位に針電極を刺すか肌表面に電極を付け、筋肉や末梢神経に電気刺激を与えて異なる部位の間の伝達速度を測定します。

測定は運動神経の伝達速度を示す運動神経伝導速度と、感覚神経の伝達速度を示す感覚神経伝達速度の2つを測定します。

血液検査

血液検査では、末梢神経障害を引き起こす原因となる炎症や、糖尿病の有無を確認することができます。

尿検査

尿検査では尿毒症性ニューロパチーを引き起こしていないか確認するほか、別の病気を発症していないかどうかを確認します。

画像検査

末梢神経に炎症を発症している場合、MRI検査で炎症を確認することができます。

髄液検査

末梢神経障害を発症している場合、まれに軽度の細胞数増加やたんぱく増加を確認できます。

末梢神経障害の治療

末梢神経障害の治療は、発症原因が判明している場合に行なう原因療法と、痛みを緩和させる目的で行なう薬物療法や理学療法などの対症療法があります。

さらに発症原因によって細かく分類されている種類によって、それぞれ治療内容が異なります。

ここでは末梢神経障害の治療について取り上げていますので、どのような内容の治療を受けることになるのか気になるという方はチェックしてみてください。

原因療法
末梢神経障害が、ほかの病気や中毒などによって引き起こされているとわかった場合には、原因となっている病気の治療や中毒物質を除去します。

ただし、原因療法で末梢神経障害の症状を緩和させるには時間がかかるほか、感染に完治できない場合もあります。

薬物療法

末梢神経障害によって痛みが現れている場合、薬物療法によって痛みを緩和させることが可能です。
薬物療法では主に、抗うつ薬や抗けいれん薬、麻酔薬などを服用します。

理学療法

理学療法は、末梢神経障害による痛みや運動機能の低下などのコントロールを目的とした治療法です。

理学療法ではまず、補助器具などを使用して筋力低下を補い、痛みを緩和させます。

その後、リハビリテーションによって拘縮(こうしゅく)した筋肉の回復や運動機能の向上を目指します。

捕捉性ニューロパチーの治療

補足性ニューロパチーの一種である正中神経麻痺の治療は、ひどい痛みがなかなか改善しない場合には末梢神経の圧迫を除去するための外科手術を行ないます。
橈骨神経麻痺の治療では、筋肉拘縮を防ぐための装具を装着し、リハビリテーションを行ないます。

尺骨神経麻痺の治療では、基本的に肘が曲がりすぎないようにサポーターを装着しますが、症状が改善しない場合は外科手術を行ないます。

腓骨神経麻痺の治療では、装具を装着することでつま先の引っかかりを改善し、リハビリテーションを行ないます。

代謝性ニューロパチーの治療

代謝性ニューロパチーのうち、糖尿病が原因である糖尿病性ニューロパチーの治療では食事療法と運動療法を行なうほか、激しい痛みが現れている場合には抗けいれん薬を投与し、症状の悪化を防ぐためにビタミン剤を投与する場合もあります。

尿毒症が原因である尿毒症性ニューロパチーの治療では、人工透析や腎移植などによって体内に蓄積された老廃物の濾過・排出を促します。

ビタミン欠乏性ニューロパチーの治療では、欠乏しているビタミンを補給するほか、食事指導によって食生活の改善を行ないます。

感染性ニューロパチーの治療

細菌やウイルスへの感染が原因である感染性ニューロパチーの治療では、抗炎症薬や抗ウイルス薬を投与します。

感染後性ニューロパチーの治療

感染後性ニューロパチーの治療では血漿(けっしょう)交換を行ない、神経を攻撃する抗体を除去します。

また、症状が悪化した場合には人工呼吸器を装着する場合もあります。

発症後1~3週間でピークを迎え、その後徐々に回復しますが、回復後はリハビリテーションを行ないます。

慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーの治療

慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーの治療では、ステロイド剤を投与し、免疫反応を抑制します。

血管炎性ニューロパチーの治療

血管炎性ニューロパチーの治療では、基本的に原因となっている病気を治療しますが、免疫反応を抑制するためにステロイド剤を投与する場合があります。

中毒性ニューロパチーの治療

中毒性ニューロパチーの治療では、発症原因となっている重金属や薬剤、アルコールの除去を行ないます。

悪性腫瘍に伴うニューロパチーの治療

悪性腫瘍に伴うニューロパチーの治療では、発症原因となっている悪性腫瘍を取り除くがん治療を行ないます。

遺伝性ニューロパチーの治療

シャルコー・マリー・トゥース病や、家族性アミロイド・ポリニューロパチーなど、先天性の遺伝子異常によって発症する遺伝性ニューロパチーの治療は未だ確立されていません。

そのため、薬物療法や理学療法などの対症療法によって症状の緩和を行ないます。
このように、末梢神経障害がどの神経に現れているか、何が原因で発症しているかによって治療法が異なります。

さらにこういった治療を行なうとともに、日常生活でもケアをすることが症状の悪化予防や再発予防に繋がります。

疲れを溜めないこと

体が疲れることによって筋肉に疲労物質が溜まると、末梢神経障害を引き起こしやすいほか、症状を悪化させる原因となります。

そこで日頃から軽い運動を習慣付けて筋肉をほぐすとともに、体を適度に休めることが重要です。

食生活の改善

アルコールの過剰摂取は末梢神経障害を引き起こす原因となるため、アルコールの摂取は適量に控えましょう。

また、肉・魚・野菜・果物などをバランスよく摂取するように心がけ、食べ過ぎないよう腹8分目ほどに食事量を抑えるようにしましょう。

質のいい睡眠をとる

睡眠時間が不十分な場合、自律神経系の働きが低下して末梢神経障害を引き起こすリスクが高まります。

また、しっかり睡眠時間をとっているにもかかわらず、体の疲れが取れない時は睡眠の質が良くない場合が多いです。

そこで規則正しい生活習慣を心掛けるとともに、早めに就寝して質の良い睡眠時間を確保しましょう。

末梢神経障害は、初期段階で治療をはじめることができれば、症状を改善させることができるうえに、後遺症のリスクを抑えることができます。

しかし、症状が進行してしまえば治療期間も長くなり、後遺症によって日常生活に支障をきたす場合があります。
そのため、少しでも異変を感じた場合には、できるだけ早く医療機関を受診し、早期発見・早期治療に努めましょう。

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