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漂白剤誤飲を詳細に:症状,対処法,応急処置,治療,予防など

公開日: : 最終更新日:2017/10/02 誤飲

漂白剤誤飲とは

漂白剤誤飲(ひょうはくざいごいん)とは、洗濯用やキッチン用の漂白剤を誤って飲み込むことです。
洗濯用の漂白剤には主に、塩素系・液体のものや酸素系・粉末のもの、酸素系・液体のものと還元系・粉末のものがあり、キッチン用の漂白剤には塩素系・液体ものと酸素系・粉末のものがあります。

間違って飲み込むことで、口、のど、食道、胃といった場所の粘膜などがダメージを受けてしまいます。
誤飲の量や誤飲後の対応のしかたなど、状況次第で最悪の場合には命を落としてしまうことにもなりかねません。

漂白剤誤飲の症状

塩素系・液体タイプの洗濯用漂白剤

薄めた漂白剤をなめたり一口飲んだりした程度では、口のなかに軽い刺激や痛みがある程度ですが、原液や薄めた状態でも大量の漂白剤を飲み込んでしまうと強い刺激や痛みのほか、吐き気やおう吐、ぜいぜい・ひゅーひゅーとなる呼吸音の異常、さらには胃や食道に穴があいてしまうこともまれにあります。
さらにひどいケースでは、血圧が下がり、意識を失い、命を落としてしまうことにもなりかねません。

酸素系・粉末タイプの洗濯用漂白剤

薄めた漂白剤をなめたり一口飲んだりした際には、口のなかの刺激や痛みの症状を起こすことがあります。
一方、原末や薄めた状態でも大量の漂白剤を飲んだ際には、のど、消化管の粘膜障害に付随する刺激や痛みが起こります。
さらにひどい場合には、呼吸困難を起こしたりこん睡状態に陥ってしまうリスクがあります。

酸素系・液体タイプの洗濯用漂白剤

薄めた漂白剤をなめたり一口飲んだりした際には、口のなかで泡立ち、刺激や痛みを感じることがあります。
原液や薄めた状態でも大量の漂白剤を飲んでしまうと、のどや食道炎などの消化管の炎症や、食道や胃の粘膜の出血が起こることもあります。
また、急激に酸素ガスが出ることにより、食道や胃が膨れて損傷を受けるリスクがあります。

還元系・粉末タイプの洗濯用漂白剤

薄めた漂白剤をなめたり一口飲んだりしただけでは、口のなかに刺激や痛みの症状が出現する場合があります。
これに対し、原末や薄めた状態でも大量の漂白剤を飲み込んだ場合には、のどや消化管の刺激やおう吐の症状が起こります。

塩素系・液体タイプのキッチン用漂白剤

薄めた漂白剤をなめたり一口飲んだりしただけでは、口のなかに軽い刺激や痛みの症状が起こることがあります。
原液や薄めた状態でも大量の漂白剤を飲んでしまうと、腐食作用による口のなか、のど、食道、胃粘膜の障害に付随する刺激や痛みが引き起こされるほか、ぜいぜい・ひゅーひゅーと鳴る呼吸音の異常、吐き気やおう吐、胃や食道に穴があいてしまうこともまれにあります。
さらにひどいケースでは血圧が下がり、こん睡状態に陥って、最悪の場合には命を落としてしまうことにもなりかねません。

酸素系・粉末タイプのキッチン用漂白剤

薄めた漂白剤をなめたり一口飲んだりしただけでは、口のなかに刺激や痛みの症状が起こることがあります。
粉末の状態や薄めた状態でも大量の漂白剤を飲んでしまうと、おう吐のほかに口のなか、のど、食道、胃粘膜の障害による刺激や痛みが引き起こされます。
さらにひどい場合には呼吸困難を起こしたり、こん睡状態に陥ったりするリスクもあります。

漂白剤誤飲の対処法・応急処置

塩素系・液体タイプの洗濯用漂白剤

薄めた漂白剤をなめたり、一口飲んだりしてしまった場合には、ただちに口のなかをしっかりとすすぎます。
間違って飲んだものを薄めたり、消化管の粘膜を守ったりすることを目的に、コップ1杯分ほどの牛乳、生卵、水のいずれかを飲み、様子がおかしい場合には医療機関へ行きましょう。

原液や薄めた状態でも大量の漂白剤を飲んだ場合には、ただちにコップ1~2杯分の量の牛乳、生卵、水のいずれかを飲み、医療機関に行きます。
原液や薄めた状態でも大量の漂白剤を飲んだ場合にやってはいけないのは無理に吐くことで、吐いたことにより吐物が逆流して再び粘膜に対し刺激を加えることになるほか、肺に入り込んでしまうリスクがあります。

また、応急処置として飲むものとして酢やフルーツジュースはよくありません。
酸性飲料は中和熱が生じて、余計に粘膜を損傷させてしまう恐れがあるためです。
炭酸入りの飲料を飲むことも、胃のなかで炭酸ガスが発生し、胃の過膨張による破裂の恐れがあるためやめましょう。

酸素系・粉末タイプの洗濯用漂白剤

薄めた漂白剤をなめたり、一口飲んだりした場合には、ただちに口のなかをしっかりとすすぎます。
間違って飲み込んだものを薄めたり、消化管の粘膜を守ったりすることを目的に、コップ1杯分ほどの牛乳、生卵、水のいずれかを飲み、様子がおかしいようであれば医療機関に行きます。

原末や薄めた状態でも大量の漂白剤を飲み込んだ場合には、ただちにコップ1~2杯分の牛乳、生卵、水のいずれかを飲み、医療機関へ行きましょう。
原末や薄めた状態でも大量の漂白剤を飲んだ際の応急処置としてやってはいけないのが無理に吐くことです。

これをしてしまうと吐物が逆流して再び粘膜に対して刺激を加えたり、肺に入り込んだりするリスクがあります。
また、酢やフルーツジュースを飲む応急処置も避けるべきです。
酸性飲料には中和熱が生じて、余計に粘膜を損傷させてしまう危険性があるためです。

酸素系・液体タイプの洗濯用漂白剤

薄めた漂白剤をなめたり、一口飲んだりした際には、ただちに口をしっかりとすすぎます。
また、間違って飲み込んだものを薄めたり、食道や胃粘膜を守ったりすることを目的に、コップ1杯分ほどの牛乳、生卵、水のいずれかを飲みます。

この応急処置をほどこしてみて、様子がおかしいようであれば医療機関へ行きましょう。
原液や薄めた状態でも大量の漂白剤を飲んだ場合には、ただちにコップ1~2杯分の牛乳、生卵、水のいずれかを飲み、医療機関に行きます。

なお、原液や薄めた状態でも大量の漂白剤を飲んだ場合、応急処置として無理に吐いてはいけません。
吐くことで吐物が逆流してもう一度粘膜に刺激を与えたり、肺へと入り込んでしまったりする恐れがあるためです。

還元系・粉末タイプの洗濯用漂白剤

薄めた漂白剤をなめたり、一口飲んだりした際には、まず口をしっかりとすすぎます。
このあと、間違って飲み込んだものを薄めたり、消化管の粘膜保護を目的に、コップ1杯分ほどの水、牛乳、生卵のいずれかを飲みます。

この方法を試みても様子がおかしいようであれば医療機関へ行きます。
原末や薄めた状態であっても大量の漂白剤を誤飲したときには、ただちにコップ1~2杯分の水、牛乳、生卵のいずれかを飲みます。

この応急処置で激しいおう吐や下痢の症状が起こったり、いつもと様子が違っていたりするようであれば、医療機関へ行きましょう。

なお、原末や薄めた状態であっても大量の漂白剤を誤飲したとき、強引に吐くようなことをしてはいけません。
吐物や泡が期間に入り込んでしまうことで、肺炎を招くリスクがあるためです。

塩素系・液体タイプのキッチン用漂白剤

薄めた漂白剤をなめたり、一口飲んだりしたときには、ただちに水で口をしっかりとすすぎます。
そして間違って飲み込んだものを薄めたり、消化管の粘膜を守ったりするために、コップ1杯分ほどの牛乳、生卵、水のいずれかを飲みます。

この方法を試してみて、様子が普段と異なるようであれば病院へ行きましょう。
原液や薄めた状態であっても大量の漂白剤を飲んでしまった場合には、ただちにコップ1~2杯分の牛乳、生卵、水のいずれかを飲みます。

原液や大量の薄めた漂白剤を飲んでしまったときには、症状が起こっているかどうかに関係なく製品を持って急いで医療機関へ行くことが大切です。
なお、原液や大量の薄めた漂白剤を飲んでしまった場合、強引に吐くと吐物が逆流してもう一度粘膜に刺激を与えたり、肺に入り込んだりする恐れがあります。

また、酢やフルーツジュースのような酸性飲料は粘膜の損傷を助長することになり、炭酸飲料も炭酸ガスが出るため、応急処置で飲むものとしては避けるべきです。

酸素系・粉末タイプのキッチン用漂白剤

薄めた漂白剤をなめたり、一口飲んだりしたときには、ただちに水で口をしっかりとすすぎます。
そして間違って飲み込んだものを薄めたり、消化管の粘膜を保護したりすることを目的に、コップ1杯分ほどの牛乳、生卵、水のいずれかを飲みます。

応急処置後に様子がおかしい場合には、病院へ行きましょう。
粉末や薄めた大量の漂白剤を飲んだときには、ただちにコップ1~2杯分の牛乳、生卵、水のいずれかを飲み、病院へ行きます。

粉末や薄めた大量の漂白剤を飲んだ場合には、強引に吐くと粘膜に刺激を与えたり、肺に入り込む恐れがあるため強引に吐かせてはいけません。
また、牛乳、生卵、水のいずれかではなく、酢やフルーツジュースのような酸性飲料を飲むと、中和熱が生じて粘膜の損傷を悪化させてしまうリスクがあるため避けるべきです。

応急処置後にはどうする?

なめたりほんの少し飲んだりした程度の場合には、応急処置後に様子をみて、おかしかったり不安を感じたりするようであれば医療機関へ行くことをおすすめします。
原液や原末、薄めた大量の漂白剤を誤飲した場合には、応急処置後にはすぐに病院に行きましょう。

誤飲の場合に何科に行けばいいのか困ってしまう人もいるでしょうが、処置の経験が多いのは救急医や小児科医です。
また、医療機関に行く際には、製品の現物を持参しましょう。

どのタイプでどういう成分が入っていて、どの程度の濃度なのかなどくわしい情報がわかることにより、素早く的確な処置をほどこすことが可能になるためです。

漂白剤誤飲の治療

塩素系・液体タイプの洗濯用漂白剤

間違って飲み込んでしまった量や、口・のどの粘膜が損傷を受けているかどうかの条件次第では、胃洗浄が行なわれます。
このほか、胃の粘膜を保護する作用のある薬剤が使用されることや、酸素吸入などが行なわれることもあります。

酸素系・粉末タイプの洗濯用漂白剤

このタイプの洗濯用漂白剤では、胃洗浄が行なわれることがあります。
実際に行なうかどうかは、漂白剤を飲んでしまった量や、口・のどの粘膜の損傷があるかどうかで決定されることになります。
胃洗浄のほかには胃粘膜を保護する作用のある薬剤の投与や、酸素吸入などが行なわれることがあります。

酸素系・液体タイプの洗濯用漂白剤

間違って漂白剤を飲み込んだ量や口・のどの粘膜損傷の有無によって胃洗浄が行なわれる場合があるほか、酸素吸入が行なわれることもあります。
そのほかには、ガスの発生に対して消泡剤や吸着剤が使用されます。
ガスの発生量が多いケースでは、導管でガスを解消します。
また、やけどに準ずる処置もほどこされます。

還元系・粉末タイプの洗濯用漂白剤

漂白剤を飲んでしまった量と口・のどの粘膜の損傷があるかどうかによって、胃洗浄が行なわれることがあります。
また、おう吐や下痢の症状が激しい人に対しては、輸液を行ない体液・電解質のバランスを調節するなどの対症療法が選択されることになります。

塩素系・液体タイプのキッチン用漂白剤

間違って飲み込んだ漂白剤の量や口・のどの粘膜の損傷があるかどうかによっては、胃洗浄が選択されることがあります。
胃洗浄以外には、胃粘膜を保護する作用のある薬剤の使用や、酸素吸入などが行なわれることもあります。

酸素系・粉末タイプのキッチン用漂白剤

漂白剤を飲んでしまった量や口・のどの粘膜損傷があるかどうかによって、胃洗浄が行なわれるかどうかが判断されます。
また、胃の粘膜を保護する作用のある薬剤の使用、酸素吸入などの治療方法があります。

漂白剤誤飲の予防

とくに注意が必要なのは子ども

ある程度の年齢になると口にしてはいけないものといいものの区別がつくようになります。
しかしながら、小さな子どもはまだ区別がつかず、手に取ったものを何でも口に運んでしまう時期があります。
子どもの誤飲事故が急増するのは生後7~8ヶ月あたりで、3~4歳ごろまでが多いです。

漂白剤誤飲を未然に防ぐには?

小さな子どもから目を離さないことや、口に運んでいいもの悪いものをしっかりと教えるというのが基本です。
漂白剤は洗面台や流しの下の収納スペースにしまっておいている人は多いでしょうが、低い位置にあると子どもが勝手に扉をあけて漂白剤を手に取り、誤飲してしまう恐れがあります。

漂白剤は子どもの手が届かない場所に置いておくか、ちょうどいい場所がない場合には低い位置の扉や引き出しにストッパーを取り付けるなどしましょう。
また、漂白剤のストックは先ほどあげたような収納スペースに入れているものの、いま使用中のものは出しっぱなしにしているという人もいるはずです。

出しっぱなしにしていた漂白剤がなにかの拍子に落下し、子どもが間違って飲んでしまうということも起こり得ます。
漂白剤は出しっぱなしにしておくのではなく、面倒でも1回使用するたびに子どもが手に取ることのできない場所にしまっておくことが大切です。

そのほか、実際に起こった例では、漂白剤の希釈液を台所のコップに入れて置いていたところ、水だと勘違いして飲んでしまった誤飲事故があります。
普段の暮らしで飲食に使用する容器に漂白剤を入れておくと、大きくなった子どもや大人でも間違って飲んでしまうことがあるのでやめましょう。

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