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性同一性障害の特徴や症状、治療・予防などについて

公開日: : 精神・心の病


女性が自分を男性だと思い、男として生きたいと思うこと、同じように男性が自分を女性と思って女性のように生きたいと考えることを性同一性障害と言います。

つまり、性別は明確なのに、心理的にはこれとは違う性別なのだと考えて、自分をその性別に適合させようとする状態だと言えます。

体と心の性が一致していないと言い換えることもできるでしょう。

性同一性障害の原因ははっきりわかっていませんが、胎児のころの脳の形成過程に関係があると言われています。

症状としては、もともともつ性に対する継続する嫌悪感や不快感、性がもつ役割への違和感などがあります。

並行して、自分と反対の性への気持ちが強まり、身体的にそのようになりたい、社会のなかでその性で生きていきたいと願うようになります。

たとえばもともとの性別が男性で心が女性の場合は、男性らしい服装は避けるとともにひげが生えるなど男性的な現象に嫌悪感をもつようになります。

心が男性である女性の場合は、スカートをはくことや胸が成長してふくらんでくることに嫌悪感や違和感を抱きます。

子供のころは自分の性に対してなんとなく違和感を感じる程度ですが、第二次性徴のころになるとその違和感や嫌悪感は顕著になると言われています。

そして成人してからは自分は本来の性別とは違う性別なのだとしっかり認識するようになります。

そして、心の性に合わせた生き方をしたいと考えるようになるのです。

性同一性障害はしばしば同性愛と混同されますが、この2つは明確に区別されます。

性同一性障害は性別への自己認知の問題ですが、対して同性愛は性対象として同性を選択するということなので、まったくちがうのです。

また、性同一性障害では本来の性別とは逆の服装をする、いわゆる異性装が確認されることがあります。

ですが、異性装が性同一性障害に直結するかというとそうでもありません。

性的快楽をえるために異性装をする人もいるので、必ずしも性同一性障害とは言い切れないのです。

性同一性障害の診断では、生物学的性別と自己認知している性別が同じかどうかで行われます。

性別学的性別の判定は内・外性器の検査、ホルモン検査、性染色体検査などが実施されます。

自己認知の性別判定は本人や家族からの聞き取りが主で、子供の頃から現在に至るまでの生活状況を確認したうえで判断されます。

性同一性障害の治療では、心と体の不一致を改善するための医学的対処、不一致が生じる心理的問題を明らかにしてサポートしていく精神的治療が行われます。

医学的対処としては、心の性と体の性の間を埋めるためのホルモン治療、人によっては性別適合手術がなされます。

ホルモン治療では、たとえば男性に女性ホルモンを用いて女性らしい乳房を作り出すといったことが実施されます。

性別適合手術は、男性の場合は男性生殖器を切除して女性生殖器を新たに生成するといった方法のことを言います。

性同一性障害は普段の生活のなかで、精神的苦痛を感じる機会が多かったり自尊心が低下していたりするケースが多くあります。

また対人関係において未熟で、コミュニケーションに必要なテクニックの習得が不十分な場合もあります。

そのため、精神的治療では本人の自尊心を回復させて、社会に適応するための心理療法が用いられます。

また周囲へのカミングアウトのタイミングや性別移行についても、相談しながら考えていくことになります。

日本では性別適合手術までのすべての治療が可能な医療施設は、それほど多くありません。

性同一性障害の診断には複数の診療科との連携が必須とされていること、専門性の高い医師が不足していること、施設が十分整っていないことなどが、その理由です。

ですが、性同一性障害を取り扱っている精神科は全国的にもあるので、悩んでいる人は相談してみることをおすすめします。

法整備などを含めて性同一障害への対応は、まだまだ十分とは言えません。

ですが、ひとりで悩まずに誰かに話すことが大切なので、まずは信頼できる医師に相談してみるといいでしょう。

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