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気分障害の特徴や症状、治療・予防などについて

公開日: : 最終更新日:2016/05/05 精神・心の病


日常的に気分の浮き沈みがあるのはあたりまえのことですが、自分の周辺で起きたできごととは無関係に気分の落ち込みが継続したり、いきなりハイになってしまうことがあります。
こういう状態が一定期間継続して、日常生活に支障が出てしまうことを総じて「気分障害」と呼びます。

気分障害としてよく知られているのが、うつ状態とハイな状態が交互に見られる「双極性障害」、そして気分の落ち込みが数週間以上継続する「うつ病」です。
この2つの症状は、特に10代~20代に多く見られると言われています。
気分障害はノイローゼと混同されることはありますが、ノイローゼにはやる気の極端な低下などは見られません。

ほかにも、日照時間の短い秋や冬に気分が落ち込みやすい季節性感情障害、軽いうつ状態が慢性的に継続する気分変調症などがあります。
気分変調症はなにをしても楽しめない、不活発、憂鬱といった症状が見られますが、一般的なうつ病よりも症状が軽いのが特徴です。
また症状の日内変動や朝早く目覚めるといった、うつ病特有の症状も見られません。

気分障害は、脳細胞の働きに作用するノルアドレナリンやセロトニンの障害が一因で起こると考えられています。
ただし、明確な原因はまだ明らかになっているわけではありません。

両親のどちらかが気分障害が発症していると、その子供が発症する確率は通常よりも高いことがわかっています。
そのため、遺伝的影響が大きいとされていますが、血縁者に気分障害の人がいなくても気分障害が発症することもあります。

環境の変化によって、なんらかの気分障害が発症する場合もあります。
異動や引っ越し、失恋、親しい人との死別などによって、うつ病になることはよくあります。
転居によってうつ病になるのは主婦が多く、これまでの環境から新しい環境への変化が受け入れにくいことが理由として考えられます。
気分障害は、遺伝的原因とその人を取り巻く環境が影響しあって起きると言えます。

気分障害に含まれるうつ病は、気分の落ち込みがひどく無気力状態となるものです。
精神的な症状だけでなく、頭が重い、倦怠感、不眠といった体の不調があらわれることもあります。

うつ病の治療では、抗うつ薬や抗不安薬などの薬が用いられるのが一般的です。
抗うつ薬は落ち込んだ気分を緩和して睡眠リズムを安定させ、抗不安薬は不安感を緩和させる作用があります。
抗うつ薬を用いて少しの間は口の渇きや眠気、倦怠感などが見られますが、徐々におさまっていきます。
服薬による効果は10日ほどで、あらわれると言われています。
うつ状態が改善されても、しばらくするとまた症状があらわれることがあるので、改善後4~6ヶ月ほどは薬を飲んだほうがいいでしょう。
また、ストレスを緩和して、自分への低評価を改めるためのカウンセリングが行われることもあります。

双極性障害も気分障害のひとつで、心身が過剰に元気になる躁状態と、気分が落ち込むうつ状態が数日あるいは数週間ごとに交互にあらわれるという特徴を持ちます。
躁状態のときはよくしゃべるようになりますが、落ち着きがなく怒りっぽくなります。
この状態のときは患者本人が苦しさを感じないため、医師に相談するのはうつ状態のときがほとんどです。
そのため、うつ病と誤診されることがありますが、うつ病と双極性障害では治療に用いる薬がちがうので注意が必要です。
誤診を避けるためには、自分に見られる症状を正確に医師に伝えることが大切です。

双極性障害の治療のために用いられるのが、気分安定剤という薬です。
うつ病の治療で用いられる抗うつ薬を飲むと、症状がひどくなることがあるので抗うつ薬は用いられません。

躁状態の症状が顕著にあらわれている場合は、自分や他人を傷つけることが多々あります。
そのため、外来ではなく入院による治療が行われることがあります。
また、家にいると家事などをしてしまって休息をとれない人、仕事のことが気になってしまう人などは、入院して休息をとることが望ましいでしょう。

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