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血液一般検査でわかる事

公開日: : 検査・健康診断・人間ドッグ

赤血球沈降速度(赤沈)検査の基準値とわかる事

赤血球沈降速度とは、赤血球が試験管の中を沈んでいく速度を見る検査です。
まず、試験管に採取した血液を入れ、血液が固まらないようにする抗凝固剤混ぜ入れます。
すると、次第に赤血球が下へ沈んでいき、上層部には透明な液が残ります。

この透明な液と、赤い液になるところの境界線が赤血球が沈んだ距離となり、1時間あたりにどれだけ沈んだのかを観察します。
基準値は、男性の場合1~10mm、女性の場合では2~15mmですが、個人差が大きく、また、女性の場合では妊娠後期や生理時には数値が若干高くなる傾向があります。
男女ともに20mm以内であれば特に問題はないとされています。

速度が速くなる原因として考えられるのは赤血球の減少や、凝固因子であるフィブリノゲンなどのタンパク質の増加です。
そのことから様々な感染症の疑いが出てきます。
男女ともに数値が20mm以上になると、以下のような病気が考えられます。

●軽度(20~50mm)…貧血、気管支炎、肺結核初期など
●中度(51~100mm)…肺炎、肺結核、悪性腫瘍など
●101mm以上…腹膜炎、悪性腫瘍、白血病××また、逆に1~2mmと、極端に数値が低い場合は多血症などが疑われます。

この検査では、結核やその他炎症を伴う病気を把握する目的で行われますが、病気の特定ができないため、この検査だけでの診断はできないのでスクリーニング検査として用いられます。
赤血球沈降速度検査で異常値が見られた場合は、血清蛋白分画検査や赤血球数を調べることで診断が下されます。

赤血球数(RBC)検査の基準値とわかる事

赤血球数(RBC)とは、血液中の赤血球の数を調べる検査です。
赤血球は血液の主成分で、体の隅々までヘモグロビンを通じて酸素を運び、二酸化炭素を運び出したり、血液のpHを一定に保つなどの働きをしています。

また、赤血球は骨髄で毎日2000億程が造られており、その寿命は約120日前後で、その間20~30万回にわたって体を巡回し、古くなった赤血球は脾臓や肝臓によって分解されていきます。
赤血球が減少すると、酸素の運搬能力が低下し、必要な酸素が運ばれなくなるので貧血になり、逆に赤血球が増加すると多血症になり、血液の流れが悪くなるので、血管を詰まらせる原因になります。

赤血球数を調べる目的は、貧血や多血症を調べるために行われるものですが、全身の状態を把握するうえでも有効な検査です。
赤血球数は採血し、自動血球計数器で測定することができ、基準値は性別や年齢によって異なります。
また、女性の場合は生理や妊娠時は低値になります。

●男性:440~580万個/μl
●女性:380~520万個/μl

診断の結果、基準値よりも低値を示した場合、男女ともに300万個以下になると貧血と診断され、その他にもビタミンB12欠乏症や、痔、女性では子宮筋腫が疑われます。
逆に、基準値よりも高値を示した場合は多血症が疑われ血液が濃くなり、血栓ができやすく、脳梗塞や心筋梗塞になりやすい状態です。

著しく数値に異常が有り、ひどい貧血の場合は、悪性貧血や白血病などであることが多いので、白血球画や骨髄穿刺などの検査を行う必要があります。
それ以外の低値や高値の場合は、生活習慣の見直しが必要です。

血液像(白血球文画) 炎症反応検査の基準値とわかる事

白血球には、好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球の5種類が存在し、一般的にはこれらを総称して白血球と呼んでいますが、このように分けた状態を白血球分画といいます。
5つの分画には、それぞれの役割や形態、存在する割合が異なります。

各々の増減によって疑われる病気が違うため、白血球の分画ごとで調べることで病気の診断に役立つことができます。
白血球分画は採血をし、自動血球数装置で測定する事ができ、基準値は白血球100個中の比率で表します。

それぞれの白血球の特徴・増減によって疑われる病気

好中球

好中球は、白血球の半分以上を占めており、アメーバのような遊走運動を行い、体内に侵入してきた細菌などの異物を取りこみ、殺菌し、感染を防ぐ働きがあります。
基準値は3~10%。
好中球は急性の炎症に最も早く反応するので、基準値よりも高値を示した場合は、感染症や心筋梗塞、慢性骨髄性白血病の疑いがあります。
また、低値だと急性白血病や敗血症の疑いがあります。

好酸球

好酸球も好中球よりも劣りますが、異物を取り込み殺菌する働きを持っており、好中球が反応しない寄生虫を殺傷する働きがあります。
また、アレルギー物質の侵入にも敏感でアレルギー反応を起こします。
基準値は0~5%。
花粉症などのアレルギー性疾患や寄生虫病、ホジキン病等で増加し、クッシング症候群などでは減少します。

好塩基球

好塩基球にはヒスタミン、ヘパリン、ヒアルロン酸が含まれており、アレルギー反応を起こすをヒスタミンを放出し、アナフィラキシーショックや気管支喘息などを引き起こします。
好塩基球には、異物を取り込む機能はありませんが、好中球と好酸球を問題のある部分に引き寄せる物質をつくています。
基準値は0~2%。
甲状腺の機能が低下していたり、慢性骨髄性白血病などで増加します。

リンパ球

リンパ球にはBリンパ球とTリンパ球があります。
どちらも骨髄で生産されていますが、Bリンパ球は胸腺で成熟します。
Bリンパ球は抗体を作り、Tリンパ球は体内に病原菌が入った際に撃退する働きがあります。
また、それら外敵を記憶する能力も携えています。
基準値は20~45%。
免疫に関するリンパ球が増える原因として考えられる病気は、ウイルス感染症や甲状腺亢進症などで、悪性リンパ腫や白血病、がんなどではリンパ球が減少します。

単球

単球は、白血球のなかでも一番の大食いで“マクロファージ”と呼ばれており、好中球と同様、異物や病原菌を取り込み殺菌します。
また、取り込んだ異物の情報をリンパ球に伝える働きも担っています。
基準値は3~7%。
好中球が取り込んだ異物の後始末をするので、単球が増える原因として考えられるのは、はしかや結核、梅毒などです。
検査結果に異常値があったら、血小板数や骨髄検査を行い、さらに詳しく調べて病気の確定をします。

血小板数(PLT)検査の基準値とわかる事

血小板は血液成分の一つで、骨髄の巨核球という細胞質が剥がれて流れているものが血小板と呼ばれており、つまり核を持たない巨核球の一部ということです。
血小板は出血を止める、いわゆる止血に関わっており、怪我をするなどで血管が破れると、その損傷に反応した血小板が傷口に集合し穴をふさぎ、やがて固まり出血が止まります。

このように自然と出血が止まるのは、血小板が正常に機能している証です。
血小板の数が減少したり機能が低下していると、出血がしやすくなったり、出血が止まりにくくなるという症状が出ます。
例えば、少しぶつけたり力を加えただけで、すぐに青あざができたり、鼻血が出やすいなども症状のひとつです。
血小板は採血をし、自動血球計算器で測定することができます。

基準値は13.0万~34.9万/μlとされており、10万個以上であれば臨床的な問題はないとされています。
検査の結果、基準値よりも低値を示し、10万個以下になると血小板減少症とされ出血が治まりにくくなります。
さらに5万個を下回ると、何もしていないのに鼻血が出たり、皮膚に点状の出血や紫色の斑点ができる紫斑が現れます。

それをさらに下回り2万個以下になると、出血傾向はさらに激しくなり、脳出血や、腸内出血など消化器官に大量の出血を起こし、命に関わる大変危険な状態となります。
血小板が減る病気として、再生不良性貧血や突発性血小板減少紫斑病、白血病などがあります。
逆に血小板が多すぎても問題があり、血管が詰まりやすくなります。

100万個以上になると、脳血栓症を起こす危険性があります。
また、白血病の場合でも血小板が増加することが有り、他には鉄欠乏症貧血でも血小板が増えることはあります。
血小板が10万個以下、40万個以上であれば血液内科のある専門医院で精密検査を受ける事が大事です。

網赤血球数(RET)検査の基準値とわかる事

網赤血球とは、骨髄で作られたばかりの新しい赤血球のことで、未熟な状態のものをいいます。
色素で染め、顕微鏡で観察するとRNAという物質が網目状に見えることから網赤血球と呼ばれるようになりました。
作られたばかりの網赤血球は骨髄内に留まり、約2日程で成熟し、赤血球となって約120日間体内を循環します。

網赤血球数を測定することで、骨髄での赤血球の生産状態を知ることができ、貧血などの血液の病気を調べるために必要な検査です。
網赤血球数の検査方法は、採血し自動血球計測器で測定することができ、測定値は、赤血球数に対する比率で表され、その基準値は05~1.5%になります。

また、比率だけではなく、骨髄での造血能力を知るために網赤血球数の絶対値も把握する必要があります。
絶対値の基準値は性別によって異なります。

●男性:8000~11万/μl
●女性:8000~12.5万/μl

検査の結果、網赤血球数が基準値よりも高値である場合は、溶血性貧血や巨赤芽球性貧血などの貧血などが疑われ、また出血後にも高値を示すこともあります。
高値を示す原因は、赤血球が不足し、それを回復させようと骨髄が赤血球をたくさん生産しているためと考えられます。

逆に基準値よりも少ない場合は、骨髄の造血機能が低下していることを示しています。
疑われる病気は再生不良性貧血や骨髄線維症、急性白血病などです。
網赤血球数に異常が見られた場合は、さらに血小板数や白血球数、骨髄穿刺などの詳しい検査が必要です。

白血球数(WBC)検査の基準値とわかる事

白血球数(WBC)とは、血液中の白血球の数を調べる検査のことです。
白血球は血液の成分の一つで、外部から侵入してきた細菌やウイルスなどの異物を自らの中に取り込んで破壊したり、免疫抗体を作りそれらの異物や、がん細胞を殺したりなど、体を守る働きをしています。

健康な人の白血球はほぼ一定に保たれているのですが、体内に異常があると骨髄で白血球が多く造られ、異物の侵入を防ごうと働きます。
つまり、白血球の数が基準値よりも高いということは、炎症性の疾患や、細菌感染症などが疑われます。
逆に白血球の数が減少していると、骨髄の造血機能の低下が疑われます。

白血球数は採血し、自動白血球計数器で測定することができます。
基準値は年齢によって異なりますが、成人の場合で4000~8000/μlになります。
数値が10000~50000/μlの軽度~中度の増加の場合は、細菌やウイルスなどの感染症や、心不全や肝不全による代謝異常などが疑われ、50000/μl以上になると白血病や悪性腫瘍など、重篤な疾患が疑われます。

また、数値が3000/μl以下の減少がみられると、体の防御反応が低下し、感染症などに掛かりやすいということを意味しています。
この場合は急性骨髄性白血病の初期にも3000/μl以下になることがあります。
そのほかにも再生不良性貧血や薬物アレルギー、風疹・麻しんなどのウイルス感染症などでも白血球が減少します。

白血球数が極端に減少し、1000/μl以下になると敗血症を起こす危険があり、無菌室に入らなければならない状態です。
検査で異常値を示した場合は、原因を突き止めるためにも血液検査や骨髄検査を受ける必要があります。

リウマチ因子(RA)検査の基準値とわかる事

リウマチ因子検査とは、血中に現れるリウマチ因子の有無を調べる検査です。
正常な人にはリウマチ因子は血中に存在しないのですが、リウマチを患っていると血中に見られることが多いので、悪癖関節リウマチや慢性関節リウマチの検査に用いられます。

リウマチは、自己免疫疾患のひとつです。
通常“免疫”は、体外から入ってきたウイルスや異物などを攻撃、排除し、体を守働きをしているですが、免疫機構が障害を起こしていると、自身の体を攻撃してしまい炎症を起こしてしまいます。
リウマチの場合は、自己の免疫細胞が手や足の関節に侵入し、関節痛や腫れを引き起こし、炎症が進行すると骨が破壊され、関節が変形します。

リウマチは40代以上の女性に多く発症し、発見が遅れると治療が困難になるので、早期発見が重要です。
リウマチ因子の基準値は、男女ともに20IU/ml以下が陰性となります。
この検査で陽性反応が出た場合は、慢性関節リウマチ、あるいは悪性関節リウマチの疑いがあります。
ただし、リウマチを患っている人でも約20%の人は陰性を示す事があります。

また、膠原病や結核、糖尿病、肝硬変や肝炎でも陽性反応が出ることもあり、健康な人や高齢者でも約5%以下の人に弱い陽性反応が出る場合があります。
なので、リウマチ因子だけでの診断はできないため、関節の所見、血液検査ではC反応性蛋白や赤血球沈降速度の検査も同時に行い、それらの検査結果のもとで診断され、治療を行うようになります。

ヘモグロビン(Hb)検査の基準値とわかる事

ヘモグロビン(Hb)とは、赤血球に含まれている“ヘムタンパク質”と呼ばれる成分で、鉄とタンパク質で構成されています。
また、赤血球の大部分を占めている赤い色素であることから、“血色素”とも呼ばれ、血液が赤く見えるのもこの血色素の影響です。
ヘモグロビンの主成分である“ヘム鉄”には酸素と結びつく性質を持っているので、肺に送られた酸素を全身に送ったり、不要な二酸化炭素を肺まで運んで、また酸素と結びつけて全身に運ぶという働きをしています。

鉄分が不足すると、必要量のヘモグロビンがつくられなくなるため、酸素の運搬能力が低下し貧血状態になります。
そのため、少ないヘモグロビンで酸素を補おうとして血液循環が速くなるので動悸やめまい、息切れなどの症状が出ます。
赤血球数は採血をし、自動血球器で測定することができます。
基準値は男女によって異なり、妊娠時や高齢者は数値が高くなることが多くなります。

男性:13.0~16.6g/dl
女性:11.4~14.6g/dl

検査の結果、ヘモグロビンが基準値よりも低値を示した場合、鉄欠乏性貧血や再生不良性貧血などの各種貧血が疑われ、逆に高値を示した場合は多血症の疑いがあります。
ヘモグロビンが不足している原因は、主に鉄分不足が考えられるので、鉄分を多く含む食品(レバー、ナッツ類、緑黄色野菜)を日常的に取るようにすると貧血は治っていきます。

しかし、鉄分不足以外にも貧血を招く疾患がありますので、他の血液検査や尿検査などで貧血を起こしている原因を突き止める必要がある場合もあります。

ヘマトクリット値(Ht)検査の基準値とわかる事

ヘマトクリット値(Ht)とは、血中に含まれる血球の体積の割合をパーセントで示す検査です。
血液の約45%は血球で、その約95%は赤血球が占めていて、通常はこの赤血球が減ると、並行してヘモグロビン減り、ヘマトクリット値が下がるというように、3つの数値は密接に関係し増減をしています。これらの数値で貧血の種類までを診断することができます。

ヘマトクリット値の検査は、血液を遠心分離器にかけ、黄色い色をした血漿という液体と、赤血球や白血球、血小板等の固形物を含んだ赤い沈殿物に分けて測定します。
基準値は男女で異なり、男性の場合では40~52%、女性は35~47%になります。
また、女性は妊娠中であるとヘマトクリット値は少なくなる傾向があります。

この基準値を下回るということは、血液が薄いということを表しており、貧血が疑われるようになります。
特に、鉄分が不足して起こる“鉄欠乏症貧血”が多く、そのほかには悪性貧血、や再生不良性貧血、溶血性貧血、また、白血病やがんによっても貧血を起こすことがあります。

鉄欠乏症の場合は、鉄分を多く含む食品(レバーや緑黄色野菜)を積極的に摂取するような食生活に切り替えることで改善できますが、そのほかの貧血に関しては治療が必要になります。
逆に基準値を上回っていた場合は、血液が濃くドロドロで血管が詰まりやすくなっているということを表しており、多血症が疑われるようになります。

多血症の場合は治療が必要ですが、脱水症状や、女性の場合では生理前になるとヘマトクリット値が高くなる傾向があります。
多血症の場合は、骨髄の組織が異常繁殖するという一種のがんであり、また、呼吸器や心臓に疾患を伴う場合があるので、原因を詳しく調べ治療を行う必要があります。

C反応性蛋白(CRP)検査の基準値とわかる事

C反応性蛋白(CRP)とは、C-リアクティブ・プロテインの略で、体内で炎症を起こしたり、組織細胞が破壊された時に血中に現れるタンパク質のことです。
肺炎球菌のC糖類に反応し、結合することからC反応性タンパク質と呼ばれるようになりました。
CRP値は炎症が起こると24時間以内に急増し、その後2~3日経つと次第に減少していくので、炎症の早期発見ができます。

この検査を受ける事で炎症の有無がわかるのですが、病気の特定までには至りません。
なので、CRP検査は単独でされることはなく、血球沈降速度や白血球数などの検査も同時に行い、病気の程度や経過も判定します。
CRP検査には、免疫比濁法と毛細血管法があります。

毛細血管法では、血清を毛細血管に入れ、次いでCRP抗血清を注入し、その後、一日冷やして沈殿物の観察をします。
正常な場合は沈殿物が確認できず、陰性となります。
陽性の場合は、沈殿物が確認でき、その程度によって(+)~(6+)の6つの段階に分けられます。

また、免疫比濁法の場合の基準値は以下のようになります。

0.3(mg/dl)以下…基準値の範囲
0.4~0.9(mg/dl)…軽度の炎症
1.0~2.0(mg/dl)…中度の炎症
2.1~15.0(mg/dl)…中度以上の炎症
15.1~20.0(mg/dl)…重体な疾患が疑われる

このように数値が高ければ高いほど炎症の程度が高くなり、風邪のような軽いものから、がんや白血病まで様々な炎症によってCRPは陽性になります。
陽性反応が出た場合は各種検査を行い、病気やその程度に適した治療を受けることになります。

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