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尿細管性アシドーシスを詳しく:原因・症状・検査・治療など

公開日: : 最終更新日:2018/04/30 腎臓の病気・人工透析

尿細管性アシドーシスとは

尿細管性アシドーシス(にょうさいかんせいあしどーしす)とは、尿細管と呼ばれる腎臓を構成する器官において、尿の酸性度や、カリウムやナトリウムといった水に溶
けると電気を通す性質を持つ電解質成分のミネラルを調整する機能に異常が発生することによって、種々の症状を引き起こす病気です。
英表記ではrenal tubular acidosis、RTAと略して呼ばれている病気でもあります。

本来、腎臓は血液中に含まれる老廃物などを濾過(ろか)し、尿として体外へと排出する役割を担っており、腎臓を構成する器官の一つである尿細管を通って尿となります。

また、腎臓は体液の酸性度を一定に保つという重要な役割も担っており、体液の酸性度が安定していることで身体機能が正常に機能します。
体液の酸性度を一定に保つためには、酸とアルカリのバランスが重要ですが、酸は食物を摂取したあとに分解されて、体内で生成されます。

体内で生成された酸は血液中へと入り、血流によって全身へと運ばれますが、腎臓は血液中に含まれる酸を濾過することで酸性度を一定に保つ役割を担っています。

腎臓器官の一つである尿細管では、酸を中和させるための重炭酸を生成するほか、血液中に含まれる産の一種である水素イオンを尿中へと排出する役割を担っており、この尿細管が何らかの原因によって正常に機能しなくなると、血液中に含まれる酸が体外へと排出されなくなり、体液が酸性に傾いた状態のアシドーシスを引き起こします。

アシドーシスはさまざまな原因によって引き起こされますが、尿細管の異常によって引き起こされる場合を尿細管性アシドーシスといいます。
尿細管性アシドーシスはⅠ~Ⅳ型の4種類があり、Ⅳ型が最も多く、Ⅲ型が最も少ないという特徴があります。

Ⅰ型

尿細管性アシドーシスのⅠ型は、血液中に含まれる水素イオンを尿へと排出できないことによって、アシドーシスを引き起こすタイプです。

Ⅱ型

尿細管性アシドーシスのⅡ型は、酸を中和させるための重炭酸の生成量が減少することによって、アシドーシスを引き起こすタイプです。

Ⅲ型

尿細管性アシドーシスのⅢ型は、発症者数が非常に少なく、Ⅰ型とⅡ型が混在したタイプです。

Ⅳ型

尿細管性アシドーシスのⅣ型は、カリウムやナトリウムなどのミネラルを排出・調整するためのホルモンであるアルドステロンが正常に機能しないことによって血液中のカリウム濃度が上昇し、アシドーシスを引き起こすタイプです。

尿細管性アシドーシスはさまざまな発症原因があり、型の種類によって異なります。

Ⅰ型の発症原因としては遺伝子の異常や自己免疫疾患、薬物の副作用などをあげることができ、Ⅱ型の発症原因には遺伝子の異常や遺伝性疾患、薬物の副作用、Ⅲ型の発症原因には遺伝子の異常、Ⅳ型の発症原因としてはホルモンの一種であるアルドステロンの分泌・抵抗性・反応性の異常をあげることができます。

実際に尿細管性アシドーシスを発症するとさまざまな症状が出現し、現れる症状も型の種類によって異なりますが、主に頭痛や吐き気、嘔吐(おうと)、意識障害、多尿(たにょう)、不整脈(ふせいみゃく)、筋力低下、脱力感、脱水、腎結石(じんけっせき)、慢性腎臓病(まんせいじんぞうびょう)、骨の脆弱化(ぜいじゃくか)、骨の痛みといった症状が現れます。

尿細管性アシドーシスの検査は血液中の酸性度を測定するための血液検査をはじめ、血液ガス分析検査、尿検査、重炭酸ナトリウム負荷試験、塩化アンモニウム負荷試験、画像検査、超音波法検査、デキサ法検査、MD法検査などさまざまな検査を行ない、発症の有無や重症度を確認します。

検査によって尿細管性アシドーシスと確定診断が下されると、基本的に薬物療法を行なわれます。

薬物療法にはステロイド剤やカルシウム、ビタミンD、カリウム製剤、Shohl液などを使用し、イオン交換樹脂を使った治療やカリウム制限などを行なう場合もあり、発症している型の種類に合った治療法を選択します。

尿細管性アシドーシスは一度発症すると完治が難しく、長期にわたり治療を続ける必要があります。

小児の場合は、初期段階から治療をほどこさなければ成長障害を引き起こすリスクが高いため、少しでも早期に発見するには定期的に健康診断を受けるほか、異変を感じたらできるだけ早く医療機関で受診することが重要です。

尿細管性アシドーシスの原因

尿細管性アシドーシスの発症原因としては、遺伝子の異常、自己免疫疾患、薬物の副作用、ホルモンの異常などをあげることができますが、Ⅰ~Ⅳ型の4種類に分類されており、型ごとに原因が異なります。

Ⅰ型の原因

尿細管性アシドーシスのⅠ型は、血液中に含まれる水素イオンが尿へと排出できないタイプですが、発症原因としては遺伝子の異常や自己免疫疾患、薬物の副作用などをあげることができます。

また、女性がⅠ型を発症した場合、原因が特定できない場合もあります。
Ⅰ型では、発症原因によって一次性と二次性の2種類に細かく分類されています。

発症原因が遺伝子の異常である場合には一次性、本来体内へと侵入した細菌やウイルスを攻撃するはずの免疫システムが、何らかの異常により正常な細胞などを攻撃してしまう自己免疫疾患や、ミネラル成分一種であるカルシウムの代謝異常、遺伝性疾患、腎疾患、薬物の副作用として発症する薬剤性腎炎(やくざいせいじんえん)などが発症原因である場合には二次性に分類されます。

Ⅱ型の原因

尿細管性アシドーシスのⅡ型は、酸を中和させるための重炭酸の生成量が減少するタイプですが、発症原因としては遺伝子の異常や遺伝性疾患、薬物の副作用などをあげることができます。
また、Ⅰ型と同じように、発症原因によって一次性と二次性の2種類に細かく分類されています。

発症原因が遺伝子の異常や原発性である場合には一次性、遺伝子疾患やミネラル成分一種であるカルシウムの代謝異常、腎疾患、薬物の副作用、中毒性腎炎(ちゅうどくせいじんえん)などが発症原因である場合には二次性に分類されます。

二次性の原因である遺伝子疾患としては、カリウムやナトリウム、リン酸塩、重炭酸塩、ブドウ糖が過剰に尿中へと排出されてしまうファンコニ症候群(ふぁんこにしょうこうぐん)をはじめ、先天性の遺伝子異常によって銅の排出障害を引き起こすウィルソン病(うぃるそんびょう)、ロウ症候群(ろうしょうこうぐん)、遺伝性フルクトース不耐症(いでんせいふるくとーすふたいしょう)などをあげることができます。

Ⅲ型の原因

尿細管性アシドーシスのⅢ型は、Ⅰ型とⅡ型の尿細管性アシドーシスが混在しているタイプで、発症原因としては遺伝子の異常をあげることができます。

Ⅳ型の原因

尿細管性アシドーシスのⅣ型は、カリウムやナトリウムなどのミネラルを排出・調整するためのホルモンであるアルドステロンが正常に機能しないことによって血液中のカリウム濃度が上昇するタイプですが、発症原因としてはアルドステロンの分泌量の低下、抵抗性の低下、反応性の低下の3つをあげることができます。

こうしたアルドステロンの異常は自己免疫疾患や糖尿病(とうにょうびょう)、尿路閉塞(にょうろへいそく)、慢性腎臓病などによって引き起こされます。
尿細管性アシドーシスはⅣ型の発症率が最も高く、Ⅲ型の発症は非常にまれです。

また、Ⅰ~Ⅲ型の発症原因としては遺伝子の異常をあげることができるのに対し、Ⅳ型は遺伝子の異常によって発症することはありません。

尿細管性アシドーシスの症状

尿細管性アシドーシスを発症した場合、初期段階では発症者の多くに自覚症状が現れません。
しかし、発症後、長い時間が経過して進行すると、さまざまな症状現れるようになります。

尿細管性アシドーシスの主な症状は頭痛や吐き気、意識障害などですが、現れる症状はⅠ~Ⅳ型のどのタイプなのかによって異なります。

主な症状

尿細管性アシドーシスの主な症状としては、意識障害や頭痛、吐き気、嘔吐、過換気(かかんき)、多尿、不整脈、脱力感、痙攣(けいれん)、麻痺(まひ)、筋力低下、知覚障害、脱水、成長障害などをあげることができます。

こうした症状が初期段階で現れることはありませんが、進行するにつれて徐々に現れます。

Ⅰ型の症状

尿細管性アシドーシスのⅠ型を発症した場合、血液中の酸性度が上昇して軽度の脱水症状が現れるほか、血液中に含まれるカリウムの濃度が低下して麻痺や筋力低下といった症状が現れます。

さらにカルシウムが沈着して腎結石を引き起こすほか、慢性の腎臓病、骨の脆弱化や痛みといった症状が現れます。

Ⅱ型の症状

尿細管性アシドーシスのⅡ型を発症した場合、主に血液中の酸性度の上昇やカリウム濃度の低下、活性型ビタミンDの生産量低下、軽度の脱水症状、骨の脆弱化や痛みといった症状が現れます。

Ⅳ型の症状

尿細管性アシドーシスのⅣ型を発症した場合、症状が現れることは非常にまれです。
現れる症状としては、血液中の酸性度の上昇やカリウム濃度の上昇をあげることができます。
血液中のカリウム濃度が異常に上昇すると、筋肉麻痺や心拍異常といった症状も現れます。

尿細管性アシドーシスの検査・診断

尿細管性アシドーシスの検査は、血液中の酸性度を測定するために血液検査を行なわれているほか、血液ガス分析検査、尿検査、重炭酸ナトリウム負荷試験、塩化アンモニウム負荷試験、画像検査、超音波法検査、デキサ法検査、MD法検査なども行なわれています。
この病気を疑うような異変がある場合には、腎臓内科などへ行けば対応してくれます。

血液検査

血液検査とは、血液中に含まれる成分内容を調べることで腎機能や肝機能の障害の有無や程度、栄養状態や病気の兆候などを調べる検査です。

尿細管性アシドーシスにおける血液検査では血液中の酸性度を測定するほか、ミネラル成分の一種でナトリウムやカリウムなど、水に溶けると電気を通す性質を持つ電解質の濃度を測定することで、尿細管性アシドーシスを発症しているかどうか、さらに重症度を確認します。

血液ガス分析検査

血液ガス分析検査とは、採血した血液中に含まれる炭酸ガスや酸素の濃度を測定するほか、酸性度を確認するために水素イオン濃度を測定する検査です。

血液検査の場合は一般的に静脈から採血を行ないますが、血液ガス分析検査では大腿動脈(だいたいどうみゃく)や上腕動脈(じょうわんどうみゃく)、手首の橈骨動脈(とうこつどうみゃく)から細い針を刺して採血を行ないます。

尿細管性アシドーシスにおける血液ガス分析検査は、発症の有無や重症度の確認するために行ないます。

尿検査

尿検査とは、採取した尿に含まれる成分を内容を調べることで腎臓、膀胱(ぼうこう)、尿路などが正常に機能しているかどうかを確認することができる検査です。

実際に尿検査を行なう際は、早朝以外の尿を採取し、尿の比重や色、酸性度をはじめ、尿に含まれる糖質やたんぱく質、ケトン体、亜硝酸塩、ウロビリノーゲンなどを測定します。

また、試薬を染み込ませた棒状の検査用紙を尿に浸し、色の変化から尿の成分の異常を確認する検査方法もあります。

尿細管性アシドーシスにおける尿検査は、発症の有無や重症度を確認するために行ない、尿検査で異常が確認できた場合にはさらに詳しく調べるために尿を遠心分離器にかけ、沈殿物に含まれる白血球や赤血球の状態、細胞異常の有無などを顕微鏡で確認します。

重炭酸ナトリウム負荷試験

重炭酸ナトリウム負荷試験とは、尿細管性アシドーシスの確定診断を下すために行なう検査の一つです。

実際に重炭酸ナトリウム負荷試験を行なう際は数日間重曹を投与し、重炭酸イオンの血液中における再吸収の様子を確認します。

重炭酸イオンの再吸収にわずかな障害が確認できた場合にはⅠ型、高度な障害が確認できた場合にはⅡ型の尿細管性アシドーシスと診断します。

塩化アンモニウム負荷試験

塩化アンモニウム負荷試験とは、血液中の酸性度を調べるために水素イオン濃度を測定する検査で、尿細管性アシドーシスの確定診断を下すために行ないます。

実際に塩化アンモニウム負荷試験を行なう際は、体重1㎏あたり0.1gの塩化アンモニウムを経口投与し、酸性度を表すpHという数値が血液が7.3以下であるのに対し尿が5.5以下にならない場合はⅠ型の尿細管性アシドーシスと診断し、尿が5.5以下になる場合はⅡ型の尿細管性アシドーシスと診断します。

また、血液のpHが7.3未満である場合、塩化アンモニウム負荷試験は行ないません。

X線検査

X線検査とは、放射線物質であるX線を体の表面に照射し、体内の骨や臓器の状態を確認することができる画像検査の一種です。

尿細管性アシドーシスにおけるX線検査は、発症の有無や重症度を確認するために行ないます。

超音波検査

超音波検査とは、専用の機器から発する超音波を体にあて、跳ね返ってきた波を画像化することで臓器の状態を確認することができる画像検査の一種です。

尿細管性アシドーシスにおける超音波検査は、発症の有無や重症度を確認するために行ないます。

超音波法検査

超音波法検査とは超音波を使って踵の骨密度を測定する検査方法で、尿細管性アシドーシスの重症度を確認することができます。

実際に超音波法検査を行なう際は専用の機器に足を乗せたあと、超音波をあてて骨密度を測定します。
超音波法検査は痛みを感じることはなく、すぐに検査結果が出ます。

デキサ法検査

デキサ法検査とは、2種類のX線を使って骨密度を測定する検査方法で、尿細管性アシドーシスの重症度を確認することができます。

実際にデキサ法検査を行なう際には、太ももや腰に2種類のX線を照射します。

MD法検査

MD法検査とは、手の骨密度を測定する検査方法で、尿細管性アシドーシスの重症度を確認することができます。

実際にMD法検査を行なう際には、専用の機器に両手を置いて、アルミニウム板とともにX線撮影を行ないます。
MD撮影は痛みを感じることはなく、検査も短時間で終わります。

尿細管性アシドーシスの治療

尿細管性アシドーシスの治療は、主にステロイドやカルシウム、ビタミンD、カリウム製剤、Shohl液などの薬物を使った薬物療法や、イオン交換樹脂、カリウム制限などの治療を行なう場合もあります。

ステロイド剤

ステロイド剤は、尿細管性アシドーシスの薬物療法に使用される薬物の一種で、Ⅳ型を発症している方のうち、アルドステロンの欠乏が発症原因である場合に使用します。

アルドステロンとは、副腎皮質(ふくじんひしつ)から分泌されるステロイドホルモンの一種であり、体内のカリウムとナトリウムのバランスを調整するために腎臓へと働きかける役割を担っています。

アルドステロンが欠乏すると、カリウムとナトリウムのバランスが崩れて尿細管性アシドーシスを発症しますが、アルドステロンと似た作用を発揮するステロイド剤を服用することで、腎機能を正常な状態へと改善させることができます。

アルドステロンが欠乏しているⅣ型の発症者がステロイド剤を服用すればすぐに効果が現れやすいのですが、Ⅳ型の発症者のうちアルドステロンの反応性が低下している方には使用できません。

また、副作用として高ナトリウム血症(こうなとりうむけっしょう)を引き起こす場合があります。

これはステロイド剤に体内の塩分量を調節する作用があるため、長期にわたり服用すると高ナトリウム血症を引き起こし、高血圧やむくみなどの症状が現れます。

ステロイド剤を服用することで引き起こされる高ナトリウム血症を防ぐには、塩分を控えた食事と定期的な血圧測定が必要です。

そのほかの副作用として、ステロイド剤を服用しはじめた初期に吐き気や下痢などの消化器障害や、不眠やイライラなどの精神症状、長期間服用するとにきび、肥満、生理不順、顔が丸くなるムーンフェイスなどの症状を引き起こす場合があります。

カルシウム、ビタミンD

カルシウムやビタミンDは骨病変が見られる尿細管性アシドーシスの患者に対し使用されます。

尿細管性アシドーシスを発症すると骨が脆弱化する場合があり、骨の強化作用があるカルシウムやビタミンDを服用し骨密度の低下を予防します。

実際にカルシウムやビタミンDを服用する場合、豆類や穀類に含まれるフィチン酸や、チョコレートやほうれん草に含まれるシュウ酸、食物繊維などカルシウムやビタミンDの吸収をさまたげる成分を含む食材の摂取は控えるようにします。

カリウム製剤

カリウム製剤は、低カリウム血症(ていかりうむけっしょう)を引き起こしている場合に使用されます

ミネラル成分の一種であるカリウムは、筋肉や心臓を動かすために必要な成分であり、体内のカリウム量を一定に保つ必要があります。

尿細管性アシドーシスのうち、Ⅰ型の発症者でシェーグレン症候群(しぇーぐれんしょうこうぐん)も発症している方は、カリウム製剤を服用する必要があります。

また、Ⅱ型の発症者で治療のために重曹を服用している場合は低カリウム血症を引き起こしやすいため、カリウム製剤を服用する場合が多いです。

Shohl液

Shohl液とは、クエン酸と重曹を調合した液剤のことで、症状の悪化を防ぐために使用されます。

重曹には体内で食物が代謝される際に生成される酸を中和させる作用があり、重曹をクエン酸とともに水に溶かしたShohl液を1日3~4回ほど服用することで症状を改善させます。

Shohl液は尿細管性アシドーシスの合併症として引き起こされる腎不全(じんふぜん)や腎結石、カルシウムの腎臓沈着、骨の脆弱化による骨密度の低下、小児の成長障害を予防することができます。

実際にShohl液を服用する回数や量は患者の年齢や発症するタイプによって異なり、Ⅰ型の場合は少量、Ⅱ型の場合は大量、Ⅳ型の場合は中等量のShohl液を服用します。

副作用として高ナトリウム血症を引き起こす場合があり、高ナトリウム血症を引き起こすと高血圧やむくみといった症状が現れます。

イオン交換樹脂

イオン交換樹脂とは、Ⅳ型の尿細管性アシドーシスを発症している方のうち、高カリウム血症を引き起こしている場合に行なう治療法です。

Ⅳ型の発症者が高カリウム血症を引き起こした場合には、重曹を補充する治療を行ないますが、十分な効果が得られない場合には腸でカリウムを吸着し、便として排出を促すイオン交換樹脂を服用します。
イオン交換樹脂はゼリータイプなどで服用します。

また、副作用として食欲不振や吐き気、下痢などの消化器障害や、嘔吐や強い腹痛、腸閉塞(ちょうへいそく)などの消化器障害を引き起こす場合があります。

カリウム制限

カリウム制限とは、Ⅳ型の尿細管性アシドーシスを発症している方のうち、高カリウム血症を引き起こしている場合に行なう治療法です。
ミネラル成分の一種であるカリウムは、筋肉や心臓を動かすために必要な成分ですが、体内のカリウム量が多すぎても支障をきたします。

そのため、体内のカリウム量が増加する高カリウム血症を引き起こしている場合には、食事制限や輸液を投与することで、体内のカリウム量を安定させます。
また、カリウムを体外へと排出させる利尿剤を服用する場合もあります。

このように、尿細管性アシドーシスの治療法としてはさまざまなものがありますが、一度発症してしまうと完治が難しい病気であり、長期にわたり治療を行ない、上手に付き合っていくことが重要となります。

治療は早期にはじめることが望ましく、とくに小児の場合は、早期に治療をほどこさないと成長障害を引き起こすリスクが高まります。
そのため、少しでも異変を感じた場合はできるだけ早く医療機関で受診し、早期発見・早期治療に努めましょう。

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