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ライム病の原因・症状・感染経路・治療・予防・検査など

公開日: : 最終更新日:2016/05/27 感染症, 人獣共通感染症


ライム病は野ネズミや小鳥などが持っている菌を、マダニが媒介することによって起こる病気です。
野生動物では感染しても発症しませんが、ヒト、イヌ、ウシ、ウマでは症状が出ます。
日本でも樹木の多い地域(北海道や長野県)で発生することが多いです。
アメリカでは、特にニューヨークで多く、「ニューヨークの風土病」とも呼ばれています。

ライム病の原因

スピロヘータ(細菌)である、ボレリアが病原体です。
この病原体をもったマダニにかまれることで、病原体が体内に入り、症状があらわれます。

ライム病の症状

マダニに噛まれてから数日から数週間後に、かまれた所を中心に、的のような特徴的な紅斑があらわれます。
リンパ節の腫れや、筋肉痛、頭痛、悪寒、倦怠感など、インフルエンザのような症状が出ます。
体内循環によって病原体が広がると、皮膚症状、神経症状、心疾患、眼症状などがあらわれます。
末期では、慢性の関節炎、慢性の皮膚炎、脊髄炎、角膜炎などを生じます。

ライム病の感染経路

病原体を保有する野ネズミ、シカ、鳥から吸血したマダニが媒介します。
普通のダニからは感染しません。
また、ヒトからヒトへ感染することもありません。

ライム病の予防

マダニにかまれないようにすることが重要です。
足首からふくらはぎにかけて、ズボンの裾を止め、靴下をはいてマダニに噛まれるのを防ぎましょう。
スプレー式の防虫剤は有効ですので、必要に応じて活用してください。
ダニを発見したときは、ピンセットや毛抜きで、ダニの頭に近い所を掴み、まっすぐ引き抜きます。
マダニが潰れると、病原体が体内に注入されてしまいますので、潰してはいけません。
取り除いたダニは保管しておき、後日、症状が出た場合は病院にもっていきます。
自分自身で取り除くのが困難なときは、皮膚科で処置をしてもらうようにします。
マダニにかまれることで感染する病気は、ほかにもありますので、取り除いたあとも数週間は体調の変化に気をつけてください。

ライム病の治療

抗菌剤による治療が有効です。
ドキシサイクリン、セフトリアキドンなどの抗生物質を2~4週間服用します。日本で承認されているワクチンはありません。

ライム病の検査

皮膚の紅斑部や髄液から、病原体を分離することや、血清検査によって診断されます。
森林に行ったり、流行地域に旅行したりということがあったかどうかの問診に答えることも重要です。

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