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ダニ媒介性脳炎の原因・症状・感染経路・治療・予防・検査など

公開日: : 最終更新日:2016/04/30 感染症, 人獣共通感染症


マダニが媒介するウイルスによって起こる脳炎です。
世界的にはめずらしくない病気で、ロシア春夏脳炎と、中央ヨーロッパ型ダニ脳炎があります。
日本では、北海道で一例感染が確認されただけですが、年間で6000~10000人ぐらいの人が感染するとされています。

ダニ媒介性脳炎の原因

蚊が媒介する日本脳炎のウイルスに近い、フラビウイルスによって引き起これます。
フラビウイルスは、自然界ではげっ歯類とマダニを宿主としています。
ウイルスをもったマダニにかまれたり、感染したヤギや羊の未殺菌乳を飲むことでも感染します。

ダニ媒介性脳炎の症状

発熱や頭痛などインフルエンザのような症状があらわれます。
次に、めまい、知覚異常などを起こし、髄膜脳炎に進みます。
ロシア春夏脳炎での致死率は20%程度、中央ヨーロッパ型ダニ脳炎の場合の致死率は1~2%程度です。
回復した場合も、なんらかの神経の障害が残ることもあります。

ダニ媒介性脳炎の感染経路

ウイルスをもったマダニにかまれることで感染します。
ただし、すべてのマダニがこのウイルスをもっているわけではありません。

ダニ媒介性脳炎の予防

マダニにかまれないようにすることが重要です。
旅行など流行地域に行く場合は、できるだけ草原や森、藪などに入らないようにしてください。
長袖、長ズボン、足をすべて覆う靴などを着用してください。
虫よけも効果的です。
ワクチンはありますが、日本では未承認です。

ダニ媒介性脳炎の治療

マダニにかまれていることがわかった場合は、皮膚科を受診して処置を受けてください。
その後、数週間は体の変化に気をつけます。
マダニが皮膚についている場合は、無理に取ろうとすると頭部が残ってしまいますので、必ず医師の処置を受けてください。
特異的な治療法はありません。
海外ではガンマグロブリン製剤が使用されることもあります。

ダニ媒介性脳炎の検査

特徴的な症状がないので、血液検査や髄液検査でウイルスが検出されるとダニ媒介性脳炎と診断されます。

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