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血清病を詳しく:原因・症状・検査・治療など

公開日: : 最終更新日:2018/04/09 感染症

血清病とは

感染症法上では2類感染症、ジフテリア菌の飛沫(ひまつ)感染によって起こり、ノドに感染すれば偽膜(ぎまく)という白い膜が生じて呼吸困難を起こし命を落としてしまうこともあるジフテリア(じふてりあ)。

感染症法上では4類感染症、人獣共通感染症の一種で、狂犬病(きょうけんびょう)ウイルスに感染することで起こり、発病すればよだれをたらし、全身のけいれん・麻痺(まひ)が生じてほぼ100%の確率で命を落としてしまう、治療法が存在しない感染症の狂犬病(きょうけんびょう)。

感染症法上では5類感染症、人獣共通感染症(じんじゅうきょうつうかんせんしょう)の一種で、破傷風菌(はしょうふうきん)が傷口を侵入口として入り込んで起こり、全身の筋肉のけいれんが生じて命を落とすこともある破傷風(はしょうふう)。

細菌の一種であるボツリヌス菌が原因で起こる食中毒で、筋肉が麻痺してしまい、重症では呼吸をすることができなくなって命を落としてしまうボツリヌス食中毒(ぼつりぬすしょくちゅうどく)。
毒ヘビにかまれたことによって中毒症状が生じ、命を落とすこともある蛇咬症(だこうしょう)。

こうした感染症や中毒で血液に毒が入ると、入った毒を抗原とする別の動物の抗体を注射することにより、抗原抗体反応(こうげんこうたいはんのう)を生じさせて毒性を失わせることにより治療します。
注射する抗体としてはウマなどの血清に含まれている抗体が使用されています。

そのため、投与された方の血液にはその血清を抗原とする抗体が生み出されて、アレルギー反応を起こしてしまうことがありますが、このような病気のことを血清病(けっせいびょう)とよびます。

血清病の原因

血清を打つ処置をほどこさなければいけなくなる病気は、最悪の場合には命にかかわるものばかりです。
血清を打つことは命を救うためにたいへん重要ですが、一方で血清により血清病が起こってしまうリスクがあることには注意が必要です。

また、血清病は血清のほかに薬物の使用によって起こることも、知っておかなければいけません。

血清病は何によって起こってしまうの?

過去には病原菌や動物の毒によって起こる中毒症に対して、ウマ由来などの血清剤を投与したため、アレルギー反応を起こし、血清病を招くケースが多かったです。

しかし、いまではアレルギー反応を起こすリスクの高い、種の違う動物の血清剤を投与することは非常に少なくなっており、ペニシリンなどの抗生物質、合成抗菌剤のサルファ薬、ヒダントイン系抗てんかん薬、チアジド系利尿薬といった薬物の投与によって生じる血清病が多くなっています。
なお、種の違う動物のことは異種動物(いしゅどうぶつ)といいます。

血清病が起こるしくみ

異種動物の血清は、人体では異物として認識されます。
そのため、注射することによって血清のタンパク質に対する抗体が生み出されます。

この血清のタンパク質と抗体が結合したものである免疫複合体(めんえきふくごうたい)が血中にでき、血管、腎臓、関節などに沈着し、アレルギー反応が起こって組織の障害が発生するのです。

血清病の症状

血清病を起こすと、さまざまな症状が起こり得ます。
とくに2回目の注射のほうが、少量で早期に強い症状が出現します。

薬物によって起こる血清病にも、症状の現れ方には特徴があります。

血清病ではどんな症状が現れる?

血清病にかかり、出現することが多い症状としては、発熱、皮疹(ひしん)、リンパ節のはれ、関節痛といったものをあげることができます。
皮疹というのは、皮膚に生じる肉眼的変化の総称です。

抗血清の注射を行なえば、注射をして7~14日間ほどが経過して、発熱、全身の倦怠感(けんたいかん)、じんましん、リンパ節のはれ、関節痛、浮腫(ふしゅ)、白血球減少、タンパク尿の症状が出現します。

2回目の注射で現れる症状は?

2回目の注射では、先述のとおり少量で早期に、強く症状が出現します。

この場合、どのぐらいで発症するかが気になるところではありますが、8日以内に激しい症状が出ます。

薬物によって起こる血清病の場合は?

発熱、全身倦怠感、じんましん、関節痛、腎炎(じんえん)、神経炎(しんけいえん)などの症状が出現します。

こうした症状は、薬物を使って7~21日間が経過して出現します。
通常、上記の症状は薬物をやめることによって数日間でなくなってしまいます。

血清病の検査・診断

血清病にかかった際に出現する症状にあてはまるような症状がある場合には、何科で受診すればよいのでしょうか?

また、血清病にかかっているかどうかは、どういった方法で判断するのでしょうか?

受診に適した診療科は?

まず、血清病かもしれないと思った場合に何科へ行けばいいのかということについてです。
この点がわからなければ、症状が出現した際にどこの病院へ行くかで迷ってしまう方もいるでしょう。

血清病を疑うような症状がある場合には、内科、アレルギー科へ行けば対応してくれます。

血清病を調べる方法は?

この病気特有の検査結果はありません。
血清病とは違った病気ではないことを調べるために血液検査、レントゲン撮影やCT(シーティー)検査といった画像検査は行なわれています。

血液に関しては、血中の免疫複合体が多くなっていること、赤血球沈降速度の亢進、C反応性タンパクの増加、軽度のタンパク尿、血尿といった異常が認められます。

血清病の治療

血清病の治療は、血清病の原因に対してでは、症状を軽減することを目的とした治療です。

このような治療方法のことを、対症療法(たいしょうりょうほう)や姑息的療法(こそくてきりょうほう)といいます。

症状は自然によくなる

普通、症状は数日間が過ぎることによって自然に消失します。
そのため、先述のとおり主な治療方法は出現する症状を抑えることです。

たとえば、じんましんの症状が出現していれば、抗ヒスタミン薬が効果を発揮してくれます。
また、発熱や関節痛に対しては、消炎鎮痛薬(しょうえんちんつうやく)が有効です。

ステロイドを投与することも

血清病にかかっていて、症状が重い方に対しては、ステロイド薬(副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン)を投与する治療方法があります。

ステロイド薬は抗炎症、免疫抑制、抗アレルギーといった具合に、さまざまな作用のある薬剤です。
そのため、多くの病気の治療に役立てられています。

血清病の予防

どの病気にもいえることですが、なりたいと思う方は普通いないでしょう。
血清病についても、避ける手立てがあるのであれば知りたいという方もいるのではないでしょうか?

使用する血清の種類による予防方法

血清病の原因には異種動物の血清の注射が含まれます。
そのため、異種動物の血清を抗毒剤として使用しないに越したことはありません。
ヒト由来の血清を選択することが血清病の予防につながります。

異種動物の血清を選択する場合は?

しかたなく異種動物の血清を選択することになる場合、使用には慎重な姿勢で臨むことが大切です。
皮膚をひっかき、血清をたらすなどの試験を行なって、反応を見た上で使用します。

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