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ジアノッティ症候群を詳細に:原因,症状,検査,治療など

公開日: : 最終更新日:2017/12/11 感染症

ジアノッティ症候群とは

ジアノッティ症候群(じあのってぃしょうこうぐん)とは、細菌やウイルスなどの病原体に感染することによって顔や手足、お尻に発疹(ほっしん)症状が出現する病気です。

主に1~6歳までの乳幼児が発症しやすく、とくに1~2歳の乳児の発症率が最も高く、まれに6歳以上の子どもや成人も発症します。

ジアノッティ症候群の発症原因となる病原体はB型肝炎(かんえん)ウイルスをはじめ、EBウイルス、コクサッキーウイルス、サイトメガロウイルス、マイコプラズマ、アデノウイルス、ロタウイルス、エコーウイルスなどがあげられますが、まれに3種混合ワクチンやインフルエンザワクチンの接種後に発症するケースもあります。

かつてはB型肝炎ウイルスへの感染が原因となって発症した場合はジアノッティ病(じあのってぃびょう)とよばれ、そのほかの病原体が原因となって発症したものがジアノッティ症候群とよばれていましたが、現在では原因となる病原体を区別することなくジアノッティ症候群というよびかたで統一されています。

ジアノッティ症候群を発症した場合、頬を中心とした顔面や手足、お尻に3~4mmほどの赤い発疹が現れます。
まれに5~10mmほどの大きな赤い発疹が現れる場合もありますが、ジアノッティ症候群における発疹は左右対称に生じるという特徴があります。

また、リンパ節腫大や微熱といった軽度の全身症状が現れる場合や、発症原因となる病原体がEBウイルスやサイトメガロウイルスの場合には肝機能障害を引き起こし、肝腫大(かんしゅだい)や黄疸(おうだん)、肝炎といった症状が現れる場合もあります。
さらに下痢や食欲不振、風邪に似た症状が現れる場合もあります。

ジアノッティ症候群を発症し発疹が現れたとしても、基本的に1ヶ月ほどで自然に消滅するため、治療においては経過観察になるケースが多いです。
ただし、発疹にかゆみを伴う場合には、かゆみ止めの内服薬や塗り薬が処方され、肝炎を引き起こしている場合には肝炎の治療が行なわれる形になります。

ジアノッティ症候群は重症化しないうえに1ヵ月ほどで自然に治るため、さほど心配する必要はありません。

ただし、発症原因となる病原体がB型肝炎ウイルスの場合は肝炎を引き起こし、慢性(まんせい)肝炎に移行する場合があるほか、EBウイルスの場合は悪性リンパ腫(あくせいりんぱしゅ)などの原因に大きく関係している伝染性単核球症(でんせんせいたんかくきゅうしょう)を引き起こす場合もあるため、皮膚に異変が現れたらできるだけ早く医療機関で検査を受け、発症原因となる病原体を突き止めたうえで適切な治療を受けることが重要です。

ジアノッティ症候群の原因

ジアノッティ症候群を発症する原因には、病原体への感染とワクチン接種の2つをあげることができます。

病原体への感染

ジアノッティ症候群は、種々の細菌やウイルスなどの病原体に感染することで発症します。

以前はB型肝炎ウイルスのみが発症原因となる病原体とされていましたが、このほかにもEBウイルス、サイトメガロウイルス、コクサッキーウイルス、マイコプラズマ、アデノウイルス、ロタウイルス、エコーウイルス、A型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、バルトネラ、ボレリア、溶連(ようれん)菌、抗酸菌など、さまざまな細菌やウイルスが発症原因になることが解明されています。

なかでもEBウイルスやサイトメガロウイルスが発症原因となる場合が多く、初感染時にジアノッティ症候群を発症します。

ワクチン接種

ジアノッティ症候群は基本的に細菌やウイルスなどの病原体に感染することで発症しますが、まれに3種混合ワクチンやインフルエンザワクチンの接種が行なわれたあとに発症することがあります。

その場合は初回接種のあとに症状が出現し、2回目以降の接種を行なったあとには症状が引き起こされません。

ジアノッティ症候群の症状

ジアノッティ症候群を発症すると、主に発疹などの皮膚症状と、発熱などの全身症状が現れます。

皮膚症状

ジアノッティ症候群を発症すると、頬を中心とした顔全体や手足の先、手足の外側(伸側(しんそく))、お尻などに発疹が現れます。
発疹は基本的に3~4mmほどの赤くとがった発疹ですが、まれに5~10mmほどの大きな発疹が現れる場合もあります。

ジアノッティ症候群を発症した場合に現れる発疹は、手足に現れる場合には伸側とよばれる外側にだけ現れ、屈側(くっそく)とよばれる肘や膝の裏側には現れません。
発疹は手足の甲、とくに下肢から生じる場合が多く、徐々に上へと左右対称にひろがっていきます。

発疹は基本的にかゆみを伴いますが、かゆみの程度には個人差があり、人によってはかゆみを伴わない場合もあります。
さらに皮膚をかいたあとに発疹が出現する「ケブネル現象」が見られます。

全身症状

ジアノッティ症候群を発症すると、発疹が現れると同時に発熱や首のリンパ節が腫れる頸部リンパ節腫大(けいぶりんぱせつしゅだい)といった症状が現れる場合があります。
さらに下痢や食欲不振など風邪に似た症状が現れる場合もありますが、こうした全身症状は軽度で一時的な場合が多いです。

そのほかの症状

ジアノッティ症候群の発症原因となる細菌やウイルスなどの病原体の種類によっては、皮膚症状や全身症状以外の症状が現れる場合があります。

発症原因となる病原体がB型肝炎ウイルスやEBウイルス、サイトメガロウイルスである場合、ごくまれに肝機能障害を引き起こすことがあり、肝腫大や黄疸といった症状が現れることがあります。
とくにB型肝炎ウイルスが原因である場合、肝機能障害を引き起こすと慢性肝炎に移行しやすいため注意が必要です。

ジアノッティ症候群の検査

ジアノッティ症候群の検査としては、視診(ししん)と血液検査が行なわれています。

視診

ジアノッティ症候群を発症した場合、特徴的な皮膚症状を確認することができます。
視診では皮膚に現れる発疹の性状や分布を調べることにより、ジアノッティ症候群であるかどうかが見極められます。

血液検査

ジアノッティ症候群は細菌やウイルスなどの病原体に感染することで発症するため、血液検査によって何らかの病原体に感染していないかの確認が行なわれます。

何らかの病原体に感染している場合、白血球や血小板の減少、CRP値の軽度上昇、単核球やリンパ球の増加が確認できます。

また、発症原因となる病原体がB型肝炎ウイルスである場合には、肝機能障害を引き起こすリスクがあるため、肝機能が正常に機能しているか確認するために血清中の肝脱逸酵素値(かんいつだつこうそち)を調べます。

ジアノッティ症候群の治療

ジアノッティ症候群は、発症後に発疹などの症状が現れたとしても、1ヵ月ほどで自然に消滅することから、基本的に特別な治療を行なうことなく、経過を見ていくことになります。
ただし、発疹にかゆみを伴う場合には薬物療法が行なわれているほか、発症原因となる病原体の種類によっては肝機能障害の治療が行なわれています。

薬物療法

ジアノッティ症候群を発症した場合に現れる発疹は、基本的にかゆみを伴います。
ただ、かゆみの程度には個人差があり、激しいかゆみが引き起こされる人に対しては、抗ヒスタミン薬やステロイド外用薬といった、かゆみ止め効果に優れている塗り薬や飲み薬を使った薬物療法が行なわれています。

肝機能障害の治療

ジアノッティ症候群の発症原因となっている病原体が、B型肝炎ウイルスやEBウイルス、サイトメガロウイルスである場合、肝機能障害を引き起こすことがあり、肝炎などの症状が現れた場合には対症療法が行なわれています。

肝炎を引き起こした場合には通常の肝炎治療と同じく、食事療法と安静によって治療が行なわれています。

ジアノッティ症候群を発症したとしても基本的に重症化することはなく、1ヶ月ほどで自然に消滅するためあまり心配する必要はありません。

ただし、発症原因がB型肝炎ウイルスやEBウイルス、サイトメガロウイルスのように肝機能障害を引き起こす可能性がある病原体である場合、早期に治療を行なわなければ肝機能障害を招き、慢性肝炎へと移行するリスクがあります。

そのため、肝機能障害を予防するためにも乳児期のワクチン接種が推奨されているほか、普段から衛生環境や食生活に気をつけ、発症原因となる病原体に感染しないよう心掛けるようにしましょう。

万が一、皮膚症状や全身症状が現れた場合にはできるだけ早く医療機関を受診し、原因となる病原体を特定して、適切な治療を受けてください。

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