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化膿性汗腺炎を詳しく:原因・症状・検査・治療など

公開日: : 最終更新日:2018/04/11 皮膚

化膿性汗腺炎とは

汗腺(かんせん)というのは汗を分泌する器官のことであり、エクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。

エクリン腺は皮膚の浅いところにある汗腺で、全身に分布している汗腺です。
発汗によって一定の体温を維持する機能があり、皮膚の乾燥を防いでいます。

エクリン腺で分泌される汗はサラサラとしていて、占めている成分の99%が水分で、あとは塩分、尿素、アンモニア、ミネラルが含まれています。

一方、アポクリン腺は皮膚の深いところにある汗腺で、わきの下、性器や肛門まわり、乳房の下などに分布している汗腺です。

アポクリン腺で分泌される汗は粘り気があり、占めている成分としては脂肪、たんぱく質、糖質、鉄分、尿素、アンモニア、色素などをあげることができます。

アポクリン腺で分泌される汗自体にニオイはないものの、汗が細菌によって分解されることにより、独特のニオイを発します。
この汗腺で出る汗の独特なニオイは、わきが臭と表現されるものであり、アポクリン腺はまたの名を体臭腺といいます。

化膿性汗腺炎(かのうせいかんせんえん)は、この汗腺に引き起こされる病気です。
アポクリン腺の排出口が詰まってしまうことによって起こる病気ですが、詰まる理由は解明されていません。

詰まりを起こすと、詰まっているところに汗や汗腺分泌物、汚れなどが貯留して細菌感染を起こしてしまうことがあります。
そしてその結果、化膿して炎症が生じてしまった状態が、化膿性汗腺炎です。

アポクリン腺の分泌は思春期以降に活発になり、化膿性汗腺炎も思春期以降、40歳程度までの女性に多く起こっています。

化膿性汗腺炎の原因

化膿性汗腺炎はどのようにして引き起こされる病気なのか?

この病気でははじめに、アポクリン汗腺の排出口が閉塞(へいそく)を起こします。
なぜ閉塞してしまうのか、この原因は現状においてわかっていません。

汗腺の出口が塞がってしまうと、汗や汗腺分泌物、汚れなどが貯留し、黄色ブドウ球菌(おうしょくぶどうきゅうきん)や連鎖球菌(れんさきゅうきん)といった細菌の感染リスクが高まります。

そして化膿し、炎症が発生している状態になるのが、化膿性汗腺炎とされています。

化膿性汗腺炎はどのような人に多いのか?誘因になるものはあるのか?

アポクリン腺での分泌は思春期以降に盛んになります。
化膿性汗腺炎は、思春期以降~40歳程度の年齢の女性に多く起こっている病気です。

また、タバコを吸っている人や、肥満の人に多い傾向があるとされています。
窮屈な下着を身に着けていることや、わきの下を剃るような行為も、化膿性汗腺炎の引き金になるとされていますが、アポクリン腺が塞がってしまうこととわきの下を剃ることは無関係ともいわれています。

そのほか、アポクリン腺の詰まりとスプレータイプやパウダータイプの制汗剤には関わりがないともされています。

化膿性汗腺炎の症状

化膿性汗腺炎ではどのような症状が出現するのか?

アポクリン腺が多く存在するわきの下、性器や肛門まわり、乳房の下などに症状が引き起こされます。
はじめは痛みのある1個または2個以上のしこりが発生し、やがて赤く半球形に腫れて、皮膚の内部では膿(うみ)が貯留した状態になっています。

なお、膿が貯留した状態になったことを膿瘍化(のうようか)といい、悪臭がしてしまいます。

膿瘍化したあと膿が出ると快復したかのように思えますが、何度も再発を招くケースが多く、慢性化した化膿性汗腺炎のことは、慢性化化膿性汗腺炎(まんせいかかのうせいかんせんえん)といいます。

慢性化した場合には、皮膚の内部で膿瘍同士が繋がって管状の穴である瘻孔(ろうこう)ができたり、皮膚が赤く盛り上がった状態をさすケロイド状のあとができたりすることがあります。

急性の化膿性汗腺炎なのか、慢性の化膿性汗腺炎なのかは、再発を繰り返すかどうかで判断されています。

化膿性汗腺炎の検査・診断

化膿性汗腺炎の受診に適した診療科は?

化膿性汗腺炎は皮膚科へ行けば対応してくれます。
この病気はわきの下、性器や肛門まわり、乳房の下といった具合に、人にみせるのが恥ずかしいと感じるところに起こりやすいです。

そのため、病院へ行くことに抵抗を感じる人もいるでしょうが、慢性化する場合が多いため早期に治療を受けることが大事です。
早く的確な治療を受けることにより、軽症かつ短期間で快復する可能性が高まります。

また、自分ははじめて見せるということで恥ずかしさがあるのでしょうが、医師などの専門家は日々、男女関係なく性器や肛門などを診ているわけで、まったく気にしていません。
恥ずかしがることなく医療機関へ行きましょう。

化膿性汗腺炎はどのようにして調べるのか?

化膿性汗腺炎かどうかは、膿瘍の発生部位と、再発がたびたび起こっているかどうかに基づいて判断されます。
急性、慢性は再発を繰り返し起こしているかどうかで見分けます。

また、細菌感染を起こす病気のため、菌の有無や菌の種類を突き止めるために、細菌培養検査が行なわれています。

化膿性汗腺炎の治療・予防・再発防止

化膿性汗腺炎の治療方法は?

軽症の場合には、炎症が発生しているところにステロイド薬の注射を受けて、抗生物質のテトラサイクリンやエリスロマイシンなどの内服薬を飲みます。

また、外用の抗生物質のクリンダマイシンを塗布するのも効果的とされています。
膿瘍ができていれば、切開して膿を出す排膿(はいのう)の処置がほどこされます。

重症の場合には、抗炎症作用を発揮するイソトレチノインの内服や、患部を手術によって切除することがあり、切除範囲が大きい場合には切除後に皮膚移植を行なわなければいけなくなることもあります。

そのほか、化膿性汗腺炎の治療方法としては、レーザー治療も実施されています。

化膿性汗腺炎の予防・再発防止方法は?

化膿性汗腺炎が起こりやすいところの衛生状態は、常に良好にしておくに越したことはありません。
わきの下を剃ることや窮屈な下着が引き金になるといわれているため、なるべく避けるようにします。

また、タバコを吸っている人や肥満の人に多い傾向があるということで、禁煙、減量に取り組むこともよいでしょう。

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