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肺動脈性肺高血圧症を詳細に:原因,症状,検査,治療など

公開日: : 最終更新日:2017/05/31 肺・気管支の病気

原発性肺高血圧症

肺動脈性肺高血圧症とは

人間が生命を維持するには、息をして大気中の酸素を肺から体内に取り込むことが不可欠です。
ただ、息をすることのみでは体内に酸素を取り込むことはできません。
肺から取り込んだ酸素をいったん心臓に戻し、さらに体全体へと送り届ける必要があります。

心臓から肺へと血液を送り込む役割を果たしている血管のことを肺動脈(はいどうみゃく)といい、この血管が血圧が異常に高まるのが肺動脈性肺高血圧症(はいどうみゃくせいはいこうけつあつしょう)です。
肺動脈性肺高血圧症は、PAH(pulmonary arterial hypertension)ともよばれている病気です。

肺動脈の血圧が高まるのは、肺の細い血管が過度に狭まり、かたくなるために、血流が悪化するためです。
十分な量の酸素を体に届けるためには、一定量以上の心臓から出る血液を確保しなければいけません。

狭く細い血管に強引に血液を流すよう、心臓が懸命に働くために、肺動脈の血圧が高まります。
ただ、どうしてこのような病気が引き起こされるのかは、現状においてはっきりしていません。

肺動脈性肺高血圧症は原因を突き止めることが必要であり、効果を発揮する治療法の研究開発を行なうため、指定難病に認定されており、厚生労働省の特定疾患医療給付対象疾患に含まれています。
肺動脈性肺高血圧症のはじめの認定のためには、右心カテーテル検査を受けることが不可欠です。

肺動脈圧=肺動脈の血圧の平均が高値(25mmHg以上)を示すほか、肺血流シンチグラフィという検査を受けて、肺血栓塞栓症(はいけっせんそくせんしょう)ではないことを見定めなければいけません。

肺動脈性肺高血圧症は先述したとおり指定難病に認定されている病気ではありますが、診断が付いて医療機関で的確な処置がほどこされることにより、労作時(ろうさじ)の息苦しさが楽になるなど、自覚症状の改善効果を期待することができます。

また、肺動脈性肺高血圧症は年々患者数が増加しており、平成20年度の患者数は1,140人、平成21年度の患者数は1,272人、平成22年度の患者数は1,560人、平成23年度の患者数は1,969人、平成24年度の患者数は2,299人、平成25年度の患者数は2,587人と報告されています。

平成10年度の患者数は269人と報告されているため、約15年のあいだに患者数は10倍程度にまで増加していることになります。
患者のうち男性と女性では女性が占めている割合が高く、男性の2倍以上の差があります。

女性の場合、年齢の高まりに伴い発症する人の数は増加し、一番多くなるのが70歳代です。
ただ、20~60歳で発症する人も多く、若い女性にも引き起こされているという点には注意が必要です。

一方、男性の場合は20歳代で発症する人が多くなり、40歳代まで減少し、50~70歳代まで増加していくということが報告されています。
男性の場合もやはり、中高年だけでなく若い人にも起こっているという点で女性と共通しています。
また、肺動脈性肺高血圧症は、新生児に引き起こされることもあります。

肺動脈性肺高血圧症の原因

なにが肺動脈性肺高血圧症を引き起こす?

肺動脈性肺高血圧症には、特発性(とくはつせい)肺動脈性肺高血圧症、遺伝性(いでんせい)肺動脈性肺高血圧症、薬物・毒物誘発性(やくぶつ・どくぶつゆうはつせい)肺動脈性肺高血圧症など、さまざまな種類があります。

特発性肺動脈性肺高血圧症は原因不明の肺動脈性肺高血圧症であり、遺伝性肺動脈性肺高血圧症は、BMPR2などの遺伝子が肺動脈性肺高血圧症の発症に関わっていることはわかっているものの、どう関わっているのかまでははっきりしていません。
特発性肺動脈性肺高血圧症は、原因に関係するような別の病気が起こっていない場合に診断されます。

また、薬物・毒物誘発性肺動脈性肺高血圧症は、食欲抑制薬などの使用が発症に関わっており、これまで中国のやせ薬を服用した人が発症したケースがあり、インターネット経由で入手することが可能であったため、日本で服用する人も少なくなく、若い人が何名か命を落としてしまっています。

そのほか、膠原病(こうげんびょう)、ヒト免疫不全(めんえきふぜん)ウイルスの感染、門脈圧亢進症(もんみゃくあつこうしんしょう)、先天性心疾患(せんてんせいしんしっかん)、住血吸虫症(じゅうけつきゅうちゅうしょう)に伴う肺動脈性肺高血圧症もあります。

このように、別の病気が同時に起こっているケースもありますが、どの場合でもなぜ発症するのかまでははっきりしていない状態であり、難病として認定されています。

肺動脈性肺高血圧症は遺伝する?

この病気にかかった人の6~10人には、家族のなかにも発症する人が出ます。

肺動脈性肺高血圧症に関与している複数の遺伝子が発見されており、先述したBMPR2では、この遺伝子の異常は日本人の遺伝性肺動脈性肺高血圧症にかかった人の多くと、特発性肺動脈性肺高血圧症にかかった人の約4分の1に発見されています。

ただ、肺動脈性肺高血圧症の遺伝子を保有している人でも、発症率は10~20%と、絶対に発症するとは限りません。

遺伝子の異常のほかに、別の病気や薬剤などの要因が重なって発症するのではないかという見方がされています。
なお、肺動脈性肺高血圧症の発症に関連することがわかっている遺伝子は、ほかにALK1、Endoglin、SMAD9、CAV1、 KCNK3がありますが、どう関わっているのかまではわかっていません。

また、いまは採血を行なうだけで肺動脈性肺高血圧症に関与する遺伝子を保有しているかどうかを探ることが可能な研究施設も一部ではありますが、存在します。
とくに家庭内に肺動脈性肺高血圧症にかかった人がいるということであれば、調べてみたほうがよいでしょう。

一般的な高血圧症とはなにが違う?

生活習慣病としての高血圧症は、塩分の摂り過ぎ、肥満、運動不足、老化、ストレス、過度な飲酒、喫煙、遺伝的要因といったことが原因となって引き起こされます。

また、心臓は内部が4部屋に区切られていますが、そのなかの左心室(さしんしつ)という左側の心臓から、体全体へと血液を送り込む血管(どうみゃく)の血圧が上昇するのが生活習慣病としての高血圧症です。

これに対し、肺動脈性肺高血圧症は、右心室(うしんしつ)という、右側の心臓から肺へと血液を送り込む血管の肺動脈が狭まることで血流が悪化し、肺動脈の血圧が上昇してしまいます。

一般的な高血圧症と肺動脈性肺高血圧症とでは、引き起こされる原因やどこの血圧が上昇するのかということにも違いがあるのです。

肺動脈性肺高血圧症の症状

肺動脈性肺高血圧症による症状の特徴

肺動脈性肺高血圧症に限って引き起こされるような、変わった自覚症状はありません。

肺動脈性肺高血圧症では肺の血管に異常が起こるために心臓にかかる負担が大きくなり、そのために体全体へとうまく酸素を届けることができなくなる病気です。
この病気にかかった初期のころには、安静にしていて目立った症状が出ることはありません。

ただ、人間は体を動かすときに酸素の需要量が増しますが、その需要を満たせなくなってしまうのが肺動脈性肺高血圧症であり、病気の進行と共に自覚症状が出てくるようになります。

たとえば、体を動かすときに息苦しくなる、すぐに疲労を感じる、体がだるい、気を失うなどの症状が出現します。
さらに病気が進行すると心臓の機能がより落ちてしまうために、軽症のころより軽い動作でも息苦しくなったり、足がむくんだりといった具合に、種々の症状が引き起こされるようになります。

肺動脈性肺高血圧症の初期症状と進行したときの症状

初期段階では軽い労作時=階段の上り下りや坂道を上るだけで息切れを起こしたり、疲労を感じたりします。
また、体がだるくなる倦怠感(けんたいかん)、呼吸困難、立ちくらみやめまい、顔や足などのむくみも初期症状のなかに含まれます。

ここから肺動脈性肺高血圧症が悪化すると、運動時に胸がどきどきする動悸(どうき)・めまい・一時的な意識の消失を起こす失神(しっしん)が起こるようになるほか、咳(せき)や喉(のど)がせーぜー・ひゅーひゅーという喘鳴(ぜんめい)、声が枯れる嗄声(させい)、痰(たん)に血液が混じる血痰(けったん)、胸の痛みや息切れ、疲労による精神的ストレスが招くうつ状態、元気のなさという症状も出現します。

なお、とくに横になると息苦しさを感じる場合には、重症の心不全(しんふぜん)の疑いが濃厚です。
心臓は体全体へと血液を送り出すポンプの役割を担っていますが、肺動脈性肺高血圧症が悪化するとこの機能が低下して、体に十分な血液を供給することができなくなり、この状態のことを心不全とよびます。

心不全の重症度を評価する方法は複数存在しますが、よく使用されている身体活動能力質問表(SAS:Speci?c Activity Scale)では、横になっていて苦しくなったり、楽に眠れなかったりしている状態であれば、心不全の重症度としては最高です。

肺動脈性肺高血圧症の経過のたどりかた

肺動脈性肺高血圧症の診断が下されず、的確な処置がほどこされなければ、肺動脈圧が高まります。

そして心臓が無理をして疲弊してしまい、体全体に十分な血液を供給できなくなり、体全体に酸素がまわらなくなります。
その結果、ちょっと動いただけで息苦しさを感じるようになります。

ただ、患者の全員がこれにあてはまる経過をたどるとは限りません。
また、病状の悪化が早い人もいれば、遅い人もいるというのが、この病気の特徴のひとつです。

子どもが発症する肺動脈性肺高血圧症

「肺動脈性肺高血圧症とは」の項目で述べたとおり、肺動脈性肺高血圧症は、新生児に引き起こされることがある病気です。

子どもが発症した場合、的確な処置がほどこされなければ病気が早く進行しがちではありますが、適切な治療を受けることで、成人と比較して治療効果が得やすいともいわれています。

ただし、子どもの肺動脈性肺高血圧症にこのような特徴がなぜあるのかは、現状においてはっきりしていません。

症状は初期段階で起こるものは成人とほぼ変わりませんが、子どもは成人に比べて活発に動くため、運動後にめまいを起こしたり気を失ったりすることが珍しくありません。

肺動脈性肺高血圧症の検査・診断

診察

たとえば問診で患者が自覚している症状を医師が聞くほか、視診や触診でむくみ、脈拍、皮膚の色などが確認されて、聴診で心臓の音に異常がないか探ります。

こうした診察によって肺動脈性肺高血圧症の可能性ありと判断された人は、後述するスクリーニング検査を受ける形になります。

また、肺動脈性肺高血圧症の早期発見を目的に、家族内にこの病気を発症した人がいたり、遺伝子検査でこの病気の発症に関与する遺伝子を保有していることが確認されたりと、無症状でも肺動脈性肺高血圧症を発症するリスクの高い人に関しては、スクリーニング検査が行なわれています。

スクリーニング検査

血液・尿検査

採血や採尿によって、血液中や尿中に含まれている成分などを調べます。
全身の臓器に異常が起こっていないかや、心不全の度合いを確かめることが可能なほか、遺伝子検査を行なうこともできます。

心電図検査

心臓が収縮するときには微弱な電気が発生しており、ベッドに横になって安静にし、胸に電極を貼って心臓が発している電気信号を感知して、波形として描出する検査です。

心電図検査では心臓内部にある部屋で、右側の心臓である右心房(うしんぼう)や右心室の拡大や負荷、不整脈を起こしているかどうかを確認することが可能です。

胸部X線検査

胸にX線をあてて画像化する検査です。
肺動脈の拡張の確認のほか、心臓の拡大の度合いを確認したりします。
肺や心臓の病気の有無を探ります。

心エコー(心臓超音波検査)

胸にプローブという超音波の発信装置をあて、高周波数の超音波を発して返ってくる反射波のエコーを受け取り、心臓の状態を画像化する検査です。

心臓のサイズ、形、壁の厚み、動き血流を調べることが可能であり、先天性心疾患、心臓弁膜症(しんぞうべんまくしょう)、心筋症(しんきんしょう)の有無を探ります。
また、右心室と左側の心臓の部屋である左心室(さしんしつ)の肥大、拡大、機能を確認します。

動脈血ガス分析

手足の指先で、血液中の酸素濃度を調べます。
呼吸機能の障害の度合いなどを把握することが可能です。

精密検査

心臓カテーテル検査

局所麻酔をほどこし、カテーテルという細く柔軟な管を体内の心臓まで進め、心臓内の血流や心臓の機能を確認します。

心臓カテーテル検査では肺動脈の血圧、心臓から送り出される血液の量、肺血管抵抗などを調べ、肺動脈性肺高血圧症の診断を確定します。
また病気の程度を確認すると共に、薬への反応性も確認されます。

胸部CT検査

横になり、体のいろいろな角度からX線をあて、その通過量をコンピュータで解析し、画像化する検査方法です。
左右の心房や心室、肺の動脈や静脈の拡張を胸部CT検査では確認します。

胸部MRI検査

横になり、放射線ではなく磁気を体にあてて、体の任意の断面を画像化する検査です。
胸の内側の状態を見ることにより、左右の心房や心室、肺の動脈や静脈の拡張、心臓の筋肉の状態や形態の変化などを確認し、機能を確認します。

肺血流・換気シンチグラフィ

わずかな量の放射性同位元素が含まれている薬剤を静脈注射または吸入し、薬から放出されるわずかな放射線を専用のカメラで撮り、画像を確認する方法です。

肺の血液や空気の流れの障害がどの程度のものなのか把握することが可能であり、肺の血栓塞栓症(けっせんそくせんしょう)などの血管や血流の異常や、肺の換気の異常を引き起こす病気と区別することができます。

肺動脈性肺高血圧症の治療

薬物療法

肺動脈性肺高血圧症にかかった人のなかには、肺の血管に血液のかたまりである血栓(けっせん)が発生して血流をさまたげていたり、心臓で発生した血栓が肺に到達して肺の血管を塞いだりすることがあります。

そのため、血栓を防ぐために血液をかたまりにくくする作用のある抗凝固薬(こうぎょうこやく)や抗血小板薬(こうけっしょうばんやく)が使われています。

血栓を防ぐ薬のほかには、尿量を増加させることにより、体内の余分な水分を排出させて、肺や心臓の負担を軽減する利尿薬(りにょうやく)、心臓の収縮力を高め、血管を拡張させる効果のある強心薬(きょうしんやく)も、肺動脈性肺高血圧症の人に対して使われている薬です。

また、肺血管拡張薬(はいけっかんかくちょうやく)を使用する肺血管拡張療法も行なわれています。
この薬は狭まった血管をひろげ、肺の血圧低下作用をもたらしてくれるものです。

肺血管拡張薬を使うことにより、肺と心臓の負担が軽減されます。
なお、肺血管拡張薬には経口薬、吸入薬、注射薬の3種類があります。

酸素吸入療法

肺動脈性肺高血圧症では、心臓が血液を送り出す機能が低下しているため、体全体へと酸素を供給する能力が低下してしまいます。

この状態を低酸素血症(ていさんそけっしょう)とよびますが、体を動かしたあとや睡眠のあとには顕著に低下することがあります。
酸素吸入では通常に比べて高濃度の酸素を吸うことにより、低酸素血症を改善します。

手術療法

薬物療法を行なうことにより効果が不十分であり、肺動脈性肺高血圧症が進行する人に対しては、手術が検討されます。

手術療法としては肺移植(はいいしょく)がありますが、これまでは肺と心臓を一緒に移植する心肺移植が実施されていましたが、いまでは肺の移植だけで心臓の機能が改善することがあきらかになったため、肺のみの移植が行なわれるようになっています。

心不全に対して行なわれる治療

体のなかに水分が蓄積されるのを防止し、心臓の負担を軽減するアンジオテンシン変換酵素阻害薬、心筋の過度な興奮を抑制して心臓を休ませるベータ遮断薬、むくみがある人に対し、尿量を増加させて体内の余分な水分を排出し、肺や心臓の負担を軽減する利尿薬、心臓の筋肉の収縮力を高め、脈拍を正常化させて、心不全の悪化を防ぐ強心薬が使用されています。
また、薬を使用しても十分な効果が得られない人に対しては、人工心臓、心臓縮小手術、心移植などの方法が検討されることになります。

肺動脈性肺高血圧症の人が普段の暮らしのなかで気をつけたいこと

基本的なこと

肺動脈性肺高血圧症にかかった人は、心身の安静を保つことが大事です。
過度な運動や労作はせず、ストレスの蓄積を避け、十分に睡眠をとりましょう。
また、家族や仲のよい人たちと積極的にコミュニケーションをとったり、社会的活動に取り組んだりといった具合に、ポジティブな姿勢で生活を送りましょう。

食事関連

心不全で起こるむくみ、お腹に水がたまる症状を防止するため、塩分・水分を制限しなければいけません。

塩辛いものを多く摂ると、喉の渇きによって余計に水を飲んでしまうことになるため、減塩食を習慣にしましょう。
また、血栓が形成されやすくなる脂肪分の多い食事も控えるに越したことはありません。

そのほか、ワーファリンなど食品が薬の効果に影響をおよぼすものもあるため、医師や薬剤師の指示にしたがい影響のある食品は避ける必要があります。
飲酒や喫煙に関しても、医師や薬剤師の指示にしたがいます。

飲酒は脈拍数や心臓が1分間に送り出す血液量を意味する心拍出量(しんはくしゅつりょう)を多くし、体の血管拡張を招いて、不整脈が起こる頻度が高まります。
また、タバコは呼吸機能を悪化させて病気をひどくしてしまいます。

とくにタバコに関しては、悪性腫瘍(あくせいしゅよう)など別の病気のリスクを高める原因にもなるため、やめるに越したことはありません。

運動関連

運動を行なうことにより、肺動脈の血圧や心拍数が大きく高まり、病気を悪化させるリスクがあるため、医師の許しがない限りはしてはいけません。

運動が許可されても、運動の種類や強度、頻度などは指示にしたがい、動機、めまい、胸が苦しくなるなどの症状が出現した場合にはすぐに運動をやめる必要があります。

住環境関連

いきなり立ち上がる・腰をかがめるなどの動作は血圧の大きな変動を招いてしまい、気を失うリスクがあるため避けるべきです。
また、布団よりベッド、和式トイレではなく洋式トイレ、座布団ではなくイスという具合に洋式の生活スタイルにすると負担が軽くなるでしょう。

さらに、普段の生活は階段の上り下りが不要な部屋を選択し、適度な温度を維持することも大事です。
同じ姿勢でい続けると血流が悪化し血液がかたまりやすくなるため、立ちっぱなしや座りっぱなしでいるのは避けましょう。

また、横になっていて息が苦しく感じるときには、上半身を斜めに起こした体勢になることで軽減されることがあります。
ベッドを起こす、首の後ろや背中に枕を挟む方法なども効果的です。

そのほか、インフルエンザを起こさないようにすることも大切で、ワクチンの接種をおすすめします。

旅行関連

体にとって無理のない旅行日程を組みます。
出かけているあいだに使用する薬などが足りなくなってしまわないように気をつけます。
また、航空機内は低気圧になるため、肺や心臓にかかる負担が増します。

搭乗予定がある場合、事前に医師に相談し、搭乗の決定後には航空会社に航空機内に持ち込む酸素ボンベなどの機器に関する相談を行ないましょう。

妊娠・出産関連

子どもを授かったり、産んだりすることは、肺動脈性肺高血圧症が悪化するという理由で禁忌(きんき)になっています。
妊娠や出産に関しては、医師とよく話し合いましょう。

仕事・学校関連

病状や職業などによって取り扱いは変わってくるため、医師とよく話し合いましょう。
条件次第では体調に注意しつつ仕事や学校に通うことを継続することはできますが、階段の上り下りや重たい荷物を持つなど負担の大きい労作は避けます。

なお、いったん仕事や学校に通うことができなくなった人も、的確な治療によって状態がよくなり、復職や復学している人も多いです。
会社・学校側との話し合いで、たとえば仕事であれば職場環境や就業時間などについて決めておくというのもよいでしょう。

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