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肺寄生虫症を詳しく:原因・症状・検査・治療など

公開日: : 最終更新日:2018/06/17 肺・気管支の病気, 寄生虫症

肺寄生虫症とは

肺寄生虫症(はいきせいちゅうしょう)とは、肺に寄生虫が侵入することによって起こる病気の総称です。

肺寄生虫症には、肺吸虫症(はいきゅうちゅうしょう)、エキノコックス症(えきのこっくすしょう)、犬糸状虫症(いぬしじょうちゅうしょう)、糞線虫症(ふんせんちゅうしょう)、トキソカラ症(ときそからしょう)などの病気が含まれます。

感染は主に、食品中に潜む寄生虫の卵や幼虫を口から摂取することで起こります。

寄生虫は肺で成虫に変わるものだけでなく、幼虫の時期に肺組織に入ったあと、別の組織で成虫になるもの、成虫から生み出された幼虫の一部が肺組織に移行するもの、人間が固有宿主ではないために成虫まで育つことができず、幼虫の状態で人間の体の中を移行して肺に病的変化を発生させるものといった具合に、さまざまなタイプがあります。

日本国内での寄生虫による病気は、生活様式や保健衛生の進歩によって減る一方でしたが、渡航する人が多くなっていること、開発途上国の人が日本に多く入ってきていること、食生活が多様化していること、動物を飼う人が多くいることなどを理由に、再び増加傾向を示しています。

肺寄生虫症の原因

肺寄生虫は、寄生虫が肺に侵入することによって起こる病気の総称です。

肺吸虫症、エキノコックス症、犬糸状虫症、糞線虫症、トキソカラ症などの病気が肺寄生虫に含まれます。
この肺寄生虫ですが、どのような経路で、どのようなメカニズムで起こるのでしょうか?

また、日本国内で寄生虫による病気が増えてきているといわれているのは、一体なぜなのでしょうか?
以下に情報をまとめていますので、気になるという方は内容をご一読ください。

感染ルート・発症するしくみ

感染は主に、食品中に潜んでいる寄生虫の卵や幼虫を経口摂取することで起こります。
日本国内で比較的よく起こっているとされている肺吸虫症の幼虫が寄生しているものとして、サワガニ・モクズガニ・イノシシなどをあげることができます。

カニの調理を行なう中で、幼虫が手指や包丁・まな板といった調理器具に付着し、人間の口へと運ばれます。
また、イノシシの肉を刺身で摂ることによっても、肺吸虫症は起こります。

ほかには、寄生虫の卵が混じっている動物の糞、幼虫の卵の混ざった動物の糞で汚染された土壌や川の水、野菜などから経口的に感染する肺寄生虫症もあります。
また、吸血昆虫の蚊などが感染しており、このような虫から皮膚を経由して感染するものもあります。

感染した寄生虫の卵や幼虫は個々に育って人間の体内を移動して肺に病的変化を生じさせます。

寄生虫による病気が日本で増加している理由

日本国内での寄生虫による病気は、生活様式や保健衛生の進歩によって少なくなっていましたが、今になって再び多くなってきているとの指摘があります。

その背景には国外へと渡る日本人が増加していること、開発途上国より日本国内に渡ってくる人が著しく増加していること、食生活が多様化していること、ペットを飼育する人が増加していることなどがあるとされています。

肺寄生虫症の症状

肺寄生虫を起こした場合には、どのような症状が出現するのでしょうか?
ここでは、肺寄生虫症によって起こり得る症状について解説していますので、疑問に思った方は以下の内容をぜひチェックしてみてください。

起こり得る症状

肺寄生虫症は、寄生虫が肺に侵入することによって生じる病気の総称であり、その中には肺吸虫症、エキノコックス症、犬糸状虫症、糞線虫症、トキソカラ症など多くの病気が含まれています。

したがって、肺寄生虫症で起こる症状は、感染した寄生虫によって変わってきます。

たとえば、日本国内で比較的よく見られる肺吸虫症を起こした場合には、咳(せき)、痰(たん)に血が混じる血痰(けったん)、胸の痛み、胸に水がたまる胸水貯留(きょうすいちょりゅう)などの症状が起こり得ます。

肺吸虫症のほかに日本で比較的多い寄生虫による病気としては、エキノコックス症をあげることができます。
エキノコックス症が肺で起こった場合には血痰の症状が出現することが多く、胸膜炎(きょうまくえん)や気管支炎(きかんしえん)が付随します。

また、症状が出る病気ばかりではなく、たとえば犬糸状虫症では、症状がまったく出ないことが珍しくありません。

肺寄生虫症の検査・診断

肺寄生虫症かもしれないと思った場合には、放置することなく医療機関で受診しましょう。
免疫が落ちているときには重症になるリスクがあるためです。

ここでは受診に適しているのは何科なのか、また肺寄生虫症を起こしていることをどのようにして調べているのかを解説します。

受診に適した診療科

肺寄生虫症が起こっていることを疑うような症状がある場合、何科で受診、相談をすれば良いのかで迷ってしまう人もいるでしょう。
その場合には、呼吸器科や感染症内科へ行けば対応してくれます。

本当に肺寄生虫症なのかがわかりますし、適切な処置を受けることが可能です。

肺寄生虫症を起こしているかどうかはどうやって突き止めるのか

患者の痰、便、気管支鏡(きかんしきょう)でとり出した検体、外科的療法で切って取り除いた組織の中に、寄生虫の卵や寄生虫が存在していることがわかれば診断可能です。

気管支鏡というのは、電子スコープやファイバースコープともいって、小型カメラが取り付けられている細い管のことをいいます。
気管支の中の様子を見たり、組織・細胞をとり出して正確な診断をつけたり、気管支が狭まる病気の治療のために使われている医療機器です。

そのほかの検査としては、血液検査によって寄生虫に対する抗体の有無を探ることがあるほか、画像検査によって感染を起こしてる場所や程度を確認することがあります。

肺寄生虫症の治療

肺寄生虫症を起こしている人に対し、医療機関ではどのような治療方法を選択しているのでしょうか。
以下に肺寄生虫症の治療方法に関する情報をまとめていますので、気になるという方はぜひ内容をご覧ください。

治療方法

肺寄生虫症の治療は、感染した寄生虫の種類によって変わってきます。
ただ、基本的には寄生虫の種類に合わせて、有効な駆虫薬を使用することになります。

しかし、肺寄生虫症に含まれている寄生虫による病気のすべてに、駆虫薬が効果を発揮するわけではありません。
たとえばエキノコックス症のように、効果を発揮してくれる薬が存在しないものもあります。

この場合には、手術で切って取り除く治療方法が基本となります。
なお、肺寄生虫症は基本的に、早期に発見して治療がうまくいけば、予後は悪くない病気です。

肺寄生虫症の予防

肺寄生虫症を未然に防ぐにはどのような方法があるのでしょうか?
ここではこのような疑問をお持ちの方のため、効果的な予防方法をご紹介します。

無闇に発展途上国に行かない

海外旅行に出かけた日本人に肺寄生虫症は多く起こっています。
アフリカ、中南米、アジアなどの途上国で肺寄生虫症はよく発生しています。

多発する地域に無闇に近づかないということが、最善の予防策といえるでしょう。

食品を十分に加熱する

日本国内で比較的よく起こっている肺吸虫症の幼虫が寄生しているものとして、サワガニ・モクズガニ・イノシシなどをあげることができます。

こうした食品はしっかりと火を通して食べることが、肺寄生虫症の予防に繋がります。
逆に加熱不十分な状態では、感染の原因になってしまい、肺寄生虫症を発症することになります。

調理のしかたにも注意を

調理で使った包丁・まな板などは寄生虫が付着している疑いがあります。

たとえばイノシシの肉を調理した包丁・まな板などをそのまま生野菜のカットなどに使うことは避けましょう。
実践しなければ、そのことが原因となって感染してしまう恐れがあるためです。

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