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血胸を詳しく:原因・症状・検査・治療など

公開日: : 最終更新日:2018/09/30 肺・気管支の病気

血胸とは

血胸(けっきょう)とは、胸腔(きょうくう)の中に出血した血液が貯留した状態のことです。
外傷性(がいしょうせい)の血胸と、非外傷性(ひがいしょうせい)の血胸に大きくわけることができます。

外傷により肺実質が損傷を負うことにより、痰(たん)に血液が混じる血痰(けったん)、呼吸器系統の器官から出血し、口から血を出す症状である喀血(かっけつ)が起こります。

大量出血を起こしてしまうことによって、ショック状態を招くこともあります。
医療機関では身体の診察や、画像検査などによって血胸を起こしているかどうかを見極めます。

治療方法としては、胸腔ドレナージという、胸腔内に貯留している血液を抜き取る方法などがあります。
血胸への対応は、救急科、呼吸器外科でおこなわれています。

なお、胸腔内に血液だけでなく空気も貯留することがあり、この状態のことは血気胸(けつききょう)といいます。

血胸の原因

胸腔の内側に出血した血液が貯留した状態を血胸といいます。
この血胸の原因は、外傷性と非外傷性に大別されます。

外傷性の血胸

肋間動脈(ろっかんどうみゃく)、内胸動脈(ないきょうどうみゃく)といった胸腔を囲む壁に通っている血管、胸腔と腹腔(ふくくう)の境目をつくる筋肉に通っている血管、肺実質などが損傷を負って出血を起こして血液が貯留するのが外傷性の血胸です。

外傷で肺実質が損傷を負うことにより、痰に血液が混じる症状や、呼吸器系統での出血により血を吐く症状が出現します。
多量の出血によってショック状態を招いてしまうこともあります。

交通事故、高いところからの落下、はさまれることでの外傷、暴行を受けることによる胸部の打撲(だぼく)、刃物などによる刺し傷や切り傷といった原因で血胸は起こります。

非外傷性の血胸

非外傷性の血胸は、さまざまな病気によって起こります。
気胸(ききょう)、癌(がん)、大動脈瘤破裂(だいどうみゃくりゅうはれつ)、肺梗塞(はいこうそく)といった病気をあげることができます。

血胸の症状

血胸が起こっている状態では、胸の痛みなどの症状が出現することがあります。
血胸の重症度は、胸腔に貯留している血液の量などによって左右されます。

血胸と胸の痛み

血胸は、胸腔の内側に出血した血液が貯留した状態です。
血胸の主な症状として痛みがありますが、血胸そのものは痛みを伴いません。
普通、血胸の状態になる原因となったケガによって痛みの症状が出現します。

胸腔に貯留した血液量と症状

痛み以外の症状の軽い、重いは胸腔に貯留している血液の量などによって違ってきます。
たまっている血液の量が少ない場合には、とくに何か別の症状が出現するということはありません。

しかしながら、たまっている血液量が多い場合には、息切れ、息が浅く速くなるといった症状が出現します。
より大量の血液が貯留すると、血管系をめぐっている血液量が少なくなって出血性ショックを起こします。

血圧は落ちて意識障害が生じるとともに、呼吸不全(こきゅうふぜん)が起こります。
皮膚は青く冷たくなり、冷汗が出ます。

血胸の検査・診断

重要なのは、何によって血胸が起こっているのかをはっきりさせて、適切な処置につなげることです。

交通事故などによる外傷の場合、原因はくわしく調べるまでもありませんが、これといって大きなケガを負うような出来事もなく血胸のみが発見されたとなれば、癌などが原因になっている可能性があります。

受診に適した診療科

血胸の原因には交通事故や高所からの落下といった、大きな事故があります。
このようなことが起こると、救急車をよぶことになるケースが多いでしょう。

出血性ショックを起こしている場合には、本人の体勢をあおむけにして足のほうが高い位置にある状態にし、心臓や脳に血液が行き渡るように促してあげなければいけません。

また、救急車がやってくるまでは、ケガ人の保温をおこなうことも重要です。
体温が落ちてしまうことがないよう、衣服や毛布をかけることが効果的な保温方法です。

このような緊急を要するような事態に直面した場合以外で、血胸を疑うような症状がある場合には、呼吸器外科で診療がおこなわれています。

気になる症状がある場合にはその症状を放置することなく、できるだけ早く医療機関へ行きましょう。

血胸を調べる方法

視診、触診、聴診、打診といった身体診察のほか、画像検査によって血胸を起こしているかどうかを判断します。

血胸の疑いがあれば胸部X線検査(きょうぶえっくすせんけんさ)、胸部CT検査(きょうぶしーてぃーけんさ)、超音波検査(ちょうおんぱけんさ)といった画像検査がおこなわれています。

こうした検査で、胸腔に液体成分がたまっているのを調べることが可能です。

また、胸腔穿刺(きょうくうせんし)という方法もあります。
これは針を刺すことによって、胸腔の内側に貯留している液体成分を抜き取って調べる方法です。

そのほか、原因を探ることを目的に、心臓や全身状態を調べるための血液検査などが必要に応じておこなわれています。

血胸の治療

血胸が起こっていることがわかった場合、胸腔内に貯留している血液の量によって対応のしかたに違いがあります。

胸腔内に貯留している血液量が多い場合には、胸腔ドレナージなどの治療方法があります。

血胸の治療方法

胸腔の中に血液はたまっているものの、その量が少ない場合にはこれといった治療をほどこすことなく様子をみる形になります。

これに対して、胸腔内に多量の血液が貯留している場合には、治療がおこなわれることになります。

静脈から輸液をし、血流中の水分を増加させて、血圧を高めます。
多量の血液が失われれば、輸血をおこないます。

血液の貯留に対しては、胸腔ドレーンというチューブを挿入し、たまった血液を抜き取る処置がほどこされます。

この処置を胸腔ドレナージとよびますが、チューブは数日間にわたって留置しておく形になります。

大量の血液が貯留している方や、出血が続く方に対しては、開胸手術(かいきょうしゅじゅつ)をおこなうことによって出血を止める方法を選択しなければいけなくなる場合があります。

胸腔ドレナージのように、血液が貯留している量が多い方におこなわれる治療を受ける場合には、原則として入院をしなければいけません。

経カテーテル動脈塞栓術(けいかてーてるどうみゃくそくせんじゅつ)

血胸の治療方法の一つに、この経カテーテル動脈塞栓術があります。
血管造影検査(けっかんぞうえいけんさ)によって出血源を調べます。

そして出血源の動脈を突き止めることができたら、血管を塞ぐための物質を血管内に注入し、出血を止めます。

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