*

過敏性肺炎の原因・症状・検査・治療

公開日: : 最終更新日:2015/04/06 肺・気管支の病気, 肺炎

過敏性肺炎
肺炎は通常、ウイルスや細菌といった病原体が肺胞に感染・発症する病気なのですが、過敏性肺炎(かびんせいはいえん)は発症までの運びが異なります。
過敏性肺炎はもともと病原性や毒性を有していないカビの一種である真菌、動物性たんぱく質をはじめとする有機物、化学物質といったものを反復して吸入することにより肺が過剰反応を起こし、さらに吸い込むことでアレルギー性の炎症が肺胞で起こるのが特徴です。
なお、過敏性肺炎といってもいろいろな種類があり、吸い込むものの種類や環境別に夏型過敏性肺炎(なつがたかびんせいはいえん)、農夫肺(のうふはい)、空調肺(くうちょうはい)・加湿器肺(かしつきはい)、鳥飼病(とりかいびょう)といったものが挙げられます。

過敏性肺炎の原因

過敏性肺炎の原因に関してですが、夏型過敏性肺炎は高温多湿の環境下で繁殖するカビのトリコスポロンと呼ばれるものが原因で起こります。
農夫肺は酪農家に起こりやすく、牛の飼料のなかに生息する好熱性放線菌と呼ばれるカビが原因となり、空調肺や加湿器肺は換気装置の内部で繁殖したカビ類を吸入することが原因で起こるのが特徴です。
そして鳥飼病ですが、これは鳥のフンに含まれているたんぱく質が原因で引き起こされ、鳥を飼っている人や周囲で生活を送っている人に起こりやすくなっています。
そのほか、キノコの胞子を吸い込むことでアレルギー反応を起こして発症したり、ポリウレタンの素材として使用されるイソシアネートを繰り返し吸い込むことによって引き起こされる職業性の過敏性肺炎なども存在します。

過敏性肺炎の症状

原因となるカビなどにさらされてしまうことにより、過敏性肺炎では激しい炎症が起こります。
そのほか、おもな症状としては咳、発熱、息苦しさ、倦怠感といった症状が引き起こされるのが特徴です。
また、場合によっては頭痛、ノドの違和感、体重低下、痰といった症状がみとめられるケースもあるでしょう。
なお、アレルギー反応を示すもの(抗原)がないところへ移動すると症状は軽くなるか解消されますが、また抗原があるところへいくと病状が悪化してしまいます。
環境が改善されないまま過ごしていると肺が繊維化し、抗原の有無に関係なく症状に悩まされるようになってしまうのです。

過敏性肺炎の検査・診断

過敏性肺炎を引き起こしているかどうか調べるためのおもな方法としてはまず、胸部X線検査や胸部CT検査が挙げられます。
これらの画像検査をおこなった場合、すりガラス状の陰影が肺全体に広がっているのがわかります。
また、ほかには血液検査もおこなわれるのが一般的で、この検査をおこなうことにより特定のアレルギー反応を示すものに対する抗体があるかどうかを確かめます。
そのほか、家や勤務先にいったん戻り、症状が再発するか否かを確認する方法が選択されることもあるでしょう。

過敏性肺炎の治療方法

過敏性肺炎のおもな治療方法についてですが、抗原を吸い込まないようにすることが大切です。
家の清掃を徹底するだけでなく、場合によっては大幅なリフォームをしたり、転居を余儀なくされることもあり、さらには職業性の過敏性肺炎の場合は職を変えなければいけないケースもあります。
このような方法で抗原の排除や回避をするほか、病状が軽い場合はこれといった治療がおこなわれることもありますが、そうでない場合には薬物療法が選択されます。
薬物療法で選択されるのはプレドニゾロンと呼ばれるステロイド薬であり、これを服用するか点滴で投与する方法がとられます。
また、息苦しさの症状がある場合には、酸素吸入の治療方法が選択されることになります。

過敏性肺炎の予防方法

原因物質を吸い込まないようにすることや、カビに関しては繁殖しないようにすることが予防に効果的です。
たとえば夏型過敏性肺炎では古い木や畳、マット、カーペット、キッチン、バスルーム、洗面所といった場所をきれいに保ち、畳みなどに関しては新しいものと交換します。
農夫肺に関しては防塵マスクの装着をしたり、鳥飼病では鳥を飼うのを断念するのが有効です。
また、空調肺や加湿器肺に関しては、本体やフィルターを常に衛生的に維持するのが過敏性肺炎の予防に効果的でしょう。

関連記事

冬に風邪をひくのは何故?

冬に風邪をひいたり、流行したりする理由は複数あります 以下に分かりやすくまとめていますので

記事を読む

非結核性抗酸菌症(NTM感染症)の原因・症状・治療

非結核性抗酸菌症(NTM感染症)とは まず、非結核性抗酸菌症は「ひけっかくせいこうさんきんしょう」

記事を読む

リンパ脈管筋腫症(肺リンパ脈管筋腫症)の原因・症状・治療

リンパ脈管筋腫症(りんぱみゃくかんきんしゅしょう)・肺リンパ脈管筋腫症(はいりんぱみゃくかんきん

記事を読む

風邪に似た病気の特徴や対処法をまとめました

インフルエンザ 一般的に、風邪はさまざまなウイルスによって起こります。 普通の風邪の多くは、

記事を読む

市中肺炎(院外肺炎)の原因・症状・検査・治療

病院の外で感染して発症する肺炎で、病原体の種類により、細菌性肺炎、非細菌性肺炎、非定型肺炎の3つ

記事を読む

過換気症候の原因・症状・治療

過換気症候群とは 過換気症候群(かかんきしょうこうぐん)は過呼吸(かこきゅう)と呼ばれることも

記事を読む

風邪に効く漢方薬のご紹介!

市販の漢方薬には風邪に良いものもあります。 漢方薬は即効性が見込めますし、副作用の心配が比

記事を読む

肺炎の検査と治療について

肺炎かもしれない場合の検査には何があるのか、どういった治療が行われるのかについて解説していきます

記事を読む

風邪に効く!民間療法を調べてみた!

民間療法は医療ではなく、家庭で編み出され伝えられてきた治療方法のことをいいます。 風邪に良

記事を読む

風邪に効くツボで風邪対策!

ツ ボ押し健康法の中には、風邪対策に適しているものも複数あります。 今回は何種類か風邪にいい

記事を読む

網膜芽細胞腫を詳しく:原因・症状・検査・治療など

網膜芽細胞腫とは 網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ)とは、眼球(がんきゅう)の内

ウィルソン病(先天性銅代謝異常症)を詳しく:原因・症状・検査・治療など

ウィルソン病(先天性銅代謝異常症)とは ウィルソン病(うぃるそんびょう)とは、先天的

線維筋痛症を詳しく:原因・症状・検査・治療など

線維筋痛症とは 線維筋痛症(せんいきんつうしょう)とは、全身の激しい痛みとこわばりが

乳児ビタミンK欠乏性出血症を詳しく:原因・症状・検査・治療など

乳児ビタミンK欠乏性出血症とは 乳児ビタミンK欠乏性出血症(にゅうじびたみんけーけつ

肛門狭窄を詳しく:原因・症状・検査・治療など

肛門狭窄とは 肛門狭窄(こうもんきょうさく)とは、種々の原因によって肛門が狭まる病気

→もっと見る

PAGE TOP ↑