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急性喉頭蓋炎を詳細に:原因,症状,検査,治療,予防など

公開日: : 最終更新日:2018/05/21 歯・口・のどの病気

急性喉頭蓋炎とは

急性喉頭蓋炎(きゅうせいこうとうがいえん)とは、喉頭蓋に生じる急性の炎症です。
喉頭というのはのどの奥の、のどぼとけの付近に存在する部分であり、喉頭蓋はこの喉頭の入り口に存在しています。
スプーンの先端状の形の軟骨でできており、摂取したものが気管に入り込むのを防ぐ役割を担っています。

急性喉頭蓋炎を起こすと、喉頭蓋が急激に腫れあがり、空気が通過する器官である気道が狭まります。
腫れがひどいと気道が完全に塞がってしまい、最悪の場合には窒息してしまう恐ろしい病気です。

さらに厄介なのは短時間で急速に悪化してしまう場合があることで、家で急に息が苦しくなり、救急車で医療機関に到着するまでのあいだに窒息し、命を落としてしまうこともあります。

窒息するまでの時間は個人差があるものの、短時間の場合は数十分、長くかかる場合は数時間です。
小児で治療を受けない場合には6%が命を落としてしまうという報告もあります。

年齢や性別、季節との関係ですが、欧米では子どもがなる割合が高い病気ではあるものの、日本国内では大人がなることも少なくありません。

性別によって極端に男性が多い、女性が多いということはなく、時期によって患者数に極端な差が生じるということもありません。

急性喉頭蓋炎の原因

主な原因

細菌の一種であるヒブ(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型)に感染することによって、急性喉頭蓋炎が引き起こされている例が圧倒的に多いです。

ただし、ヒブワクチンが導入されたことにより、ヒブが原因で引き起こされる急性喉頭蓋炎は減少傾向にあります。

ヒブ以外では、細菌の一種である黄色ブドウ球菌や肺炎球菌、ヘルペスウイルスの一種であるエプスタイン・バーウイルス、真菌の一種であるカンジダなどによって急性喉頭蓋炎は起こり得ます。

急性喉頭蓋炎になりやすい人

極端にタバコを吸う本数が多い人や、糖尿病(とうにょうびょう)、異常な免疫反応を抑制する薬剤による治療を受けていると、急性喉頭蓋炎を引き起こすリスクが高いとされています。

急性喉頭蓋炎の症状

どんな症状が出る?

急な発熱、強いのどの痛みが最初に出現します。
一瞬、風邪と思ってしまうかもしれませんが、風邪の症状である咳や鼻水が出ることはほとんどありません。

のどの痛みは非常に強く、唾液や飲食物を飲み込もうとするときに強まります。
前かがみになると息が楽になるため、無意識に前傾姿勢をとるようになることが珍しくありません。

こもった声になり、息を吸うときにぜーぜー、ひゅーひゅーと音がする喘鳴(ぜんめい)の症状、声を出すことができなくなってしまう症状も出現します。

進行した場合の症状

強烈な痛みによって唾液を飲み込むことができなくなり、外に垂れ流してしまう状態になります。

また、気道が狭まり呼吸困難を起こし、窒息してしまいます。
病状は急速に悪化し、数十分~数時間で窒息してしまうことも少なくありません。

そのほか、陥没呼吸といって息を吸うと共に胸の一部がへこむ症状や、意識障害、全身への酸素供給が不十分なために肌やくちびるが青~紫色になるチアノーゼの症状も急性喉頭蓋炎では引き起こされます。

急性喉頭蓋炎の検査・診断

何科を受診すればいい?

急性喉頭蓋炎は急速に進行し、気道が完全に塞がり窒息、最悪の場合には命を落としてしまうことになりかねません。
短時間では発症後数十分~数時間で窒息してしまいます。

ここまで早く進行しなくても、半日や数日以内の速度でのどが腫れ上がり、呼吸に悪影響をおよぼすようになります。
こうしたことから、急性喉頭蓋炎の可能性がある場合には緊急入院しなければいけません。

したがって、この病気かもしれないと思った場合には、すぐに救急外来を、なるべく入院施設のある医療機関を受診する必要があります。
息が苦しければ救急車を手配しましょう。

救急車で運ばれている途中で命を落としてしまったという例もあるため、1分1秒でも早く救急車を呼ぶことが重要です。

どうやって調べる?

急性喉頭蓋炎は、喉頭ファイバースコープ検査で診断します。
喉頭ファイバースコープというのは細いカメラを経口挿入し、喉頭蓋の腫れを直接確認することが可能な方法です。
ほかに行なわれている検査としては、レントゲン検査やCT検査、血液検査、培養検査があります。

レントゲン検査やCT検査は共に画像検査であり、腫れている喉頭蓋の状態を見ることが可能です。
CT検査のほうが精度では優れており、急性喉頭蓋炎と似ている別の病気を発見することにも役立ちます。

血液検査では、急性喉頭蓋炎を引き起こしていると炎症の数値が高まっていることがよくあります。
そのほか、培養検査はのどや血中の細菌の有無を確認することを目的に行なわれている方法です。

急性喉頭蓋炎の治療

気道確保

急性喉頭蓋炎では窒息死してしまうことを防がなければいけません。
気道を確保することを目的とした処置をほどこすことがあります。

方法としては気管挿管や輪状甲状靭帯切開があり、気管挿管は口から管を挿入し、人工呼吸器で息をするのを補助する方法です。
一方の輪状甲状靭帯切開はのどを一部切開して管を挿入する方法です。

点滴

細菌感染の場合は細菌の撃退を目的に抗生剤を、炎症と粘膜の腫れを抑えることを目的にステロイドホルモンを点滴します。

ネブライザー療法

ネブライザーというのは鼻や口から霧状の薬剤を吸入することにより、薬剤を患部に直接届け、作用させる治療方法です。
ステロイドホルモンと粘膜を収縮させるアドレナリンを組み合わせた薬剤を吸入します。

快復するまでの期間は?

病状によって異なりますが、人工呼吸が欠かせないのは2~3日であり、症状が消失してしまうまでには大体7日間を要することが多いです。

ただし、糖尿病などの基礎疾患を抱えていて、症状が重い人では14日間ほど快復するまでかかってしまうこともあります。

急性喉頭蓋炎の予防

原因菌の予防接種

急性喉頭蓋炎の原因のほとんどはヒブです。

ヒブは菌を持っている人の咳やくしゃみと一緒に、鼻やのどから入り込んできます。
そして鼻やのどにとどまって増殖するのが特徴です。

このヒブにはヒブワクチンがあり、2013年の4月に定期接種化されています。
ワクチンを接種することにより、急性喉頭蓋炎を予防できる可能性が高まります。

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