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咽頭がんを詳細に:原因,症状,治療,予防,術後など

公開日: : 最終更新日:2017/05/10 がん

私たち人間が声を出したり、ものを飲み込んだりすることを司っている器官には「喉頭(こうとう)」と「咽頭(いんとう)」があります。
一般的に喉頭や咽頭はノドといわれている場所ですが、存在する位置や役割には違いがあります。
喉頭は一般的に喉仏(のどぼとけ)と呼ばれている場所で、気管へと通じている部分であるのに対し、咽頭は鼻から食道へと通じている部分です。
なお、咽頭には上から順番に「上咽頭」「中咽頭」「下咽頭」にわかれています。
上咽頭は鼻の奥の空間に、中咽頭は口の奥の空間に、中咽頭から食道に通じているところが下咽頭です。
咽頭の主な役割ですが、食べ物や飲み物が鼻や気管に入らないようにする、声が鼻に抜けたりしないようにすることなどが挙げられます。

咽頭がんとは(概要)

鼻の奥から食道へと通じており、飲食物や空気の通り道になっている部分を咽頭といいます。
咽頭は鼻の奥の空間である上咽頭、口の奥の空間である中咽頭、中咽頭から食道に通じている下咽頭があり、がんが発生する場所によって上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんという診断が下されます。
3種類ある咽頭がんの中では下咽頭に発生しやすいといわれています。
また、このがんによる死亡者は1年あたり約2,000人ほどと、がんの種類の中では比較的少ないのが特徴です。
年齢層では40~70代の人の割合が高く、男女では男性のほうが咽頭がんになる人が多く、女性の約3倍といわれています。
5年生存率に関してですが、上咽頭の場合Ⅰ期90%、Ⅱ~Ⅲ期は60~80%、Ⅳ期は40~50%、中咽頭の場合は全体で51%、Ⅰ~Ⅱ期は70%、Ⅲ期は66%、Ⅳ期33%、下咽頭の場合は全体で40%弱、Ⅰ期約70%、Ⅱ~Ⅲ期は40~50%、Ⅳ期は30%弱、放射線単独治療ではⅠ~Ⅱ期の早期がんで40~60%という数値が出ています。
上咽頭、中咽頭、下咽頭のがんは治療後の経過が共通してあまり良好ではありません。
また、喫煙や飲酒により再発を起こしやすいのもやっかいなところです。

咽頭がんの原因

たばこ、アルコール、鉄欠乏性貧血、EB(エプスタイン・バー)ウイルス、遺伝などにより、咽頭がんは引き起こされるといわれています。
上咽頭の場合はウイルスや遺伝が関わっているといわれており、中咽頭や下咽頭の場合はたばこやアルコールががんを発症することと関わりがあるといわれています。
また、上記の原因のなかで鉄欠乏性貧血は、下咽頭がんと関わりがあるといわれており、この部分のがんは男性に比べ女性のほうが発症しやすいといわれています。

咽頭がんの症状

がんが上咽頭、中咽頭、下咽頭のどこで発症したのかによって、引き起こされる症状には違いがあります。
上咽頭の場合は鼻づまり、鼻血(鼻水に血液が混じる)、耳が詰まっているような感覚、聞こえにくい、目が見えにくくなる、ものが二重に見える、首のリンパ節の腫れなどが、中咽頭の場合は食べ物や飲み物を飲み込むときの違和感、ノドの痛み、ノドの出血、口を開けにくい、息が鼻に抜けて言葉がわかりにくい、首のリンパ節の腫れなどが、下咽頭の場合は食べ物や飲み物を飲み込む際の違和感、ノドにしみる感じ、耳のまわりの痛み、声枯れ、首のリンパ節の腫れやしこりなどが挙げられます。

咽頭がんの治療法

上咽頭がんの場合は放射線治療と化学療法(抗がん剤治療)のほか、頸部リンパ節切除、場合によっては外科療法が選択されることがあります。
中咽頭や下咽頭の場合には、放射線治療と化学療法(抗がん剤治療)のほか、頸部リンパ節切除、悪性腫瘍が広がっている場合には外科療法が選択されることになります。

咽頭がんの予防法

咽頭がんの原因に当てはまるようなことをなくすことが、病気を未然に防ぐためには重要です。
たばこを吸わないこと、お酒をやめるまたは適正飲酒を厳守すること、鉄分が不足しないように必要量を毎日補給することなどが大切です。
また、EBウイルスに関しては、飲食物の口移し、ドリンクのまわし飲みをしない、感染者とキスをしない、箸やスプーンなどの共用をしないことが、予防に効果的です。
なお、咽頭がんの最大の原因となるたばことお酒は、治ったあとも禁止しなければいけません。
治療後にたばこを吸ったりお酒を飲んだりしている場合、最初よりがんを起こす確率が上昇してしまい、再び咽頭がんが起こってしまういわゆる二次がんを招くことになりかねません。

咽頭がん手術の主な後遺症

発声機能が失われる、咀嚼(そしゃく)・嚥下(えんげ)機能や呼吸機能が低下するといった問題が、外科療法により起こり得るほか、頸部リンパ節切除を行なった場合には、首や肩の痛みが数ヶ月間にわたり続く場合があります。
また、咽頭だけでなく喉頭の切除まで行なった場合、呼吸をするために首に穴をあけることになります。
この穴のことを永久気管孔といいますが、声帯がないため声が出なくなるほか、嗅覚がほぼなくなりニオイをかげなくなる、鼻がかめなくなる、熱い食べ物などに息を吹きかけて冷ますことができなくなる、水が大量に入るとおぼれたときと同じ状態におちいるといった問題が起こります。

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