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腹膜偽性粘液腫の原因・症状・治療などのまとめ

公開日: : 腸の病気


腹膜偽性粘液腫(ふくまくぎせいねんえきしゅ)とは腹膜仮性粘液腫(ふくまくかせいねんえきしゅ)ともいい、腹膜(ふくまく)にゼリー状の物質が溜め込まれ、充満してしまう病気のことをいいます。
非常に珍しい病気であり、100万人に1人ほどの発症率しかありません。
なお、20~80歳代とさまざまな年齢の人に起こっており、特に50歳程度の年齢の人に多く起こっています。
また、男女の割合では女性のほうが高くなっているのが特徴です。
どうしてこの病気が引き起こされるのか、メカニズムは未だに解明されておらず、劇的に回復する見込みのある治療方法も現状において確立されていません。
ただ、多くの場合、粘膜性腫瘍(ねんまくせいしゅよう)のうち、卵巣や虫垂に発生したものが腹膜へと転移することにより発症するといわれています。
ひとたび発症すると、お腹の痛みやお腹のふくれ、吐き気や食欲の低下といったさまざまな症状が引き起こされるようになります。
ムチンがかたまりになると内臓に圧がかかり、命を落とすことにもなりかねない恐ろしい病気です。

原因

腹膜偽性粘液腫は、ゼリー状のムチンと呼ばれる物質を産生させる腫瘍(しゅよう)が腹膜に形成されます。
そして腫瘍により産生されたムチンが腹腔の中へと溜め込まれ、いっぱいになってしまうことになるのです。
このような状態になる腹膜偽性粘液腫ですが、卵巣や虫垂に発生した粘膜性腫瘍が腹膜に転移したことで発症するケースが多くあります。
粘液性嚢胞腺腫(ねんえきせいのうほうせんしゅ)といって良性腫瘍のこともあれば、粘液性嚢胞腺がん(ねんえきせいのうほうせんがん)といって悪性腫瘍のこともあります。
ただ、これらはいずれも割合としては高くなく、たいていの場合は良性と悪性のあいだにあたる境界性腫瘍(きょうかいせいしゅよう)であるのが特徴です。
そのほか、腹膜偽性粘液腫はなんの前触れもなしに発症するケースもあります。

症状

腹膜偽性粘液腫を発症しても、これといった自覚症状が起こらない場合もあります。
腫瘍が形成されたあと、だいぶ時間をかけて大きくなるのがこの病気の特徴ですが、大きくなったあたりから症状を自覚するようになります。
具体的には、腹部膨満感、腹痛、悪心、食欲不振、体重低下、全身倦怠感といった症状が引き起こされるのです。
なお、ムチンが溜まってくると腹水の症状としてみとめられることもあります。
また、腹膜偽性粘液腫には合併症があり、尿管に圧がかかることで腎臓の機能が下がるほか、腸管に孔(あな)があくことによって腸漏(ちょうろう)が起こったり、膀胱に孔があくことによる膀胱漏(ぼうこうろう)、腸閉塞(ちょうへいそく)を招くケースもあります。
さらに胆管に圧がかかることによって黄疸(おうだん)が引き起こされたり、胸腔(きょうくう)へと転移することによって呼吸困難の症状が起こることもあります。

検査と診断

腹膜偽性粘液腫かどうかを調べるためには、腹部超音波検査や腹部CT検査がおこなわれます。
これらの検査方法により、腫瘍の広がりや腹水、ムチンの状態を確認することができます。
また、腹水が認められる場合、粘液が多量にあれば細胞診をおこなうことにより診断が確定するケースがあります。

治療の方法

腹膜偽性粘液腫の治療方法としては、抗がん剤が使用されることがあります。
しかしながら、必ずしもこれで治るというわけではなく、この病気自体根本的な治療が難しいのが特徴です。
そのほかの治療方法としては、外科的治療方法が挙げられます。
開腹することにより腫瘍を切除するほか、腹膜に蓄積されたムチンを取り除きます。
ただし、ムチンを全部除去することは難しく、ある程度残留してしまうことは避けられません。
また、仮に腫瘍を完全に切除することができたとしても、再発するリスクがあります。
再発した際にはまた手術をおこなうなどして、ムチンを除去することになるでしょう。

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