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アルツハイマー病を詳細に:原因,症状,検査,治療など

公開日: : 最終更新日:2018/06/22 頭・脳・神経の病気

アルツハイマー病とは

アルツハイマー病(あるつはいまーびょう)とは認知症(にんちしょう)の一種であり、脳の障害が原因となって認知機能の低下が徐々に進行する病気です。

そもそも認知症とは、記憶力や思考力、注意力、学習力、論理的推理力、空間認識力などの認知機能が低下し、日常生活を自立して送ることができなくなる病気です。

認知症を発症する原因には複数のものが存在していますが、認知症の原因の約70%の割合をアルツハイマー病が占めています。

アルツハイマー病は多くの場合、65歳以降に認知機能の低下などの症状が出現しはじめますが、症状が出現しはじめる10年前から脳の障害はすでに起こっていると考えられています。

アルツハイマー病を発症すると脳の神経細胞が徐々に死滅し、徐々に脳全体が萎縮していきます。
まだ症状が出現していない段階では、タンパク質の異常沈殿によって脳内に神経原線維変化が生じはじめ、症状が進行するにつれて記憶形成を司る海馬へと拡大し、この段階から認知機能が衰えはじめます。

さらに症状が進行すると、脳全体の神経細胞が死滅して脳全体が萎縮し、意思の疎通が難しくなるほか、寝たきりや最悪の場合は死亡に至ります。

アルツハイマー病は65歳以上の方が発症しやすい病気ですが、まれに65歳未満の方でも発症する場合があり、「若年性(じゃくねんせい)アルツハイマー病」と呼ばれています。

若年性アルツハイマー病の場合は、遺伝子の染色体異常が原因とされており、「家族性(かぞくせい)アルツハイマー病」とも呼ばれています。

アルツハイマーは進行性の病気ですが、その速度はゆっくりであること、また多くの場合が65歳以上で発症することから初期の認知機能の低下を年齢のせいと考える場合が多く、初期段階での発見が難しいともされています。

また、アルツハイマー病は一度発症すると完治が難しい病気であり、根治のために効果のある治療方法が確立されていないことから、症状の進行を少しでも食い止める対症療法が行なわれています。

なお、アルツハイマーであると診断された際の年齢が80歳未満の場合は余命10年、80歳以上の場合は余命3~4年とされており、さらにこの余命期間は患者と家族の双方にとって身体的・精神的・社会的、そして経済的にも負担がかかることから、早期発見・早期治療を実践し、なるべく初期の段階で症状を落ち着かせることが重要とされています。

アルツハイマー病の原因

アルツハイマーは、脳内のタンパク質異常が蓄積されて、老人斑(ろうじんはん)や神経原線維変化(しんけいげんせんいへんか)を引き起こすことで脳内の神経細胞が破壊され、さらに脳全体へ拡大し萎縮することで発症する病気です。

老人斑とは、タンパク質でされるアミロイドβによって生じるシミのような斑点であり、神経原線維変化とは、タンパク質の一種であるタウタンパク質とリン酸が、異常な割合で合体して生じる糸状の塊のことです。

この老人斑と神経原線維変化によって脳に萎縮が起きることはわかっていますが、どうしてタンパク質に異常が起こるのかは現状において解明されてはいません。

なお、アルツハイマーを発症する危険因子としては、年齢の高まり、生活習慣、遺伝子異常といったものをあげることができます。

加齢

アルツハイマー病を引き起こす最大の要因として考えられているのが加齢です。

これはアルツハイマー病を発症する患者が65歳以上に多く、アメリカでは65歳以上の8人に1人、85歳以上の約半数がアルツハイマー病にかかっているというデータに基づいて考えられています。

近年の研究でも加齢によって脳が衰える仕組みが解明されており、アルツハイマー病と加齢に大きな関係があることが徐々に明らかになっています。

別の病気

認知機能が低下するアルツハイマー病は、ほかの疾患と同時進行で現れる場合が多いことから、ほかの疾患がアルツハイマー病の発症に大きく関係していると考えられています。

とくに脳卒中(のうそっちゅう)や脳梗塞(のうこうそく)などの脳血管障害(のうけっかんしょうがい)や、心疾患(しんしっかん)、糖尿病(とうにょうびょう)、高血圧(こうけつあつ)、肥満(ひまん)などの疾患が、アルツハイマーを発症するリスクを高めるとされています。

食生活

食生活が偏っている場合、とくに魚の摂取量が少ない場合はアルツハイマー病の発症リスクが高まると考えられています。
魚をまったく食べない方は、魚を毎日1回以上食べる方と比べてアルツハイマー病を発症するリスクが5倍も高いとされています。

いまは昔に比べて、日本人で魚を食べる習慣がある人は少なくなっているため、注意しなければいけません。

運動不足
アルツハイマー病は脳血管障害が大きく関係していると考えられているため、運動不足によって脳への血流が滞ると発症リスクが高まると考えられています。

普段まったく運動をしない方は、週3日ほど軽い運動を行なう習慣がある人と比較して、アルツハイマーの発症リスクが約2倍になるというデータもあります。

適度な運動はほかの生活習慣病などを予防するうえでも重要です。
ストレス発散にも効果的であるため、ぜひ実践しましょう。

喫煙

タバコの喫煙習慣がある場合、吸わない方と比べてアルツハイマー病の発症リスクが約1.8倍も高いというデータがあります。
また、喫煙者だけでなく、タバコの煙を吸う受動喫煙でも発症リスクが高まるとされています。

タバコはアルツハイマー病以外のがんなどの病気のリスクも高めます。
喫煙者は自力でまたは禁煙外来の力を借りて禁煙し、非喫煙者は喫煙者に近付かないことが大切といえるでしょう。

睡眠不足

睡眠時間が不足すると脳内にアミロイドβが蓄積されやすくなり、アルツハイマー病の発症リスクが高まるとされています。
夜更かしをすることはせず、十分な睡眠時間を確保しましょう。

頭部損傷

スポーツや交通事故などで頭部に強い損傷を受けた場合や、意識を失うほどの損傷を受けた場合、アルツハイマーの発症率が高まるとされています。

格闘技などのハードは運動を選択しない、運転に気をつけるといったことで発症リスクを上げないようにしたいところです。

遺伝子異常

65歳以上の高齢者に発症患者が多いアルツハイマー病ですが、まれに65歳未満が発症する若年性アルツハイマー病の場合は、遺伝子の異常が原因と考えられています。

若年性アルツハイマー病は全体の5%未満と患者数が少ないという特徴がありますが、その多くに特定の遺伝子疾患がみられます。

また、若年性アルツハイマー病は家族性アルツハイマー病とも呼ばれており、両親や兄弟、身近な親族のなかに罹患歴のある方がいる場合、いずれアルツハイマー病を発症するリスクが高いとされています。

ただし、若年性アルツハイマー病の原因とされる遺伝子疾患を保有していても必ず発症するわけではなく、生活習慣などによって発症リスクは大きく変化します。

年齢の高まりや遺伝子の問題は自分でどうすることもできませんが、生活習慣は改善することが可能です。

将来的に発症することを避けたい人は、発症リスクを高めるような悪い生活習慣がないか、見直しをするとよいでしょう。

アルツハイマー病の症状

アルツハイマー病は認知機能の衰えが徐々に進行する病気で、症状の現れかたには個人差があるものの、ほとんどの方が同じ初期段階を経て進行していきます。

アルツハイマー病は脳内の神経細胞が破壊されることが原因ですが、この異変は記憶を司る海馬が含まれる側頭葉内部からはじまり、徐々に前頭連合野や側頭頭頂連合野へと広がり、最後には脳全体が萎縮します。

そのため記憶障害にはじまり、言語障害や生活機能障害、空間認知障害など、病状が進行するにつれてさまざまな症状が出現するようになります。

記憶障害

記憶障害はアルツハイマー病の症状として最も一般的です。
そもそも記憶とは、記憶を司る海馬から嗅内皮質を通り大脳皮質へと蓄積されますが、アルツハイマー病を発症すると海馬の神経細胞が破壊され、嗅内皮質の機能が障害を受けて大脳皮質へ記憶を蓄積できなくなります。

そのため記憶障害が現れますが、とくに経験や体験を記憶するエピソード記憶に障害が現れやすく、昨日食べたものを思い出せない、最近の出来事をなかなか思い出せない、予定を忘れてしまうといった症状が現れます。

言語障害

脳内の神経細胞の破壊が左半球側頭葉頭頂連合野へと広がると、言語障害が現れます。
物の名称が思い出せず「あれ」や「それ」を多用する健忘失語の症状が現れるほか、記憶障害も相まって同じ話を何度も繰り返すようになります。

また、症状が進行するにつれて会話の量自体が少なくなり、話しかけられた言葉に対し、その言葉を復唱するだけや、語尾を「~しています」「~です」と少し変化しただけの言葉が返ってくるようになります。

生活機能障害

アルツハイマー病が進行すると脳に局所的な障害が発生し、食事や排泄、入浴、更衣などの日常的な動作に障害が現れる場合があります。
なお、どういった生活機能障害が現れるかは個人差があります。

見当識障害

見当識障害とは、時間・場所・人物の順で認知機能に障害が現れます。
記憶障害が現れはじめたころから、見当識障害も現れる場合が多いとされています。

初期のころには時間の認知障害、中期の頃には場所の認知障害、後期になると人物の認知障害と進行していきます。

視空間認知障害

頭頂連合野の神経細胞が破壊されることで現れるのが、視空間認知障害です。
視空間認知障害は、自分と対象物、複数の対象物同士、空間内における自分自身などの位置関係の認知に障害が現れます。

初期のころには空間や奥行きの認知が衰え、冷蔵庫に食べ物を詰め込みすぎる場合や、車の駐車が難しくなる場合があります。
中期のころには、袖の付いた洋服に着替える時間がかかる場合や、洋服の前後左右、上下、表裏などの認識が難しくなる場合があります。

後期になると目的地までたどり着けなくなり、家のなかで迷子になる場合や、家から一歩でも外に出ると家に入れなくなる、トイレに行きたいのにどうやっていけばいいかわからず排泄してしまうといった生活機能障害が現れます。

遂行機能障害

遂行機能障害とは、目的を果たすために自立した行動をとる機能に障害が現れることです。

判断力・推論・問題解決能力に衰えが現れ、それまで難なくこなせていた日常の行動や作業に時間がかかるようになります。

精神障害

アルツハイマー病を発症した場合、初期のころから精神障害が現れる場合があります。

アルツハイマー病患者のうち、初期段階である患者の約20~40%にうつの兆候がみられ、40~70%の患者に意欲の低下がみられるほか、うつ病の患者がアルツハイマー病を発症するリスクも高いとされています。

どのような精神障害が現れるかは個人差がありますが、初期のころには徘徊や興奮といった異常行動が現れ、中期の頃から幻覚などの症状が現れます。

上記で紹介したようにアルツハイマー病にはさまざまな症状が現れますが、一度アルツハイマー病を発症すると完治は難しく、いかに症状の進行を食い止めるかが重要とされています。

現状で出現している症状から病状がどの段階であるかを見極めるために、アルツハイマー病は専門家によって7段階に分類されています。

病状の7段階

第1段階

第1段階では認知機能の低下は見られません。
アルツハイマー病の代表的な症状である記憶障害などが現れないことから、医療機関の検査において問題ないと判断されます。

第2段階

第2段階では物忘れや、とっさに名称が出てこないといった非常に軽いに認知機能の低下が現れます。
ただし、歳を重ねたことによる老化現象だと考えられる場合が多く、家族や同僚など周囲の人間もこの段階で気づくことはありません。

第3段階

第3段階では軽い認知機能の低下が見られ、アルツハイマー病の初期段階にあたります。
物忘れが頻繁に起こり、日常や仕事において支障をきたすなど、家族や同僚も異常を感じはじめます。

第4段階

第4段階では中度の認知機能の低下が見られます。
社交性の欠如や精神障害が見られるほか、難しい暗算が困難になる、最近の出来事を思い出せないといった症状が現れます。

第5段階

第5段階ではやや重度の認知機能の低下が見られ、アルツハイマー病の中期段階にあたります。

自分自身や配偶者の名前は覚えてはいるが住所や電話番号といった情報を思い出せない、日付や曜日がわからないといった症状が現れ、日常生活に補助が必要となってきます。
ただし、この段階ではまだ食事やトイレの介助は必要ありません。

第6段階

第6段階では重度の認知機能の低下が見られ、日常生活においてもあらゆる場面での補助が必要となります。

この段階になると徘徊がはじまり、幻覚や妄想、疑心といった精神障害が現れます。
また、自分の名前は覚えていても生い立ちや最近の出来事はまったく思い出せなくなります。

第7段階

第7段階では重度な認知機能の低下が見られ、アルツハイマー病の後期にあたります。
この段階になると日常生活において全面的な介護が必要となります。

アルツハイマー病の検査・診断

アルツハイマー病は、脳の神経細胞が破壊されることで認知機能の低下を引き起こす病気で、症状が進行するにつれて、さまざまな認知機能障害が現れます。

アルツハイマー病の患者の多くは、認知機能の低下に気づいた家族などによって病院での診察を受け、そこでアルツハイマー病であると診断されますが、一度アルツハイマー病を発症すると完治は難しいとされているため、早期発見・早期治療が重要とされています。

アルツハイマー病であると診断するには、さまざまな検査をする必要があります。

アルツハイマー病は65歳以上の高齢者が多く発症することから、体の健康状態の確認や、認知機能の低下を確認するための検査、画像検査などの医学的検査を行ない、総合的に判断します。

また、さまざまな検査によってアルツハイマー病であると診断された場合は、症状の進行度合いによって病期(ステージ)を決定し、治療方針の決定に役立てます。

問診・身体検査

問診では認知機能の低下が見られないか、名前や住所、日付や曜日を覚えているか確認するほか、家族や親族にアルツハイマー病患者がいないかといったことを確認します。
また、健康状態を確認するために血液検査や血圧検査、尿検査などを行ないます。

認知機能テスト

認知機能テストでは、時計描画試験、Category fluency スコア、キツネの逆組み合わせといったテストを行ないます。

時計描画テストとは、1枚の紙に10時10分を示した時計の絵を描くテストで、視覚認知機能障害の有無を確認することができます。

Category fluency スコアテストとは、1分間にどれだけ多くの動物の名前を挙げられるか確認するテストで、13個未満であればアルツハイマー病の可能性が高いとされています。

狐の逆組み合わせテストとは、左右それぞれの手で人差し指と小指を立て、残りの指を摘んだように合わせる狐の影絵を作り、それぞれの両手を逆さまにしたあと、左右の人差し指と小指同士が接するように患者に指示を出すテストで、アルツハイマー病患者の約70%は指示された通りの正しい行動が行なえないとされています。

画像検査

画像検査ではMRIやCTを使って脳全体を撮影し、萎縮が見られるか確認します。
また、アルツハイマー病と似た症状を引き起こす病気の可能性があるかどうか区別するためにも行ないます。

アルツハイマー病であれば、記憶を司る海馬がある側頭葉内側や、嗅内皮質、楔前部、帯状回後部、頭頂連合野に異常が見られます。

検体検査

検体検査とは、髄液の中のアミロイドβやタウタンパク質の含有量を測定する検査方法で、これらの数値が高いと脳内の神経細胞に異常が発生していることが確認できます。

上記の検査によってアルツハイマー病と診断された場合、その時点で現れている症状によって病期(ステージ)を決定します。

アルツハイマー病の病期(ステージ)は初期・中期・後期の3段階にわかれています。

初期

記憶力の低下により頻繁に物忘れをし、学習障害や社交性の欠如といった症状が現れ、家族や友人が異変を感じている場合。
軽い精神障害が現れる場合もありますが、患者本人はニコニコしている場合が多いです。

中期

記憶障害をはじめ、重度の認知機能の低下が現れている場合。
外出した際に帰宅する道順が分らない、最近の出来事が思い出せないといった症状が現れている場合。
また徘徊や睡眠障害が現れている場合。

後期

運動障害、精神障害、生活機能障害、見当識障害、遂行機能障害など、アルツハイマー病の症状としてあげられる認知機能障害のほとんどが現れている場合。
日常生活において全面的な介助が必要である場合。

アルツハイマー病は効果的な治療方法がなく、完治が難しい病気とされています。
そのため、医療機関では進行を遅らせるための対症療法が行なわれており、できるだけ早期のうちに発見することが重要とされています。

しかし、アルツハイマー病の患者は65歳以上の高齢者に多く、初期段階の認知機能低下は加齢によるものと見過ごされてしまい、早期発見が難しいとされています。

このため、65歳以上の方、あるいは家族に65歳以上の高齢者がいる場合には、アルツハイマー病の症状を把握しておいて、少しでも認知機能の低下や異常を感じた場合には、早期に医療機関で検査を受けるようにしましょう。

アルツハイマー病の治療

アルツハイマー病は詳しい原因が未だ解明されておらず、根治のために有効な治療方法も確立されていません。

そのため、医療機関で行なわれている治療方法は、症状の進行を遅らせることを目的とした薬物療法が主流となっています。

アルツハイマー病の治療に使用される薬物は国によって認可が下りている種類が異なり、研究が進んでいるアメリカでの場合では大きく分類して4種類、日本ではまだ大きく分類して2種類しか認可されていません。

日本でアルツハイマー病の治療薬として認可が下りている2種類のうちの1つが、コリンエステラーゼ阻害薬です。

アルツハイマー病は脳の神経伝達物質の一種・アセチルコリンの働きの低下が見られることから、アセチルコリンを分解するコリンエステラーゼの働きを抑制することでアセチルコリンの機能低下を防ぐことができます。

コリンエステラーゼ阻害薬とは、その名のとおりコリンエステラーゼの働きを阻害する作用があり、アセチルコリンの働きをサポートする効果があります。

しかしながら、コリンエステラーゼ阻害薬を6ヶ月以上投与し続けても改善効果が現れない場合、それ以上の投与によって効果を得ることはほぼないとされています。

コリンエステラーゼ阻害薬にはいくつか種類がありますが、日本国内では次の3種類が認可されています。

ドネペジル

アルツハイマー病の初期・中期・後期の病期(ステージ)の患者に対しての使用が認可されていますが、主に初期と中期の患者に用いられる治療薬です。

ドネペジルに劇的な効果はありませんが、長期間投与し続けたことによって1年後の認知機能低下を阻止できたというデータもあり、病期の進行をある程度食い止める効果が認められています。

ただ、コリンエステラーゼ阻害薬の副作用として代表的な下痢や吐き気、嘔吐といった消化管系の症状が現れやすいことから、投与開始時は1日あたり3mgの投与からはじめ、徐々に投与量を増加させていくことが推奨されています。

また、消化管系の副作用のほかに、徐脈の症状が出現するケースもあります。

ガランタミン

アルツハイマー病の初期から中期の病期(ステージ)の患者に対する使用が認可されている治療薬です。

リバスチグミン

アルツハイマー病の初期から中期の病期(ステージ)患者に対する使用が認可されている治療薬で、分子量が小さいという特徴から飲み薬だけなく貼り薬としても使用されています。
リバスチグミンにもコリンエステラーゼ阻害薬特有の消化管系の副作用が現れる場合がありますが、貼り薬を使用すれば副作用を少なくすることができるとされています。

また、コリンエステラーゼ阻害薬と共に、日本国内での使用を認可されている治療薬がメマンチンです。

メマンチン

アルツハイマー病の中期もしくは後期の病期(ステージ)患者に対して使用が認可されている治療薬です。

メマンチンには記憶や学習を司る伝達物質であるグルタミン塩酸の働きを抑制する作用があります。
しかし、副作用としてめまいの症状が出現するケースがあります。

上記で紹介した3種類のコリンエステラーゼ阻害薬とメマンチンが主に治療薬として使用されますが、アルツハイマー病の症状として睡眠障害や幻覚、妄想などが現れた場合には、睡眠薬や抗うつ薬、抗精神病薬などを投与する場合があります。

ただし、どういった症状が現れているかをよく確認し、適切な薬物を投与することが重要とされています。
とくに初期・中期のアルツハイマー病患者に抗精神病薬を投与すると致死性が高いことが判明しています。

このほかにも精神障害が現れている患者に対しては、投与する治療薬には細心の注意が必要であり、医療機関だけでなく家族や介護者による監視が重要とされています。

さらに心理的な治療として、思い出の詰まった大事な品をそばに置いたり、昔のアルバムやテレビ番組などを見たりする回想法や、軽い散歩を毎日行ない、太陽の光を浴びて体のリズムを整える光療法なども効果があると考えられています。

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