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脳卒中の原因・症状・検査・治療について

公開日: : 頭・脳・神経の病気, 脳卒中

脳卒中

脳卒中とは

脳卒中といえば脳の病気としてよく聞かれる言葉であり、多くの人はそのようにして認識しています。
しかしながら実は、脳卒中という言葉は医学用語ではないのです。
「卒」は「卒倒する」という意味であり、「中」は「あたる」という意味です。
医学用語でいうと、脳卒中は脳血管障害です。
脳の病気であり突然倒れるということから、脳卒中という名前が一般に広まりました。
おもに脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血という3種類があり、かつては日本における国民病というようにもいわれていたのですが、脳卒中を原因とする死亡者数については減少を続けています。
ただしその内訳に注目すると脳出血による死亡者が減少しているのであって、脳梗塞やクモ膜下出血による死亡率はそれほど変わっていません。
日本において病院を受診している脳卒中の患者さんは脳梗塞の人がおよそ75%、脳出血がおよそ15%、クモ膜下出血がおよそ10%となっています。
たとえ軽い症状であっても、異変があれば少しでも早めに処置することが重要です。
少しでも様子がおかしいと感じられればすぐ、専門医のいる病院を受診することが最善の選択となります。
脳の病気でも死亡するおそれが少なからずあって恐ろしいものですが、早期に適切な処置を受けることで死を免れる、後遺症を少なくするといったことが可能です。
健康診断などで危険因子が発見されたならば生活習慣を改善するとともに、その原因となる危険因子についてもしっかり治療しておくようにします。

脳卒中の原因

脳の病気としてもっともよく聞かれる脳卒中の種類は、大きく3つに分かれます。
脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血というそれぞれについて、原因は違っています。
脳梗塞の原因は大きなもので、ふたつ考えられます。
そのひとつである動脈硬化は、脳梗塞を引き起こしている原因の大部分です。
もうひとつは心臓病であり、心臓にできた血栓が脳の血管を詰まらせることで引き起こされます。
そのほかに加齢や飲酒、喫煙、ストレス、体質、運動不足などによっても発症する可能性はあります。
脳出血が起こる原因としてもっとも多いものは、高血圧です。
強い血圧が動脈へ加わっていることによって血管の内壁がダメージを受け、液体成分が染み込んでいきます。
結果として、血管の壁がもろくなります。
場合によっては血管の壊死も起こり、これも脳出血につながる原因となります。
また脳梗塞を引き起こす最大の原因である動脈硬化が、脳出血を引き起こす場合もあります。
動脈硬化も高血圧を原因としている場合が多く、高血圧が続いているうちに動脈硬化も悪化し、脳出血を引き起こしやすくなるのです。
そのほか動脈瘤や脳動静脈奇形、アミロイド血管症なども脳出血の原因になり得ます。
クモ膜下出血のもっとも大きな原因となるものは、脳の動脈にできた動脈瘤です。
高血圧などを原因として動脈が分岐する部分で圧力が加わると、動脈の一部分がコブのようにふくれて動脈瘤となります。
クモ膜下出血は、圧力に耐えることのできなくなった動脈瘤が破裂することで引き起こされます。

脳卒中の症状

脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血などといった脳の病気は脳血管障害、脳血管疾患といったように総称されます。
その中で発症が急激なものについては、脳卒中といいます。
脳の血管が詰まり、あるいは破れることによって虚血や圧迫などが起こったことで、症状は現れます。
日本人が発症している脳卒中の半分以上は脳梗塞であり、脳の血管が詰まることによって血流も悪くなり、脳の組織で酸素や栄養が足りなくなってしまって壊死してしまうものです。
壊死した部位によって、多様な症状が現れます。
その典型的な症状は麻痺症状であり、片方だけの手足や両方の手足、顔面などに力が入らなくなる、感覚が鈍くなるなどします。
また、感覚障害によって平衡感覚が失われ、頻繁にめまいが起こる場合もあります。
さらには人が話していることについて聞こえていながら内容を理解することはできない、自分の話したい内容をうまく話すことができなくなる失語症、ものが二重に見える複視なども症状として起こり得ます。
脳出血やクモ膜下出血と違って脳梗塞では、頭痛が特徴的な症状として起こらないため、発症していることに気がつかない可能性もあります。
脳出血では脳内にある血管が破れて出血することによって、血の塊である血腫が脳の内部を圧迫することになります。
それによって頭痛、嘔吐、意識障害といった症状が起こり、さらに血腫が大きくなってしまうと脳幹までが圧迫されることで、最悪の場合には亡くなってしまいます。
クモ膜下出血も血管が破れるものですが、出血する部分がその名のとおり、脳の外側を覆っているクモ膜下です。
症状として特徴的であるものが激しい頭痛であり、何の前ぶれもなく突然に起こった痛みは継続します。
出血した量が多ければすぐに意識を失ってしまい、わずかな時間で亡くなってしまうこともあります。

脳卒中の治療

脳卒中として総称される疾患の症状はさまざまであり、それに対する治療法にも多様なものがあります。
脳梗塞では血栓の影響で脳が膨張してしまうというように、生命の危機に瀕しているような状態ですと手術をしなければなりません。
症状が初期段階であれば、薬によって血栓を溶かす、脳のむくみを解消するといった内科的な治療が行われます。
治療の進歩もあって以前より脳梗塞による死亡率は低下しているのですが、発症して1年を経過せず再発するという人も少なくはありません。
再発を防ぐ目的では血液が固まりにくくなる抗血小板薬を使用しますが、これは毎日服用しなければなりません。
脳出血についても重い意識障害がある場合、進行性の出血がある場合には手術を行い、それを除いては内科的な治療によって対応します。
脳に水分が含まれることで脳ヘルニアが発症する危険もあるため、むくみを解消する抗浮腫薬によって血腫が増大しないようにします。
それとともに血圧もしっかり管理しなければならず、確かに血圧が高いことで出血はしやすい状況となるのですが、急激に低くなっても血液の循環が良くありません。
そして脳卒中の中でもクモ膜下出血は、治療が非常に難しいものです。
手術では、出血のリスクが高い動脈瘤の破裂を避けなければなりません。
そのために全身麻酔をした上で頭蓋骨を開き、クリッピングもします。
クリップを使い、動脈瘤を直接挟むのです。
またコイル塞栓ということで、カテーテルによってコイルを動脈瘤へ詰め、頭蓋骨は開かず動脈瘤の破裂を防ぐこともできますが、血液が流れ込む可能性をゼロにすることはできません。
なお、クモ膜下出血が起こっていると脳血管も縮小しやすくなっていて、それにともない詰まりやすくもなるために脳梗塞を併発するリスクが高まります。
そのため点滴で水分不足を防ぐ、血圧を高めて血管の詰まりを防ぐなどします。

脳卒中のリハビリ

「脳卒中」は一般的に病気の種類であると認識されていますが、実際には医学用語ではありません。
正式には、「脳血管障害」といいます。
脳卒中は脳の血管が詰まったり破れたりすることであり、身体の麻痺や意識障害へとつながり、最悪は生命を落とすに至る危険もある脳の病気です。
意識を突然失って倒れ、幸い気がついたとしてもすでに身体を動かすことができないというケースも少なくありません。
結果的に言語障害や感覚障害、失語障害、視覚障害、身体の麻痺などといった症状が後遺症として残ることも多くあります。
後遺症となる症状やその度合いについては、人によって異なります。
身体の機能を回復させるために、リハビリは大変重要です。
脳でダメージを受けた部位自体について回復させることは叶わないのですが、障害が現れた部分について動かし続けることで脳へ刺激を及ぼすことにつながり、脳の損傷部分周辺が代わりに役割を果たすこともできるのです。
障害をそのままにしておけば後遺症の度合いが進行していくだけでなく、元々は動いていたものが動かなくなる、歩くことができなくなるなどして、寝たきりの状態にもなってしまいかねません。
これは、「廃用症候群」といいます。
リハビリを開始するタイミングが早いほど機能は回復する可能性が高まり、廃用症候群の予防にもなります。
リハビリにも段階があり廃用症候群を予防するもの、回復させて歩くことなど自立した日常生活を目的とするもの、残った機能で障害が現れている部分の機能を補い維持する目的
のものがあります。

脳卒中の後遺症

脳卒中によって発症する症状は、損傷を受けた脳の部位によって異なります。
ただ、発症したほとんどの人に後遺症は残ります。
後遺症として代表的なものは片麻痺であり、脳の損傷を受けた部分と左右に逆側の手足に麻痺が残ってしまう運動障害です。
度合いが軽いものであれば完全に回復することもありますし、機能面の問題をなくすことも可能です。
度合いが重くなると歩くときに杖を使わなければならなくなることもあり、移動することが困難であれば車いすを使うこともあります。
脳の病気にともなう運動障害は四肢だけに現れるわけでなく、声を出す筋肉や飲食物を飲み込んむときに用いる筋肉などに障害が残る場合もあります。
そうすると声を出しにくくなる、飲み込むときに気管や肺へ入ってしまい肺炎の原因につながるといったリスクもあります。
状態が悪ければ胃へ直接食べ物を入れるために、「胃ろう」と呼ばれるチューブをおなかから胃へと通すこともあります。
また、左脳に損傷があった場合には、言語障害が起こる場合もあります。
言語障害は人の話している言葉を理解することができない、読み書きをすることができない、話をすることができないといったような失語症です。
そのケースもさまざまであり話は理解することができても自分の考えは言葉にすることができない。人の話を理解することができずに関係のない話をしてしまう、どちらもすることができない全失語ということもあり得ます。

脳卒中発病後の急性期の初期診断

脳卒中は、脳の血管に障害が起こることで脳にある組織の一部が壊死してしまう脳の病気を総称していうものです。
つまり、特定の病気を指していうものではありません。。
大きくは脳の血管が破れて出血する出血性、脳の血管が詰まってしまう虚血性というふたつに分けられます。
出血性のものとして脳出血やクモ膜下出血、虚血性のものとして脳梗塞があります。
脳の病気で現れる初期症状は、「一過性脳虚血発作」(TIA)と呼ばれています。
その症状はわずかな時間の間にだけ現れるものであり、一般的には数分から数十分程度です。
長く続いたとしても、1日程度で解消されます。
代表的な症状としては急な顔や身体、片手足だけのしびれ、激しい頭痛といったほかにろれつが回らなくなる、何もないところで転ぶ、視野が片方だけせまくなることなどもあります。
症状が本当に短い時間のうちで消えてしまうため、それほど気にすることなく病気のサインを見過ごしてしまう人も少なくありません。
これだけをとらえるとそれほど恐ろしい症状ではありませんが、実は脳の病気に見られる初期症状であり、発症のサインとなるものです。
激しい頭痛については、バットで後頭部を殴られたような感じと形容する人もいます。
このような頭痛があればクモ膜下出血、手足の感覚に異常があれば脳梗塞や脳出血が疑われます。
脳の病気は突然起こるとされていますが、身体に現れているサインを見落としているということもあるのです。

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