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冷え性の原因や対策のまとめ

公開日: : 最終更新日:2016/02/15 女性に多い病気


冷え性とは? 実は「冷え性」は西洋医学と東洋医学で捉え方がまったく違うのです。
西洋医学には、「冷え性」という概念はありません。
西洋医学の見立てでは、冷えは末梢の血管が収縮して、皮膚への血液が不足している状態です。
更年期障害、老化やレイノー現象を除いては、一般によく言う冷え性とは、東洋医学の考えによるものです。
治療法も進んでいるわけではなく、ビタミンEや血管拡張剤が使用されることはありますが、悩んでいる人の根本的解決にはなりません。

一方、東洋医学の視点では、病は体の冷えたところから入りこむとされ、冷えは体調不良を知らせるシグナルであると考えます。
体全体の様子から冷え性を考える東洋医学では、2000年以上前から冷えは万病のもととしてとらえられています。
冷え性は、体質によって異なりますが、手足が冷たく感じて眠れない、なんとなく肌寒い、お尻やふとももなど脂肪のついているところが冷たく感じる、顔はほてっているのに下半身が冷えるなど、不快な症状であることに変わりはありません。
東洋医学では、「反応のいい体」が「良い体」と考えます。

冷えているのに、冷えに気づいていない状態は、反応が鈍くなっている証拠です。
東洋医学の考えでは、冷えは「気・血・水」のトラブルです。

体に冷えがたまると、「気」のトラブルであるのぼせや不眠、イライラ、不安などが起こります。
「血」のトラブルとは、おもに婦人科系のトラブルで、月経不順、不妊症、不定出血などの悪因になります。
「水」のトラブルとは、めまいや頭痛、耳鳴り、吐き気、さらには食欲不振や消化管の不調のことです。
体全体のバランスを重視して治療する東洋医学では、この三つのトラブルを総合的に治療します。

冷えで体がよわっているところに入りこむ病は、「風邪(ふうじゃ)」「寒邪(かんじゃ)」といいます。
体の局所が悪いのではなく、バランスの崩れを防ぐためには、冷えをためないように養生することが重要です。
冷えた体を温めるのより、冷えないように工夫することが大切です。

女性が冷え性になりやすい理由とは?

冷えは血液の循環が悪くなると起こりますが、いちばんよく現れるのが手足と下腹部です。
若い頃は手足の末端が冷えますが、歳をとるにつれて、体の中央のほうが冷えるようになります。
手足は日常生活でよく動かすところなので、筋肉の収縮・弛緩にともなって血液の循環が促がされます。

しかしながら、下腹部は運動量が少ないので、一度冷えると血の巡りがわるくなってなかなか解消されません。
しかも、女性の下腹部は、子宮や卵巣があって、構造的にも複雑なため、一層血液が滞りやすいのです。
毎月繰り返される月経も、冷えに関係しています。

一定の周期(28日)で、子宮内膜は、受精卵の着床がなかった場合は、はがれ落ち、血液と一緒に排出されます。
これが月経ですが、そのとき、女性の体は一時的に貧血状態になり、代謝機能が弱まります。
血液の量が減り、赤血球によって運ばれる酸素が少なくなることで、熱エネルギーがつくられにくくなり、冷えやすくなります。
月経が終わると、本来であれば、次の月経までには体力も貧血も回復していなければなりません。

ところが、冷えがたまった子宮は新陳代謝がわるく、新鮮な血液が供給されずに古い血が滞っていると東洋医学では考えます。
これを「お血(おけつ)」といいます。
また、閉経によってホルモンバランスが崩れていると、自律神経に悪影響し、冷えを悪化させることになります。
「お血」によって引き起こされるのは、婦人科系の病気(月経不順、無月経、月経痛、不妊症、子宮筋腫、子宮内膜症、更年期障害)などです。
また、子宮に近い膀胱も冷えに弱い部分ですので、繰り返す膀胱炎で悩んでいるひとは、冷えを疑ってみてください。
女性特有の下着やハイヒールも、冷えの大きな要因です。

きついガードルやボディスーツ、下腹部が温まらない小さなビキニタイプのパンティは下腹部の血行を阻害します。
ハイヒールは、足と骨盤に大きな負担をかけます。
歩きにくいために運動不足を招きますし、外反母趾などの足のトラブルの原因になるので、ハイヒールを履くときは特別に冷えない工夫が必要です。

子供の冷え性が増えている

子供は、大人に比べて体温が高めなのが特徴ですが、平熱が36度前後(もしくは以下)の低体温児や、夏でも手足の冷えを訴える子供が増えています。
これらは、子供の自律神経の乱れが原因だと考えられます。
子供にとっての朝食は、1日のスタートのための大切な食事ですが、夜更かしをする子供は夜中に高カロリーのお菓子を食べてしまい、朝になっても食欲がわきません。
そのため、朝食をとる習慣がなく、1日のはじまりから自律神経の切り替えがうまくいかないのです。

ゲームや屋外で遊ぶ機会の減少によって、運動不足の子供も増えています。
運動不足によって、十分な筋肉が発達しなけば、熱エネルギーが生産されず、冷え性になってしまうのです。
親が、子供が小さいうちに、あまりにも保温に無頓着な格好をさせたり、冷たいジュースやアイスクリームなどを頻繁に食べさせたりしていると、子供は冷え性になる可能性が高まります。
生まれたときから冷暖房が完備されているので、暑さや寒さに対する体温調節機能が十分に養われないという環境からの原因も挙げられます。
子供が冷え性になると、体が冷たいだけではなく、さまざまな症状が出ます。

●イライラしたり、怒りっぽくなったりする、集中力が続かない
●疲れやすく、日中に元気がない
●免疫力が低下し、風邪をひきやすい
●手足にしもやけができる
●おしっこが近い
●くちびるの色が悪い

子供の冷え性の対策は、以下のようなことに注意してください。

●食育を行い、食事や食べ物の大切さをきちんと理解させる
●季節にふさわしい食事を食べさせ、嗜好性のみを尊重しない
●規則正しい生活を送らせるようにし、夜更かしをさせない。朝は朝食をとらせる
●眠るときには、ゆたんぽや羽根布団などで保温しするようにする
●体を動かす機会を作る。屋外での遊びやストレッチなどが効果的
●漢方薬を利用する

冷え性の子供は、成長したあとも、冷え性が深刻になるケースもあります。早いうちから対策をしてあげることが重要です。

男性の冷え性が増えている

冷え性は女性に特有のものだと思われています。
たしかに、女性のほうが冷え性に悩む人が多いのは間違いないのですが、20~40代の男性のうち、60%以上の人が冷えを感じたことがあるというデータもあります。
一方で、その対策をしたことがある人はわずか30%ほどで、女性の約半分程度でした。(「産経新聞」2009年11月24日)

女性は、ホルモン分泌の変化や下腹部の構造などから、冷えを引き起こしやすいのですが、男性でも新陳代謝が落ちたり、姿勢によって血行が悪くなったりすると冷え性になる可能性はあります。
20~30代の若い男性に多い冷え性は、体全体が36度未満の低体温になり、自覚しにくいケースです。
一方、働き盛りの年齢の男性は、オフィス中心生活や運動不足・ストレスが冷えの原因になりやすいです。

ストレスは冷えと深く関係しており、ストレスによって自律神経の切り替えが上手くいかないと、冷え性になります。
北里大学東洋医学総合研究所漢方鍼灸治療センターの伊藤剛・副センター長によると、冷え性のタイプは5種類あります。

●手足の末端が冷える「四肢末端型」
●座りっぱなしの姿勢などが血行を悪くする「下半身型」
●手足があたたかいため気づきにくい「内臓型」
●体のなかで温度差がなく実感できない「全身型」
●神経系や循環器系の障害による「局所型」

このなかで男性に多いのは、「下半身型」と「内臓型」です。
内臓型冷え性は、気温が低くなっても、交感神経の働きが弱いために、手足の血管を収縮させて放熱を防ぐことができず、血液を体の中心の内臓に集めることができません。
内臓型冷え性は、手足はあたたかいため、冷え性の自覚が乏しいという欠点があります。

このタイプの冷え性は、お腹が冷える、風邪を繰り返す、倦怠感が強いなどの全身的な症状が出ることが多く、過労や交感神経が弱い体質や、夏の冷房を浴び続けてしまったことなどが原因で起こります。
冷え性の基本的な解消方法は、男女ともに変わりありませんが、男性がとくに気をつけてほしいのは、「喫煙」です。

タバコは急激に血管を収縮させてしまうため、血行がダイレクトに悪くなり、冷えの原因になります。
喫煙は冷えだけでなくがんなどの病気のリスクまで高めてしまうことになるため、やめるに越したことはありません。

冷え性の主な原因

運動不足

冷え性の原因にも色々なものがありますが、その中でも代表的なものが運動不足でしょう。
特に現代人は、日時生活が便利になりすぎて慢性的な運動不足になってしまっている人も少なくありません。
便利なのは悪いことではないのですが、それが運動不足を招き、さらに冷え性の原因にもなっているのなら、これは問題視したほうがいいのかも知れません。
運動不足になると、当然ながら血流も滞りがちになりますし、その結果、身体も冷えやすくなってしまいます。

身体が冷えると、ますます運動するのが億劫になってしまうので、この悪循環には気をつける必要があるでしょう。
ですが、逆に言うと、少しでも運動を始めると身体は温まりやすくなりますので、冷え性の改善には最適です。
いきなり激しい運動をする必要はありませんので、ちょっとした空き時間にストレッチをしたり、ウォーキング等をしてみるのもいい方法ですね。
また、毎日の通勤や通学でも、ほんの少し早く歩くことを意識するだけで、運動量は増すものです。

こういった、少しのことを積み重ねていくことで、いつの間にか代謝も良くなり、気がついたときには冷え性も改善する可能性があります。
それに、ダイエットなどにも効果的ですから、単に冷え性だけでなく、総合的な健康のためにも運動不足は、ぜひ解消していきましょう。

食生活の乱れ

冷え性といえば、女性の悩みの代表的なものですが、もう一つ女性が気になるものにダイエットがありますね。
健康的にやせるのなら問題はないのですが、無理なダイエットをしてしまうと体に負担もかかりますし、冷え性を悪化させるケースも少なくありません。
ダイエットを始めると、とにかく体重を落とそうと思ってしまい、極端に食事を減らす人が多いようです。
すると栄養不足、つまりエネルギーが足りない状態になります。

また、食事を減らすと栄養のバランスも崩れやすいので、結果的に偏食にもつながってしまうのです。
栄養不足であっても偏食であっても、体調不良を起こしやすいことには変わりありません。
すると、体を動かすことも億劫になりますし、基本的に燃焼できるエネルギーが減ってしまいますので、冷え性を促進することにもなるというわけです。
体内で燃焼するものがないということは、ダイエットという視点から見ても悪循環になりますし、言ってみれば何も良いことがないということなのです。

もし、ダイエットをするのなら栄養のバランスに注意し、適度な運動を取り入れて、健康的にやせることを心がけましょう。
十分なエネルギーを摂取し、運動でそれを燃焼するのなら、減量の効果もありますし、冷え性の改善にもつながることになります。

ストレス

ストレスといえば、良くも悪くも現代人には関係の深いものですが、これが冷え性にまで影響することをご存知でしょうか?
>ストレスがたまると、気分がすぐれなくなるのはもちろんですが、身体機能も落ちやすくなるものです。
すると血行不良を起こしやすくなるので、冷え性にもなるというわけですね。
ストレスを解消するための方法は色々と考えられますが、好きなことを思い切りやってみたり、体を動かしたりするのも効果的でしょう。

また、カラオケに行って大きな声で歌ったり、お笑い番組などを見て大笑いしてみるのもいいですね。
どの方法を取ったとしても、血行が良くなりますから冷え性の改善につながります。
また、血行が良くなるということは、脳の活性化にもつながりやすいので、ストレスを解消するためにも効果的でしょう。
そう考えると、気持ちを前向きにし、体をよく動かすことが、ストレスの解消にも冷え性の改善にも有効ということになります。

結局のところ、何かが滞ってしまうと、良くないことを引き起こすということですね。
ですから、究極的には人生を楽しんで生きようとする姿勢が何よりも大切なことで、心理的にも身体的にも健康に過ごすための秘訣と言えそうです。

ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスが乱れることも、冷え性には大きく関係してくる要素の一つです。
女性は元々、生理があることからホルモンバランスが乱れやすい状態にあると言えます。
典型的なのが、生理痛がひどい人に冷え性の人が多いという状況です。
ホルモンバランスの乱れは、脳を通じて自律神経の乱れも引き起こしますので、これもまた冷え性の原因になりやすくなります。

ホルモンについて詳しく説明すると、エストロゲンという卵胞ホルモンと、プロゲステロンという黄体ホルモンがあり、この2つのことを女性ホルモンと呼びます。
そして、この2つのホルモン分泌が崩れることが冷え性の原因となる血行不良を引き起こすということなのです。
もちろん冷え性だけでもつらいことなのですが、生理不順や不妊になってしまうこともありますから、何らかの対処をしないと、重大な問題になる可能性も出てきます。

ですから、女性ホルモンの分泌を正常な状態に戻すことは、とても重要な問題と言えるでしょう。
では、具体的にどうすればいいのかというと、バランスの良い食生活を心がけることや、適度な運動をすることが大切になります。
食べ物に関しては、こんにゃくやゴボウ、人参、山芋、レンコンなどの根菜類を食べることも有効です。

自律神経のバランスの乱れ

人間の体は、自律神経によって、体温を一定に保っています。
ですから、自律神経が乱れることは、直接的に冷え性にもつながってしまうのです。
自律神経が乱れる原因にもいろいろあるのですが、ストレスや気分が落ち込むなどの心の状態も影響しますし、肉体疲労なども関係してきます。

そして自律神経のバランスが乱れてしまうと、毛細血管が常に収縮してしまうなど、血液の流れを滞らせてしまい、その結果、血行不良から冷え性を引き起こしてしまうのです。
また、自律神経の乱れはホルモンバランスの乱れにもつながってくるので、生理不順や不妊症の原因になることもあります。
時には、手足だけが冷えて、顔はほてってしまうなどの、ちぐはぐな症状に悩まされるケースもあるんですよ。

では、自律神経のバランスを整えるためにどうすればいいのかというと、まずは気持ちを前向きに、明るく保つことが何より大切です。
自律神経の中枢である視床下部は、とてもストレスの影響を受けやすい場所ですから、気持ちが塞ぎこんでしまったりすると、まともに症状が出てしまいます。
また、食べ物の影響も大きなものですから、ビタミンやミネラル、そして鉄分などを積極的に補給し、栄養のバランスをとることも、こころがけておいてください。

低血圧

冷え性が血行不良と大きな関係があることは、お分かりいただけると思いますが、そうなると当然、低血圧も影響してきます。
低血圧とは、血液を全身に行き渡らせる力が弱い状態のこと。
つまり、温かい血液が末端まで流れにくくなってしまうのです。
また、血液の流れが悪いと、血液が体中に行き渡る前に冷えてしまい、その結果冷え性になることもあるようです。

めまいや立ちくらみを起こしやすい人も低血圧の場合が多いので、注意が必要です。
低血圧を解消する方法としては、やはり食生活と運動が基本となりますが、やや温度の低いお風呂に長くつかることも効果的です。
あまりお湯の温度を暖かくしすぎると、のぼせてしまいますから、ぬるく感じる程度にしておくほうが良いでしょう。
もちろん半身浴も効果的です。

また、温冷交代浴といって、熱いお湯に半身浴でつかった後、湯船から出て冷水をかけるという方法もあります。
高温と低温の刺激を交互にあたえることで、血管が広がったり縮んだりを繰り返すので、血行が良くなるようです。
ただし、いきなり冷水を全身にかけると心臓に負担がかかりすぎますから、まずは手足にかけるようにして、慣れてきたら身体にもかけるよう、徐々に慣らしていくほうが安全です。

貧血

貧血も、冷え性の大きな原因の一つです。
では、なぜ貧血が冷え性を引き起こすのでしょうか?
貧血を簡単に言うと、「血液中の赤血球が少ない状態」のことです。
赤血球にはヘモグロビンという成分があるのですが、これが体中に酸素を運ぶ重要な役割を持っています。
ということは、つまり貧血とは、一種の酸欠状態のことなのです。

また、貧血の人は低血圧の場合も多いので、ますます血行が悪くなり、貧血も冷え性も症状が進行してしまうということになります。
言わば、典型的な悪循環ですね。
では、貧血を治すにはどうすればいいでしょう。
これは、よく知られているとおり、まずは鉄分を補給することです。
具体的には、レバーや赤身肉、あさりや牡蠣などの貝類、マグロ、うなぎ、卵、乳製品などを多く摂取することです。

また、ひじきやパセリ、小松菜、大豆食品などにも鉄分は多く含まれています。
他に、プルーンも鉄分補給には効果的です。
毎日の食事にすこしずつ取り入れて、貧血を改善するように心がけてみてください。
もちろん、これらの食材以外だけでなく、バランスの取れた食事をすることが大切です。
気がついたときには、貧血はもとより、冷え性も改善されていることでしょう。

動脈硬化

動脈硬化とは、動脈にコレステロールなどがこびりつき、その結果、血管が分厚く硬くなってしまうことです。
それによって、様々な症状を引き起こすのですが、血管に問題が起きるということは血行不良を起こしやすくなりますので、結果的に冷え性にもつながってしまいます。
また、動脈硬化になると冷え性だけでなく、脳卒中や心筋梗塞、大動脈瘤などの、より深刻な病気を引き起こすこともありますから、早期に発見して対処することが必要です。
では、具体的な対処法として何があるのかというと、まずは日常生活の改善です。

主には、食事をバランスよく健康的なものにし、適度な運動を取り入れるということですね。
特にコレステロールのとりすぎには注意が必要です。
また、日常生活の改善で足りないようなら、薬物療法ということになりますが、これは医師の指導のもとで行う必要があります。
最近では、新しく効果的な薬も開発されてきていますから、治療の効果も期待できるでしょう。

ただし、薬物療法を受けていたとしても、好きなものを好きなだけ食べていいというものではありません。
薬を服用しながら、食事療法や運動療法を並行して続けることが大切です。
根気強く続けることで、冷え性も動脈硬化自体も、完治させることができるでしょう。

冷え性の原因となる食べ物と食べ方

宴会やパーティなどで、冬でもビールを飲む機会の多い人は、冷え性に注意が必要です。
冬は気温が低いため、飲み会であたたかい部屋にいても、体の内部は冷えています。
ビールで酔うと体が熱くなりますが、これは、アルコールの作用で体の表面がほてっているだけです。
ほてれば汗がでて、よりいっそう体は冷えてしまいます。

なお、ビールに限らず、アルコール飲料のほとんどは体を冷やす作用があります。
アルコールを飲むときは、タンパク質やビタミンを含むおつまみと一緒に飲むようにし、深酒はさけてください。
日本酒は、アルコール飲料のなかで例外的に体をあたためる作用があります。
梅干しをいれた焼酎のお湯割りなども冬にはふさわしいでしょう。

そのほか、ビールのほかにアイスクリームも体を冷やします。
当然、氷のかたまりですから、冬は売れないだろうと思われがちですが、真冬のアイスリームは、実は売れ行きのよい商品。
あたたかい部屋で食べるのが格別という人も多いのではないでしょうか。
砂糖がたっぷり含まれているので、嗜好性が高く、ビールと同様にお風呂あがりなどに口にする習慣がある人は、冷え性に注意してください。
人間が美味と感じるものには、心地よい刺激がありますが、摂りすぎには注意してください。

東洋の医学では食事と医療は同じ「医食同源」であり、食事による養生は重要になります。
東洋医療では、食物を「陽」=からだをあたためるものと「陰」=からだを冷やすもの、「平」=からだに対して変化を及ぼしにくいもの、とわけて考えます。夏野菜や砂糖などが、「からだを冷やす」と言われるのは、この考え方に基づきます。
暑い地方原産の野菜や果物、旬が夏の食品は、一般に「陰」のものです。

しかしながら、「陰」の性質をもつ野菜でも、煮炊きや塩漬け、乾燥などによって「陽」に変わる場合もあります。
女性に人気の果物のほとんどは「陰」の食べ物ですので、食べ過ぎないほうがよいとされています。

ヒトが体温を保つしくみ

人間のからだには、本来「ホメオスタシス」(恒常性)を保つ働きがあります。
極端に温度の低い南極のようなところでも、人が活動できるのは、からだがある程度は環境に対応し、常に一定の状態を保つ働きがあるためです。
この働きは、自律神経系によって調節されています。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、呼吸、血圧、発汗、消化、排泄などの体内の働きを活発にさせたり抑制したりして、生命を維持しています。
交感神経は、血管を収縮して血圧を上げ、副交感神経は、血管を拡張させ血圧を下げます。
この2つが連携してうまく働いているときは、体の調整はうまくいき、連携が乱れると不調になります。

外気温が下がり寒くなると、皮膚にあるセンサーがこれをキャッチして、脳の視床下部にある体温調節中枢に伝えます。
これを受けて体温調節中枢は、体内でつくられる熱の量や放出する熱の量を調節します。
また脳は、寒いときは交感神経を優位にさせ、血管を収縮させ、あつくなると、副交感神経を優位にして血管を拡張します。

このように、自律神経は脳に情報を運び、脳からの指令を伝えて臓器や血管を働かせています。
しかしながら、暖房や冷房の効いた室内と、屋外を何度も行き来していたりしていると、自律神経の切り替えがうまくいかなくなります。
そうすると、体にとって必要で快適な状態を維持することができず、不快な症状が現れます。

これが、いわゆる自律神経失調症で、冷え性のほかにも、体の各部分にさまざまな症状がでます。
不眠や過眠など眠りのトラブルや、めまいや低血圧、消化不良や下痢・便秘など、さまざまな部位に影響がでるのは、自律神経が身体中に張り巡らされているネットワークだからです。
夏でも体がひんやりしたり、冬のほてりなどは、自律神経の不調が、体温の調整に問題を起こしていることがあります。
自律神経そのものに働きかける治療法はなく、西洋医学による治療ではどうしても対症療法になりがちなのが現実です。

からだが冷えると起こる、よくないこと

手足の冷え(冷たく、ときには痛い感じ)は、冷え性の代表的な症状です。
血行不良によって代謝が落ちると、しもけやけやあかぎれなどが起こります。
このような四肢の末端に起こる皮膚の症状は、たいへん不快なうえ、治りにくいのがやっかいですが、冷え性の問題としては軽いほうです。

冷え性は、自律神経の失調が原因ですので、体の各部分に症状がでます。
一見、冷え性とは関係のないような症状であったとしても、その背後に冷え性や冷えが潜んでいることは多いのです。
代表的な冷え性の症状としては、以下のように分類できます。

●しもやけ・あかぎれ、肌荒れ・ニキビなど皮膚の状態に関するもの
●消化不良・吐き気・悪心・下痢便秘など、消化器官にかんするもの
●腰痛や頭痛、肩こりなど、筋肉の痛みに関するもの
●膀胱炎や頻尿・稀尿(おしっこの回数が少ないこと)、残尿感など排尿にかんするもの
●たちくらみ・めまい・耳鳴り・鼻炎など耳や鼻に関するもの
●月経痛や不妊症など、婦人科系の臓器に関するもの
●かぜをひきやすい・疲労感・倦怠感など全身に関するもの
●気分の落ち込みや憂鬱感、イライラなど精神に関するもの

これらは、一般的にわたしたちが分類する病気の出る症状によってまとめたものですが、東洋医学では、「証」による分類もなされます。
冷え性は、まさに「万病のもと」であり、体の不快な症状の多くのものを引き起こします。
生命に関わるほどの重篤な病気ではないものの、日常生活を健康的に過ごすためには厄介なものばかりです。

こういった症状をきっかけに、ガンなどのより重篤な病気につながることもあります。
たとえば、下痢や便秘を繰り返すことで、腸の粘膜の再生がうまくいかなくなり、炎症が起こりやすくなるなどです。
長期的に健康な生活を保持するためには、冷え性を放置しないことが大切です。冷え性はたしかに体質に関わる部分も多いのですが、あきらめずに気をつけて養生を続けることで、健康を保つことができます。

冷え改善のツボ「命門」「腎兪」「太渓」と方法

指圧、カイロ、お灸など

ツボというのは、東洋医学特有の考え方によります。
ツボは、筋肉の別れ目、骨や関節のキワなどにある部分で、左右対称にツボはあるのですが、右左のどちらかの弾力やツヤのないほうのツボを刺戟すると効果的です。
最初はわかりにくく、効いているかどうか不安かもしれませんが、「だいたいこのあたりかな」と思う場所でも大丈夫です。
繰り返し指圧やお灸などを行なっていると、わかるようになるといいます。

お灸も指圧も、1日に1回から数回行うようにします。
もぐさを用いる方法もありますが、市販のお灸シール(シールで固定するもの)を使うと手軽です。
もぐさを使う場合は、もぐさのしたに生姜のうすぎりを置いておくと跡がつきません。

指圧は、背中にあるツボは家族に頼むとよいですが、自分で押せる部分であれば、爪楊枝を10本束ねて輪ゴムで縛ったものや、ボールペンのふたなどでも効果があります。
あざができるほど強く押す必要はありません。
ただし、冷え性の改善のためには、継続して行なうことが重要ですので、入浴時やテレビを見ているときなど、生活の時間に取り入れるとよいでしょう。

命門(めいもん)

背骨の中央で、おへそのちょうど真裏にあるツボです。腰痛や不正出血、体のだるさなどを伴う冷え性に効果的です

腎兪(じんゆ)

命門の左右に3cmほどのところにあるツボで、のぼせをともなう冷え性に効果的です

太渓(たいけい)

内くるぶしのくぼみの中央で、脈が拍動しているところです
指圧するときは、息を吸いながら押し、吐きながら離します。
力は「痛きもちいい」というぐらいがもっともいいでしょう。

一つのツボにつき、3秒かけて力をいれ、3秒かけて力を離します。
これを5~10回程度、20分かけて繰り返します。
繰り返すのがポイントですので、一気に力を入れて短時間ではなく、十分に時間をかけて行なうことが大切です。

厳密には、漢方の考え方では、「湿熱」と「乾熱」は区別し、「湿熱」のほうが体の奥まで熱が浸透すると考えます。
民間療法で、ゆでたこんにゃくを用いてツボをあたためるのはこのためです。
しかしながら、命門や腎兪は肌着にカイロを貼ることにより簡単にあたためることができるため、こんにゃくよりはコチラがおすすめです。

冷え改善のために温めるのは太い血管が通る場所

冷え性の症状がツライと、足先や手先のみを温めがちになります。
しかしながら、体の末端をあたためるより、体のなかで太い血管が通る場所をあたためるほうが効果的です。

冷えを感じたときには、首の後ろ・お腹まわり・足首を先に温めます。カイロやドライヤー、蒸しタオルなどがあればより良いのですが、使えない場合に備えて、服装で調節できるようにしましょう。

■首の後ろにはスカーフ・マフラーなど
冬以外の季節で活躍するのは、絹のスカーフです。
とくに女性は首元が空いた服装を好みがちですので、冷房よけなどにスカーフは便利です。
男性の場合は薄手のストールなどを用いるとよいでしょう。
タオル地のものは、汗を吸いやすいですので、屋外でのスポーツ観戦・ライブ会場に行くときなどにもあると便利です。

■足首にはレッグウオーマー 
足首が冷えたときにすぐ着用できるのは、靴下よりもレッグウオーマーです。
サンダルやハイヒールを履く場合でも、バッグのなかに入れておくとよいでしょう。
靴をいちいち脱がなくても着用できるのが利点です。

冬でも足に汗をかきやすい人は、靴下の替えを準備しておくと、しもやけを防ぐことができます。
靴下は、絹のものですと汗を逃がしやすく、快適な状態が続きます。
ただし、絹の靴下は破れやすいので、外側にもう一枚重ねばきしておくと長持ちします。

■お腹にはスパッツ、腹巻など 
冷えを感じやすい人や、風邪をひきかけている人は、スパッツや腹巻などを仕込みましょう。
とくにスパッツは、靴下の履き替えを考えると合理的です。
よっぽど暑いときは脱ぐつもりで、普段から身につけておくほうがベターです。
スパッツの下は、綿か絹のショーツ・ブリーフなどが快適で蒸れません。

夏場は絹の素材のスパッツですと、汗を逃がしやすく、肌触りも快適です。
国産の絹製品より、中国製などが廉価で手に入れやすいです。
スパッツの上に腹巻を重ねておくと、お腹も冷えません。
原則は、「もし暑ければ脱ぐ、いちおう履いておく」という考え方です。

冷え改善に利用したい、蒸しタオル、湯たんぽ、手浴、足浴、入浴剤など

冷え性の根本的な治療のためには時間がかかります。
まず、日々の入浴をシャワーだけでは済ませないようにし、夏でも湯船につかって半身浴を行なう習慣が大切です。
なお、湯船につかる際に使用する入浴剤は、自分がリラックスできるものを選びます。
なかでも炭酸ガスが発生するものは、末端の血行改善に効果的です。

そのほかにも、エムプソルトや重曹などを用いると効果的に体をあたためることができます。
湯の温度は「ぬるめ」で、 10~20分間つかっていても、疲れない程度を目安にしてください。
水分補給を行ないながら湯船につかるようにすると、長く快適に入浴できます。入浴ができないときにすぐに冷えを改善したいときには、手浴・足浴が効果的です。

手湯・足湯は、バケツやたらいなどお湯を張り、手や足を浸けて温める方法です。
10~20分ほどの時間をかけて行ないます。
風邪をひいたときや極端に冷えが激しいときは、お湯を徐々に熱くしてゆき、耐えられるぐらい熱くします。
左右の足が真っ赤になるぐらい、10~20分お湯につけます。
どちらかの足の色が薄い場合は、追加してそちらだけ長くつけます。

終わったら、足の指のあいだまで、しっかりと水分を取ります。
そして自律神経の調節には、お湯の桶の隣に水を張ったバケツを置き、足や手が温まったら、水につけます。これを3~4回、20分ほどかけて行ないます。
慣れてきたら、最後は水につけて終わってください。
足の指、手の指の水分をしっかりと拭き取り、靴下を履きます。

蒸しタオルを使って、首の後ろを温めることもリラックス効果のある対策です。
冷え性によって引き起こされる頭痛には、蒸しタオルで首の後ろを温める方法が効果的です。
寝るときには、電気あんかや電気毛布より湯たんぽのほうがよいでしょう。

湯たんぽは次第に温度が下がっていく特徴がありますので、夜中に電気毛布のように喉がかわいて目がさめてしまうことがありません。
とくに冷え性の人は寝つきが悪いことが多いため、熱めのお湯で湯たんぽをつくることをおすすめします。

「冷え性」を自覚出来てますか?

手足が冷えるタイプの冷え性は自覚しやすいのですが、全身が冷えすぎていたり、冷えのぼせがあったり、内臓が冷えていたりする人は、自覚がないこともあります。
冷え性のうち、とくに顔や頭がほてる状態では、冷え性はより一段とすすんでいると考えてください。
更年期障害の女性は、ホルモンの現象によって、ほてりやのぼせを感じることがあります。

更年期ののぼせは、「ホットフラッシュ」と言われるように、安静時でも汗をかくほど体が熱くなるのに、そのあと急に冷えを感じるようになる状態が、1日に何回も繰り返すのが特徴です。
顔や頭はのぼせているのに、足が冷えて冷たくなっているときは、冷たいものを飲まず、あたたかいお茶などを摂取してください。
足元の冷えは靴下を履くようにし、汗で濡れた衣服はできる限り取り替えるようにします。
また、あまり知られていませんが、男性にも更年期障害はあります。

男性の更年期は女性より10年遅れると言われていて、50歳代後半から起こることが多かったのですが、近年は若年化がすすんでいて、30代で原因不明の冷えや疲労感が抜けない人も増えています。
男性の冷えは、東洋医学では「腎」の弱りの原因となります。
東洋医学の「腎」は泌尿器・生殖器を指します。

腎臓は、血液中の老廃物や水分をこしとって尿をつくっていますが、東洋医学では、精力や気力も生み出すと考えています。
更年期障害によって冷えが引き起こされると、精力や気力の衰えが男性にも見られるようになるのです。

一方、女性は子宮や卵巣などの婦人科系のトラブルが起こるようになります。ほてりがある冷え性のひとは、体の中心が冷えている場合多いですので、スパッツなどを重ね着して、お腹や脚を温めてみてください。
それで少し楽になるようでしたら、冷え性だったということになります。
ただし、甲状腺機能亢進や高血圧によってもほてりの症状は引き起こされますので、のぼせやほてりが続くようであれば、一度病院で検査を受けてください。

隠れ冷え性が増加中!内臓疾患の原因かも?

冷え性は、すぐには重い病気にはなりません。
そもそも、「冷え性」という病気が西洋医学にはないため、病院には行きにくいものです。
ほとんどの方にとって、冷え性は、婦人科や内科、内分泌代謝科、外科などで受診し、病気を調べた結果、その背景に冷え性が見つかったというケースが多いようです。
しかしながら、冷えや寒気とともに、次のような症状があった場合は要注意です。すぐに医師の診断を受けてください。

1.手足の冷え、しびれ、痛み、皮膚の色の変化
→レイノー病 10代~20代の女性に多い病気です。
急激な温度変化(寒いときに屋外に出たとき、冷たい水に手をつけたときなど)に、皮膚が急激に白っぽくなったり、紫色になったりします。しびれるような痛みがあることもあります。
→バージャー病(閉塞性血栓血管炎) 30代~40代の男性に多い病気です。主に足の動脈に炎症が起こって動脈が塞がり、血栓ができて、血液の流れが悪くなります。
足先が白っぽく、冷たくなり、触っても脈を感じにくくなります。
歩くときに足がしびれ、ひどくなると安静にしていても痛みがでます。
進行すると指先から壊死することもあります。

2.寒がり、汗をかきにくい、皮膚の乾燥、肌荒れ、手足のむくみ、髪の毛の抜け
→甲状腺機能低下症 比較的中年の女性に多く見られます。
甲状腺ホルモンの量が減り、体の細胞を活性化することができなくなって、新陳代謝が落ちて活気がなくなります。
逆に、甲状腺機能が亢進する病気もありますが、この場合は冷え性の症状はでません。

3.冷えや寒さを感じやすくなる、手足の冷え、皮膚が蒼白になる、尿の量が減る、両足から全身のむくみ
→心不全 心臓のポンプの役割が低下して、血液が静脈にうっ血しておこる病気です。
静脈から水分が染み出して、手足がむくんだり、食欲がなくなったり、呼吸が苦しくなることもあります。
慢性と急性があり、急性の場合は緊急の処置が必要になります。

「足元が冷たいワケ」上半身と足元の温度差

わたしたちの体は、体の中心の温度が高く、末端は温度が低い状態にあります。全身の血管の99%は毛細血管といって、髪の毛よりも細い血管です。
毛細血管が拡張したり収縮したりすることで、わたしたちの体温は維持されています。
もともと人間の体は、腹部にある大切な内臓に優先的に血液を送っています。

したがって、どうしても末端、特に足元は冷たくなってしまう仕組みになっています。
上半身には、脳や重要な臓器がたくさんあるため、体温が高く、下半身が体温が低いのが正常なのです。
しかしながら、痛みを感じるほどの足元の冷えや、冷えにともなってしもやけやあかぎれが生じる場合は、足元への血液の循環が極端に少なくなってしまっています。
足は、一つの大きな筋肉のかたまりのように考えがちですが、実は筋肉が4つの層にわかれていて、ピアノが弾けるほど精巧につくられています。
足先が冷えて、血行が悪くなるのは、筋肉に十分な血液がめぐっていない状態です。

このような状態に陥る原因のなかでもっとも多いのは、窮屈な靴やきつい靴下です。
とくに、女性のハイヒールは、不安定な上に足先に無理な力がかかる履物です。血行の改善には、よく歩くことが効果的ですが、ハイヒールではそれもままなりませんし、タコやウオノメなどの足の皮膚のトラブルも起こりがちになります。
そのうえ、ハイヒールを履いて歩くと、骨盤のゆがみを引き起こしますので、冬のあいだは避けたほうがいいでしょう。
どうしてもハイヒールを履きたい場合には、履き替え用の靴を持参し、なるべく歩く時間を短くしてください。

また、厚い靴下や靴下の重ねばきをしているときに、靴がきつくなっていないかをチェックすることも大切です。
ブーツなど、冬のあいだによく履く靴は、試着するときに想定できる靴下の厚さを考えて選ぶようにしましょう。
靴をぬいだあとは、足の指を開き、足首を回すストレッチなどを行なうのも良いでしょう。
血行を良くすることで、冷えが取り除かれるだけでなく、疲れも溜め込まれにくくなります。

糖質制限食の実践者から冷え性改善の声が

糖質制限食とは、糖質である炭水化物や糖分を減らし、高タンパク低エネルギーにコントロールした食事のことです。
冷え性に改善がみられるのは、エネルギーを減らし過ぎないように工夫したメニューです。
糖質制限食がよい理由は、以下の通りです。

●糖質の代わりにタンパク質を多く摂取する機会が増える
●タンパク質を植物性・動物性ともに摂取することで、バランスが良くなる
●野菜を取り入れたメニューであれば、亜鉛などのミネラル、ビタミンのバランスがよい
●糖質中心の食事に比べて、血糖値の上昇がおだやかである

とくに、昼食はラーメン、パスタ、菓子パンなど、ほとんどが糖質でできているものに傾きがちです。
しかしながら、こういった手軽なメニューは、栄養のバランスが悪いだけではなく、血糖値を急上昇させる傾向があります。
血糖値が急上昇すると、体温も急上昇するのですが、しかし一方で、一度上がった血糖値は急激に低下し、それにともなって体温も急に下がります。
また、糖質中心のメニューは、必要な栄養素が十分にとれないために満腹感を得にくく、食べすぎてしまう懸念もあります。

食べ過ぎによって血液中の血糖が増えすぎると、血液の流れが「ドロドロ」の状態になり、毛細血管の血行が悪くなります。
一方、糖質制限食で冷え性がひどくなったという声もありますが、そのような場合は、摂取カロリーが低すぎないか、糖質を制限しすぎていないかに注意してください。
糖質は、摂りすぎるとよくないのですが、体にとって必要な栄養素であることには変わりありません。
極端な制限を行うと、エネルギーが不足して体が冷えるだけではなく、健康を損ねるおそれもあります。

糖質制限食で冷えを強く感じる人は、糖質の量を少し増やしてみるとよいでしょう。
その際、お菓子やパン、パスタ、白米などではなく、雑穀や芋類などを用いるのがポイントです。
全体的なメニューの偏りはないか、タンパク質の量も不足していないかも合わせてチェックしてください。

冷え性と活性酸素

アンチエイジンクという言葉が聞かれるようになって久しくなりました。
老化を遅らせ、若く美しい体の状態を保つことを、一般にアンチエイジングといいます。
私たちの体に引き起こされる老化は、活性酸素という物質が深く関わっています。
活性酸素は、白血球の働きによってつくり出される物質で、体に入ってきたウイルスや菌などを殺す働きをしています。

ところが、活性酸素が過度に増えると、私たちの体自身に悪影響を及ぼし、病気や老化の原因になります。
交感神経が活発になりすぎると、血管が収縮して冷えが生じます。
この状態ですと、白血球の一部の免疫細胞が活性化して活性酸素が活発につくられます。
ストレスによって交感神経が優位に立つと、このような状態が長く続きますので、活性酸素が体内で増えてしまいます。

もう一つの理由としては、私たちの体に備わっている抗活性酸素酵素の働きが、冷えによって低下してしまうことが挙げられます。
スーパーオキシドディスムターゼ(Superoxide dismutase, SOD)やカタラーゼなどの酵素が、私たちの体に生成された活性酸素を除去する働きをしているのですが、体温が低い状態になると、こういった酵素が活発に働かなくなり、生成された活性酸素を除去できなくなってしまいます。

また、スーパーオキシドディスムターゼやカタラーゼなどの酵素は、20歳をすぎると徐々に減ってきます。
酵素そのものの原料であるタンパク質、ビタミン、ミネラルを不足しないように食事から補うことも大切ですが、酵素が働きやすいように体温を上げる工夫も必要なのです。
入浴や保温によって体を温かく保つことは、活性酸素の働きを抑える物質を活性化させるという側面からも意味があります。
冷え性のうち、体の中心(内臓)が冷えるタイプの冷え性の人や、平熱が36度未満の低体温の人は、活性酸素の働きを抑えることが冷え症そのものだけではなく、老化や不調の改善にも効果的であるということを覚えておいて損はありません。

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