*

おたふくかぜワクチンについて詳しく説明しています

公開日: : 最終更新日:2016/01/03 予防接種・ワクチン


おたふくかぜワクチンは、おたふくかぜに対するワクチンです。

おたふくかぜとは?

おたふくかぜというのは一般的な通称で、流行性耳下腺炎といいます。発症すると顔の下半分が膨れて「おたふく」、つまり能面の「おかめ」のような顔になってしまうことから、このように呼ばれています。子どもが感染する病気としては一般的なもので、先進国ではワクチンが普及しているものの、それ以外の地域では依然として脅威となっています。
病原体はムンプウイルスで、飛沫感染または接触感染します。例外はありますが、一般的には2~12歳の子どもに感染します。

おたふくかぜの症状としては、耳下腺(唾液腺)が炎症を起こし発熱と痛みを伴います。ほかにも、頭痛や喉の痛み、こめかみやあごの腫れなども発症します。とくに大人が感染した場合、中枢神経や膵臓、男性の場合は生殖器に影響を及ぼします。

治療法は存在せず、特効薬的なものはありません。腫れた箇所を温めたり冷やしたりして症状の軽減を目指すほか、鎮痛剤を投与します。またうがいや、柔らかい食べ物も効果的です。
また、酸っぱい飲み物は耳下腺に痛みを感じさせることがあります。ビタミンを摂ると病気が治りやすいとはいえ、おたふくかぜの場合はやめたほうがよいでしょう。
腫れがひいてしまえば感染力なくなり、ほぼ一生有効な免疫が獲得できます。後遺症として低確率で高度感音性難聴になることがあり、また年長の男性の場合は生殖機能に後遺症が残ってしまい、不妊になることもあります。

おたふくかぜワクチンの特徴と接種時期

おたふくかぜワクチンは、1967年に開発されました。それ以来、先進国ではおたふくかぜの流行はなくなりました。
おたふくかぜワクチンは、麻疹、風疹と合わせて新三種混合ワクチンとして1988年から1993年まで集団接種が行われていましたが、現在ではおたふくかぜワクチンの単独接種が行われています。自治体によっては、公費助成をしているところもあります。

接種時期としては、1歳以上の子どもが対象となっています。1回接種したら、その数年後に2回目を受けることで、免疫をつけられます。
おたふくかぜは学校感染症に指定されており、感染してしまうと出席停止などにされてしまうので、やはりワクチンは接種しておいたほうがいいでしょう。
居住地域で流行してしまうとなかなか順番が回ってこなくなるかもしれませんので、医師と相談して接種スケジュールを立てるようにします。このとき、風疹や麻疹のワクチンなどとの同時接種にすれば、スケジュールが立てやすくなります。これらワクチンの同時接種の安全性は世界的にも認められており、日本でも確認されています。

おたふくかぜワクチンを接種してはいけないケース

おたふくかぜワクチンは、1歳未満で接種を行った場合、無菌性髄膜炎の発症の可能性が非常に高いことがわかっています。そのため、地域で激しく流行し緊急を要する場合を除き、1歳になってからの予防接種となっています。

おたふくかぜワクチンに副作用はある?

おたふくかぜワクチンの副作用としては、接種後2~3週間後に熱が出たり、耳下腺が腫れたりすることがあります。ただ、症状は軽く自然治癒します。
ごくまれに、無菌性髄膜炎になることがあります。接種後2週間ぐらいで発熱や嘔吐などが続いたら医師に診せてください。ただし、おたふくかぜに感染しての髄膜炎よりもずっと確率は低く、重症化はしづらいです。また、さらにまれに脳炎を引き起こすこともありますが、これもおたふくかぜに感染してからの脳炎よりもずっと確率は低く、かつ軽症です。
こうしたことから、実際におたふくかぜにかかるリスクと比較して、ワクチンの副作用の確率や症状の程度ははるかに低いものであるため、ワクチンの接種が推奨されています。子どもに早く免疫をつけさせて病気から守るため、また集団生活をするようになってほかの子どもに病気をうつさないためにも、ワクチンの接種を受けさせるようにしてください。

関連記事

Hib(ヒブ)ワクチンについて詳しく説明しています

Hib(ヒブ)ワクチンというのは、インフルエンザ菌b型に対するワクチンです。インフルエンザという

記事を読む

違う種類のワクチンを接種する際の接種間隔

予防接種のワクチンは、それぞれ予防できる病気に違いがあります。 そのため、予防したい病気が多い

記事を読む

なぜ予防接種を受けるの?

予防接種はなぜ受けることが推奨されているのでしょうか。 感染症には、かかった人の年齢や体力、免

記事を読む

不活化ポリオワクチン(IPV)について詳しく説明しています

不活化ポリオワクチン(IPV)は、ポリオウイルスにより発症する急性灰白髄炎、別名ポリオのワクチン

記事を読む

予防接種(ワクチン)の種類と特徴

予防接種のワクチンにはさまざまな種類と特徴があります。 どのようなワクチンがあり、どのような特

記事を読む

インフルエンザワクチンについて詳しく説明しています

冬 になると風物詩のように流行するインフルエンザ。冬になると学校や医療施設、介護施設での集団感染と

記事を読む

水痘ワクチン(水ぼうそう)について詳しく説明しています

水痘ワクチンは、水痘、または水ぼうそうと呼ばれる感染症のワクチンです。 水痘とはどんな病気

記事を読む

BCGワクチンについて詳しく説明しています

BCGワクチンというのは結核に対するワクチンであり、日本人の場合は子どもが受ける予防接種の一つと

記事を読む

麻疹風疹混合ワクチン(MR)について詳しく説明しています

麻疹風疹混合ワクチン(MR)とは、麻疹と風疹のワクチンを混合したもので、2006年から定期接種が

記事を読む

四種混合ワクチンについて詳しく説明しています

四種混合ワクチンとは、2012年に導入されたワクチンでジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオの混合ワ

記事を読む

肝のう胞を詳細に:原因,症状,検査,治療など

肝臓は、右の肋骨(ろっこつ)の下に位置する人間の臓器では最大の臓器であり、体重の約

習慣流産を詳細に:原因,症状,検査,治療,予防など

習慣流産とは(概要) 妊娠中に何らかの原因によって胎児が死亡し、妊娠が継続できな

ギランバレー症候群を詳細に:原因,症状,検査,治療など

ギランバレー症候群(ぎらんばれーしょうこうぐん)とは、進行性の筋力低下や感覚異常が

ジアノッティ症候群を詳細に:原因,症状,検査,治療など

ジアノッティ症候群とは ジアノッティ症候群(じあのってぃしょうこうぐん)とは

食道がんを詳細に:原因,症状,検査,治療,予防など

食道がん(しょくどうがん)とは、消化器官の一種である食道に形成される悪性腫瘍のこと

→もっと見る

PAGE TOP ↑