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鉛中毒の原因、症状、検査、診断、治療方法、予防方法を調べた

公開日: : 最終更新日:2015/03/11 中毒症 , , , , , , ,

鉛中毒の原因
鉛中毒(なまりちゅうどく)とは、病名にもあるように鉛により引き起こされてしまう中毒症のことをいいます。
鉛は日頃から摂っている食べ物にもわずかに含まれていますが、このようなものの場合には、中毒症を引き起こすほどの量を摂ることはありません。
しかしながら、鉛によって汚染された状態の食品を摂り続けていると、体のなかで鉛が溜め込まれてしまい、中毒症を発生させてしまうのです。
また、鉛中毒は職業病としても知られており、蓄電池製造業、印刷業、鉱山といったところで鉛を取り扱う仕事をしている人、さらに昔は鉛を含む白粉を使用していた役者に多く引き起こされたという問題も過去にはありました。
そのほか、鉛が使われた塗料がはげている建物、鉛管を使用した築年数が長い老朽化した建物で暮らしている幼い子供に中毒症が引き起こされやすいという指摘もあります。

鉛中毒の原因

この中毒症が引き起こされてしまう原因ですが、鉛により汚染された食品や薬の使用、鉛の釉薬(ゆうやく)が使用された食器で酸性の食品を摂り続けることなどが挙げられます。
また、鉛を取り扱う職業に就いている人は、鉛を摂取しやすい環境に身を置き続けることになるため、中毒症を起こしやすくなっています。
そのほか、住宅のリフォームで塗装をはがす際、やすりをかけたりこすり取ったりしますが、その際に粒子状の鉛が多量に発生し、これを吸い込むことにより中毒症を引き起こすこともあるのです。
それから、幼い子供はなんでも口にしてしまいやすいものですが、鉛を含む塗料を口から摂ってしまうことで中毒症が起こるケースもあります。

鉛中毒の症状

鉛中毒は発症していても、軽度であればこれといった症状が起こらないケースがあります。
仮に症状が起こる場合も、発症後に何週間か経過するか、さらに長い期間が経ってから引き起こされるのが一般的です。
おもな症状としては、貧血、高血圧、強い腹部の痛み、関節痛、骨の痛み、嘔吐、便秘、食欲低下、歩行困難、頭痛、感覚喪失、脱力、人格変化といったもののほか、腎臓のダメージが自覚症状なく蓄積されていくこともあります。
幼児がこの中毒症を引き起こした場合には、元気に遊ばなくなる、注意力が続かなくなる、ぐずるといった異変が数週間以上にも渡り起こり続けます。
そして急に脳症を引き起こし、数日で病状は悪くなっていってしまい、錯乱、眠気、嘔吐の症状が起こるほか、やがてけいれん発作や昏睡状態に陥ってしまうのです。
鉛中毒が小児に引き起こされた場合には、貧血、発達退行、知能障害、攻撃的な行動、慢性的な腹痛、発作性の病気があらわれるケースがあります。
大人に関しては、性欲の低下、不妊、EDといった症状が起こりやすいのですが、幼時とは異なり脳症を引き起こすことはほとんどありません。
なお、鉛中毒は鉛が体内に取り込まれない状態が続くと症状が軽くなり、体内に再び取り込まれた際に症状がひどくなるケースもあります。

鉛中毒の検査・診断

鉛中毒かどうかは症状を確かめるほか、血液検査をおこなうことによって調べます。
血液検査により鉛の量を確認し、鉛中毒と診断が下されるのです。
なお、小児に関しては腹部や骨のX線検査をおこなうと、中毒症を発症していることが把握できます。

鉛中毒の治療方法

鉛中毒を治すためには、キレート療法が選択されます。
鉛と結合する薬を使用し、尿中へと排出、体外へと鉛を排泄させることにより、病状の回復を目指します。
なお、鉛中毒自体が治ったとしても、脳症を引き起こした場合は脳のダメージが多少なりとも残ってしまい、腎臓が受けたダメージも一生回復しないままになってしまうケースもあります。

鉛中毒の予防方法

市販の鉛の含有量を確かめるキットを使用し、鉛の経口摂取を防止するのが予防に効果的です。
なお、水に含まれている鉛は、浄水器の使用によりほとんど取り除くことが可能でしょう。
また、鉛を取り扱う仕事をしている人は、防護具を使用することで、鉛にさらされないようにすることが大切です。

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