*

アディポネクチンの効果・効能や特徴・摂り方を詳しく

公開日: : 最終更新日:2016/03/25 健康食品・サプリ


健康維持に興味のある人は、アディポネクチンという成分の名前を聞いたことがあると思います。
アディポネクチンとは、一口でいうと体の脂肪細胞から分泌されるホルモンの一種で、生活習慣病の改善に役立つことが分かっています。
ここではアディポネクチンについて説明していきます。

AMAZONで価格・詳細を見てみる → アディポネクチン

アディポネクチンとは?

アディポネクチンとは、前述したように、体の脂肪細胞から分泌される善玉ホルモンの一種で、全身の血管のメンテナンスをしてくれる働きがあり、人体の健康維持に最も重要な役割を持っています。
1996年に大阪大学医学部の松澤裕次教授により発見され、瞬く間に世界中の医学会に希望の光として知られるようになり、新聞やテレビなど数多くのメディアで紹介されています。
脂肪細胞は過剰な栄養を蓄えるはたらきがありますが、その他にも多様な生理物質を分泌する内分泌脂肪としての役割もあり、この生理物質を総称して「アディポサイトカイン」と呼びます。
アディポサイトカインには善玉アディポサイトカインと悪玉アディポサイトカインがあり、前者は動脈硬化を予防しますが、後者は動脈硬化を促進してしまいます。
アディポネクチンは善玉アディポサイトカインの一種です。

アディポネクチンが医学会で注目される理由

従来、脂肪細胞は過剰な栄養素の貯蔵庫としてのはたらきしかないと思われていましたが、臓器のようにホルモンを分泌しているという発見は、世界の医学会で大きな話題になりました。
アディポネクチンは生活習慣病と呼ばれる糖尿病、高血圧、高脂血症、メタボリックシンドローム、動脈硬化だけではなく、がんの予防と改善の効果が認められています。
また、健康で長生きをされている人にアディポネクチンが多いこともわかっており、長寿のカギとしても注目されています。

アディポネクチンのはたらき

アディポネクチンは、脂肪細胞から分泌され、エネルギー代謝に大きく関わっています。
アディポネクチンは体内では血液中に存在し、傷ついた血管を発見すると素早く修復する血管をメンテナンスするはたらきのほかにも、糖や脂肪の代謝にも大きく関係しています。
血液中の糖をグリコーゲンや脂肪に変換して筋肉や臓器、脂肪細胞に蓄えるために重要な役割を持つインスリンのはたらきを助けるために糖尿病予防や改善にも効果があります。
また、糖質やコレステロールの代謝に関与するため、メタボリックシンドロームの改善も期待できます。
アディポネクチンの働きが低下してしまうと、動脈硬化や血糖値・コレステロールの上昇、高血圧などの症状が現れることが分かっています。

アディポネクチンを増やす方法

アディポネクチンは脂肪細胞から分泌されているため、その量を増やすためには脂肪を増やせばよいと考える人もおられると思いますが、これは大きな間違いです。
脂肪を増やしても脂肪細胞の数が増えるわけではないので、アディポネクチンの分泌量が増えることはありません。
むしろ脂肪が増えることで悪玉アディポサイトカインの分泌量が増えてしまい、健康に悪影響を与えてしまいます。
また、痩せすぎなどで脂肪の量が少なすぎても正常に分泌されません。
アディポネクチンを十分に分泌させるには、バランスの取れた規則正しい食習慣と、日々の適度な運動が効果的です。
アディポネクチンは脂肪細胞から分泌される成分なので、食事から直接摂取することはできませんが、緑黄色野菜や海藻類、青魚などを食事に取り入れたり、適度な運動を行って、内臓脂肪型の肥満を解消することで、その分泌量を増やすことができます。
また、大豆のタンパク質には脂肪細胞のアディポネクチン合成機能を高めるはたらきがあるので、積極的に摂取することをお勧めします。
アディポネクチンは、多くの人が悩む生活習慣病の予防や改善だけではなく、長寿をもたらす大切な成分です。
その大切なはたらきを十分に理解し、分泌を促進するために規則正しい食習慣と適度な運動を行い、健康維持と長寿のために役立てましょう。

糖尿病への効果・効能

日本人の食事は、魚や野菜を中心とした低脂肪の”和食”でした。
しかし食の欧米化が進み、肉や乳製品などの高脂肪の食品を食べることが多くなったことで、内臓脂肪型の肥満におちいる人も増えています。
もともと日本人は食文化的にインスリンを多く必要としない民族なので、高脂肪食を食べる割合が増えてくると遺伝子的に脂肪を蓄えようとしてしまうからです。
内臓脂肪の増加によりアディポネクチンの分泌量が減少してしまうと、インスリンのはたらきが悪くなり、やがては糖尿病になってしまう可能性もあります。

糖尿病のメカニズム

健康な人の場合、食後に血糖値が上がると、インスリンが分泌され、糖質を中性脂肪やグリコーゲンに換えて脂肪細胞や筋肉に蓄えます。
しかし、糖尿病になってしまうと、インスリンの働きが悪くなったり、分泌量が減ってしまい、血液中の糖をうまく脂肪細胞や筋肉に取り込むことができず、血糖値が高い状態が続いてしまいます。
糖尿病の恐ろしいところは、血糖値が高い状態が続いても、ほとんど自覚症状がない場合が多いことです。
この状態が長く続くと、細い血管の血流が阻害さるため、網膜や腎臓に障害が出てきてしまいます。
同時に末梢神経にも悪影響を及ぼし、足先から壊死が始まってしまいます。
さらに病状が進行すると太い血管にもダメージが及び、血管壁が固く変化し、血液の通り道が狭くなったり、詰まったりしてしまうことにより、動脈硬化を引き起こす恐れもあります。
動脈硬化が進行してしまうと、血管が完全に塞がってしまうため、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞や下肢閉塞性動脈硬化症などの原因となります。

糖尿病に対するアディポネクチンの効果

糖尿病は、血糖値が高い状態が慢性的に続く病気です。
糖尿病の人は血液中のアディポネクチン濃度が低く、インスリンに対する感受性が低いことが確認されています。
アディポネクチンは、糖の代謝に重要なインスリンのはたらきを助ける効果があるため、糖尿病の予防や改善に効果が期待できます。
また、メタボリックシンドロームと診断された人は、通常の人よりも糖尿病発生率が5倍にもなります。
アディポネクチンはメタボリックシンドロームの改善にも効果が期待できるため、体内のアディポネクチンを増やすことはメタボリックシンドロームと糖尿病、双方の予防、改善に役立ちます。
糖尿病の人は食事療法や運動療法、薬物療法で血糖値を下げる治療が一般的です。
血糖値を下げたり、薬物で体内にインスリンを補充する治療と共に、アディポネクチンの分泌を増やすための生活習慣を身に付けることも、糖尿病の改善に大きな効果があります。

ダイエットへの効果・効能

肥満は、メタボリックシンドロームとも呼ばれ、さまざまな生活習慣病の温床となることで知られています。
脂肪細胞から分泌される善玉ホルモンのアディポネクチンには、メタボリックシンドローム改善効果があることが分かっています。
ここではメタボリックシンドロームとアディポネクチン、ダイエットの関係について説明します。

メタボリックシンドロームとは

メタボリックシンドロームは内臓脂肪症候群とも呼ばれ、内臓脂肪が極端に溜まっている状態です。
メタボリックシンドロームは、日本肥満学会の定義によると、腹囲が男性85cm、女性90cm以上であり、なおかつ・血圧が135/85mmHg以上・中性脂肪が150mg/dl以上またはHDLc40mg/dl未満・血糖値110mg/dl以上の3つの条件から2つ以上の項目を満たした状態を言います。
この状態が続くと、糖尿病や高脂血症、高血圧などのいわゆる生活習慣病の発症リスクが高くなってしまいます。
しかも、血圧や血糖値がちょっと高め、といったまだ病気とは判断できない状態からでも、動脈硬化が急速に進行してしまいます。

メタボリックシンドロームとアディポネクチンの関係

健康な人の体内では、脂肪細胞から分泌される善玉ホルモンであるアディポネクチンと、同じく脂肪細胞から分泌される悪玉ホルモンである悪玉アディポサイトカインのバランスが程よく保たれています。
しかし、内臓脂肪が蓄積し、メタボリックシンドロームになってしまうと、善玉ホルモンであるアディポネクチンの分泌量が減少し、悪玉アディポサイトカインが過剰に分泌されるようになります。
このホルモンバランスの乱れが生活習慣病を招き、動脈硬化を進行させてしまうと考えられています。
アディポネクチンは、肝臓で脂肪からのブドウ糖の合成を促進する働きがあります。
また、筋肉細胞がブドウ糖を取り込むことを促進するので、脂肪を燃焼させ、血糖値を下げる働きをします。
さらに高い血糖値によりダメージを受けた血管を補修して動脈硬化を防止する作用があります。
しかし、特に内臓脂肪型肥満の場合、アディポネクチンの分泌量は低下し、インスリンの働きが悪くなるため、生活習慣病やメタボリックシンドロームの発症につながり、やがては糖尿病になってしまう恐れも出てきます。
痩せて内臓脂肪が減少すれば、アディポネクチンの分泌量は多くなり、がん細胞の抑制、インスリンの働きの補助、血管修復作用、脂肪の代謝の活性化による中性脂肪の減少、血管拡張作用による血圧の低下などの効果が期待できます。

減量以外の方法でアディポネクチンを増加させるには

アディポネクチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンなので、直接食事から摂取することはできません。
しかし、アディポネクチンを増加させるはたらきがある食品は存在し、緑黄色野菜や青魚、マメ類などがその代表です。
その中でもマメ類の中の”きな粉”が注目されています。
また、高カロリー、高脂肪ということでダイエットには不向きと思われるチーズには、血液中の中性脂肪と総コレステロール値を低下させ、腸の間に溜まっている内臓脂肪を減少させる効果があることが実験により明らかになっています。

アディポネクチンでダイエット

十分な量のアディポネクチンが分泌されると、食欲のコントロールをつかさどるレプチンというホルモンのはたらきを活性化させるため、食べ過ぎ防止に役立ちます。
また、前述したようにアディポネクチンは肝臓でのブドウ糖構成を促進し、そのブドウ糖を筋肉細胞が取り込む働きを助けるため、脂肪を燃焼させる効果がります。
ここに日々の運動を習慣とすることで、効果的にダイエットを行うことができます。
このように、内臓脂肪とアディポネクチンには深い係わりがあります。
内臓脂肪が先か、アディポネクチンが先か、という問題に行き当たりますが、内臓脂肪が増えてしまっても、食生活の改善などでアディポネクチンの分泌量を増やすことができるので、この仕組みを十分に理解し、ダイエットに役立てましょう。

抗癌作用

がんの発症原因は喫煙や偏った食生活、運動不足による肥満などがあげられます。
よく、「がん家系」という言葉を耳にしますが、これはアディポネクチンの分泌量が少ない体質が遺伝するためであることが分かってきました。
ここではがんとアディポネクチンの関係について説明していきます。

がんとは

そもそも人はがん遺伝子とがん抑制遺伝子をもっています。
このがん遺伝子が傷つくことで細胞が、がん化してしまいますが、がん抑制遺伝子によりその増殖が抑えられます。
この二つの遺伝子のバランスが崩れた時にがんが発症してしまいます。

がんとアディポネクチンの関係

アディポネクチンには強力な抗がん作用があります。
なのでアディポネクチンはがん予防だけではなくがんの治療にも利用されています。
がん患者に共通するのは、血液中のアディポネクチン濃度が低いということです。
内臓脂肪型肥満などでアディポネクチンの分泌量が減少するとがんになりやすい体質になってしまいます。
また、体質的にもともとアディポネクチンの分泌量が少ない人もいて、これもがんになりやすいと言われています。
よく「がんは遺伝する」と言われますが、これはアディポネクチンの分泌量が少ない体質が遺伝するためにこういわれるようになりました。
低アディポネクチン血症と診断された人の家族には、両親のどちらか、または両方にがんの病歴がある場合が多いのです。
低アディポネクチン血症は乳がん、子宮がん、大腸がん、前立腺がん、胃がんのリスクを大きくしてしまいます。
がんを予防し、早期発見につなげるためにも自分のアディポネクチン量を把握しておくことが大切です。

がん治療とアディポネクチン

がんの治療法には手術療法、放射線療法、化学療法、温熱療法があります。
その治療の一つとして、アディポネクチンが注目されています。
ヒトの胃がんの細胞をマウスに移植してがんを発症させた状態に、アディポネクチンを投与することで最大で90%もがんを減らすことができたという実験結果もあります。
アディポネクチンの分泌を大きく促進する方法が開発されれば、身体への悪影響を最小限に抑えた治療ができるようになります。
アディポネクチンは強い抗がん作用を持つため、体内で十分に分泌されてほしいホルモンです。
しかし、生活週間や体質的な問題でアディポネクチンが体内に少なくなる場合もあります。
自分の体内のアディポネクチン濃度を知り、それをなるべく増やすような食生活や生活習慣を身に付けることで、がんの予防や早期発見につなげることができます。

動脈硬化への効果・効能

アディポネクチンにはダメージを受けた血管を補修する働きがあります。
なので、血管がもろくなって詰まったり、破れてしまったりする動脈硬化とアディポネクチンには、大きな関係があります。
ここではアディポネクチンと動脈硬化の関係について説明していきます。

動脈硬化とは

動脈硬化とは、喫煙や肥満、高血圧、高血糖、高脂血症、老化により、血管がもろくなって詰まったり、破れてしまう病気の事です。
動脈硬化は脳梗塞や心筋梗塞の原因となるだけではなく、血管が破れてしまうと脳出血やくも膜下出血といった恐ろしい病気を引き起こす原因になります。
もろくなった血管は、一番内側の血液に触れる部分に最もダメージが蓄積します。
その弱った細胞の隙間から、血管を壊してしまう異物が侵入します。
その部分にはさまざまな異物と共に白血球の仲間である単球が入り込み、この時に血中の悪玉コレステロールが多い状態であると、この単球が大きくなって血管壁が膨張してしまい、こぶができてしまいいます。
このこぶが徐々に成長して血管を詰まらせてしまいます。
またこのこぶが破裂するとその部分を修復しようと、血中で止血の役割をする物質がたくさん集まり、そこにかたまりができてしまいます。
このかたまりは血栓と呼ばれ、血栓が大きくなると梗塞を起こしてしまいます。
またその血栓がはがれて、血液中を流れ、より細い血管を塞いでしまう恐れもあります。
特に脳は血管が細いため、血栓が詰まりやすいのです。
これらの症状は、発見が遅れてしまうと致命的なものになりかねません。
しかし、医療の進歩により、命を落とすことは少なくなってきました。
ただ、重篤な障害が残ることもあります。

アディポネクチンと動脈硬化

アディポネクチンには、血管の老化を防ぎ、ダメージを受けた血管を修復するはたらきがあります。
具体的には弱くなった血管の細胞間に単球が入り込むのを防ぎ、また仮に単球が細胞間に入り込んでも、その単球が大きくなるのを防ぎます。
また血管内にできたこぶの破裂も防ぎます。
アディポネクチンは動脈硬化を防ぐだけではなく、血管の修復まで行ってくれます。
動脈硬化になりかけている場合でも、アディポネクチンが十分に分泌されていれば、さまざまな症状を未然に防ぐことができます。

高血圧への効果・効能

高血圧になるのを避けるためには、塩分の少ない食事を採るのが効果的だと言われています。
しかし、高血圧の原因は塩分の採りすぎだけではなく、血液中のアディポネクチン濃度も大きく関係することが分かっています。
ここでは高血圧とアディポネクチンの関係について見ていきましょう。

高血圧とは

高血圧とは血圧が病的に高くなり、臓器や血管に障害を起こす病気です。
心臓が血液を血管に送り出す時に、血管内にかかる圧力の事を”血圧”と呼び、心臓が縮んで血液を送り出す時にかかる血圧を”最大(収縮期)血圧”、心臓が広がった時にかかる血圧を”最少(拡張期)血圧”と呼びます。
高血圧になっても、なかなか自覚症状がないため、放置されてしまうことが多いのですが、放置しておくと動脈硬化が進行し、脳梗塞や心筋梗塞、腎臓病などを引き起こしてしまします。
最大血圧120mmHg/最小血圧80mmHg未満の状態が最も健康的に望ましいとされ至適血圧、130mmHg/85mmHg未満までを正常血圧、130~140mmHg未満/85~90mmHg未満を正常高値血圧と呼び、高血圧の対象外とされています。
しかし、高血圧とカテゴライズされていない正常高値血圧の場合であっても、至適血圧の人と比べると心臓病や脳梗塞の危険が高くなります。
最大血圧が10mmHg上昇すると脳梗塞の危険が男性で20%、女性で15%高くなります。

アディポネクチンと高血圧の関係

血液中のアディポネクチン濃度が低いとインスリンの量が大幅に減少するため、塩分の体外への排出作用が低下してしまいます。
血液中に十分な量のアディポネクチンが分泌されていれば、塩分の排出が正常に行われるようになるため、塩分の採りすぎによる高血圧の改善に役立ちます。
また、アディポネクチンには血管を拡張させる効果があるため、塩分と関係がない高血圧に対しても効果が期待できます。
アディポネクチンには血管を掃除し、修復するはたらきがあるため、高血圧を防ぐだけではなく改善することもできます。
アディポネクチンを十分に体内に行き渡らせるため、血液中のアディポネクチン濃度を上げる工夫をし、高血圧の改善や予防につとめましょう。

COPDへの効果・効能

COPDは正式名称を慢性閉塞性肺疾患といい、喫煙や排気ガスによって引き起こされる肺の生活習慣病です。
アディポネクチンの研究がさかんな大阪大学の研究グループによりアディポネクチンがCOPDが有効であると発表しています。
ここではCOPDとアディポネクチンについて説明していきます。

COPDとは

COPDとは、前述したように喫煙や排気ガスを原因として起こる病気で、慢性気管支炎と肺気腫の総称です。
主に息切れやたんが続き、肺の生活習慣病と呼ばれています。
この疾患は2020年には世界の死亡原因の約3割を占めるようになると予想されています。
COPDは、心血管疾患や糖尿病、骨粗鬆症などを高い確率で併発するため、全身疾患とみなされ、患者の予後を悪化させる大変恐ろしい病気です。
それに加えてCOPDは発症や、全身疾患になってしまうメカニズムが不明なため、根本的な治療法が確立されていません。

COPDとアディポネクチン

大阪大学の研究グループは、COPDに対してアディポネクチンが有効であると発表しています。
遺伝子操作で体内にアディポネクチン分泌作用を持たないマウスを使って実験を行ったところ、高齢になるにつれ肺の組織が壊れていき、COPDと良く似た症状が見られるようになりました。
これは、血管を保護するはたらきがあるアディポネクチンを持たないため、肺の構造を保てなくなったからです。
また骨粗鬆症や体重減少といった併存症も起きていました。
このように遺伝子操作されたマウスに、生後8週間の時点でアディポネクチンを投与すると、肺の構造がほぼ正常に戻り、低下していた呼吸機能もほぼ正常に戻ったという実験結果もでています。
この結果は、アディポネクチンがCOPDだけではなく、併存症にも大きく関わっていることを示唆しています。
これまでCOPDは喫煙や排気ガスの影響によって発症すると考えられてきましたが、研究により、アディポネクチンの存在が大きく関わっていることが分かってきました。
COPDとアディポネクチンの関係に関する研究には、COPD発症のメカニズムや根治療法の開発が期待されています。

内臓脂肪との関係

アディポネクチンは、体内の脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカインの一種で善玉ホルモンであり、動脈硬化や糖尿病の予防や改善に役立ちます。
健康な血管を保つために欠かせない成分であるアディポネクチンは、内臓脂肪と深いかかわりがあります。
ここではアディポネクチンと内臓脂肪の関係について説明していきます。

脂肪細胞のはたらき

脂肪細胞は本来食べ過ぎなどで過剰に摂取してしまったエネルギーを蓄える貯蔵庫のようなはたらきだけをしていると考えられていました。
しかし、大阪大学の研究により、脂肪細胞からアディポネクチンという健康な体には欠かせない善玉ホルモンが分泌されていることがあきらかとなりました。
アディポネクチンは脂肪細胞から分泌されるため、体脂肪を増やせば分泌も増えると考える人もいらっしゃるかもしれませんが、これは間違いです。
体脂肪が増加して肥満状態に陥ってしまうと、アディポネクチンの分泌量は大幅に減ってしまいます。

脂肪の種類

脂肪は皮下脂肪と内臓脂肪に大別されます。
皮下脂肪は皮下の脂肪細胞に蓄積され、体が最後の手段としてエネルギーにつかう脂肪なので、最も落ちにくい脂肪です。
それと比べて内臓脂肪は内臓の周りの脂肪細胞に蓄積される脂肪で、体外からは見ることができません。
この内臓脂肪は一時的に体に蓄えられる脂肪なので、皮下脂肪に比べて落ちやすいのが特徴です。

内臓脂肪型肥満とアディポネクチン

内臓脂肪型肥満では、脂肪細胞のひとつひとつが大きくなり、このような状態を脂肪の肥大化と呼びます。
肥大化した脂肪細胞からは悪玉アディポサイトカインが多く分泌されるようになり、善玉アディポサイトカインの一種であるアディポネクチンの分泌量が減少してしまいます。
アディポネクチンの分泌量が少なくなると、動脈硬化などの病気になるリスクが高まります。
内臓脂肪型肥満になるとアディポネクチンの分泌量が減少し、生活習慣病のリスクが高くなってしまいます。
しかし、肥満になっても、生活習慣の改善など、他の方法でアディポネクチンの分泌量を増やせば、体重の変化は見られなくても運動と同様の効果が得られることが明らかになっています。
心臓疾患や運動器疾患により、減量のための運動ができない方でも、アディポネクチンの分泌を増やすことで生活習慣病を防ぐことができます。

アディポネクチン発見からの歴史

アディポネクチンは脂肪細胞から分泌される善玉ホルモンの一種で、血管を若々しく保ち、動脈硬化や糖尿病、脳梗塞や心筋梗塞を予防する効果もあります。
また、アディポネクチンの抗がん作用にも注目が集まっており、効果的な抗がん剤の開発に役に立つのではと期待されています。
ここではアディポネクチンの発見とその研究の歴史について説明していきます。

大阪大学の研究チームが発見

アディポネクチンは、1996年に大阪大学医学部の松澤裕次教授により発見されました。
脂肪細胞は余ったエネルギーの貯蔵庫としてのはたらきしか知られていなかったために、この発見は医学会に大きな驚きを与えました。
1990年代に「内臓脂肪型肥満」について大阪大学医学部と大阪大学細胞工学研究センターの共同実験により、脂肪細胞が内分泌臓器であることが確認され、その分泌物を総称してアディポサイトカインと命名しました。
アディポサイトカインは体に有効なはたらきをする善玉と、悪影響を及ぼす悪玉があり、その善玉アディポサイトカインの中でもアディポネクチンが血管の健康維持や修復機能を持っていることが分かりました。
アディポネクチンという名前は、脂肪細胞の意味を持つ「アディポ」と脂肪間接着分子の一種である「ネクチン」を組み合わせてつけられました。

健康診断でも測定されるアディポネクチン

アディポネクチンには正常な血管を保つはたらきがあり、その分泌量は内臓脂肪型肥満や生活習慣病と密接に関係しています。
そのため、肥満や糖尿病に対して血中のアディポネクチン濃度を参考にする医療機関も増えています。

アディポネクチンの可能性

アディポネクチンには動脈硬化や糖尿病、心筋梗塞や脳梗塞を予防する効果のほかにも、高い抗がん作用やアンチエイジング効果もあることが分かっています。
そのため、画期的な新薬の開発につながる可能性が期待されており、日々研究が進められています。
アディポネクチンは、長い医学の歴史の中で、比較的新しい発見として、今後のさらなる研究により、医学の発展が期待されています。
実際に健康診断などでの実用化も実現しているので、自分のアディポネクチン値を把握して、生活習慣病の予防や改善に役立てましょう。

アディポネクチンと長寿

アディポネクチンは細胞脂肪から分泌されるホルモンで、健康な血管を維持する働きがあります。
さらなる研究により、アディポネクチンには長寿をもたらすはたらきがあることが分かってきました。
ここではアディポネクチンと寿命の関係について見ていきましょう。

超高齢者のアディポネクチン

慶応大学医学部老年内科が、興味深い論文を発表しました。
100歳以上のいわゆる超高齢者の女性と、若い女性を身長や体重など細かな体系などを考慮したうえで、血液中のアディポネクチン濃度の比較を行ったところ、超高齢者の女性の方が、若い女性よりも平均して2倍もアディポネクチン濃度が高いという結果が出たのです。
この結果は多くの医学者におどろきをもたらし、血液中のアディポネクチン濃度と寿命に大きなかかわりがあることを示唆しました。
それだけではなく、2007年当時、男性の長寿が全国第二位である岐阜県高山市国府地区と、全国男性平均寿命が平均より3歳短い岐阜県山県市美山地区の住民の血中アディポネクチンの濃度を比較したところ、平均寿命が短い美山地区の方が平均して血液中のアディポネクチン濃度が低いことがわかりました。
また、男性に比べて女性の方が平均寿命が高いのは、女性の方がアディポネクチン濃度が高いためであると考えられています。
年齢別に30代後半からアディポネクチン濃度を調べた場合、70代が最も高い値を示すことが分かりました。
これは、年齢と共にアディポネクチン濃度が高くなっていったということではなく、アディポネクチン濃度がもともと高いため、高齢まで生き残ることができたという見解がされています。

アディポネクチンの長寿効果

アディポネクチンにはメタボリックシンドロームやがん、糖尿病、動脈硬化など生活習慣業の予防、改善効果があるため、この値が高いと、このような病気のリスクが低下します。
そのため、長寿の人は血液中のアディポネクチン濃度が高い人が多いのです。
このように、健康で長生きするために、アディポネクチンは欠かせない成分です。
生活習慣病のリスクをさげ、健康に日々を過ごすために、アディポネクチン値を定期的にチェックし、その増加につとめましょう。

アディポネクチンを増やす食材

アディポネクチンは健康維持のために重要なはたらきをする善玉ホルモンなので、その血中濃度を積極的に上げることが望ましいです。
しかし、アディポネクチンは細胞脂質から分泌される善玉ホルモンの一種なので、食事やサプリメントなどでそのまま摂取することはできません。
ここではアディポネクチンと食生活の関係について説明していきます。

食事とアディポネクチン

アディポネクチンは脂肪細胞から分泌されますが、体内の脂肪、特に内臓脂肪が増加してしまうとその分泌量が低下してしまいます。
なので、高脂肪、高カロリーな食品の摂取をおさえ、体脂肪を必要以上に増やさない食事の工夫が必要です。
一般的に”和食”と言われる、野菜と魚中心の食生活が、血液中のアディポネクチン濃度の増加につながります。

アディポネクチンを増加させる食品

以下に体内にアディポネクチンを増加させる働きがある食品を挙げていきます。

大豆

大豆たんぱくに含まれる「ベータコングリシニン」という物質がアディポネクチンの分泌量を増やすことが分かっています。
大豆をそのまま毎日食べることはむずかしいですが、とうふや納豆などに加工されたものを積極的に摂取するとよいでしょう。

食物繊維

特に緑黄色野菜の食物繊維がアディポネクチンの分泌量を増やすはたらきをしますが、その他の食品に含まれる食物繊維でも効果は期待できます。
野菜が苦手な方は、シリアルなどでの摂取をお勧めします。

DHA

DHAは青魚に含まれる油で、中性脂肪を減少させ、アディポネクチンを増加させます。
毎日青魚を食べることは難しいので、サプリメントなどで習慣的に摂取すると良いでしょう。
DHAの採りすぎで健康被害が出ることはないので、積極的に摂取しましょう。

マグネシウム

マグネシウムは食品ではなく、ミネラルに分類されますが、これにもアディポネクチンを増加させる働きがあります。
アーモンドやゴマ、大豆、緑黄色野菜に多く含まれているので、これらの食品から摂取するようにしましょう。
こうして見ると、やはり日本人が昔から食べていた”和食”が効果的であることが分かります。
アディポネクチンを増やす食事を心がけて、若々しく健康な体作りに役立てましょう。

AMAZONで価格・詳細を見てみる → アディポネクチン

関連記事

乳酸菌BB536の効果・効能・特徴

乳酸菌BB536は、森永乳業が販売する製品に含まれているプロバイオティクス乳酸菌で、主に花粉症や

記事を読む

イソフラボンの効果・効能や特徴・摂り方を詳しく

こちらでは、イソフラボンという健康食品の効果・効能や特徴・摂り方などについてご紹介してます。

記事を読む

にんにくの効果・効能や特徴・摂り方を詳しく

こちらでは、にんにくという健康食品の効果・効能や特徴・摂り方などについてご紹介してます。 にん

記事を読む

ゴマの効果・効能や特徴・摂り方を詳しく

こちらでは、ゴマという健康食品の効果・効能や特徴・摂り方などについてご紹介してます。 ゴマの効

記事を読む

β-カロチンの効果・効能・特徴・含まれる食品

ファイトケミカルの一種 β-カロチンニンジンに含まれる色素成分をβ-カロチンと言います。 フ

記事を読む

サラシアの効果・効能や特徴・摂り方を詳しく

こちらでは、サラシアという健康食品の効果・効能や特徴・摂り方などについてご紹介してます。 サラ

記事を読む

乳酸菌BB12の効果・効能・特徴

乳酸菌BB12は、よつ葉乳業の乳製品に含まれているプロバイオティクス乳酸菌です。主に免疫作用を強

記事を読む

ずきしらずの実の効果や特徴、使い方、体験談や口コミ情報

ずきしらずの実は、株式会社北の達人コーポレーション 北の快適工房から発売されたサプリメント商品で

記事を読む

L-55乳酸菌の効果・効能・特徴

L-55乳酸菌は、オハヨー乳業が2000年に発見した乳酸菌です。科学の世界では常に新しい発見があ

記事を読む

発酵ブラックジンジャーの効果や特徴、使い方、体験談や口コミ情報

発酵ブラックジンジャーとは・・・・・ 昔に比べて日本人の体温が1℃低くなっているといわれており

記事を読む

遺伝性出血性末梢血管拡張症(オスラー病)を詳細に:原因,症状,検査,治療など

遺伝性出血性末梢血管拡張症(オスラー病)とは 遺伝性出血性末梢血管拡張症(オ

精巣損傷を詳細に:原因,症状,検査,治療など

精巣損傷とは 精巣(せいそう)は睾丸(こうがん)ともいい、下腹部の陰嚢(いん

日光角化症を詳細に:原因,症状,検査,治療,予防など

日光角化症とは 日光角化症(にっこうかくかしょう)とは、太陽光などの紫外線を

汗疱を詳細に:原因,症状,検査,治療など

汗疱(かんぽう)とは、手のひらや手指、足の裏に小さい水疱(すいほう)が多発する病気

不整脈を詳細に:原因,症状,検査,治療,予防など

不整脈とは 健康な心臓は一定間隔の規則正しいリズムで動いており、1分間で60

→もっと見る

PAGE TOP ↑