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脂肪酸の種類と特徴とは?脂肪の有益な働きと注意点!

公開日: : 最終更新日:2017/01/30 DHA・EPA


脂肪には色々な種類があり、その有効性や問題点などそれぞれに違いが有ります。
脂肪や肥満やメタボの原因とばかりに、悪役視する傾向が強い昨今ですが、人間にとって3大栄養素の一つに含まれている、重要な栄養素でもあります。
特にオメガ3などは、様々な有益な効果が期待され注目されています。
ぜひ、脂肪についての知識をもって、皆様の健康のお役に立てば幸いです。

飽和脂肪酸とは

脂肪酸にはいろいろな種類があり、炭素の数、そして炭素同士の結合箇所に二重結合という分子構造があるかで分類されます。
二重結合が見られないものは飽和脂肪酸、二重結合が見られるものは不飽和脂肪酸と言います。
不飽和脂肪酸は二重結合の数によって、単独のものを一価不飽和脂肪酸、2つ以上のものを多価不飽和脂肪酸と呼びます。

飽和脂肪酸は脂質の材料となり、わたしたちが活動をするためのエネルギー源となる成分です。
ラードやバターなど、動物の脂肪や乳製品の脂肪に豊富に含まれています。
こういった脂肪酸は高温でないと溶けないため、常温では個体を維持しつづけます。
このような性質から、体内では固まりやすく、さらに中性脂肪やコレステロールを増やす働きをもつため、過剰摂取すると動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが高まると言われています。
現代人はこの飽和脂肪酸を過剰に摂取していることが多いため、摂取はある程度控えたほうがいいと言われています。
また、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸はバランスよく摂取することも大切です。

脂質はたんぱく質や炭水化物と並んで、三大栄養素に数えられています。
もっとも効率のいいエネルギー源であり、わたしたちが生きていくためにはなくてはならない成分です。
そのため、必要以上に排除するのはかえって体によくないので、バランスを考えて取り入れることが大切です。

飽和脂肪酸は肉類などの動物性脂肪、乳製品などに豊富に含まれています。
そのため、これらを普段の食生活のなかで多く摂っていると、肥満や脳梗塞などの疾患にかかる危険性が増すと言われています。
これら以外にもヤシ油やココナッツ油などの熱帯植物の油脂にも飽和脂肪酸は多く含まれているため、注意が必要です。
また、飽和脂肪酸は脂肪内に取り込まれやすいという特徴をもつため、ダイエット中にはできるだけ避けたほうがいいと言われています。
また、取り入れた脂質を中性脂肪に変化させないことも大切となります。

不飽和脂肪酸とは

不飽和脂肪酸は脂質の材料で、体を構成する成分となり、さらにエネルギー源ともなります。
さらに、血液中の中性脂肪やコレステロールの量をコントロールをする作用があります。
一部の不飽和脂肪酸は脳神経の発達、アレルギー症状の抑制と行った、ほかの脂肪酸がもたない作用があります。

不飽和脂肪酸は植物油や魚類に豊富に含まれ、常温だと液体の状態を維持します。
不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に大別できます。
多価不飽和脂肪酸は、n-3系脂肪酸、n-6系脂肪酸などいくつかの種類に分かれます。

不飽和脂肪酸はサバやサンマ、マグロなどの魚類、オリーブ油やグレープシードオイル、シソ油、ごま油などの植物油に豊富に含まれます。
常温で凝固しにくくいという特徴をもち、体内に取り込まれても液体を維持します。

オリーブ油は特にわたしたちの生活に身近な油で、オリーブが原料として使用されています。
オリーブは果物に分類されますが、甘みが少なく油が含まれるのが特徴的です。
不飽和脂肪酸のなかの一価不飽和脂肪酸は、特にオリーブ油に多く含まれています。

オリーブ油は動脈硬化を予防する働きをもち、オイルの王様とも呼ばれています。
地中海料理で用いられることが多く、最近は日本でも健康食として浸透しています。
低温で実をしぼって絞りかすを排除して製造されたエキストラバージンオイルには抗酸化物質がたくさん含まれます。
そういった働きをもつことから、健康に気遣う人に好まれています。
オリーブ油を料理に用いる習慣があるギリシャのクレタ島では、動脈硬化による心臓病の死亡率が非常に低く、そのことからもオリーブ油の健康効果がうかがい知れます。

ダイエット中は脂質を排除しがちですが、脂質はエネルギー源となるため、適度な摂取が必要となります。
ダイエットへの影響が気になる場合は、脂肪に変化しやすい飽和脂肪酸ではなく、不飽和脂肪酸を選んだほうがいいでしょう。

多価不飽和脂肪酸(必須脂肪酸)とは

多価不飽和脂肪酸は不飽和脂肪酸のひとつで、青魚や植物油に豊富に含まれます。
n-3系とn-6系の2種類があり、n-3系はα-リノレン酸、n-6系はリノール酸が代表的です。
α-リノレン酸は体に取り込まれるとDHAやEPAなどに変化し、リノール酸はアラキドン酸やエイコサノイドに変化します。
どちらも健康効果が高いことが知られており、肥満や生活習慣病の危険性を高める悪玉コレステロールや中性脂肪を軽減する作用をもちます。

多価不飽和脂肪酸は、空気や光、熱の影響を受けやすく、酸化しやすいという性質をもちます。
そのため、古い植物油や揚げ物はできるだけ食べないようにすることが大切です。

脂肪酸はいろいろな種類がありあますが、多価不飽和脂肪酸は特にコレステロールを低下させる作用が強いことがわかっています。
血管内で血小板が一カ所に集まって固まるのを防ぎ、さらさらの状態を維持します。
多価不飽和脂肪酸のなかには脳神経の発達、アレルギー症状の抑制を助ける作用のあるものもあります。
こういった作用はほかの脂肪酸には見られないものなので、注目されています。

多価不飽和脂肪酸は体のなかでつくることができないため、必須脂肪酸とも呼ばれています。
そういった性質から、食事での摂取が必要となる成分でもあります。

多価不飽和脂肪酸は一般的な食事をしている場合は、不足することはないでしょう。
ただし、油をほとんど摂らないといった食生活をつづけている場合は、多価不飽和脂肪酸が十分にとれていない可能性があります。
特にn-3系脂肪酸が十分とれていないと集中力や学習能力の低下、脳梗塞、心筋梗塞、動脈硬化、皮膚炎、発育不良などの危険性が高まることが懸念されます。
n-6系脂肪酸が不足している場合は、動脈硬化や皮膚炎、発育不良の危険性が高まるので注意が必要です。
また、これらを過剰摂取した場合は、さまざまなアレルギー症状の悪化や生活習慣病のリスクが高まるなどの影響があるため、適量を摂ることが大切です。

一価不飽和脂肪酸とは

一価不飽和脂肪酸は脂肪酸に分類されます。
脂肪酸にはさまざまな種類があり、飽和脂肪と不飽和脂肪の2種類に大別されます。
不飽和脂肪酸のひとつが一価不飽和脂肪酸で、単価不飽和脂肪酸とも呼ばれます。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸のちがいは解ける温度にあり、飽和脂肪酸はラードに特徴的なように高温でしか溶けません。
そのため、血液中で凝固しやすく、血液の粘度を高める要因となります。
一価不飽和脂肪酸が含まれる不飽和脂肪酸は溶ける温度が低いため、常温でも液体の状態を維持します。
そのため、血液のなかでも溶けて流れていくという性質をもちます。

一価不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを減少させる作用があるため、足りなくなると悪玉コレステロールが増えるといわれています。
そのため、心筋梗塞や動脈硬化などの生活習慣病になる危険性が高まることがわかっています。
体にいい働きをする一価不飽和脂肪酸ですが、油であるため過剰摂取はよくありません。
一価不飽和脂肪酸は油を使用しない料理が中心の場合は不足してしまうことがあります。

しかし、一般的な食生活であれば不足することはまずないので、意識的に摂ろうとする必要はないかもしれません。
脂肪酸はカロリーが高いエネルギー源でもあるため、過剰摂取は肥満のもととなります。
飽和脂肪酸も不飽和脂肪酸もカロリーにちがいはないため、どちらも過剰摂取には気をつける必要があります。

一価不飽和脂肪酸が多く含まれるものとしては、パーム油や落花生油、米ぬか油、サンフラワー油、菜種油、オリーブオイルなどの油類、アーモンドや鶏肉の脂肪などが挙げられます。
オリーブオイルは特に含有量が多く、ほとんどが一価不飽和脂肪酸とも言われています。
普段炒め物などをするときにラードを使用している人は、オリーブオイルや菜種油などにかえるだけでも、一価不飽和脂肪酸を摂取しやすくなります。
自宅でお酒を飲むことが多いという人は、おつまみにアーモンドなどのナッツ類を選ぶのがおすすめです。

ω(オメガ)3系脂肪酸とは

人間が摂取している脂肪には、体のなかで生成することができずに食品から摂取しなければいけない必須脂肪酸があり、特に知られているのがオメガ3系とオメガ6系の脂肪酸です。
オメガ3系脂肪酸にはα-リノレン酸、DHA、EPAなどの種類があります。
オメガ3系脂肪酸は動物脂や植物油に含まれているため意識しなくても摂取することができますが、オメガ3系脂肪酸は魚の摂取量が減っていることから、摂取しづらくなっています。

オメガ3系脂肪酸のα‐リノレン酸によって体内でつくられるEPAは、アレルギーや炎症を抑制する働きがあります。
オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸はバランスよく摂取することが望ましいと言われています。
しかし、最近はこの2つのバランスが乱れやすく、それがアレルギー症状の悪化につながっているのではないかと考えられています。

オメガ3系脂肪酸は精神疾患にもいい影響を及ぼすと言われています。
ある研究では認知症やうつ、気分障害などに有効性があることも示されています。
また、魚をたくさん食べている国はうつ発生率が低いとも言われ、それが顕著な国が日本だとされてきました。
しかし、近年は欧米の食生活が浸透してきたため、魚の消費量は昔と比べて少なくなっています。
なかでも小児から学童期の子どもの摂取量が減っているため、今後の影響が懸念されています。

オメガ3系脂肪酸が豊富に含まれている食材としては、青魚が挙げられます。
油でオメガ3系脂肪酸を含むものは、どれほど多くありません。
そのなかでもっともオメガ3系脂肪酸を多く含むのが亜麻仁油だと言われています。
シソ油もオメガ3系脂肪酸を含むことが知られているので、食事に取り入れてみるといいでしょう。
ただし、亜麻仁油に含まれる脂肪酸のすべてがオメガ3系脂肪酸というわけではないので注意が必要です。
安定した摂取がむずかしい場合は、サプリメントを活用するなど工夫して取り入れるのがおすすめです。

ω(オメガ)6系脂肪酸とは

脂肪は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に大きく分類でき、不飽和脂肪酸は化学構造のちがいから、オメガ3やオメガ6、オメガ9などとこまかく分けられます。
オメガ6脂肪酸はマヨネーズやサラダ油、ごま油、コーン油、べにばな油などに多く含まれます。
この成分は過剰に摂ると血液の凝固や血栓促進、炎症促進、アレルギー促進などが起こりやすいと言われているため、注意が必要です。

オメガ6脂肪酸は日本人になじみ深い和食であればそれほど多く摂取することはありませんが、日本人の食生活は大きく変化して欧米化が進んでいます。
そのため、昔と比べてオメガ6脂肪酸を摂取する機会が増え、その危険性が懸念されているのです。

オメガ6脂肪酸の代表格とも言えるのがリノール酸ですが、これが悪玉コレステロールLDLを低下させる作用があるとして多く摂取することが望ましいとされてきました。
しかし、後の研究で善玉コレステロールHDLも同様に低下させることが判明し、現在ではリノール酸を集中的に摂取することはあまり望ましくないと考えられています。

ただし、オメガ6脂肪酸を完全に摂らないようにすればいいというわけではありません。
この成分は人間の体でつくり出すことができない必須脂肪酸なので、適量をきちんと摂取することが推奨されています。
オメガ6脂肪酸が十分にとれないと感染の頻発や肝臓・腎臓の問題、成長不良、皮膚状態の悪化などが起こりやすくなることが知られています。

血栓抑制や炎症抑制、アレルギー抑制などの効果があると言われているオメガ3脂肪酸とともにバランスよく摂取することが大切です。
菓子類やファーストフードはオメガ6脂肪酸がたくさん含まれているので、過剰摂取は控えたほうがいいでしょう。
脂質の摂取バランスを改善して、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状が改善したというデータもあるので、アレルギー症状に悩んでいる人は特に見直すことをおすすめします。

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