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胃粘膜下腫瘍の原因・症状・治療

公開日: : 最終更新日:2015/04/07 胃・食道の病気

胃粘膜下腫瘍

胃粘膜下腫瘍 どんな病気(概要)

胃粘膜下腫瘍とは何か説明する前に、胃壁について少しお話したいと思います。
胃壁には複数の層があり、上から粘膜層、粘膜下層、筋層、漿膜層という構造になっています。
胃粘膜下腫瘍とは、粘膜層より下にある胃壁内に発生する良性や悪性の腫瘍のことをいいます。
胃ポリープや胃腺腫と一緒の胃の隆起性病変に分類されています。
胃ポリープは胃粘膜から発生したと考えられることから上皮性腫瘍と呼ばれますが、胃粘膜下腫瘍は粘膜層より下で発生したと考えられるため非上皮性腫瘍と呼ばれることもあります。

胃粘膜下腫瘍の原因

粘膜層より下で発生する胃粘膜下腫瘍ですが、いかなることが原因でなるのでしょうか。
残念ながら、明確にこれが原因というのは現状においてありません。
ただし、決定的な原因ははっきりしていないものの、寄生虫などが関係しているケースがあります。

胃粘膜下腫瘍の症状

胃粘膜下腫瘍の症状については、腫瘍の大きさにより変わるのが特徴といえます。
小さい腫瘍の場合にはこれといった症状が認められません。
ほぼ無症状であることが多いといわれているのです。
そのため、健康診断を受けに行った際に胃粘膜下腫瘍が発見されることがしばしばあります。
しかしながら、中には腹部の不快感があったり、みぞおちのところを示す、心窩部(しんかぶ)の痛みを引き起こしたりするケースもあります。
また、胃粘膜下腫瘍は良性だけでなく悪性のものもありますが、腫瘍が崩れたことが原因で出血が起こり、口から血を吐いたり、肛門から出血したりといった症状が、悪性腫瘍の場合は引き起こされるのです。

胃粘膜下腫瘍の検査と診断

どうやって胃粘膜下腫瘍を見つけるのかといいますと、方法としては内視鏡検査が挙げられます。
しかしながら、胃粘膜下腫瘍というのは粘膜の下に腫瘍が発生する特徴があることから、内視鏡検査だけで診断を確定することは困難です。
したがって、潰瘍などの病変が表面に発生している場合は、これを採取する生検または超音波内視鏡検査が選択されることとなります。
これにより、粘膜の下の状態を調べることが可能になるのです。
別の検査方法としては腹部CT検査、腹部超音波検査などがありますが、これらの方法だと小さい腫瘍を見つけることが困難です。
どのぐらいの大きさがないと発見することが難しいのかといいますと、3cm以上の腫瘍でないと診断が行えないという弱点があるのです。

胃粘膜下腫瘍の治療の方法

胃粘膜下腫瘍の治療は、腫瘍の大きさにより選択される方法が異なります。
まずは腫瘍が小さい場合ですが、良性の腫瘍であれば経過観察をしていくことが多いでしょう。
具体的な大きさですが、2cmに満たない腫瘍なら、悪性でない限り経過観察ということになるのが一般的です。
一定の期間ごとに腫瘍の状態を調べ、あとは特に症状がない場合は特別な治療が行われることはありません。
なお、経過観察を行っているあいだは、以前と変わらず通常どおりの生活を送ることが可能ですので、特に暮らしに支障をきたすことはないでしょう。
ただ、経過観察を行っていく中で、見過ごすことのできない問題が発生した場合には、治療を行う必要があります。
2~3cmの腫瘍であり、悪性の疑いがある場合、手術を行うことが検討されるかもしれません。
それから、腫瘍が大きい場合にも、手術が選択されることになるでしょう。
3cmより大きい腫瘍の場合、外科手術などが検討されることになります。
胃粘膜下腫瘍の手術療法は、基本的に胃部分切除術と呼ばれる腫瘍の箇所だけを取り除く方法が選択されます。
ただ、胃壁の筋層より浅いところに病変があるケースだと、内視鏡により摘出を行うことが可能となっています。
そのほか、腫瘍が大きい場合に手術が選択されると前述しましたが、さらに胃の狭窄(きょうさく)や閉塞を引き起こしている患者には、腹腔鏡下手術または開腹手術が行われることになります。

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