*

熱中症の症状と予防!応急処置や治療の方法とは・・・

公開日: : 熱中症

生命の危険もある「熱中症」とは

暑い時期になると熱中症で多くの人が倒れたというニュースを見聞きする機会が多くなりますが、この熱中症とは具体的にどういう状態になるのでしょうか。
以下にわかりやすくまとめていますので、疑問に感じている人はぜひチェックしてみてください。

どういう障害?原因は?

熱中症とはねっちゅうしょうと読み、高温な環境下に身を置いていることで生じる、体の障害の総称です。
高温の環境にい続けると、体温をコントロールする役割を担っている脳の視床下部が正常に機能しなくなり、発汗が止まることで体温が異常に高まります。
発症した場合、適切な対処をしなければ命を落としてしまう恐れがある、非常にコワイ障害です。

どんな症状が引き起こされるの?

発症した場合には、軽い場合でも大量に汗が出たり、立ちくらみや筋肉のこむら返りの症状が引き起こされたりします。
中度では頭痛、疲労感、倦怠感、気分の不快感、吐き気、嘔吐の症状が起こり、重度では痙攣(けいれん)、意識障害、手足の運動障害、高体温の症状が引き起こされるのが特徴です。

気温以外に注意することはある?

高温で発症しやすい熱中症ですが、多湿の条件がプラスされることで、引き起こされるリスクが増大してしまいます。
夏でなくても、高温多湿な場所で激しい運動や重労働を行っていると発症することがあります。

どういう人がなりやすいの?

一般に乳幼児や高齢者、肥満体型の人、睡眠不足の人、疲労がたまっている人、風邪などで発熱の症状が出ている人、下痢の症状がある人、糖尿病を患っている人、アルコール依存症に陥っている人が熱中症を起こしやすいといわれています。
また、一度でも熱中症を引き起こした場合には、連続して発症する可能性が高いため、注意が必要です。

発症した場合の応急処置はどうすればいいの?

別項で詳しく、わかりやすく解説していますが、まずは衣服をゆるめて日の当たらない、風通しが良く涼しい場所へと移動します。
そして足を少し高くした状態で寝て、安静にしながら首まわり、わきの下、脚の付け根などのアイシングを行い、意識がはっきりとしている場合には水分と塩分の補給をします。
意識がはっきりとしていなかったり、吐き気をもよおしていたりするようであれば命を落とす恐れがありますので、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。

症状が落ち着けば病院に行かなくても大丈夫?

前述したように、熱中症は連続して起こるリスクがありますので、症状が回復したとしても念のため医療機関に行ったほうがいいでしょう。
なお、軽度でも応急処置だけでどうにかしようとせず、病院に行くことで早い回復が見込めます。

熱中症の治療方法には何があるの?

病院で受診した際には、冷却療法が行われます。
氷枕や氷嚢(ひょうのう)などを使って、体の熱や炎症を解消するほか、足りなくなっている水分や塩分、栄養成分を点滴で補給します。
中度ではさらに鎮痛薬が使用されますし、重度では抗けいれん薬や筋弛緩薬が使用されるほか、消費性凝固障害の治療やほかの症状を改善するための対症療法も行われる形になるでしょう。

熱中症のメカニズム

熱中症は高温環境下での運動、労働などで起こる発汗や循環系の障害です。
40℃以上に体温が上昇、汗が出なくなり虚脱(きょだつ)、痙攣(けいれん)、精神錯乱、昏睡(こんすい)といった症状が発現し、最悪の場合は死にいたることもあります。
この熱中症ですが、人のカラダでは具体的にどういう異変が起こっているのでしょうか。
今回は熱中症のメカニズムに迫っていきたいと思います。

気温・湿度と体温の関係

まず、熱中症が起こる仕組みを知るにあたって、体温の調節の仕組みを理解することが大切です。
私たち人間は、かいた汗が蒸発する際に熱が一緒に失われたり、肌の表面から空気中に熱を発散したりすることで、適度な体温を維持することができています。
しかしながら、こうした機能は気温や湿度の影響を大きく受けてしまいます。
体温を気温が上回っている場合、空気中へと熱を発散しにくくなってしまいますし、湿度が75%以上になると、かいた汗が蒸発せず熱が奪われません。
こうして体の中に熱がためこまれていってしまうと発熱してしまうのですが、37℃を超える体温まで高まると皮膚の血管が拡がり血流量を多くして熱を発散しようとする現象が起こります。
ただ、この状態で体温がより高まり、大量に汗が出るなどして脱水状態に陥ってしまうと、拡張していた皮膚の血管が収縮しだします。
これによりまた熱を発散することが不能な状態になって、体温が著しく高まってしまうのが熱中症なのです。

屋外だけで起こるわけではない点に要注意

熱中症というと炎天下でスポーツをしていたり、仕事をしていたりすることでしか起こり得ないと思っている人もいるでしょうが、それは誤りです。
条件さえ整えば、屋内でも引き起こされてしまうのが熱中症の恐ろしいところなのです。
家の中でも発症しますし、車の中やオフィスなどでも引き起こされる可能性があることを知り、予防や早期の発見・適切な対処をすることが大切といえるでしょう。

熱中症の症状

熱中症にはI度、II度、III度の分類があり、軽度、中度、重度の重症度にわけられています。
個々にどのような症状が引き起こされるのかを以下にまとめていますので、熱中症のことを詳しく知りたいという人は内容をチェックしておくと良いでしょう。

I度・軽度の熱中症で引き起こされる症状

熱失神ともいいますが、高温環境下にいたり直射日光にさらされていたりすることによって、血管が拡張し血圧が低下するとめまい・失神の症状が引き起こされます。
また、こむら返りといって、筋肉の痛みや硬直も起こりますが、多量に汗をかいたことで塩分不足を招いたことが原因で起こるのが特徴です。
なお、熱中症の筋肉の痛みや硬直のことは熱けいれんという呼び方もされています。

II度・中度の熱中症で引き起こされる症状

熱疲労という呼び方もされており、さまざまな症状が引き起こされます。
具体的には不快な気分になり、吐き気がしたり頭が痛くなったりするほか、強い倦怠感や虚脱感をおぼえます。
脱水状態に陥ることによって上記の症状が引き起こされることになります。
この段階で適切な対処をしなければ、III度・重度の熱中症に発展する可能性大です。

III度・重度の熱中症で引き起こされる症状

熱射病とも呼ばれますが、39℃を超える高体温、発汗停止、頭痛、吐き気、意識障害、全身痙攣(けいれん)、手足の運動障害、錯乱、昏睡といった症状が引き起こされます。
すぐに救急車を呼んで処置を受けなければ、そのまま死亡してしまう恐れがあります。

症状が軽い場合でも無理は禁物

熱中症の恐ろしいところは、ゆっくりと重症化していくのではなく、短時間で一気にIII度・重度になる特徴があることです。
少し調子が変だと感じた時点で適切な対処をしなければ、死にいたることになりかねません。
また、熱中症は一度なったあと連続して発症する恐れもあります。
応急処置をして良くなったとしても油断せず、医療機関に行くことが大切です。

症状別の救急処置

熱中症は重症度に応じてさまざまな症状が引き起こされます。
少しおかしいと感じた時点で適切な処置をほどこさなければ、一気に重症化して命を落とすことにもなりません。
ここでは症状別の応急処置について解説していますので、自分が熱中症を引き起こした場合だけでなく、家族や他人が発症した場合には以下の情報を参考に対処してください。

救急処置の基本

異変に気付いた時点ですぐに涼しいところへ移動します。
日陰で風通しが良い場所が望ましいのですが、クーラーや扇風機のある室内もGoodです。
そして、体を締め付けている衣服をゆるめたり、脱いだりして身体を冷却し、熱が外に出ていくのを促します。

I度・軽度の熱中症に適した応急処置

熱けいれんを引き起こした場合

筋肉の痛みや硬直の症状が出ている場合には、熱けいれんを起こしている疑いがあります。
これは多量の発汗により塩分が不足していることで引き起こされる症状ですが、生理食塩水を補給することで回復する見込みがあります。
なお、生理食塩水は水500mlに対し5gのバランスを目安に作り、補給してください。
重症度としては低いですが、回復しないと重症化する恐れがありますので、応急処置をしても良くならない場合は救急車を呼んで病院に行きましょう。

熱失神を引き起こした場合

立ちくらみがしたり、顔が青白くなっていたりする場合には、熱失神を起こしていると判断することが可能です。
0.1~0.2%の濃度の生理食塩水、イオン飲料、経口補水液を摂り、足を高くした状態で寝て様子を見ます。
なお、手足から身体の中心にかけてマッサージをほどこすと回復が促されるのでおすすめです。
応急処置により回復する可能性もありますが、急激に重症化する恐れがありますので、症状が解消されたとしても病院で診てもらうことが大切です。

II度・中度の熱中症に適した応急処置

熱疲労・熱疲弊を引き起こした場合

悪心、頭痛、吐き気、嘔吐、虚脱感、倦怠感がある場合、熱疲労や熱疲弊を引き起こしている可能性が高いです。
大量に汗が出たことで脱水状態に陥っているため、0.1~0.2%の濃度の生理食塩水、イオン飲料、経口補水液を摂り、足を高くした状態で寝て様子を見ます。
なお、手足から身体の中心にかけてマッサージをほどこすと回復が促されるのでおすすめです。
応急処置により回復する可能性もありますが、急激に重症化する恐れがありますので、症状が解消されたとしても病院で診てもらうことが大切です。
III度・重度の熱中症に発展する可能性もありますので、応急処置をしつつ救急車を呼ぶのも賢明な判断といえるでしょう。

III度・重度の熱中症に適した応急処置

熱射病を引き起こした場合

身体に触ると熱いとすぐ分かるほどの高体温、発汗停止、めまい、吐き気、頭痛、意識障害、手足の運動障害、錯乱、昏睡、全身の痙攣(けいれん)がある場合、熱射病を引き起こしている疑いがあります。
急いで救急車を呼び、病院に緊急入院をする形で治療を受けなければそのまま命を落としてしまうことになりかねません。
なお、救急車の到着を待つあいだ、身体に水をかける、濡れタオルで首すじ、わきの下、脚の付け根といった箇所を冷却します。
足を高くした状態で寝ますが、意識がはっきりせず吐いたもので窒息する恐れがある場合には、横向きになって寝ることが大切です。

熱中症を防ぐ:屋外

屋外にいるあいだ熱中症にならないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。
今回はこのような疑問を抱いている人のため、予防方法について取り上げていきます。

水分・塩分・糖質を補給する

発汗による脱水は熱中症の原因になります。
こまめな水分補給を行うことが大切ですが、冷たい水だけ飲んでいればいいというわけではありません。
汗をかくと水分だけでなく塩分や糖質も体内からは失われていますので、ナトリウムや糖質が含まれている飲料を摂ることが大切です。
ちなみに、こちらを用意するほうがたいへんかもしれませんが、塩分や糖分は梅干しや飴などの食べ物で補給するのも悪くありません。

身に着けるものに気を配る

直射日光にさらされないように帽子をかぶったり、日傘をさしたりしましょう。
強い日差しを避けるために日陰を利用するのも熱中症予防に効果的です。
また、衣類は吸湿性や通気性に優れているものを選択することが大切です。
こうすることにより、体に熱が取り込まれたり、発散しにくくなったりして熱中症を起こしてしまう可能性を低くすることができます。
そのほか、暑い日にはなるべく薄着にし、涼しい服装をすることが大切です。

外出する時間を調整する

涼しい時間帯に出かけることによって、熱中症を引き起こすリスクが低減されます。
やむを得ず暑い時間帯に出かける場合には、長時間屋外にいないようにすることが大切です。

少しずつ暑さに順応していく

急に気温が上昇した場合、人間の身体が適応するまでには7日間ほどの日数を要します。
暑さに慣れるまでは決して無理をしてはいけません。

体調が悪い日は外に出ない

睡眠不足、二日酔いなどの体調不良を起こしている場合、熱中症を招くリスクが増大します。
また、下痢や嘔吐、発熱の症状があると、脱水状態になって熱中症を起こすことになりかねません。
こういう問題を抱えたまま、気温が高い日に出かけないようにする必要があります。

ダイエットをする

肥満体型の人はそうでない人により熱中症になっている人の割合が高いことがわかっています。
気温が上昇する時期を迎える前にダイエットに励むのも、熱中症予防としては効果的です。

重症化を防ぐ

屋外にいて少しでも異変を感じたら、すぐに応急処置をしてください。
一人だと重症化して意識を失い、そのまま命を落としてしまうことになりかねませんので、できれば周囲に助けを求めましょう。
また、重症化する可能性があることを予測して救急車を呼ぶか、応急処置で症状が回復したとしてもそのまま病院へ行って受診することが大切です。

熱中症を防ぐ:室内

熱中症は屋外だけでなく、屋内でも起こり得る障害です。
今回は屋内で引き起こされる熱中症の予防方法を紹介しますので、以下の内容をチェックしてぜひ実践してください。

水分と塩分を補給する

外にいるときだけでなく、中にいるときにもこまめな水分補給を行ってください。
また、塩分不足によって引き起こされる熱中症の症状もありますので、塩分が含まれている飲み物や食べ物を摂ることも欠かせません。

室内温度・湿度を調整する

高温多湿な環境は熱中症を引き起こしやすくなります。
エアコン、扇風機を使用するほか、除湿機を使用して湿度を下げるのも効果的です。
また、室内に熱がこもることがないよう、定期的に窓をあける、換気扇をつけるなどして空気の入れかえも行いましょう。

身体を冷却する

濡れタオルやいわゆるひんやりグッズを使用したり、シャワーを浴びたりすることで、身体を冷やしましょう。
ただ、風呂場は熱や湿気がこもりやすいので、長時間熱いシャワーを浴びるのを避け、短時間・ぬるめを心がけてください。
また、身体に熱がこもらないよう、涼しい服装で過ごすことも大切です。

睡眠中の脱水に要注意

人間は毎晩コップ1杯ぶんの汗をかいています。
寝る前にしっかり水分補給をし、暑さで発汗量が多くならないよう、エアコンや扇風機をつけた状態で眠るのもおすすめです。

利尿作用のある飲み物は控える

お酒のアルコールなど強い利尿作用があるものを摂ると、体内の水分が失われてしまいます。
どうしても飲む日には、利尿作用がある飲み物では水分補給にならないことを自覚し、しっかりと水分・塩分補給を行うことが大切です。

車内でも熱中症対策を

建物の中だけでなく、広い意味では車の中も屋内・室内に含まれます。
車内は非常に熱がこもりやすいため、クーラーをつける、窓をあけて熱を逃がすといった方法で、高温にならないように注意してください。
また、夏場はエンジンを止めた状態で子どもを車に置いていくようなことをしてはいけません。
実際に子どもを車に放置したことが原因となって、死亡させてしまった事例がありますので要注意です。

熱射病と熱中症

人によっては熱中症のことを熱射病(ねっしゃびょう)と呼んで、同じ障害だと認識していることがあります。
しかしながら、これは厳密にいうと正しくありません。
今回はこの点に関し正確な情報をお届けしますので、これまで同じものだと思っていた人はぜひ以下の内容をご覧になってください。

まずは熱中症とは何かのおさらい

熱中症はねっちゅうしょうと読み、高温の環境下で全身に引き起こされる障害の総称です。
適切な対処をしなければ死亡のリスクもある、非常に恐ろしいトラブルで、毎年多くの人が発症したり、命を落としたりしています。

熱射病とは何か

熱射病はねっしゃびょうと読み、前述した「熱中症の障害の一種」です。
熱中症の重症度としてはもっとも高く、最悪の場合には命を落としてしまう危険性があります。

熱射病になるとどういう症状が引き起こされるか

発汗が止まり皮膚が乾燥した状態になる、顔面が紅潮し熱っぽくなる、39℃を超える体温になる場合が多いです。
また、口の渇き、頭痛、めまい、吐き気、嘔吐、意識障害、昏睡、全身の痙攣(けいれん)といった症状も引き起こされ、各種臓器の機能障害が起こります。

熱射病かもしれない!と思った場合にすること

熱射病を発症した場合には生命が危機にさらされている状態ですので、一刻も早く救急車を呼ぶ必要があります。
医療機関に患者を運び、冷却療法、輸液、人工透析といった治療を緊急入院して受けなければいけません。

どうやって見抜けばいいの?

呼びかけてみても反応がない・鈍い、喋っていることがおかしい、意識が鮮明でない、フラフラしている、体が熱いというような特徴が熱射病の人にはあります。
何か1個でも当てはまるものがあれば熱射病を疑い、すぐに救急車を呼ぶことが大切です。

救急車が到着するまでには何をすればいいの?

おかしいと感じたらただちに日陰で風通しのいい、涼しい場所に移動し安静にしてください。
冷房のきいた室内に移動するのも悪くありません。
体を締め付ける衣服などをゆるめたり、脱いだりし、足を高くして寝て首筋、わきの下、脚の付け根などを濡れタオルなどを使って冷やしたり、全身に水をかけたりするほか、できれば扇風機やうちわを使って体に風を当ててください。
意識がはっきりしていれば水分、塩分、糖分をスポーツドリンクで補給しますが、ない場合は水に食塩を加えたものを摂りましょう。
なお、食塩水は水500mlに対し食塩5gが目安ですので、覚えておいてください。
意識障害がある場合には嘔吐での窒息を防ぐため、横向きの状態で寝る必要があります。
また、筋肉の痙攣が起こっている場合には濡れタオルを使用し、症状が起こっている箇所をマッサージしてください。
意識がまったくない場合には、救急車が来るまでのあいだ心臓マッサージをする必要があります。

冷やすことが逆効果になる場合もある

手や足の先が冷たくなっている場合には、その部分をさらに冷やすような真似をしてはいけません。
温かくしたタオルなどを急いで用意し、冷たくなった手足をマッサージすることが大切です。
また、冷やしすぎてしまった場合にはくちびるが紫色になったり、体がふるえたりしますが、これは低体温を起こしてしまっていると判断できます。
この場合には冷やすのではなく、毛布などで体を覆い、保温をするようにしなければなりません。

水分補給のタイミング

熱中症を予防するには、こまめな水分補給を行うことが大切です。
以下のタイミングで水分を摂ることを習慣付け、脱水状態に陥らないようにしてください。

水分補給を行うタイミング

○目が覚めたとき○眠る前○出かける前○外出が長時間になる場合は外出中○外出先に到着したとき○お酒を飲んでいるときと飲んだあと○お風呂に入る前と入ったあと(長時間の場合は入っている途中にも)○運動をする前としたあと(長時間の場合は運動中も)○仕事や作業をしているときやしたあと(長時間の場合は仕事や作業中も)○車の運転をしているとき○発熱、下痢、嘔吐の症状が起こったとき

のどが渇いていない場合は無理に水分補給をする必要はない?

この問いに対する答えですが、のどが渇いているかどうかに関係なく水分補給は行ったほうがいいです。
のどが渇いたと感じるうちはいいのですが、水分を摂っていないのにのどの渇きを感じない場合には、既に軽度の脱水症状が引き起こされている疑いがあるからです。

どの程度の量の水分を補給すればいいの?

1回あたりに摂取する水分量の目安はコップ1杯ぶん、具体的にいうと150~200mlです。
一気に水分を過剰摂取すると胃にかかる負担が大きくなり、胃が痛くなったり気分が不快になったりといった症状が引き起こされてしまいますので、やめておいたほうが良いでしょう。
とくにのどの渇きを感じているときは一気にたくさん飲んでしまいがちですので、くれぐれもご注意ください。

1日あたりトータルでどのぐらいの量を飲めばいいの?

飲み物だけで摂る水分に関しては、1.5~2.0lの量が推奨されています。
基本的にはこの量を1日で達成できるよう、「水分補給を行うタイミング」の項目で挙げたタイミングで意識的に水分を摂取してください。
これに付け加えて、夏場のような発汗量が多くなる時期にはより多くの水分・塩分が体内から失われてしまいますので、多めに摂取して不足をカバーすると熱中症の予防に効果的です。

低ナトリウム血症に注意

熱中症を予防するには水分補給をすることが大切ですが、やり方を間違えると低ナトリウム血症を引き起こす可能性があります。
ここでは、低ナトリウム血症とは何なのか、なぜ引き起こされるのか、どのような症状が出るのか、防ぐには何をすればいいのか、なった場合にはどうすればいいのかを解説していますので、参考情報としてお役立ていただけると幸いです。

低ナトリウム血症とは

血液中のナトリウム濃度が136mEq/Lに満たない状態になることをいいます。
基本的にこの数値より低くなるほどに深刻な症状が引き起こされる傾向があり、最悪の場合には死にいたることもある恐ろしい病気です。

何が原因で発症してしまうのか

大量の発汗による体内の塩分量不足、水分の過剰摂取により、血中ナトリウム濃度が低下します。
熱中症対策として水しか飲まないと体内の塩分濃度が薄まり、低ナトリウム血症を引き起こすことになりかねません。

低ナトリウム血症の症状

基準となる136mEq/Lに近い程度の不足であれば、これといった症状が引き起こされないことも少なくありません。
しかしながら、より数値が悪くなると自覚症状が出てしまい、具体的には虚脱感、疲労感、倦怠感、吐き気、筋肉の痛み・硬直が引き起こされます。
また、より重度の低ナトリウム血症の場合には呼吸困難や意識障害といった深刻な症状が引き起こされて、生命が危険にさらされます。
適切な処置をほどこさなかった場合には、命を落としてしまうことになりかねません。

低ナトリウム血症の予防方法

何より原因をつくらないことが大切です。
水分だけでなく塩分が含まれている飲み物で水分補給をするのが低ナトリウム血症だけでなく、熱中症予防にも効果的です。
また、水分補給は大事ですが、過剰摂取しないように注意しましょう。

低ナトリウム血症の症状が引き起こされたらどうする?

症状を自覚した場合には、医療機関に行くことが大切です。
治療としては、軽度の場合は摂取する水分量の制限、ナトリウム溶液の輸液、利尿薬の使用により血液中のナトリウム濃度の改善を図ります。

水分補給に何を飲む?

熱中症の危険から身を守るためには、こまめな水分補給が必要不可欠です。
ただ、水分を補給しようといわれても、何を飲むのが適切なのか分からず、また逆効果になるようなものはないかと不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
ここでは熱中症対策のために何を飲めばいいのか、また反対に何を避けるべきなのかまとめていますので、気になる人は以下の内容をご確認ください。

熱中症対策に適した飲料とは何か

国の機関が公表している情報では、0.1~0.2%の食塩水か、100mlあたり40~80mgのナトリウムが含まれているスポーツドンクまたは経口補水液を飲むことが推奨されています。
汗をかくと水分だけでなく塩分も同時に失われてしまいますので、水だけではなく適度にナトリウムが含まれている飲料を摂る必要があるのです。
また、100mlあたり2.5%の濃度の糖分を塩分と一緒に摂ることによって塩分の吸収が加速します。
そのほか、体を動かしたあとにたんぱく質を補給するとアルブミンが合成されて、血液量が増加します。
毎日たんぱく質が含まれている飲み物、たとえば牛乳をコップ1杯ぶん摂り続けることで、汗が出やすくなり体外へと熱を発散しやすい体をつくることが可能です。

熱中症対策に適さない飲料は何か

お酒は避けるに越したことはありません。
どうしてかといいますと、お酒に含まれているアルコールには利尿作用があり、最大で飲んだ量の150%の水分が体から出ていってしまいます。
お酒をどうしても飲みたい場合には、飲んでいる最中と飲んだあと、就寝前にしっかりと水分補給を行ってください。
また、利尿作用がある飲料としては、コーヒーやお茶を挙げることができます。
これらの飲料に含まれているカフェインが利尿作用をもたらすのですが、熱中症の予防や応急処置の水分補給には相応しくありません。

おまけ~自作の熱中症対策ドリンク

水1,000mlに食塩2g、砂糖25gを混ぜあわせれば完成です。
500mlのペットボトルを使用する場合には、材料をすべて半分にすればOKです。
ほとんどお金をかけることなく熱中症対策としての水分補給を行えますので、市販のスポーツドリンク・経口補水液をわざわざ買いたくないという人は試してみてください。

乳幼児や高齢者は、特に注意!

熱中症はよく乳幼児や高齢者がなりやすいといわれますが、それは一体なぜなのでしょうか。
このような疑問を感じている人は少なくないでしょうが、以下に理由をまとめていますので参考情報としてお役立ていただけると幸いです。

乳幼児が熱中症を引き起こしやすいワケ

自分で水分補給を行うことが困難

幼児であればある程度自分の意志で水分を摂ることも可能ですが、乳児となるとそういうわけにはいきません。
保護者が熱中症対策としての水分補給を管理してあげなければ、前述したような理由で容易に脱水状態に陥ってしまい、熱中症を引き起こします。

体液の量と水分の入れ替わり

体液には細胞内液と細胞外液の2種類が存在し、乳幼児は後者の量が多くなっているのが特徴です。
通常、体液は細胞外液がはじめに失われますので、乳幼児は脱水状態に陥りやすく、熱中症を引き起こしやすくなっています。
また、大人と比べると乳幼児は1日に水分が入れ替わる量が多く、大人の3~4倍は出入りするといわれています。
そのため、補給する水分が少なくなると脱水状態に陥りやすくなりますし、嘔吐や下痢の症状があると失われる量が多く、熱中症を引き起こすリスクが増大してしまうのです。

不感蒸泄の量

不感蒸泄(ふかんじょうせつ)は無自覚に皮膚や呼気などから消失する水分のことをいいます。
大人と比べると乳幼児は不感蒸泄の量が多いため、そのぶん水分補給をしないと早く脱水状態に陥りやすく熱中症を発症しやすくなるのです。

内臓の発達

乳幼児は大人のように内臓が十分に発達していません。
腎臓は体液(水分・電解質)の再吸収を行い、失われてしまうのを防止する役割を担っていますが、発達が不十分な乳幼児のうちはこの機能が低いため、体液が失われやすく、脱水症状・熱中症を引き起こしやすくなっているのです。

高齢者が熱中症を引き起こしやすいワケ

筋肉の衰え

年齢の高まりと活動量の減少は、筋肉量が減少する原因になります。
筋肉中には体液が多く含まれていますが、筋肉が減ると体液も一緒に減り、脱水状態に陥りやすくなるのです。

脳の衰え

年齢の高まりによって脳の視床下部にある口渇中枢の機能が低下すると、のどが渇きの感覚が鈍ります。
これにより、体液が減少しているにもかかわらず、のどの渇きとして信号を受け取ることができず、脱水症状を起こしやすくなってしまうのです。

腎臓の衰え

腎臓は水分や電解質の消失を防ぐため、これらの再吸収を行う役割を担っています。
年齢が高まると腎機能が低下し、水分や電解質の再吸収という役割を十分に果たすことができなくなると、体液の消失に直結してしまい、脱水症状を起こしやすくなります。
また、腎機能が低下などが影響して夜間頻尿になる高齢者が多くいますが、これを避けるため必要以上に水分補給を制限してしまうと、脱水のリスクが増大してしまいます。

摂食・嚥下機能の衰え

高齢になると若い頃に比べると全体的な食事量が減少する傾向があります。
摂食・嚥下(えんげ)機能が衰えて食べ物を咀嚼(そしゃく)する力や飲み込む力がなくなることで、食が細くなってしまいます。
飲み物だけでなく食べ物でも水分と電解質を補給していることをご存知ない人が意外と少なくありませんが、食べ物で補給する水分や電解質が減少するぶん、脱水状態に陥るリスクが大きく、熱中症を招きやすくなるというわけです。

皮膚の温度感受性低下

高齢になると皮膚の温度感受性が低下し、高温環境下でも暑いと感じにくくなります。
冷房の使用、衣服の選択などによる体温コントロールが上手くできないぶん体温が上昇しやすく、体内の水分も消失しやすくなるのです。

薬の使用

年齢の高まりにともない、多かれ少なかれ持病を抱えるようになる高齢者は多いです。
前述した熱中症を引き起こしやすくなる理由のほか、病気の治療で利尿薬を使用している人は、尿として体液が排泄される量が増加するぶん、脱水に注意しなければいけません。

暑さ指数(WBGT)とは?

暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)とは、熱中症対策を狙いとしてアメリカで考案された指標であり、日本国内においては環境省によって2006年~情報提供がスタートしています。
単位は体温や気温と同じく30℃というように℃で示されますが、実際には気温、湿度、輻射熱(ふくしゃねつ)の3要素が絡んでいます。

なぜ湿度や輻射熱の要素まで取り入れられているのか

気温がまったく一緒だったとしても、湿度が高いほうが熱中症を引き起こすリスクが増大し、実際に病院に搬送された数が多かったというデータも残っています。
湿度が高いとかいた汗が蒸発せず、空気中へと体の熱を逃がすことができなくなるため、熱中症を引き起こしやすくなるのです。
なお、暑さ指数(WBGT)では温度の効果割合が1、湿度が7、輻射熱が2と、湿度が最重要視されています。

何℃になると熱中症の危険度が高まる?

暑さ指数(WBGT)には日常生活に関する指針と運動に関する指針、作業者に関する指針があります。
日常生活に関する指針は25℃未満が注意、25~28℃が警戒、28~31℃が厳重警戒、31℃以上が危険、運動に関する指針では21℃未満がほぼ安全(適宜水分・塩分補給)、21~25℃が注意(積極的に水分補給)、25~28℃が警戒(積極的に休息)、28~31℃が厳重警戒(激しい運動は中止)、31℃以上は運動は原則中止となっています。
作業者に関する指針に関しては、25℃未満が注意、25~28℃が警戒、28~31℃が厳重警戒、31℃以上が危険となっています。
なお、暑さ指数(WBGT)の日最高値が28℃を超える日には熱中症を引き起こす人が急増することが分かっていますが、これより低い日でも熱中症にならないというわけではないため、油断してはいけません。

暑さ指数(WBGT)を簡単に調べる方法

環境省熱中予防情報サイト(https://www.wbgt.env.go.jp/)内にある、環境省熱中予防情報サイト 暑さ指数(https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_data.php)のページにアクセスすることで、全国の暑さ指数(WBGT)を把握することが可能です。
また、暑さ指数 メール配信サービス(https://www.wbgt.env.go.jp/mail_service.php)という無料のサービスもありますので、利用してみてはいかがでしょうか。
お住まいの地域の暑さ指数(WBGT)を毎日チェックして、熱中症にならないための対策を行いましょう。

栄養補給のためにビタミンB群の摂取

熱中症対策のため意欲的に摂りたい栄養成分としては、ビタミンB群を挙げることができます。
今回はなぜビタミンB群を積極的に摂取したほうがいいのか(不足するとどうなるのか)、何で摂取すればいいのか解説していますので、気になるという人は以下の内容をチェックしてみてください。

熱中症対策としてビタミンB群を摂ったほうがいい理由

ビタミンB群は、糖質、脂質、たんぱく質といった栄養素をエネルギーに変換するために必要不可欠です。
十分な量を補給し続けていることにより、疲れにくくなるほか、蓄積された疲労の回復にも貢献してくれます。
熱中症は高温多湿のような環境だけでなく、こうした環境に身を置くことになる人の体調によっても発症リスクが変わってきます。
疲れがたまっているような体の状態では熱中症を引き起こしやすくなってしまうため、ビタミンB群をしっかり摂取して疲労の対策をし、熱中症を防ぐことが大切なのです。
また、ビタミンB群には不足すると食欲不振を引き起こす成分がありますが、空腹の状態でいることも熱中症を起こす危険度が高まりますので、不足しないようにしなくてはいけません。
なお、ビタミンB群は暑さや汗、尿でどんどん消耗してしまいますので、夏場はほかの季節より多めに摂る必要があります。

ビタミンB群が豊富に含まれている食品

ビタミンB群にはおもに以下の種類があり、たっぷりと含まれている食品は個々に異なります。
◎ビタミンB1…豚肉、生ハム、うなぎ、たらこ、ナッツ類◎ビタミンB2…豚・牛・鶏レバー、うなぎ、牛乳、キャビア◎ビタミンB6…にんにく、びんながマグロ、牛レバー、カツオ、サンマ、バナナ、酒粕◎ビタミンB12…牡蠣(かき)、牛・鶏レバー、アサリ、シジミ、赤貝、すじこ、サンマ、ニシン、◎葉酸…ほうれん草、小松菜、卵、鶏・牛・豚レバー、うなぎ、枝豆◎ナイアシン…たらこ、びんながマグロ、明太子、カツオ、落花生、豚レバー◎パントテン酸…鶏・豚・牛レバー、鶏ささみ、納豆、卵黄、ニジマス、子持ちカレイ、牛乳◎ビオチン…卵、鶏・豚レバー、イワシ、ニシン、落花生なお、通常の食事で十分な量を摂るのが難しいと感じる人は、サプリメントや栄養ドリンクで不足をカバーすると良いでしょう。

冬の熱中症があるらしい

熱中症というと夏のイメージしかないという人が多いのではないかと思いますが、実際には冬にも起こり得るトラブルなのです。
ここでは何が原因で冬の熱中症が引き起こされてしまうのか、どのようにして予防すればいいのかを解説していますので、これまでご存知なかったという人は以下の内容をご一読ください。

冬の熱中症の原因

不感蒸泄(ふかんじょうせつ)の増加

不感蒸泄というのは、無自覚に皮膚・粘膜・呼気から失われていく水分のことをいいます。
冬は空気が乾燥しますが、不感蒸泄は乾燥した環境下で多くなる特徴があります。
なお、外気の乾燥より、気密性が高く暖房器具を使用している室内のほうが湿度が低く、無自覚に出ていく水分も増します。
また、建物の中だけでなく、乾燥しやすい環境として車の中が挙げられます。
ヒーターを使用すると余計に乾燥してしまいますので、不感蒸泄の増加に気をつける必要があるでしょう。

水分摂取量の減少

夏場は熱中症にならないよう、積極的に水分補給をする人が多いのですが、冬場は夏のように発汗という目に見える形での水分消失が起こりにくくなるため、意識しなくなる人が少なくありません。
不感蒸泄が乾燥によって多くなるほか、水分摂取量が少なくなることによって余計に脱水状態に陥りやすくなり、冬の熱中症を引き起こしやすくなってしまうのです。

嘔吐・下痢・発熱の症状

こうした症状はすべて、体内の水分が出ていく原因になります。

アルコール入り飲料の摂取

お酒を飲むと、アルコールの利尿作用によって体内の水分がどんどん失われてしまいます。
飲酒=水分を補給していると考えている人もいるでしょうが、酒量の1.5倍の水分が抜けてしまいますので注意が必要です。

冬の熱中症を予防する方法

まず、十分な量の水分を補給することが大切です。
こまめに飲み物を摂り、食べ物からも水分を摂取してください。
また、室内が乾燥しないように加湿器を設置したり、2~3時間おきに窓をあけるなどして空気の入れかえをするのも効果的です。
車でも長時間の運転中は時々窓をあけて空気の入れかえをする、車載用の加湿器を使用する対策をおすすめします。
熱中症は最悪の場合、命を落とすことにもなりかねない深刻な障害ですので、冬にも発症する恐れがあることを頭に入れ、予防に努めることが大切といえるでしょう。

関連記事

記事はありませんでした

肝のう胞を詳細に:原因,症状,検査,治療など

肝臓は、右の肋骨(ろっこつ)の下に位置する人間の臓器では最大の臓器であり、体重の約

習慣流産を詳細に:原因,症状,検査,治療,予防など

習慣流産とは(概要) 妊娠中に何らかの原因によって胎児が死亡し、妊娠が継続できな

ギランバレー症候群を詳細に:原因,症状,検査,治療など

ギランバレー症候群(ぎらんばれーしょうこうぐん)とは、進行性の筋力低下や感覚異常が

ジアノッティ症候群を詳細に:原因,症状,検査,治療など

ジアノッティ症候群とは ジアノッティ症候群(じあのってぃしょうこうぐん)とは

食道がんを詳細に:原因,症状,検査,治療,予防など

食道がん(しょくどうがん)とは、消化器官の一種である食道に形成される悪性腫瘍のこと

→もっと見る

PAGE TOP ↑