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難聴の種類、原因、症状、治療などを詳細に

公開日: : 最終更新日:2017/05/31 耳の病気, 難聴

難聴の症状

難聴の症状は聴力レベルや種類によって異なり、聴力レベルは純音聴力検査で判定される平均聴力値によって三段階に分けられます。
種類別で見ると、伝音性難聴は比較的症状が軽く、大きな声であれば言葉の聞き取りが可能で、補聴器だけでも十分カバーできます。

一方、感音性難聴は症状が重く、補聴器を使っても聞き取れない人が多いようです。
また、徐々に聴力が低下していく難聴の場合は本格的な症状が現れる前兆として以下のような症状が見られます。

・めまいや耳鳴りがする
・呼びかけやチャイムに気づかない
・テレビなどの音量が大きい
・会話中に何度も聞き返す
・話し声が大きい
・人ごみの中や騒がしい場所では会話についていけない

聴力レベルによる症状の違い
軽度

小さな声が聞き取りにくく、通常の音量での会話でも言葉を聞き間違えることがあります。

中度

大きな声で耳元で話されれば聞き取ることはできますが、通常の音量での会話は聞き取れず、日常生活に支障をきたし始めます。

高度

耳元で話される大きな声や、車のクラクションのような大きな音も聞こえにくくなるため一人での外出が難しく、日常生活にかなりの支障をきたします。
そこからさらに進行すると、全く聞こえない聾の状態となる可能性があります。

突発性難聴の症状

ある日突然、何の前触れもなく片方の耳が聞こえにくくなり、耳が詰まる、音が割れる、音が歪んだように聞こえるといった症状が多く見られます。

本来は片耳だけですが、ごくまれに両耳に起こったり、大きな音が耳に響く、雑音が入る、耳鳴り・めまい・吐き気を伴うこともあります。

難聴の原因

遺伝と難聴の関係

難聴は発症時期によって、生まれたときから聴覚に障害がある先天性難聴(遺伝性難聴)または言語習得前難聴と、元々は正常に聞き取れていたのが何らかの原因で聴覚に障害が起こる後天性難聴または言語習得後難聴に大きく分けられます。

先天性難聴は全ての先天性疾患の中で最も頻度の高い病気の一つであり、高度難聴児は1000人に1人の割合で生まれてくるとされています。
この半数以上は遺伝子が関係しており、感染や外傷といった明らかな原因を除くと大半が遺伝子の異常によるものと考えられています。

難聴に関係する遺伝子は100種類ほどあり、そのうち代表的な原因遺伝子はGJB2遺伝子、SLC26A4遺伝子、ミトコンドリア遺伝子の3つ。

遺伝形式には、常染色体および性染色体優性遺伝、常染色体および性染色体劣性遺伝、伴性優性遺伝、伴性劣性遺伝、ミトコンドリア遺伝子変異による母系遺伝などがあり、難聴の場合は約7割が常染色体劣性遺伝形式によるものです。

GJB2遺伝子とSLC26A4遺伝子には内耳のイオンバランスを調整する働きがあり、これらが変異すると常染色体劣性遺伝形式による難聴や内耳の奇形を引き起こします。
劣性遺伝とは、父と母の両方の原因遺伝子を1本ずつ受け継ぐこと。

常染色体は2本が対になっており、人間の体細胞は22対、合計44本存在します。
片方の遺伝子が変異しているだけでは難聴にならないため両親が難聴者でなくても子供が難聴になる可能性は十分にあり、反対に、難聴者の親を持つ子供が必ず難聴になるわけでもありません。

また、近年では老人性難聴などの後天性の場合も難聴になりやすい遺伝子が関係していると言われています。

生活習慣

以前は正常に聞き取れていたのが何らかの原因により聴力が低下して聞き取りにくくなる後天性難聴の場合、その原因は生活習慣が関係していることがあります。

不規則な生活習慣

ある日突然、耳が聞こえにくくなる突発性難聴の患者を調査したところ睡眠時間が短く、朝食を食べない人が多いという結果が出ました。

寝不足で朝食を抜くと免疫力が低下し、様々な病気を引き起こしやすくなります。
その他、偏った食生活によって必要な栄養が不足していたり体を動かす習慣のない人も免疫力が落ちている可能性があります。

また、突発性難聴や老人性難聴の患者には高血圧や動脈硬化などの生活習慣病を患っている人も多いようです。
生活習慣病の原因の一つは、不規則な生活による血行不良。
全身の血液循環が悪くなると耳にも十分な血液が行き渡らず、聴覚器官である蝸牛の有毛細胞が劣化して難聴を引き起こしやすくなります。

飲酒と喫煙

お酒に含まれるアルコールはめまいや耳鳴りを引き起こすやすく、たばこに含まれるニコチンには血管収縮作用があるため耳の血液循環を悪化させる原因となります。

大きな音

大きな音が聞こえる環境の中で過ごし続けると徐々に聴力が麻痺して「騒音性難聴」を引き起こしやすくなります。

騒音性難聴には、建設現場や工場、カラオケ、パチンコ店など日常的に騒音が耳に入る職場環境が原因の「職業性難聴」と、コンサートなどで大音量の音楽を聴き続けたことによる「音響性難聴」があります。

また、近年ではヘッドホンやイヤホンの大きな音量が原因で聴力が低下する「ヘッドホン難聴」が増加しています。

病気

耳には難聴の他にも様々な病気があり、それが原因で難聴を発症することがあります。

外耳から中耳に障害が起こる「伝音性難聴」の場合
中耳炎

細菌やウィルスの感染によって中耳に炎症が起こる病気。
真正細菌が中耳に感染して激しい耳の痛みや発熱を起こす急性中耳炎、感染症が慢性化することで難聴を発症する可能性が最も高い慢性中耳炎、中耳腔に浸出液が溜まった状態の滲出性中耳炎、中耳炎を繰り返すうちに一部の上皮組織が球状に増殖して耳の周りの骨を破壊する真珠腫性中耳炎があります。

外耳道閉鎖症

耳の入り口から鼓膜に続く外耳道が骨や結合組織によって塞がれる病気。

耳管狭窄症

耳管の中が狭くなったり働きが弱まることで耳が詰まったように感じる病気。

耳硬化症

耳小骨の一つである鐙骨が固まることで内耳に音の振動が伝わりにくくなる病気。

内耳から聴覚中枢に障害が起こる「感音性難聴」の場合
内耳炎

音を脳へと伝える内耳に炎症が起こる病気。
内耳の周囲からのウィルス感染によるウィルス性内耳炎、脳や脊髄を覆う髄膜の炎症が広がったことによる髄膜炎性内耳炎、各種の中耳炎から炎症が広がったことによる中耳炎性内耳炎があります。

メニエール病

内耳の中にある聴覚器官の蝸牛を満たすリンパ液が過剰になり、内リンパ水腫を発症することで引き起こされる病気。
特に突発性難聴を引き起こしやすく、激しい回転性のめまい、耳鳴り、耳が詰まるといった症状を同時に繰り返します。

聴神経腫瘍

聴神経の周囲の細胞に発生する良性の脳腫瘍。
腫瘍が神経を圧迫することでめまいや耳鳴りなどの症状が現れます。

病気の詳細は→耳の病気の原因・症状・治療について

ストレス

精神的ストレスや身体的ストレスが原因で以下のような「ストレス難聴」を発症することがあります。

心因性難聴(機能性難聴)

機能性難聴とは、耳の器質的な異常が見られないにもかかわらず音が聞き取りにくくなる難聴のこと。
その中でも精神的ストレスが明らかな原因とされているものを心因性難聴と言い、大人よりも子供、男児よりも女児が発症しやすい傾向にあります。

具体的な原因として、子供の場合は学校でのイジメや家庭内の問題によるストレスが多く、大人の場合は職場でのトラブルや親しい人の死などが挙げられます。

突発性難聴

突然、片耳が聞こえにくくなる突発性難聴には様々な原因が考えられますが、症状が出るきっかけは、精神的ストレスや身体的ストレス(過労)にあります。

実際に突発性難聴の患者の中には「大きなストレスを抱えていた」「疲れが溜まった状態で無理をしていた」という人が多く、直接的な原因ではなくても、ストレスが引き金となるケースが多いようです。

低音難聴

低音難聴とは、低い周波数域の音だけが聞こえにくくなる難聴で、正式には急性低音障害型感音性難聴と言います。

近年20~30代の女性に増加しているこの難聴の原因は精神的・身体的ストレスの他、メニエール病を引き起こす内リンパ水腫が考えられることから蝸牛型メニエール病とも呼ばれています。

メニエール病のような回転性のめまいはなく、突発性難聴と同様にストレスが引き金となって自分の声や大きな音が耳に響く、耳が詰まるといった症状が突然現れます。
ただし、突発性難聴と違って治りは早いが再発しやすいという特徴があります。

外傷性による難聴

外傷とは体の外から加えられた力によって体の表面や各器官などが損傷することであり、このような外的要因によって引き起こされる聴覚障害を「外傷性難聴」と言います。
外傷性難聴の原因は大きく分けて、音響外傷と頭部外傷があります。

音響外傷による難聴

音響外傷とは、強力な音波によって聴覚器官が損傷すること。
近くで大きな爆発音を聞いたり、大きな騒音や大音量の音楽を聴き続けると音の感覚器官である蝸牛や感覚細胞が傷ついて聴力が低下し、音を聞き取りにくい、耳が詰まったように感じる、軽度の耳の痛み、めまい、耳鳴りといった症状が現れる騒音性難聴を発症します。

頭部外傷による難聴

事故などによって頭部に強い力が加わり、以下のような状態になると難聴を発症することがあります。

内耳震盪

頭部が衝撃を受けることで内耳の中の蝸牛を満たすリンパ液に激しい振動が伝わり、一時的にめまいを起こしたり音の聞こえが悪くなった状態。
頭部の外傷性難聴の原因として最も多く、通常は自然に治るケースが多いですが、時間が経ってもめまいや耳鳴りが続くことがあります。

外リンパ漏

鼻をかむ、力む、くしゃみ、飛行機の離着陸、ダイビングなどがきっかけで鼓膜の内側にある中耳腔と内耳の圧力に大きな差が生じ、内耳窓が破裂した状態。
激しい耳鳴り、めまい、耳が詰まるといった症状が現れます。

側頭骨骨折

様々な神経が通る側頭部の骨が骨折した状態。
骨折が内耳に及んでいる場合はめまいと耳鳴りが同時に起こり、さらに鼓膜が破れたり耳小骨が損傷していると音の聞こえが悪くなります。

難聴と耳鳴りの関係は?

難聴と耳鳴りはどちらも耳の異常であり、両者は深く関わりあっています。
耳鳴りとは、実際には音がしていないにもかかわらず耳の中で何かが鳴っているように感じる現象のこと。

聴力が低下したことで聞こえなくなった周波数域の音が聞こえる現象であり、内耳の中にある蝸牛という聴覚器官が異常を起こしているサインでもあります。
通常はすぐに治まる一過性のものが多いですが、長時間続いたり何度も繰り返す場合は難聴を発症している可能性があります。

高音、低音、セミの鳴き声のような音など様々なタイプがあり、聞こえてくる音によって耳鳴りの原因や、考えられる難聴の種類は異なります。

「キーン」という高音の耳鳴り

高音が聞こえるのは、高い音を聞く力が低下しているサインです。

加齢に伴い聴力が低下する老人性難聴の場合に起こることが多く、その他、突発性難聴、自律神経失調症、睡眠不足やストレスによる聴力の低下などが考えられます。

「ボー」という低音の耳鳴り

低い音が聞こえると同時に耳閉感を伴うことが多い耳鳴りです。

低音が聞こえるのは、低い音を聞く力が低下しているということであり、低い周波数域の音だけが聞こえにくくなる低音難聴を発症している可能性があります。
その他、突発性難聴を引き起こしやすいメニエール病などが考えられます。

「ジー」というセミの鳴き声のような耳鳴り

突然、片耳だけが聞こえにくくなる突発性難聴を発症しているときに起こりやすい耳鳴りです。
突発性難聴に関しては未だ不明な点が多く、この耳鳴りが起こる原因についても明らかになっていません。

難聴とめまいの関係は?

めまいとは、体が安定した姿勢を保つのが困難な状態のこと。
実際は静止しているにもかかわらず、目が回るような感覚、周囲のものがあらゆる方向に動くような感覚、物が揺れ動くような感覚など様々な症状があり、人によって表現の仕方も異なりますが、医学的には視覚・平衡感覚・固有感覚の不統合による感覚と言われています。

めまいの主な原因には耳や脳の異常、精神的要因が挙げられ、大半は耳の異常によるものとされています。
中でも、自分の体や周囲が回転しているような感覚になる回転性めまいは三半規管と前庭神経の異常によって起こります。

三半規管と前庭は、音を脳に送る役割を持つ内耳の中にある平衡感覚器官であり、ここに異常が起こると体がバランスを失って倒れたり激しい吐き気を感じることがあります。
めまいは他にも頭痛や手足のしびれを伴うことがあり、その中でも特に多いのが難聴です。

難聴を引き起こす病気や外的要因として挙げられる中耳炎や内リンパ水腫およびメニエール病、大きな音によって耳に異常が起こる音響外傷、内耳震盪や外リンパ漏などの頭部外傷は、いずれもめまいの症状が現れます。

特に内リンパ水腫は、内耳の中にある蝸牛を満たす内リンパ液が過剰になることで激しい回転性めまいが生じるメニエール病を引き起こし、さらにそこから突発性難聴を発症する可能性が高い病気です。

外リンパ漏の場合は気圧の変化によって破れた内耳窓から外リンパ液が漏れ出し、内耳の中の聴覚器官(蝸牛)や平衡感覚器官(三半規管・前庭)に異常が起こることで難聴やめまいが生じます。

難聴の種類

突発性難聴とは

突発性難聴とは、今まで聴覚に何の問題もなく正常に聞き取れていた人がある日突然、聞き取りにくくなる難聴のこと。
発症する経緯については未だ明らかになっていない点が多く、「突発的に起こる原因不明の感音性難聴」とされています。

原因

はっきりとは分かっていませんが、主にストレスや疲労、ウィルス感染、内耳の循環障害などが考えられます。

症状

突然、音が聞き取りにくくなると同時に耳鳴りや耳閉感を伴うことが多く、患者の半分は発症した際に一度だけ激しいめまいに襲われる症状が見られます。

その他、音が聞き取りにくいにもかかわらず、大きな音が異常に響いて耳に強い刺激や苦痛を感じるリクルートメント現象(聴覚補充現象:感音性難聴に伴う聴覚過敏症の症状)が現れることもあります。
ほとんどの場合は片方の耳だけに起こりますが、まれに両耳に発症することもあります。

突発性難聴は「原因不明の難聴」とされているため、難聴の症状が突然現れても原因がはっきりと分かっているものは突発性難聴に該当せず、めまいの症状も一度ではなく何度も繰り返す場合は他の病気が考えられます。

治療と予後

原因が不明なため有効な治療法も定まっておらず、仮説を想定して行われますが、早期の適切な治療によって治る確率は高く、再発することもありません。
ただし、発症から1週間以内に治療を行えば治療成績も予後も良好ですが、2週間以上経ってから行った場合は治る確率が大幅に下がります。

また、初期にめまいを伴う高度難聴で1ヶ月以内に回復しなかった場合聴力予後が悪く、今のところ改善は望めないと言われています。

伝音性難聴

伝音性難聴とは、外耳から中耳に障害が起こることで発症する難聴のこと。
外耳には音を集める耳介(耳たぶ)と、その音を共鳴させて鼓膜へと送る外耳道、中耳には鼓膜から送られてきた音を強めて内耳へと送る中耳腔、耳小骨、耳管があり、どちらも音が伝わっていく部分です。

これらの器官の中でも特に外耳道、鼓膜、耳小骨のいずれかに異常をきたすと様々な音を拾って強める働きが低下し、小さな音を聞き取りにくくなる、いわゆる「耳が遠い」状態になります。
伝音性難聴の主な原因は、耳垢などの小さな異物によって外耳道が塞がれる耳垢栓塞や耳かきなどで鼓膜を損傷してしまう鼓膜裂傷などが考えられます。

その他の病的要因としては、中耳に炎症が起こる中耳炎、骨や結合組織によって外耳道が塞がれる外耳道閉鎖症、耳小骨の一つが固まる耳硬化症、耳管が狭まる耳管狭窄症などが挙げられ、先天的な耳小骨の奇形が原因で起こることもあります。

伝音性難聴は音を伝える器官の機能障害であって音の感覚器官そのものに問題はないため、症状はそれほど重くありません。
問題は音を内耳まで送る力が弱いことなので、大きな音であれば聞き取ることができ、周りから聞こえる音を増幅してくれる補聴器を使えば日常生活に支障をきたす心配はほとんどありません。

また、難聴を引き起こす原因となった病気を治療し、障害のある器官を修復すれば聴力を回復させることもできます。
ただし、病気によっては大掛かりな手術が必要になることもあるため手っ取り早く補聴器の使用を選択する人が多いようです。

感音性難聴

感音性難聴とは、内耳から聴覚中枢に障害が起こることで発症する難聴のこと。
内耳には外耳・中耳から送られてきた音の振動を電気信号に変える蝸牛や体の平衡感覚を保つ三半規管・前庭があり、その奥は音の電気信号を大脳に伝える聴神経へと続きます。

音の感覚器官である蝸牛や聴神経に異常をきたすと耳に入ってきた音が脳に上手く伝わらず、音量に関係なく聞き取れなかったり、声は聞こえているのに言葉の内容が分からない、言葉を聞き間違える、雑音などを聞き分けることができないといった状態になります。

また、感音性難聴には様々な種類があり、症状や原因はそれぞれ異なります。
加齢に伴い聞こえが悪くなる老人性難聴は、蝸牛内の細胞の老化によってその数が減少することなどが原因と考えられており、就寝時にセミの鳴き声のような耳鳴りがしたり高い音から徐々に低い音も聞こえにくくなるといった症状が現れます。

大きな音が原因で発症する騒音性難聴は、蝸牛に強い音の刺激が与えられることで蝸牛内の細胞や膜が破壊され、めまいや耳鳴りがしたり、老人性と同じく高音から徐々に低音も聞こえにくくなります。

ストレスが原因とされる低音難聴は、蝸牛を満たすリンパ液のバランスが崩れることで低い周波数域の音を感じ取る神経が正常に機能しなくなり、低音だけが聞こえにくくなります。

伝音性難聴と違って、聴覚器官そのものや神経に問題がある感音性難聴の場合補聴器はあまり役に立たず、有効な治療法も確立されていないため今のところ聴力を回復させることは非常に難しいとされています。

混合性難聴

混合性難聴とは、伝音性難聴と感音性難聴の特徴を併せ持つ難聴のこと。
伝音性難聴の「音を伝える器官」と感音性難聴の「音を判別する器官および神経」の両方に異常をきたし、小さい音が聞き取りにくい、音を聞き分けることができない、声は聞こえても言葉の内容が分からないといった状態になります。

ただし、混合性難聴はいきなり発症するものではなく、初めに伝音性難聴と感音性難聴のどちらかを発症し、そこから混合性難聴に発展していくとされています。

老人性難聴は、音の感覚器官である蝸牛に障害が起こることで発症するため通常は感音性難聴に分類されていますが、症状が進行するにつれて伝音性難聴を引き起こしやすく、その場合は混合性難聴として扱われます。

また、その他の伝音性および感音性難聴も治療が遅れたり症状が悪化すると両方を発症し、混合性難聴となる可能性があります。

混合性難聴は通常、伝音性と感音性の両方の症状が同時に現れますが、音を伝える働きと、音を判別する働きのどちらの方が低下しているかで変わってくるため人によって具体的な症状や、その現れ方は様々です。

補聴器だけで十分カバーできる人もいれば補聴器を使ってもほとんど聞き取ることができない人もいますし、初めは補聴器で補えていたのが徐々に聞こえにくくなる人もいます。

感音性難聴で失った聴力を完全に回復させることは不可能に近いのが現状ですが、障害のある器官を修復すれば治る見込みのある伝音性難聴を先に発症した場合混合性難聴を予防するためにも早めに治療を行うことが大切です。

老人性難聴

老人性難聴は、内耳にある感覚細胞にある音の大きさや高低を感じとっている感覚毛が、老化によって感覚毛の数が少なくなったり、また、聴覚中枢の細胞も老化とともに減少していきます。

このように老人性難聴とは、加齢が原因の聴覚障害のことである。この聴力の低下は各年代とも個人差が大きく、高齢になるに従って大きくなります。
難聴は多くの老人でみられ、老人の20~60%に存在といわれています。

感音性の難聴で、左右の聴力が同じ程度に低下するのが特徴です。
言葉の明瞭度が悪くなり、耳鳴りを伴うこともあります。
また、高血圧や糖尿病などがあると、内耳の血流が悪くなり、聴覚の老化が早まるといわれています。

老人性難聴の特徴やその症状は

症状は最初、高い音が聞こえにくくなり、しだいに会話が聞き取れなくなってきます。
老人のコミュニケーション障害のうち、最も高い比率を占めています。

(1)声が聞き取れないので、言葉が理解出来ない。
(2)突然話しかけられると気がつかない。
(3)電話の着信音、電話の声が聞こえない。
(4)音の大きさ、高さの調節が乱れる。
(5)車の音、警報等が聞こえない。

などにより生じます。

老人性難聴の治療や薬は

老人性難聴は、様々なストレスや内科的な慢性病があると進行しやすいと考えられています。
現在以上に進行させないように、日頃の健康管理が大切です。
血行を悪くする喫煙や脂肪の多い食べ物は控えましょう。

補聴器をつける事で、会話の不便さはある程度改善されます。
老人性難聴の治療はビタミン剤やホルモン剤、血流改善剤などがつかわれますが薬剤による治癒はあまり期待できません。

騒音性難聴

造船所や電話交換手など、強い音を長期間にわたって聞いていると聴覚が破壊されて難聴をきたすことがあります、これを職業性難聴といいます。

最近では、ヘッドホンステレオのボリュームを上げて大音量で音楽を聞く事も原因となっているようです。
爆発音など突然大きな音に接した場合に障害をきたす音響性外傷とがあります。

騒音性難聴の特徴やその症状は

職業性難聴では、騒音の高低にかかわらず、4000Hzという高い音域から障がいが進行していく特徴があるため、日常生活には特に不便を感じませんが、徐々に進行し、会話が聞き取れないといった症状が現れて気がつくことが多いようです。

感音性の難聴で、左右の聴力が同じ程度に低下するのが特徴です。
音響性外傷では、突然大きな音に接した直後から難聴が主に片耳に起こる状態で、耳鳴りや軽いめまい感を伴う場合もあります。
障がい域は全周波数にわたることも多く、片方の聴力が低下するのが特徴です。

騒音性難聴の治療や薬は

職業性難聴では、早期発見が困難なため難聴は固定されやすく、ほとんどの例は回復不可能です。

そのためこの難聴が生じないように、また進行しないようにするためには予防が第一です。
予防には生活環境での騒音の把握・整備とともに自衛策としての耳栓の使用がかなり効果的とされています。

音響性外傷では、大きな音に接した直後から症状が現れるので片耳の異常感から比較的早期に受診されることが多いため治療により改善が望めます。
どちらの場合も神経の修復の効果的なホルモン剤、ビタミン剤などを使用します。

心因性難聴

機能性難聴のうち、原因となる精神的ストレスが明らかであるものを心因性難聴、ヒステリーが原因のものもこの病気に含まれており、これはヒステリー難聴と呼ばれます。

いろいろな検査を行ってみても、どこにも聴覚系に異常はみられません。
心因性難聴では、明らかな精神的ストレスが原因となります。
女性に多くみられ、性格的には幼児的性格、依存心が強いのが特徴です。

近年、日本で増加傾向にある学童期の心因性難聴では、家族・友人・先生などとの心理的葛藤、学校・家庭などにおける心理的なストレスがかかった原因であることが多く、心因反応のひとつの表現であると解釈されています。

心因性難聴の特徴やその症状は

聴力検査の結果は感音難聴を示しているにもかかわらず、言葉の聞きとりはよいので日常会話には支障が少ないのが特徴です。
感音性の難聴で、左右の聴力が同じ程度に低下します。

子供の心因性難聴の場合では、本人はまったく難聴に気づいていないこともあり、学校の健診で初めて発見されることが少なくありません。

心因性難聴の治療や薬は

心因性難聴では、まず器質的な障害がないことを、患者さんだけでなく家族が十分理解することが重要です。

原因と考えられる精神的ストレスを見つけだし、取り除く事が一番の治療です。
心療内科などで心理療法を受ける事も一つの治療法です。

薬剤性難聴

病気の治療に使われる薬の副作用によって内耳に障害を起こすケースを薬剤性難聴といいます。
薬剤性難聴を引き起こす代表的な薬は、抗生物質のストレプトマイシンやカナマイシン、ゲンタマイシンや抗がん薬のシスプラチンなどです。

これらの薬剤は、がぎゅうの有毛細胞に障害を起こすものと、平衡感覚をつかさどる前庭半規管(ぜんていはんきかん)に障害を起こすものとがあります。

薬剤性難聴の特徴やその症状は

薬剤性難聴は感音性難聴に分類され、左右両耳に同時に起こります。
がぎゅうの障害では、聴力の低下は高音域から始まり、次第に低音域の聞こえも悪くなっていきます。

進行すれば、両耳ともまったく聞こえなくなることがあります。
前庭半規管の障害では、めまい感、ふらつき、吐き気、頭痛が現れることがあります。
進行すれば、歩行時に視界がぶれ、歩行障害や転倒の原因になります。

薬剤性難聴の治療や薬は

副作用が出たら、ただちに薬剤の投与の量を減らす、また場合によっては服用を中止するなどの対策が必要です。

子供の難聴

幼少期に起こる難聴は原因によって大きく3つに分けることができ、3分の1は遺伝的要因によるもの、さらに3分の1は遺伝以外の原因によるもの、残りの3分の1は明確な原因が分かっていない難聴です。

遺伝的要因による子供の難聴

遺伝的要因による難聴の大半は、難聴の遺伝子を受け継ぐのではなく、遺伝子が突然変化することによって発症すると考えられています。
実際に、生まれつき聞こえの悪い子供の9割は正常な聴力を持つ親から生まれています。

遺伝的要因による難聴には、難聴以外の障害も併せ持つ「症候性のもの」と難聴のみが現れる「症候性でないもの」があります。
症候性の難聴が起こる割合は、遺伝的要因の約30%。
症候性ではない難聴の約30%は、難聴の原因遺伝子の一つGJB2遺伝子の変異によって起こります。

遺伝以外の原因による子供の難聴

妊娠中の病気や早産妊娠中に母体が、風疹、トキソプラズマウィルス感染、サイトメガロウィルス感染、ヘルペス感染、梅毒などを発症したり、妊娠37週未満の早産だった場合、胎児が難聴を持って生まれてくることがあります。

幼少期の病気や外傷

幼少期に、髄膜炎、麻疹、水ぼうそう、おたふくかぜ、中耳炎などを発症したり、頭部に外傷を負うことで難聴となる可能性があります。
特に感染症による難聴は重い症状が現れることが多く、耳の病気は何度も繰り返すことでどんどん聴力が低下していく恐れがあります。

ストレプトマイシンなどの抗生物質を幼少期に服用すると難聴を引き起こす可能性があります。

ストレス

幼少期に大きなストレスを抱えると、心因性難聴を引き起こす可能性があります。

難聴の治療や改善策

治る難聴と治らない難聴がある

難聴は人によって原因や症状が様々なので、治ることもあれば治らないこともあり、難聴の種類によっても治る確率は変わってきます。
ただ、「治る難聴」であっても治療が遅れると治らないことがありますし、「治らない難聴」だからといって全く希望がないわけではありません。
どの難聴においても、早期に発見し、適切な治療を行うことが大切です。

治る難聴

外耳から中耳の機能障害によって起こる伝音性難聴は障害のある器官を治療することで聴力が回復する可能性があります。
伝音性難聴は中耳炎や外耳道閉鎖症といった耳の病気によって引き起こされることが多く、原因となった病気を手術や投薬治療で改善させれば難聴が治る見込みは十分にあります。

また、小さな音は聞こえなくても大きな音であれば聞き取ることができるので補聴器を使えば正常に聞き取れるようになる人も多くいます。
ただし、耳の入り口となる外耳に異常がある場合は治る確率が高いですが、鼓膜から中耳腔、耳小骨、耳管と、耳の内部へ進むにつれて確率は低くなっていきます。

治らない難聴

内耳から聴覚中枢の異常によって起こる感音性難聴は音の感覚器官や神経そのものに問題があるため治療を行っても聴力が回復する見込みはほとんどありません。

しかし、音の振動を電気信号に変えて聴神経へと伝える内耳の中の蝸牛という感覚器官に異常がある場合、蝸牛に電極を差し込むことで電気信号の変換を補助する人工内耳の手術を行えば難聴症状が改善される可能性があります。

また、感音性難聴の一つである突発性難聴は早期治療によって治る確率が高くなります。

難聴の判定

難聴であるかどうかを判定するときや、難聴の程度と種類を判定する際には通常、オージオメータを使った「純音聴力検査」と言葉や音を聞いてその内容を答える「語音弁別能検査」が行われます。

オージオメータとは、電気的に音を発生させて聴力レベル(聞こえの程度)を測定する装置のこと。

聴力レベルは、音の強さや大きさを表すデシベル(dB)と音の高さ(周波数)を表すヘルツ(Hz)いう単位を用いてオージオグラムと呼ばれる聴力図にまとめられます。
検査方法は、外部の音を遮断した部屋でヘッドホンを付けて片耳ずつ検査音を流し、聞こえた時点でスイッチを押します。

まず、人間の耳では聞き取れないほど小さな音から始めて徐々に大きくしていき、一番初めに音が聞こえたときの数値を測定します。
この測定は周波数500Hz、1kHz、2kHzのとき計3回行われ、平均聴力値が25dB以内であれば正常、26~39dBで軽度難聴、40~69dBで中度難聴、70~99dBで高度難聴、100dB以上で重度難聴(聾)と診断されます。

次に、語音弁別能検査では言葉を正しく理解したり音を聞き分ける能力を検査します。
そして最終的には、これら2つの検査結果をもとに以下の聴覚障害レベル(聴覚障害程度等級)が決定されます。

6級

両耳の聴力レベルが70dB以上のもの(40cm以上の距離で発声された会話語を理解し得ないもの)
一側耳の聴力レベルが90dB以上、他側耳の聴力レベルが50dB以上のもの

4級

両耳の聴力レベルが80dB以上のもの・語音弁別能が50%以下のもの

3級

両耳の聴力レベルが90dB以上のもの(耳介に接しなければ大声語を理解し得ないもの)

2級

両耳の聴力レベルがそれぞれ100dB以上のもの(両耳全聾)

補聴器のメリット・デメリット

補聴器とは、聴覚障害によって低下した聴力を補助し、聞こえやすくする器具のこと。
難聴者にとって便利なアイテムですが、メリットがあればデメリットもあります。

メリット
安全性が高い

国から認められている医療器具なので、安心して使うことができます。

専門店が多い

日本には補聴器を専門に取り扱う店が数多くあるため専門的なアドバイスを受けながら自分に合った補聴器を見つけることができ、万一合わなかった場合のアフターフォローやサービスが充実している店もあります。

会話がしやすい

補聴器は静かな場所での聞き取りを得意とし、さらに1対1で相手の口元がよく見える状態であればほぼ問題なく聞き取れるという人が多いです。

進化している

近年では小型化や性能の向上が進んだことによって補聴器を付けていることが分からないほどコンパクトなものが多く、声と雑音を区別するなど、優れた機能を搭載したものも増えています。

デメリット
高額

補聴器の種類や商品によって性能は様々なので価格も異なりますが、片耳だけでも数十万円するような高額なものが多いようです。

メンテナンスの煩わしさ

聞こえの程度は時間の経過と共に変化していき、そのたびに専門店で調整を行う必要があります。

全ての音が大きくなる

補聴器は通常、人の声や雑音を含めた全ての音が増幅されるので健聴者と同じように聞こえるわけではありません。

特に音質の悪いスピーカーやマイクなどの機械を通した音は補聴器を付けていても聞き取りにくいことが多く、音が割れたり歪んだように聞こえることもあります。

補聴器の種類

一般的な補聴器は大きく分けて以下の4種類あります。

耳穴型

耳の穴の中に収めるタイプ。
通常は耳の穴の形をとってオーダーメイドで作成します。
耳穴型にはさらに、耳の窪みを埋めるやや大きめのフルサイズタイプ、標準的なカナルタイプ、耳の奥まで入るほど小さいディープカナルタイプがあります。

いずれのタイプも補聴器としては小型で目立ちにくく、耳本来の機能を生かして自然に聞こえること、メガネの邪魔にならないこと、汗による故障が少ないことが利点です。

ただし、音の出る部分と鼓膜の距離が近いためハウリングが起こりやすく、オーダーメイドだと購入時に聞こえ具合を確認できず、すぐに使用できないのが欠点。
既製品もありますが、形が合わないものは落下して故障の原因となります。

耳掛型

耳に掛けて使用するタイプ。
近年ではデザインやカラーが豊富でファッション性も考慮されており、その場で聞こえ具合を確認できるのが特長です。

また、音の出る部分と鼓膜が離れているのでハウリングが起こりにくく、軽度から高度まで幅広い聴力レベルに対応できます。
欠点としては、メガネの邪魔になることや汗などによる故障が起こりやすいことが挙げられます。

箱型(ポケット型)

箱型のスピーカーをポケットに入れて持ち運ぶタイプ。
操作が簡単で最も音質が良い反面、音の入る範囲が狭く、コードが邪魔になったり、衣擦れの音が入ることもあります。

メガネ型

メガネと補聴器が一体となったタイプ。
通常のメガネに補聴器を装着するタイプ、ツルに補聴器が組み込まれたタイプ、伝音性難聴のみに対応した骨導式があります。

人工内耳とは

人工内耳とは、内耳の中の蝸牛に埋め込んだ電極に電流を流し、電気的に聴神経を刺激することで聴覚を補助する器具のこと。
補聴器では効果が得られない高度難聴者に適応した唯一の有効な方法です。
蝸牛とは音を感じ取る器官で、聴神経は音を電気信号に変えて脳に伝える神経のこと。

人工内耳は、マイクロホン、音声分析装置、刺激電極、電波の送受信機からなり、マイクロホンが音を拾い、音声分析装置が音を電気信号に変換し、電気信号が送られてきた電極が聴神経を刺激して脳に送られるという仕組みです。

使用にあたっては、まず検査で蝸牛やその周辺に電極が入る空間を確認します。
手術は全身麻酔を使用して耳の後ろから細い電極とインプラントを埋め込み、術後2週間ほど経ってから、初めて人工内耳の電極を作動させる「音入れ」を行います。

その後1~2ヶ月程度は器具の調整を含めたリハビリを定期的に行い、状態が安定してくれば徐々に回数を減らしていきます。
リハビリが終わった後も定期点検が必要です。
人工内耳の器具に手術やリハビリなどの費用を合わせると非常に高額となりますが、日本では健康保険が適用されおり、さらに医療費の助成制度によって大部分がカバーされます。

一般的に人工内耳を装着すると90~100dB以上の音が35~40dBくらいの聞こえ方になり、個人差はありますが、かなりの程度で聞き取れるようになると言われています。
特に子供は人工内耳からの信号に対する脳の対応が成人よりも早いため早期に装着すればほぼ問題なく聞き取れるようになる可能性があり、後天性難聴の場合でも言葉を判別できるようになる人が多いようです。

家庭で改善策

難聴の原因は生活習慣が関わっていることが多く、それによって自律神経の乱れや血行不良を引き起こし、聴力の低下を招くと考えられています。

難聴の症状に悩まされている人は、症状の緩和と悪化防止のために。
現在、正常に聞き取れている人は、この先も難聴を発症させないために普段の生活を見直すことをおすすめします。

乱れた自律神経の改善策

自律神経とは、体の様々な器官の働きを調節する神経のこと。
体を活発にする交感神経と、リラックスさせる副交感神経からなり、ストレスや疲労が蓄積されると2つのバランスが崩れて各器官が正常に機能しなくなった結果、難聴を引き起こすことがあります。

自律神経のバランスを崩す原因となるストレスや疲労を解消するには第一に規則正しい生活を送ることが大切です。

十分な睡眠をとって早寝早起きを習慣づけることや、暴飲暴食はせずに栄養バランスのとれた食事を心がけることで耳を含めた全身の調子が整えられていきます。
また、就寝前にアロマを焚いたり腹式呼吸を行うことで副交感神経が活性化し、しっかりと体を休ませることができます。

血行不良の改善策

血行を促進させるには、まず体を温めることを意識しましょう。
ウォーキングなどの有酸素運動や入浴を継続的に行うことで基礎代謝が上がり、体温が上昇すると共に全身の血液循環が良くなります。

その他、蒸しタオルなどで直接耳を温めるのも有効です。
これらはストレスや疲労の緩和にもつながるので非常に効果的ですが、頑張りすぎると逆効果になってしまうため、無理のない程度に続けることが大切です。

病院で治療する

病院での主な難聴の治療法には、原因となった病気を治す外科的手術や症状を改善させる薬物療法などがあります。

伝音性難聴

耳の病気が原因で発症することの多い伝音性難聴に対してはその病気に合わせた手術を行うのが一般的です。
通常、慢性穿孔性中耳炎によって発症した場合は鼓膜に開いた穴を人体用の糊で閉じる鼓膜形成術、耳硬化症による場合は人工耳小骨の置換手術などが行われます。

感音性難聴

有効な治療法が確立されていない感音性難聴は種類や症状に合わせて薬剤を投与する対症療法が中心となり、蝸牛に障害がある場合は人工内耳の手術が行われることもあります。

使用する主な薬剤は、血管を拡張させて内耳や中枢神経の働きを回復させる代謝改善剤、内耳の循環障害を改善させる循環改善剤、末梢神経の障害を改善させるビタミンB12製剤、首や肩のコリが原因の耳鳴りを改善させる筋肉弛緩剤など。

突発性難聴では主にステロイドや血漿増量剤、低音難聴では利尿剤や副腎皮質ホルモンが多く用いられます。
薬物療法で改善が見られなかった突発性難聴に対しては高圧酸素療法や星状神経節ブロック療法といった特殊な治療法が行われることもあります。

混合性難聴

一般的には伝音性と感音性の治療法を組み合わせて行われます。

機能性難聴(心因性難聴)

精神的ストレスが主な原因と考えられる難聴に対してはカウンセリングなどの心理的な治療が行われます。
耳鳴りがひどい場合には、音の変化を利用して耳鳴りをコントロールする音響療法を併せて行われることもあります。

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