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白内障の原因・症状・治療法・手術

公開日: : 最終更新日:2015/02/17 目の病気 , , , ,

白内障の原因
目の病気には、多くの病気がありますが、その中でも特に白内障という病気が近年、急増しているようです。
白内障は、老化がすすむと誰にでも起こりうる病気ではありますが生活環境によりその発生が早まったり、深刻な原因が潜んでいる場合
もあります。

人は、目や耳などのいわゆる五感から様々な情報を得る事で支障なく生活を送っている訳ですが、目はそれらの外部から得る情報の80%を担っているといわれるほど、大切な役目を果たています。
目に何らかの異常を感じたら、ご参考にしていただき、なるべく早い対策をお願いいたします。

白内障とは…

白内障とは目の中の水晶体が濁る病気です。水晶体は目の中のレンズでカメラのレンズと同じような働きをしいてる部分です。
白内障は見た目白く濁って見えますが初期はさほど白く見えませんが、進行してくると見た目からも瞳孔の部分が白くなっているのがわかります。
一度白く濁った水晶体は自然に元に戻ることはありません。病状はゆっくりと進行していき視力の低下や霞みなどの症状がでてきます。

白内障は加齢によるものと思われがちですが、他の病気が原因の場合もあります。
比率としては加齢による老人性白内障が多いです。
白内障は適切な治療をすれば回復する病気です。
治療としては手術や薬物治療などがあります。

治療方法は病気の進行具合など見ながら決めてゆき、他の病気が原因の場合は合わせて治療する必要がある場合もあるでしょう。
回復する病気だからと言って放置しておくのは危険です。失明する可能性もあります。
初期の段階で病気を見つける事が大事です。目に違和感があったら病院で診察をうけましょう。

白内障は最初は視力低下や物が物が霞むなどの症状で疲れ目や年齢のせいだと思い、放置してしまう可能性もあります。
年齢が若くとも他の病気が原因で白内障が気付かなうちに進んでいる可能性もあります。
素人判断は危険です。目に違和感があったら病院に行く事をお勧めします。

白内障の症状…

白内障の症状は病状の進行状態で変わってきます。初期の代表的な症状としては明るい所に出ると眩しいと感じたり、視界が霞んだりします。
霞み方は個人差もありますが、黄白色のフィルターがかかったような感じに見えるようです。

その他の白内障の症状としては物が二重三重に見えたり、眼鏡の度数がすぐ合わなくなったり、近くの物が一時的に良く見えるようになったりもします。
老眼が良くなったと勘違いする事もあるようです。
白内障の病状がさらに進行すると視力の低下を感じ自覚症状を覚えます。

自覚症状を覚え始める頃は、初期から少し病状が進行しています。さらに重度になると明暗しかわからないぐらい視力が低下してしまいます。
この頃になってくると見た目からも瞳孔が白くなっているのがわかります。
白内障だけだったら目に痛みや異物感といった外傷的違和感はありません。
白内障の症状はゆっくりと進行していきますが、糖尿病からの白内障だった場合病状は急激に進行します。

種類について

白内障の原因は、様々な種類があります。

先天性白内障の原因は遺伝の場合もありますが、妊娠中に薬剤の服用、放射線をあびる、子宮内感染、糖尿病よる代謝疾患、栄養障害、未熟児で出産するなどの原因で引き起こされます。
子宮内感染する病気としては風疹、ヘルペス、耳下膜炎などがあります。特に風疹は妊娠三カ月以内に母親が感染すると胎児が発病します。

後天性白内障の原因は加齢や外的原因、病気に伴う合併症などです。
加齢による老人性白内障は目の加齢により水晶体の成分のタンパク質が酸化する事によって起こるといわれています。
合併症では糖尿病やアトピー性皮膚炎などがしられています。糖尿病で高血糖値が続く事やアトピー性皮膚炎の重度化などが原因とされています。

また紫外線やダイオキシンなど活性酸素も要因の一つと言われています。
外的原因としては目に強い外傷を受けた時や目の周辺に長時間X線を受けた時強いステロイド(副腎皮質ホルモン剤)を長期使用する事などが原因とされています。
その他には喫煙者には白内障が多いといわれています。

治療

白内障の治療は薬物療法と手術があります。白内障の症状が軽度で普段の生活に支障が無い場合は点眼薬で治療を始めるのが普通です。
白内障の初期は薬物療法が有効とされています。点眼薬と内服薬は白内障を回復させるものではなく進行を遅らせる為のものですので、病状が進行すれば手術による治療になります。
内服薬は効き目が強い為副作用により胃にかかる負担が大きいと言われているので、点眼薬を使う事が多いようです。

手術での白内障の治療方法は、現在主に超音波乳化吸引術(PEA)が多くの病院でおこなわれています。傷口も小さく体への負担も少ないので心臓病や糖尿病がある人でも手術ができ日帰りも可能です。

新しい術式ではプレチョップ法というのがあります。
プレチョップ法は従来の手術で20分以上かかっていたものが、3~4分ですむ事ができます。
重度の白内障の治療の場合は超音波乳化吸引術がおこなえないので嚢外(のうがい)摘出術での手術になります。
この場合は入院が必要となります。

漢方による治療

白内障は漢方による治療もあります。
もちいられる漢方薬は八味地黄丸(はちみじおうがん)やこれに数種類の生薬をブレンドした牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)などがあります。
どちらも白内障が完治するもではなく症状の発病や進行を遅らせる効果があるといわれています。

日常生活に支障がでるような病状の場合は手術を考えておく事も必要です。
一般的に漢方による治療は体にいいといわれますが、漢方薬はもともと数種類の生薬をブレンドしてつくられているものですから、生薬の中のどれかが体質的に合わないという事もあります。

副作用としては痒みや発疹、食欲不振、胃の不調、嘔吐などがあげられます。
個人差もありますからこの他の症状が出る事も考えられます。

また他の病気などで漢方による治療をしている場合は漢方薬の成分が重複する事もあります。
この場合重複している生薬の過剰摂取になってしまう事も考えられます。
過剰摂取によって副作用がおきてしまう場合もあるのですでに漢方薬を服用している人は注意が必要です。

鍼灸による治療

鍼灸による治療方はすぐに効果がでるものではなく徐々に症状を回復させていくものです。
手術や薬物療法と併用させると効果があるともいわれています。治療法としては目の周辺のツボに針をさして治療してゆきます。

鍼灸治療は定期的に通院しないと効果があらわれづらいので、白内障の症状に合わせ医師と相談しながらどのくらいの頻度で通う必要があるか決めていく必要があります。
鍼灸による治療方は全身におこなえる治療法ですから、糖尿病やアトピー性皮膚炎などの合併症がある人は合わせ治療を進めていきます。

治療法としてはもっともリスクの無い治療方ではありますが、鍼灸による治療では手術や薬物療法のように比較するデータが無いのも事実で、白内障に必ず効果がでているかは患者さん本人の感じ方になってきてしまう部分もあります。

鍼灸治療は人間本来の治癒能力に働きかけるものなので個人差もあります。
治療を受ける側の治療法への理解が必要かもしれません。

手術について

白内障の手術は超音波吸引術といって小さい傷口から超音波で濁った水晶体を砕いて吸引し同じ傷口から眼内レンズを挿入していきます。
点眼麻酔などの局部麻酔を使用するので意識もあり痛みもほとんど感じません。

小さい傷口の為10~15分くらいですむので体に負担がすくなく日帰り手術も可能です。
一度入れたレンズは稀なケースを除いてはほとんど交換する必要はありません。白内障が進行して水晶体が硬く超音波では砕けなくなった場合は、大きく傷口を開くのう外摘出術をおこなう事もあります。

また糖尿病や糖尿病網膜症を併発していたりぶどう膜炎、緑内障がある場合は白内障の手術がうけられない場合もあります。
白内障の手術は時間も短時間で終わるで簡単に考えがちですが、どんな手術でも100%大丈夫といったものはありません。
今後の生活もありますので、自分の目の状態をしっかり把握しリスクも含め医師と相談しながら進めていく事が大事です。

術後の合併症

術後の合併症とは術中、術後におこる気をつけても避けられない症状の事で医療ミスとは違います。手術後におこる場合が多く感染症や後発白内障などがあります。
感染症は手術中、手術後に細菌に感染しておこりますが、現在では医療技術の進歩によりほとんど起こる事がなくなってきています。ですが稀に糖尿病や他の病気などによって抵抗力が下がっている場合感染症を引き起こす事もあります。

後発白内障は手術後数か月~2年くらいで再び水晶体が濁り視力が低下してきます。
その場合はYAG(ヤグ)レーザーによって目の表面を傷つけることなく手術で濁りをとる事ができ痛みもありません。

その他の合併症では点眼麻酔薬や抗生剤などの薬の成分が体質に合わないことや後嚢(のう)破損、核落下、網膜はく離、黄斑浮腫などがあります。
以前合わない薬があった場合は必ず手術前に医師に伝えてください。
術後の合併症は白内障の進行具合や年齢、他の病気との合併症など状態によっても違ってきます。

予防について

白内障は老化から起こる事が多いので、体の老化を防ぐ事が白内障の予防や進行を遅らせることになります。
体の老化を予防するには食生活、生活習慣の改善が大事になってきます。

食生活では、脂っこい食事や糖分を控えめにして緑黄野菜や水分を多めにとるようします。目の老化予防にはポリフェノール、ルティン、ビタミンC、Eなどが効果的です。
お酒やタバコも老化の原因につながります。特にタバコはビタミンCを減少させますから目にいいとはいえません。
生活習慣では運動不足やストレスを解消し、老化の原因となる活性酵素の発生を抑えることです。

活性酵素は紫外線を浴びる事よっても発生します。現代はオゾン層の破壊によって有害紫外線もふり注いでいます。白内障の予防の為にも紫外線カットしてくれるサングラスで目を保護する事は大切です。
眼精疲労をためない事も大事です。眼精疲労回復には一日7~8時間の睡眠が効果的です。
食生活、生活習慣の改善は白内障の予防以外合併症の予防にもなりますから、継続して続けていくことが大切です。

眼内レンズとは

白内障の手術で濁った水晶体の代わりに目に挿入されるのが眼内レンズです。
レンズはシリコンやアクリル製で薄い円盤状の形をしており目に挿入された時の支えになる2本のひげがついています。
眼内レンズは水晶体のように自然に厚くなったり、薄くなったりしてピントを自動で合わせる事はできません。固定される位置によって一定のピントに合わせられます。
その為手術後眼鏡の使用が必要になります。

眼内レンズにも種類があり、非球面眼内レンズ、着色眼内レンズなどです。
どちらも従来の不具合の部分を改良したものです。
非球面レンズは従来のぼけを抑えより鮮明に見る事ができ、着色レンズは従来の無色透明のレンズより少し着色されている事により眩しさを感じずより自然に見る事ができます。

レンズも技術の進歩により進化してきていますので従来のものに比べ快適につかえるようになってきました。
もっとも最新レンズは多焦点眼内レンズです。
まだ保険適用外の為高額な費用がかかりますが、従来の一点しかピトンを合わせられないものとは違い遠近両方に合わせる事が可能です。その為眼鏡をほとんど使用せずにすみます。

糖尿病との関係

糖尿病がある人は白内障になりやすいといわれてます。糖尿病によって高血糖値が続くと水晶体の成分に変化がおこり白内障を発病します。
水晶体の変化が老人性白内障と比べ早いため早期の視力低下につながります。その為30代40代でも白内障を発症する可能性があります。

血糖値が水晶体に影響をあたえる為白内障と糖尿病との関係は深いものといえます。糖尿病は眼球付近の神経細胞も弱らせる為症白内障と同時に糖尿病網膜症を患っている場合もあります。
糖尿病網膜症を発病していると白内障の手術をした後に網膜剥離(もうまくはくり)や緑内障、感染症を引き起こすリスクが高いと言われています。
糖尿病との関係は白内障にかぎらず他の病気とも深いので日頃からの血糖値のコントロールが大切になってくるでしょう。

糖尿病と白内障は別々の治療が必要なので、内科と眼科両方合わせて定期的の通院と連携が大事となってきます。同時に自己管理もおこなわなくてはいけません。
少しでも変調を感じたら早めに病院にいった方がいいでしょう。
白内障と糖尿病との関係は同時の治療が大事となってきます。

薬について

白内障の薬には点眼薬と内服薬があります。
点眼薬は主にカタリン点眼液(ピノレキシン製剤)、タチオン点眼液(グルタチオン製剤)が使用されます。

副作用はカタリン点眼液では、眼瞼炎、皮膚炎、びまん性表層角膜炎、結膜の充血、痒みが、タチオン点眼液では刺激感や痒み、角膜の充血などがおこります。
内服薬はチオラ錠(チオポロニン)パチロン錠10mg(唾液腺ホルモン)は初期の老人性白内障に使用します。
副作用はチオラ錠で痒みや発疹、肝機能障害などが、パチロン錠では発疹や胃の不快感、嘔吐、下痢発熱などがありあります。

チオラ錠は白内障の薬だけでなく他の病気(水銀中毒・シスチン尿症・慢性肝疾患)の治療薬としても使用されています。
点眼薬も内服薬も白内障の水晶体の濁りを抑え、進行を遅らせるのに使用されます。
内服薬は副作用が強いので、治療には点眼薬を使用する事が多いようです。

服用中異常が認められた場合はすぐに使用をやめ医師に相談してください。
白内障の薬は進行を遅らせる為のものですから、症状が進行した場合は手術が必要になります。

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