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対人恐怖症の特徴や症状、治療・予防などについて

公開日: : 精神・心の病


対人恐怖症はあがり症とも呼ばれる神経症のひとつで、緊張して他人と会話ができない、赤面してしまう、人の視線が気になるといった状態となることを言います。
手足のふるえや頭痛、胸の苦しさ、動悸、下痢・便秘などの症状があらわれる場合もあります。
人と対面する場面に限らず、人混みや電車のなかなど、不特定多数の人がいる場所で症状があらわれることもあります。

こういった症状が続くと、人と接することそのものが苦痛となってしまったり、人と接するような場面を意図的に避けたりと、日常生活にまで影響が及ぼされてしまいます。
症状があらわれることで、相手がどう思っているかということがますます気になるようになり、不安や恐怖が増幅されやすくなってしまうからです。

日本はアメリカのような個人主義の国と異なり、集団で行動することが多いため、国内で対人恐怖症に悩んでいる人は多いとされています。
対人恐怖症の原因ははっきり特定されているわけではありませんが、その人のもつ性格が深く関わっていると考えられています。
対人恐怖症に陥りやすいのは、心配性の人だと言われています。

些細なことで悩んでしまって、くよくよと考えてしまう人は気をつけなければいけません。
それが悪化すると、何もかも自分が悪いのではないか、周囲の人に嫌われているのではと思い詰めてしまって、人と関わること自体嫌になってしまうからです。
相手が何を考えているかさぐったり、想像することが多い人も同様に対人恐怖症になりやすいとされています。
持って生まれた性格を変えることはなかなか難しいですが、考え込まないように意識するだけでも対人恐怖症になりにくくなるでしょう。

また、過去に人前で恥をかいたというような体験がきっかけとなって、対人恐怖症になってしまうこともあります。
さらに家庭環境や不安を感じやすい脳内環境などが影響されることもあり、対人恐怖症の原因はひとつではなくいくつかの要因が絡み合っていると考えた方がいいかもしれません。

対人恐怖症を改善するには、医師によるサポートを受けるのが最良とされています。
医師との会話のなかで対人恐怖症になった原因やきっかけ、症状を明らかにし、その人に合った治療法を探っていくことができるからです。

病院にいくとまず問診によって、恐怖を感じる状況や意識した時期、きっかけ、過去に恥をかいたエピソードなどを詳しく聞かれます。
また、動悸や手の震えといった症状が見られる場合は、パーキンソン病や甲状腺機能亢進症などほかの病気の可能性もあるので、血液検査などで詳しく調べられることになります。
うつ病などほかの精神的な疾患の有無を調べるために、さらに質問される場合もあります。

対人恐怖症だと診断されたら、治療が進められていくことになります。
治療は、薬物療法と心理療法の両面から進めていくのが一般的です。
薬物療法では、SSRIなどを用いて不安や緊張を緩和していきます。
また、人と会うときに動悸や発汗などがある場合は、それを予防できるβ遮断薬を用います。
緊張を緩和させる作用のある抗不安薬なども有効でしょう。

心理療法では認知行動療法などが用いられ、不安や恐怖を感じたときに最適な対処方を学習していきます。
さらに、物事に対する考え方自体を見直すための方法も身につけていきます。
「自分は他人と比べて劣った存在だ」という認識をもっていると、人から見られる場面で不安になりやすくなります。
こういった考え方を長年にわたってもっている人は、その考え方をすぐに変えることはできません。

ネガティブな考え方を変えるためには、不安を感じる場面を回避するのではなく、あえてその場面に直面させた方がいいとされています。
そのため、段階的にそういった場面を体験していくことで、不安や恐怖の克服を目指していきます。

対人恐怖症は放っておいて悪化させると、アルコール依存症やパニック障害、うつ病などを引き起こすきっかけとなってしまいます。
そのため、なんらかの自覚症状を感じたら、少しでも早く医師に相談することが望ましいとされています。
健康的な社会生活を送るためにも、対人恐怖症は早い段階で克服するようにしましょう。

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