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書痙の特徴や症状、治療・予防などについて

公開日: : 精神・心の病


「しょけい」と読み、字を書いていると手に痛みやふるえが生じる状態のことを言います。
書痙の症状は日常生活では出ませんが、人が見ている場面で字を書くときにあらわれます。

書痙は心理的な要因が大きいことから、対人恐怖症のひとつと言われています。
字を書くときだけでなく、人前でタイピングができない、ピアノの発表会で手が動かなくなるといった事例もあります。

書痙はそれほど発症率が高い病気ではありませんが、仕事で手をつかうことが多い人にあらわれやすいとされています。
そのため、そのままにしておくと仕事や生活にも支障が出てしまいかねません。

主な原因は緊張や神経症といった心因的なものですが、頭痛や不眠症などの身体的な症状が影響して起こるとも言われています。
最近では、ジストニアと呼ばれる脳に生じる障害の影響で起こる、筋緊張異常や姿勢の異常などが原因とも言われています。

原因は,はっきりとわかっているわけではないので、治療法もまだまだ確立されているとは言えません。
現在主流となっているのが、ボツリヌス療法や薬物療法で、外科的治療が施される場合もあります。
ボツリヌス療法では、緊張が生じている筋肉を見きわめて毒素の量をコントロールしつつ筋注射させます。
ボツリヌス菌が注入されることで筋肉を麻痺状態にします。
この効果は数ヶ月で切れてしまうので、定期的に治療を受ける必要があります。

外科治療では定位脳手術という方法が行われます。
MRIやCTで目標をさだめておいて、頭蓋骨に小さな穴をあけてから目標点を針状の装置を用いて固定させます。
局所麻酔を用いて患者の意識を保った状態で、手の動きを見つつ書痙が生じる神経支配の場所を固めます。
症例数があまりなく、リスクもある方法ですが、完治する可能性はあると言われています。

神経症が隠れている場合もあるので、精神科や神経科で治療を受けたほうが改善しやすいこともあります。
その場合は、筋弛緩薬や精神安定剤などを用いて、治療をしていきます。
場合によっては、手全体でものがつかめるようにするための装具を利用することになります。

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