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心身症の特徴や症状、治療・予防などについて

公開日: : 最終更新日:2016/05/08 精神・心の病


心身症は神経症や精神病などと混同されて、単純な「心の病気」ととらわれることが多いようです。
たしかに心身症は心と深く関係していますが、それだけではなく体とも関連性が高い病態の概念と言えます。
つまり、心身症は心理・社会的因子の影響によって発症し、体になんらかの症状があらわれている状態ということになります。

心身症は特定の病気を指す言葉ではなく、症状はあらゆる場所にあらわれる可能性があります。
つまり、各器官に個別の心身症が見られるということです。

たとえば、循環器に見られる神経症としては高血圧症や心臓神経症がよく知られています。
高血圧症は生活習慣や過剰なカロリー・塩分の摂取などが原因で引き起こされますが、その原因のひとつに心理的なストレスがあります。
人によっては生活習慣などの原因よりも、心理的ストレスのほうが色濃く影響していることもあります。
心臓神経症は胸に動悸や痛みが生じる病気ですが、検査をしても問題は発覚しません。
この病気は身内に心臓病などで亡くなった人がいると、その恐怖や不安感から症状がでてしまうもので、まさしく心身症の概念にあてはまると言えます。

ほかにも、気管支喘息や過換気症候群、神経性嘔吐症、過敏性腸症候群、摂食障害なども心身症の特徴が確認できます。
心身症に分類される疾患には、それぞれの要因が考えられます。
特にストレスは発症のきっかけだけでなく、症状が慢性化する要因のひとつと考えられます。
ストレスは脳に働きかけ、体がもつ免疫力や機能を低下させると言われているのです。

心身症はどの器官にあらわれるかによって症状が異なりますが、なりやすい人は共通していると言われています。
感情表現が不得意で自分を表現できない人、あるいは緊張や不安を感じやすい人が心身症になりやすいとされています。

心身症のひとつの特徴として、大人だけでなく子供もなりやすいという点です。
子供は親の精神状態や自分を取り巻く環境の影響を受けやすいので、心理的ストレスから体に症状があらわれる場合があるのです。

心身症を診断するための明確な指標はないため、医師が病状にストレスが関係しているのか、ストレスを取り除くと症状にどんな変化があらわれるかを確認したうえで診断する必要があります。
心身症の要因は心にありますが、症状そのものは体に見られます。
治療をする場合には、どちらかひとつだけでなく心と体の両面から行うことが大切です。
そのため、どちらのケアもできる医師に診察してもらうか、内科医と精神科医が連携して治療にあたることが求められます。

心身症の治療で薬物療法が用いられることがありますが、すべての症状に効く薬というのはありません。
薬の使用の有無を含めて医師がどんな薬が有効か判断しますが、大別すると体にあらわれる症状改善のための内科薬、自律神経を保護するための向精神薬に分類されます。
たとえば、心理的要因によって胃潰瘍が発症した場合は、症状を抑える薬が処方されます。
ただし、これはあくまでも症状を抑えるためのもので、根本的に改善するわけではありません。

心身症はストレスが原因で起こるので、精神療法によってストレスとの向き合い方を学ぶことも大切となります。
精神療法ではさまざまなアプローチによってどんなストレスに弱いのか、どうやってストレスに対処すればいいのかを、医師との会話のなかで探っていきます。
この方法はすぐに効果が出ることはあまりありませんが、根本的な問題を改善していくという意味では有効だと言えます。

筋弛緩法という方法も、心身症改善に効果的だと言われています。
この方法は簡単にできるリラックス方法で、自律神経の働きをコントロールして緊張状態にある体をリラックスさせるというものです。

バイオフィードバックと呼ばれる方法が取り入れられることもあります。
これはいつも無意識に行われている心拍などの生体活動を、意識的に行うことでコントロールするというものです。
たとえば、筋緊張性頭痛はストレスの影響で自律神経に乱れが生じ、頭部の筋肉が収縮を起こすことで発症します。
筋肉の収縮は無意識下で起こりますが、心電図などを用いて目で見える状態として筋収縮を調節できるように練習します。
すべてをコントロールするのは不可能ですが、この方法によってある程度コントロールすることが可能となり、症状を緩和できることは確認されています。

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