*

血管連続撮影の概要の費用・流れ・解る事など詳細説明

公開日: : 検査・健康診断・人間ドッグ


血管連続撮影(血管撮影検査)とは、血管や流れる血の様子を確認し、病気による変化や血管の狭窄(狭まり具合)を検査する方法です。
血管は通常のX線検査では映らないため、太い血管からカテーテル(直径2mmぐらいのチューブ)を挿入し、目的とする部分に造影剤を投影することで血管の様子を撮影します。
検査装置は、DSAといって、造影剤を注入前に撮った画像と、注入後に撮影した画像をコンピューターで計算し、造影された血管のみを描出する方法と、連続的に動画として撮影するものが使用されます。
現在の主流では、単に血管連続撮影の検査だけではなく、検査結果をふまえて引き続き治療を目的として実施するIVRという技術が確立されています。

費用は

心臓の検査の場合は、3割負担で60000~100000円、脳血管の検査では3割負担で40000~60000円程度かかります。
それに治療の必要がある場合では、数十万~100万円以上かかることもあります。
入院は3~4日必要になる場合もありますので、費用はそれ以上かかることを見積もっておく必要があります。

所要時間は

検査自体は血管造影室に入ってから30分程度で終わる場合もあります。
あわせて治療を行う場合には、3時間程度かかる場合もあります。

流れ

基本的に入院して検査を行います。
まず、カテーテルというチューブを挿入する部分に局所麻酔を使用します。股関節の近くにある大腿動脈内に針を刺し、カテーテルを注入します。
X線テレビを使って様子を見ながら、カテーテルを目的の部位の血管まで送り、その部分のみに造影剤を注入します。
ついで撮影を行います。
検査終了後は、カテーテルを血管から抜き去り、挿入部を止血します。
太い動脈に管を入れているので、再出血を防ぐために、検査後の5~6時間は安静にします。

食事

検査前は絶食です。入院すると指示がありますので、従ってください。

わかること

全身の血管の様子を観察できます。
脳や心臓、肝臓などの動脈瘤などの診断・治療に用いられます。
血管に病気がある場合は、血管形成術やステントの挿入留置を行います。
がんなどの腫瘍がある場合には、がんに栄養がいかないように防いだり、患部に抗がん剤注入する治療も行います。
血管連続撮影では、検査と治療を同時に行うことが多いです。

調べる場所・得意な場所

骨以外の、血管のある場所なら調べることができます。
頚動脈や心臓の冠動脈などの循環器系の疾患や、脳出血などの様子を調べることができます。
心臓や脳、腹部の臓器の血管の様子を観察します。

被爆量

治療を行う場合には、検査の内容により、また繰り返し検査を行うことで検査の時間が長くなる場合があります。
その場合、その部位は長いあいだX線を照射されることになります。
そのため、X線が当たりっぱなしにならないように、照射する時間を区切り、照射する部位を変えて検査・治療を行います。
2Gy以上の被爆で一過性の紅斑(皮膚の赤いあざ)、3Gy以上の被爆では脱毛(頭部)が起こり得るとされています。

リスク(被爆以外)

ごく稀なリスクですが、脳血管の検査の場合、検査により脳梗塞を起こす可能性が0.1%あります。
検査中に眼の異常や気分が悪くなった場合などは合併症の可能性がありますので、速やかに看護師や医師に伝えてください。
造影剤はCTに用いるものと同じですので、造影剤でアレルギーが起こる場合があります。

注意事項

造影剤を投入すると、眼や男性の場合はペニスなどに熱い感じを起こすことがありますが心配ありません。
検査中は血管にカテーテルを入れる時の麻酔のみの痛みで、検査中には基本的には痛みはありません。
ただし、血管を拡張する治療によっては激痛を感じる場合もあります。
また、検査後はすぐに歩けるわけではなく、足の付け根の血管の場合は5~6時間、腕の血管の場合は3時間程度安静にしなければなりません。
基本的に入院して行われる検査であることを理解する必要があります。
撮影する部分にX線を照射しますので、金属製品(アクセサリー、入れ歯、補聴器、メガネなど)やプラスチック製品(ボタンなど)、健康器具(シップ、エレキバン、カイロ)は外す必要があります。
血管連続撮影は手術に準じますので、医師や看護師の指示に従ってください。

出来ない方

血管連続撮影自体が、ある程度リスクがある検査です。
検査で得られる情報が、被爆や検査そのもののリスクに勝る場合のみ行われます。病気の種類や場所によって医師が判断しますので、しっかりと相談をしてから検査を行ってください。

造影剤

ヨウ素を含む造影剤を利用するため、造影剤にアレルギーが出る人がいます。
いままで、造影剤でアレルギーが出た人は事前に医師に相談してください。
造影剤を注入するときに熱く感じることがありますが、これ自体には問題はありません。

お化粧や制汗剤などは?

アクサセリーやヘアピン、エレキバンなどは外す必要がありますが、お化粧や制汗剤に制限はありません。
入院で行うことが基本的な検査ですので、お化粧は病気の診断上しないほうが望ましいと言えそうです。

関連記事

MRI検査の費用・流れ・解る事など詳細説明

永久磁石や超伝導磁石などによって作られた強力な磁場に入り、電波と磁力に体内のイオンが共鳴する仕組

記事を読む

臨床検査>検体検査でわかる事

臨床検査とは身体の状態を調べる検査のことで、例えばお腹が痛い場合、何故お腹が痛いのかどうか調べる

記事を読む

放射線検査と妊娠・出産・子供への影響についてのまとめ

妊娠して放射線の検査を受けました。影響は? 妊娠中の体はもう一つの命を宿しているわけですから、

記事を読む

放射線治療の費用・流れ・解る事など詳細説明

放射線治療とは、手術による外科療法、抗がん剤による化学療法と並ぶがん治療の3つのうちの一つです。

記事を読む

消化器の検査でわかる事

上部消化管X線造影検査(胃透視)でわかる事 上部消化管X線造影検査とは 上部消化管X線造影検

記事を読む

心電図検査でわかる事

家庭用心電図記憶装置でわかる事 家庭用心電図記憶装置は、自分で心電図検査を行うことができる、家

記事を読む

特定健康診査の内容・基準値・見方などについて

特定健康診査(特定保健指導)とは、健康保険法の改正に伴い、2008年4月から全国で導入された新し

記事を読む

耳の検査でわかる事

聴力検査でわかる事 『聴力検査』というのは、その名の通り「音がどの程度まで聞こえているのか」と

記事を読む

核医学検査の費用・流れ・解る事など詳細説明

核医学検査は、体内に投与した放射性医薬品が、臓器や組織に集まる様子を画像化して診断する検査です。

記事を読む

尿検査でわかる事

尿沈渣検査の基準値やわかる事 『尿沈渣(にょうちんさ)』というのは、尿を遠心分離機にかけた後で

記事を読む

アレルギーを詳しくご紹介!

体内に侵入してきた異物(抗原)に排除するしくみを免疫(防御機能)といいますが、この

乾癬について

乾癬という病気は、皮膚の免疫異常で発症する膠原病(自己免疫疾患)のひとつであることが解って

花粉症について

こちらでは、花粉症対策に関する様々な情報をお伝えしています。今や国民病とも言えるほ

アトピー性皮膚炎について

日本皮膚科学会ガイドラインでは、「アトピー性皮膚炎とは表皮、なかでも角層の異常に起

リウマチ(関節リウマチ)について

ここでは、「関節リウマチ」について詳しくご説明しています。 関節リウマチはその発

→もっと見る

PAGE TOP ↑