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ホルモン検査でわかる事

公開日: : 検査・健康診断・人間ドッグ

成長ホルモン検査の基準値とわかる事

子どもの成長にとって欠かすことのできない成長ホルモンですが、時には異常な数値をもたらすこともあります。成長ホルモンは、脳下垂体前葉から分泌されているホルモンです。
そのはたらきは重要なものであり、糖やたんぱく質の代謝を調節し、ほかのホルモンの分泌を促進したり抑制したりすることによって、バランスのとれた成長をうながすものとなっています。

ホルモンの検査では血中か尿中のホルモン濃度について測定し発育の遅滞、低身長、思春期早発症、下垂体性巨人症、先端肥大症、下垂体性小人症などといった症状のことを診断するうえで役立てられます。
成長ホルモンはいろいろな因子によって分泌されていますが、分泌量は多すぎても少なすぎても正常な成長が阻害されるということになります。

検査方法としてはほかに、「成長ホルモン分泌刺激試験」というものもあります。
成長ホルモンの分泌を刺激する薬が投与され、その後一定の間隔で採血を行い、血液中に成長ホルモンが分泌されている量を調べます。
使用される薬によって4通りの検査方法があり、採血の間隔や試験に要する時間がそれぞれの方法によって異なります。

●成長ホルモンの基準値
・男性の場合
 血中の値 0.64ng/ml以下
 尿中の値 10.7±10.5pg/ml

・女性の場合
 血中の値 0.11~3.90ng/ml
 尿中の値 10.4±7.4pg/ml異常が見られた場合には、「成長ホルモン補充療法」ということで皮下注射による治療が行われます。
 専用の注射器があって痛みは少なく、針が細く短いものが用いられています。
 成長ホルモンは飲み薬にするとすぐに消化されてしまうため、体内に吸収することができません。

卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン検査でわかる事

女性ホルモンの検査項目として「FSH」、「LH」という項目があります。
FSHは「卵胞刺激ホルモン」、LHは「黄体形成ホルモン」であり、いずれも脳下垂体前葉から分泌されているホルモンです。
卵胞や黄体に関係する重要なホルモンの分泌を促進するほか、卵胞を成熟させます。
男性ですと睾丸にはたらきかけて、男性ホルモンの分泌をうながします。

どちらも「性腺刺激ホルモン」といわれていて、間脳の視床下部から分泌されるホルモンの作用によって放出されます。
これらの検査は性腺機能不全や月経異常、不妊症が疑われる場合に行われます。
症状が疑われる場合には必ずといっても良いほどに、このふたつのホルモンがかかわっているからです。

卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンについて調べることで、命令を下している卵巣のはたらき、ホルモンを分泌している下垂体のはたらきがわかります。
さらに、下垂体にふたつのホルモンを分泌させる命令を出す視床下部のはたらきについても、知ることができます。
ふたつの検査結果を総合することによって、性ホルモンの分泌に異常が起こっている原因は視床下部、下垂体、性腺のどこにあるかがわかるということになるのです。

また、女性の性周期にしたがって測定すれば、定期的な排卵の有無などについてもわかります。
なお、更年期になると卵巣のはたらきが低下してホルモンの分泌が減るために、卵胞刺激ホルモンは著しく増加します。
検査結果によって異常の原因が明らかになれば、それに応じた治療を進めることができます。

エストロゲン、プロゲステロン検査の基準値とわかる事

ホルモンの検査でよく調べられているものが、エストロゲンとプロゲステロンです。エストロゲンは卵胞ホルモン、プロゲステロンは黄体ホルモンです。
エストロゲンは女性の第二次性徴の発現、生殖機能の維持といった重要な役割を果たしています。

また卵胞の成熟や排卵の促進、子宮内膜の増殖などといった性周期の前半を維持する役割も持っています。
プロゲステロンについては卵胞の発育を抑制するなどして性周期後半を維持するほか子宮内膜の肥厚、妊娠を持続させるといったはたらきも担っています。
ホルモンの検査で血液中に含まれるエストロゲンとプロゲステロンの量を調べることによって卵巣、胎盤などの状態についてわかります。
その量は、副腎や下垂体の異常によって変化することがあります。

エストロゲンは胎盤から大量に分泌されているため、妊娠中は非常に高くなりますが、妊娠していないときにも卵巣機能に異常があると、高い値になる場合はあります。
卵巣の機能が低下しているとき、発育が不十分であるときには、逆に低い値となります。
プロゲステロンは、卵巣や副腎の機能に障害がある場合に過剰分泌となって高い値になります。
生理がなかったり排卵に異常があったりするほか卵巣機能が低下しているとき、脳の下垂体に異常がある場合には分泌量が低下します。

●エストロゲンの基準値
  卵胞期:3~20μg/日
  排卵期:10~60μg/日
  黄体期:8~50μg/日
  閉経期:10μg/日以下
●プロゲステロンの基準値
  卵胞期:0.1~1.5ng/ml
  排卵期:2.5~28.0ng/ml
  黄体期:5,7~28.0ng/ml
  閉経期:0.2ng/ml以下数値に異常があると卵巣機能や黄体機能の不全、先天性副腎過形成、クッシング症候群、副腎がんなどといった病気からエストロゲン産生腫瘍、先天性副腎酵素欠損症などを引き起こしている可能性もあります。

テストステロン検査の基準値とわかる事

男性のホルモンの検査項目として含まれているテストステロンは、男性の睾丸でつくられていて、男性にとってはもっとも重要なホルモンです。
一部は腎臓でもつくられていますが、胎児期のうちから男性器を形成し発達させるうえで、重要なはたらきをしています。
思春期になるとヒゲが生え始め声が低くなり、また筋肉が増加したり性腺が発達したりするなどといった第二次性徴に関連しても、テストステロンが重要な役割を果たしています。

ホルモンを検査することによって先天的、後天的な睾丸機能の異常や下垂体、腎臓に病気があるかどうかについてもわかります。
ちなみに女性もホルモンの検査によって、副腎に病気があるかどうかについてわかります。

一般的に男性ですと二次性徴が遅いか退行しているほか、逆に早期からの発現が見られている場合、性機能不全がある場合にも検査が行われます。
女性ですと、男性化の兆候が見られるという場合に検査を行います。
一般的な血液検査と同じ方法で調べることができますから、手軽な検査方法であるということができるでしょう。

テストステロンの値が高いと睾丸腫瘍、副腎腫瘍などといった腫瘍障害の疑いがあります。
また、女性では副腎機能障害や卵巣腫瘍、男性化兆候、そのほか産毛が肥大したりかたくなったりしてしまう多毛症などが疑われます。

値が低いときには思春期の第二次性徴が現れず、性器が十分に成長しないという場合もあります。
そして、睾丸の機能低下や下垂体の異常にもつながってしまいます。

●血中の基準値
男性:250~1100ng/dl
女性:10~60ng/dl

●尿中の基準値
男性:3~160μg/日
女性:2~47μg/日

値の異常が見られるときには精液検査や睾丸の計測、睾丸組織の生検、プロラクチンの測定などといった精密検査が別途行われ、詳細な原因について確かめます。

プロラクチン検査の基準値とわかる事

ホルモンの検査項目として挙げられるプロラクチンは、女性の出産や妊娠に大きくかかわっている物質です。
脳の下垂体から分泌されていて、ホルモン検査によって調べることができます。

●プロラクチンの基準値
  男性:3.6~12.8ng/ml
  女性:6.1~30.5ng/ml

その数値が高ければ排卵障害や甲状腺機能の低下、下垂体や視床下部の腫瘍などが疑われます。
プロラクチンは、視床下部から分泌されているホルモンとドーパミンのバランスが乱れることによって、値が高くなります。
「乳汁分泌ホルモン」ともいわれていて、妊娠している期間中に多くなるホルモンですから、妊娠していないときに血液中で含まれているプロラクチンが高い値になるというと、異常な状態であるということになるのです。
妊娠していないときにプロラクチンの値が高い場合には、特殊な病気が引き起こされる懸念もあります。

妊娠していないながら乳汁が分泌されるほか、乳房緊満といった症状も見られます。
また、排卵が抑制されているため無月経、月経不順、不妊などといった症状の発症も考えられます。
さらには頭痛、視野狭窄、視力の異常といったことが起こる場合もあります。

ピルや胃潰瘍の薬、抗うつ剤、降圧剤などの薬を長い期間にわたって服用していると、身体のホルモンバランスが乱れて発症することがあります。
吐き気や視界の異常などがある場合には、脳の下垂体に腫瘍ができていることによってホルモンバランが乱れ、症状につながっているという可能性もあります。
ストレスによって自律神経のバランスが崩壊しているということも、要因としてはあり得ることです。

コルチゾール検査の基準値とわかる事

ホルモンの検査では、「コルチゾール」という項目の数値について調べる場合があります。コルチゾールは副腎皮質から分泌されるホルモンであり、糖質コルチコイドの一種です。
過度なストレスを受けると分泌量が増加するものの、その反応はとても敏感なことから、「ストレスホルモン」とも呼ばれています。
ホルモンの検査でコルチゾールの値が調べられる場合には副腎皮質や下垂体、視床下部に異常の疑いがないかどうか、また糖尿病や肥満の原因が何であるかを調べる目的で行われます。

コルチゾールの分泌量は朝に起床したときがもっとも多く、午後になると減っていきます。そのため、ホルモンの検査は午前中に行われます。
また、尿中に含まれる遊離コルチゾールの値について調べる場合もあります。
24時間の蓄尿を行うことによって、コルチゾールが1日に分泌されている量を測定することができます。

値が高い場合には、副腎腫瘍や下垂体腫瘍を原因とするホルモン多産が症状であるクッシング症候群が疑われます。
過度なストレスやうつ病などによっても高い値が示されるほか、女性ですと妊娠中に数値が高くなる傾向もあります。
一方、値が低い場合には、副腎皮質が破壊されていることによって副腎皮質ホルモンの分泌が低下しているアジソン病が疑われます。

結核菌への感染、がんの転移による可能性といったことも考えられます。コルチゾールの基準値については血中で4.0μg/mlから23.3μg/ml、尿中で26.0μg/日から187.0μg/日となっています。
検査が午前8時から午前10時までに行われるという事が前提です。

レニン、アンギオテンシン検査の基準値とわかる事

ホルモンの検査を受ける際に調べられる項目にはレニン、アンギオテンシンの数値を含んでいる場合があります。
レニンは腎臓において分泌されていて、たん白の分解酵素として血圧を高めるはたらきがあります。
アンギオテンシンは肝臓において生成されていて、副腎へ「アルドステロン」というホルモンを分泌するようにうながすはたらきを持っています。

レニンがアンギオテンシンを通じてアルドステロンに関係することで、アルドステロンがナトリウムの再吸収によって血液量を増やすことになります。
その結果として、血圧が上昇するというわけです。
血液の量が増えていて血圧も上昇している状態では、当然腎臓に届く血液の量も増えるということになります。

すると今度はレニンの分泌が抑制され、血圧は下がってバランスが保たれています。
これが、血液の循環するバランスを調節するしくみともなっているのです。レニンとアンギオテンシンを調べることによって、高血圧やむくみが症状として現れている病気の原因を調べることができます。
また、高血圧の治療法を選択する目的で、これらのホルモンについて検査が行われる場合もあります。

検査は血液検査によって行われ、前の日の夕食からは飲食禁止となります。
さらに検査前には1時間ほど安静にしてから、血液が採取されます。
その後、血液を遠心分離器にかけて、放射性同位元素を利用して検査します。

●基準値
レニン:臥位で0.2~2.7ng/ml/時間、立位で0.2~3.9ng/ml/時間
アンギオテンシンⅠ:110pg/ml以下
アンギオテンシンⅡ:22pg/ml以下レニンとアンギオテンシンの数値が高い場合には腎血管性高血圧、褐色細胞腫、悪性高血圧、ネフローゼ症候群などの疑いがあり、低い場合には低レニン性本態性高血圧、原発性アルドステロン症、クッシング症候群、肝硬変などの疑いがあります。

レニン、アルドステロン検査の基準値とわかる事

医療機関において行われるホルモンの検査ではレニン、アルドステロンという項目について調べられる場合があります。
レニンは酵素の一種であり、血液中に分泌される「アンジオテンシノーゲン」というタンパクにはたらきかけ、血圧を上昇させる「アンジオテンシン」という物質をつくる成分です。
一方、アルドステロンは副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンであり、尿細管にはたらきかけて体内にナトリウムを再吸収し、カリウムを排泄させる物質です。

ホルモンの検査でレニン、アルドステロンの値を調べると、高血圧の原因について推察することができます。
レニンが高くアルドステロンが低いという場合は、副腎皮質の異常によってアルドステロンの分泌が低下していて、それを改善しようとレニンが高い値になっているということです。
逆にアルドステロンが過剰に分泌されていると体内の水分が増加し、血圧が上昇するためにレニンの分泌が抑制されます。
アルドステロン産生腫瘍が副腎にできているとレニンが低い値になり、アルドステロンが高い値となって高血圧になる原因にもなります。ホルモンの検査は血液を採取して行います。

●基準値
  レニン活性(PRA):臥位で0.2~2.7ng/ml/時間、立位で0.2~3.9ng/ml/時間
  レニン定量(PRC):3.6~63.7pg/ml
  アルドステロン  :3~21ng/dlレニンの値が高いときには腎血管性高血圧や褐色細胞腫、レニン産生腫瘍、バーター症候群などが疑われます。
  低値であると原発性アルドステロン症、グルココルチコイド反応性アルドステロン症、塩分の過剰摂取などが疑われます。

ANP、BNP検査の基準値とわかる事

健康に生きていくうえで、医療機関での健康診断は自分の身体について知るために欠かすことのできないものです。
もちろん、自分の身体のことは自分でわかるという人もいますが、身体に潜んでいる病気や静かに進行している病気には気づかないものです。
そのため、定期的に健康診断を受けることは大切です。

健康診断では、さまざまな医療器具や検査によって、身体のさまざまな状態を知ることができます。
そのひとつであるホルモンの検査によって、ANPやBNPの数値を知ることができます。
ANPは「心房性ナトリウム利尿ペプチド」のことであり、おもに心房で合成、貯蔵されています。

血液中に分泌されるホルモンであり、生体の体液バランスや血圧の調整に影響するといったように、さまざまな生理作用があります。
BNPは「脳性ナトリウム利尿ペプチド」のことであり、おもに心室で合成、貯蔵されています。

血液中に分泌されるホルモンであり、心室に負荷がかかると分泌されて心不全などの病態を改善するはたらきがあります。
ホルモンの検査によってANPやBNPの値を知ることで、自分の心臓の状態について知ることができます。

●基準値
  ANP:40pg/ml以下
  BNP:20pg/ml以下ANPの値が高い場合は心房の負荷や循環血漿量の増加を起こす病態がわかるほか、心不全や腎不全の重症度を判別したり、高血圧の病態を把握したりすることができます。
  BNPも心不全の臨床的指標として有用であり、心室機能の把握や向精神薬による心筋障害を早期に感知することなどにも役立っています。

抗利尿ホルモン検査の基準値とわかる事

暑い夏場やスポーツなどによって身体の水分が失われると、熱中症や脱水症状が引き起こされるおそれもあります。
そのため、水分や塩分の補給を欠かしてはいけません。
水分が不足すると電解質が不足することにもなりますから、飲み物はスポーツドリンクなどといったように、人間の体液と近い成分構成になっているドリンクが良いとされています。

ただ、補給も確かに必要であるのですが、人間の身体には元々、必要以上に水分が失われないようにするはたらきのあるホルモンもあります。
「抗利尿ホルモン」というものであり、普段は視床下部で合成され、脳下垂体に貯蔵されています。
身体の水分が少なくなったり、脱水状態になったりすると、下垂体からの分泌量が増加します。

抗利尿ホルモンの分泌量が増加すると、腎臓で水分の再吸収が増えて尿量が減り、身体から水分が失われにくくなるという防衛機能がはたらくのです。
そのため、抗利尿ホルモンについての検査をすれば身体の水分状態、腎臓の状態を調べることができます。
抗利尿ホルモンの検査は、血液の採取によって行われます。

●基準値:0.3~4.2pg/ml
値が高ければ高度の脱水、水分が十分であるのならば抗利尿ホルモンの分泌が正常に制御されていない抗利尿ホルモン不適合分泌症候群である疑いや、下垂体以外にホルモンの分泌をうながす腫瘍ができている疑いなどがあります。
また、腎臓の異常によって発症する腎性尿崩症の疑いも発見することができます。
逆に数値が低いと、中枢神経の異常によって発症する中枢性尿崩症、視床下部の異常に関する疑いなどといったように、さまざまな部位のリスクについて判断することができます。

副腎皮質刺激ホルモン検査の基準値とわかる事

人間の身体において副腎は、多様なホルモンを分泌する器官のひとつです。副腎は腎臓の隣にある器官ですが、腎臓と直接つながっているというわけではありません。
副腎皮質からはさまざまなホルモンが分泌されていて、それらのホルモンを総称して「副腎皮質ホルモン」と呼んでいます。
副腎皮質ホルモンには大きく分けて、3つの機能があります。

糖を蓄積し、その利用をコントロールするものが糖質コルチロイドです。鉱質コルチコイドは、電解質バランスを調整します。
そして性ホルモンは、生殖機能に影響しています。
これらのホルモンの分泌について刺激するものが、脳の下垂体から分泌されている副腎皮質刺激ホルモンです。

視床下部と下垂体、副腎皮質において、ホルモンの分泌が制御されています。
ホルモンの検査をすることによって、その結果を視床下部や下垂体、副腎皮質機能に異常が疑われる場合のスクリーニングに活用することができます。

●基準値 
早朝安静時:7.4~55.7pg/ml検査の結果として副腎皮質刺激ホルモンが基準値よりも高い場合にはクッシング症候群やアジソン病などが疑われ、低い場合には下垂体機能低下症や副腎性クッシング症候群などが疑われます。
クッシング症候群は高血圧や糖尿病、骨粗鬆症などをおもな症状としています。

副腎のはたらきが多様であるため、副腎皮質からのホルモンに分泌異常があると、さまざまな症状が現れます。
副腎皮質からのホルモンの分泌が急激に減少すると命にかかわる病気にもなるため、副腎皮質刺激ホルモンを検査することによって分泌に異常がないかどうか、定期的に健康診断でチェックすると良いでしょう。

副腎髄質ホルモン検査の基準値とわかる事

副腎髄質ホルモンは、腎臓の上に左右一対がある副腎から分泌されているホルモンです。
アドレナリン、ノルアドレナリンという2種類があり、前駆物質であるドーパやドーパミンを含めて「カテコールアミン」と呼ばれています。
交感神経の刺激を受けて副腎髄質から分泌されたドーパミンはアドレナリン、ノルアドレナリンとつくりかえられます。

血管の収縮や弛緩、血圧の維持、心臓の収縮などへはたらきかけることによって緊張や不安、興奮といった精神的ストレスや筋肉の緊張、運動、苦痛などといった肉体的ストレスに対処しています。
ホルモン検査はおもに、心疾患に関する診断や交感神経に関する病気を調べるときに実施されます。検査でカテコールアミンを調べることによって、ストレスや交感神経に関係している病気を発見することができます。
採血や塩酸を入れた容器に尿を入れ、カテコールアミンを測定します。

●基準値
  ドーパミン:血漿 0.3 ng/ml 以下、尿700 μg/dl 以下
  ノルアドレナリン:血漿0.06±0.5 ng/ml、尿120 μg/dl以下
  アドレナリン:血漿0.12 ng/ml 以下、尿15 μg/dl 以下

カテコールアミンが高い値である場合に疾患としては褐色細胞腫、狭心症やうっ血性心不全、心筋梗塞、慢性腎不全、甲状腺機能低下症、糖尿病、肺炎、肝硬変、褐色細胞腫、交感神経芽細胞腫などが疑われます。
この検査で高値が出た場合、最も重要な疾患が褐色細胞腫です。
副腎にできている場合にはアドレナリンが高く、ほかにできている場合にはノルアドレナリンが高くなります。
成人に見られる腫瘍でありほとんどは良性であるのですが、まれに高血圧の原因となる場合があります。
腫瘍があると内分泌腺が萎縮することなどによって、機能の低下などが起こります。
ホルモン検査によって分泌量を調べることで、このような病変を把握することができます。

副甲状腺ホルモン検査の基準値とわかる事

副甲状腺は「上皮小体」とも呼ばれ、甲状腺に隣接して2対があります。カルシウムの調節にかかわっている内分泌腺です。
副甲状腺ホルモンは、甲状腺から分泌されるホルモンであるカルシトニンやビタミンDとともに、血液中や体液中のカルシウム濃度を一定に保つはたらきがあるものです。
甲状腺から分泌されているカルシトニンは血液中の濃度が高まることによって分泌が高まるものであり、骨からカルシウムが溶け出すことを防いでいます。

副甲状腺ホルモンは血液中のカルシウム濃度が低くなると分泌が高まり、骨に含まれているカルシウムを取り出して腸からのカルシウムの吸収を促進し、血液中のカルシウムを増やします。
ふたつのホルモンがバランス良くはたらくことによって、血液中のカルシウムを一定に保っているのです。また、体内におけるリン酸の代謝といったことも調整している重要なホルモンです。
骨と腎臓は副甲状腺ホルモンの標的器官となっていて、ビタミンDの活性化を介して腸管にも作用しています。

ホルモン検査は、カルシウムやリン酸の代謝に関与しているそれぞれの臓器について機能を検査するうえでも、重要なものです。
副甲状腺ホルモンは、血中へ分泌された後、速やかに分解されるため、PTH-C(パラサイロホルモンC末端)、PTH-M(パラサイロホルモン中央部)、intact PTH(全分子PTH)として測定します。

●基準値
  PTH-C:150pg/ml以下
  PTH-M:180~560pg/ml
  Intact PTH:10~60pg/ml

検査の結果として血液中のカルシウム濃度が低下している場合には副甲状腺機能低下症、悪性腫瘍の骨転移、高カルシウム血症などが疑われます。
一方、血液中のカルシウム濃度が高い場合には副甲状腺機能亢進症、慢性腎不全、低カルシウム血症、ビタミンK欠乏症、骨粗しょう症、骨軟化症などが疑われます。

ホルモンの低下やバランスの異常は、疾患の原因にもなります。
ホルモン検査によって分泌量を調べることで、病変や健康状態を把握することができます。

甲状腺ホルモン検査の基準値とわかる事

『甲状腺ホルモン』というのは、喉仏の下のあたりで気管の外側に付いている甲状腺から分泌されているホルモンのことで、私たちの身体のエネルギー代謝を調節する、とても大切な役割を果たしているホルモンです。
甲状腺ホルモンは、脳下垂体から分泌された甲状腺刺激ホルモン(TSH)の刺激を受けて、甲状腺から分泌されます。
甲状腺の病気というのは、甲状腺ホルモンの分泌異常が直接の原因となっている場合がほとんどなのですが、その甲状腺ホルモンの分泌に影響をあたえるのが、この『甲状腺刺激ホルモン』ですから、とても重要なホルモンということができます。

甲状腺刺激ホルモンは、血液中の甲状腺ホルモンの量を敏感に察知し、ほんの少しでも変動があれば甲状腺に働きかけ、常に甲状腺ホルモンを一定に保つように機能しています。
甲状腺ホルモンは「サイロキシン(T4)」と「トリヨードサイロニン(T3)」というものに分類されるのですが、これらは血液中でタンパク質と結合しているためにホルモンとしての働きはしません。
ですが、タンパク質と結合せずにホルモンとして働くタイプのものがあり、それが、「遊離サイロキシン(FT4)」と「遊離トリヨードサイロニン(FT3)」になります。

遊離サイロキシン(FT4)の基準値は、0.8~1.9ng(ナノグラム)/ml、遊離トリヨードサイロニン(FT3の基準値は、2.2~4.1pg/dlとなっており、これを外れると甲状腺機能に問題が生じてしまいます。
甲状腺ホルモンが分泌されすぎている状態は『甲状腺機能亢進症』と呼ばれ、代表的なものに『バセドウ氏病』などがあります。
甲状腺機能亢進症は、喉仏の下が膨張する『甲状腺腫』の形で発見されることが多いのですが、この状態になると「暑がり」や「動悸」、特に原因もないのに「体重が減少」したり、「倦怠感」や女性なら「月経異常」といった症状が出てきます。

また、甲状腺ホルモンが少なすぎる『甲状腺機能低下症』では、「疲れやすく」なるのは同じですが、「汗」や「脈拍数」が少なくなったり、顔や全身の「むくみ」、「皮膚の乾燥」、「物忘れ」、「便秘」などの症状が表れ、これが進行すると『橋本病』などになることもあります。
1つ1つの症状を見ると、それほど特別なものではないため、「なんとなく調子が悪い」と感じるだけで甲状腺ホルモンの異常とは気が付かないことも多いかもしれませんが、健康診断などで血液検査を受けた時には注意してみておくといいでしょう。身体のだるさや疲れやすいなどの症状が目立つ場合は、甲状腺機能を調べるために血液検査を受けた方がいいでしょう。
また、甲状腺疾患は女性に多い病気のため、特に症状が見られない場合でも、5年に1回程度は検査を受けておくほうが安心だと思います。最近の検査では、FT3、FT4、TSH(甲状腺刺激ホルモン)を測定する方法が一般的です。

●基準値
  FT4(遊離サイロキシン):0.8~1.9ng/dl
  FT3(遊離トリヨードサイロニン):2.2~4.1pg/dl
  TSH(甲状腺刺激ホルモン):0.4~4.0μU/dl

また、コレステロール値や心電図に異常が見られるような場合にも、甲状腺ホルモンの検査が行われることがあります。
もちろん、何か異常が見つかった時には医師の指示に従って治療を始めるようにしましょう。

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