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脂肪肝の原因・治療・検査

公開日: : 肝臓の病気


食べすぎ、運動不足など、生活習慣が乱れがちではないでしょうか?
「明日から気をつけよう」。そう思いつつ、ごろごろして暴飲暴食してしまっている人、少なくないのではないでしょうか。
そんな暮らしをずるずる続けていると、気が付けば生活習慣病になってしまいます。
特に、肝臓の病を患うことは深刻です。肝臓は多大な働きを持ちながらも、“沈黙の臓器”と呼ばれるほど、我慢強い臓器です。
それは頼もしいのですが、裏を返せば、病気の症状を自覚しにくく、知らぬ間に肝硬変や肝臓がんといった大きな病になってしまうのです。
それら大きな病の前触れとして肝臓にあらわれるのが、脂肪肝です。
これを以下に早期発見し、治療・改善に努めるかが大切となります。
1人でも多くの方が、生活習慣の乱れが与える肝臓の負担をしっかりと意識し、大きな病気に発展する事の無い様に努めてもらうにきっかけになれば幸いです。

脂肪肝とは

肝臓とは、人間の体内にある臓器の中でも最も大きいといわれている内臓です。
働く機能も多く、主に体内環境の維持に欠かせない役割を担っています。
腹部の右上辺りに位置し、胸部と腹部を隔てる横隔膜の下にあり、肋骨に覆われています。
肝臓は一塊に見えますが、肝鎌状間膜によって右葉と左葉という二つに分けられています。
重さは体重の約50分の1も占めています。
働きは500以上もあると言われており、非常に多機能です。
その働きは、代謝・排出・解毒作用など、どれも重要です。
血液量の調整や、免疫機能にも働きます。
一般的には、アルコールの解毒作用として肝臓は有名でしょう。
大きな特徴としては、再生能力の高さもあげられます。
損傷や、手術によって肝臓の一部を摘出してしまったとしても、やがて元通りに戻ることができます。
多くの臓器の中でも、このような再生能力を持つのは肝臓だけだと言われています。
ただし、再生能力がある反面、損傷が起きたことによる自覚症状があらわれにくいという点もあげられます。
そのため、気が付いたときには、病が悪化してしまっていたということになってしまいがちです。
肝臓はもちろん、人間以外の生き物の体の中にも存在します。
牛・豚・鳥・魚類などの肝臓はレバーとも呼ばれ、豊富な栄養の摂取目的として食されています。

食事の仕方について

偏った食事によって脂肪分を摂取しすぎてしまうことは、肝臓の脂肪蓄積に繋がるため、脂肪肝の大きな原因となってしまいます。
防ぐためには脂肪分の過剰摂取を避ける必要があります。
肝臓には、余分なエネルギーが、グリコーゲンや中性脂肪として蓄えられます。
この2つのうち、中性脂肪が過剰に蓄積してしまった場合、脂肪肝となります。
肝臓が脂肪をエネルギーに変換して蓄える働きは通常のことなので、健康の状態であっても常に脂肪が肝臓に存在しています。
しかしその量は肝臓重量の2~5%が通常であり、5%を越えてしまっている場合を脂肪肝であると診断されてしまいます。
脂肪肝の原因である中性脂肪を増やしてしまうのは、カロリー・脂肪分の摂り過ぎです。
乱れた食生活を改善しなければ、肝臓が蓄える中性脂肪は増える一方となってしまいます。
食生活の改善に努めましょう。
対策としては、とにかく脂っこい食事を避けることです。
脂身の多い肉や魚、油を多用している調味料、揚げ物、ファーストフード、菓子類、インスタント食品などは、極力避けましょう。
たんぱく質や食物繊維は、しっかりと摂取しましょう。
たんぱく質は、身体をつくる原料です。
魚、赤身の肉、卵、豆腐、牛乳などから効率よくたんぱく質を摂取しましょう。
食物繊維は整腸作用を発揮し、コレステロール排泄に効果を発揮します。野菜や海藻類を食べましょう。

アルコール摂取について

アルコールの過剰摂取や、短期間の大量摂取は肝臓の中性脂肪蓄積に影響し、脂肪肝の原因となってしまいます。
肝臓の健康を保つためには節酒、もしくは禁酒が望ましいです。
アルコールは肝臓でアセトアルデヒドという物質に分解されます。アセトアルデヒドはさらに酢酸へと分解され、最終的には汗や尿として体外に排出されます。
ところが、アルコールの摂取量が多すぎてしまうと、肝臓の処理能力を超えてしまうことから、肝臓に悪影響を与え、中性脂肪の蓄積を招き、脂肪肝へと至ってしまいます。
毎日アルコールを摂取している方は、特に要注意です。
肝臓内で中性脂肪の合成が休み無く続いてしまうことから、肝臓機能が休むことができず、大きな負担となってしまいます。
また、飲酒時には、脂っこいおつまみがつい欲しくなってしまいます。
このおつまみからも余計な脂肪分やコレステロールを摂取してしまうので、一層肝臓への負担を高め、脂肪肝の原因となってしまいます。
アルコールが原因で脂肪肝になってしまう方は、長年お酒を飲み続けている方に多いです。
健康診断等で肝臓への負担が発覚した場合は、禁酒に努めましょう。
難しい方は、休肝日などをもうけ、節酒を心がけましょう。
アルコールが原因であれば、控えることで肝臓の健康を回復することが可能です。
控えなければ当然、肝硬変、肝臓がんといった恐ろしい病へと発展してしまいます。

生活習慣について

食事、運動、休養、それに加え飲酒や喫煙。
これらの生活習慣は脂肪肝にも大きな影響を与えてしまいます。
脂肪肝の改善には生活習慣の見直しが必要不可欠です。
特に注意すべき点は、食事と飲酒です。
食べ過ぎ飲み過ぎは肝臓に中性脂肪を溜め込むことに直結します。
暴飲暴食により肥満型に陥っている方は、脂肪肝を患っているといっても過言ではありません。
運動不足も脂肪肝に影響します。
食事や飲酒により過剰に中性脂肪を蓄えてしまったとしても、体を動かすことでエネルギーを発散し、中性脂肪を消費してくれます。
体を動かさなければ、エネルギーとして使われることは無いので、どんどん中性脂肪が蓄積していってしまいます。
さらに、体を動かさなかったり、睡眠不足といった疲れが取れない生活を送っていると、血行不良や代謝不良を起こしてしまい、肥満になりやすい状態になってしまいます。
肝臓にも脂肪は溜まりやすくなってしまいます。
喫煙も良くありません。煙草に含まれるアセトアルデヒドという物質は肝臓を痛めてしまいます。
肝臓が痛むことは、脂肪の代謝といった働きに悪影響となり、脂肪肝のリスクを高めてしまいます。
このように、生活習慣の乱れはどれも肝臓に悪影響を与えてしまうことばかりです。
規則正しい生活習慣を送るよう心がけましょう。

食事療法の方法や注意点

脂肪肝の治療として食事療法を行なう場合、低脂質、高たんぱくを心がける食事が大切となります。
肥満型の場合は、摂取エネルギーを調整し、体質も改善する必要があります。
脂肪肝の原因は肝臓に蓄積した中性脂肪です。
この中性脂肪は脂肪分の過剰摂取により蓄積されます。
そのため、元である脂肪分の摂取を制限することが非常に重要となります。
逆に、しっかり摂取しておきたいのは、たんぱく質です。
たんぱく質は肝臓が正常に機能するために欠かせない栄養素で、肝臓細胞の再生作用にも働きかけます。
肝臓が弱っていては、脂肪代謝にも影響を与えてしまうため、脂肪肝の治療の際には、積極的にたんぱく質を摂取して肝臓を助けてあげる必要があるのです。
食事には、肉・魚、大豆類といった食品から良質のたんぱく質を摂取しましょう。肉や魚の場合は脂質が少ない食品を選びましょう。
また、調理の際に油を大量に使用しないよう気をつけましょう。
たんぱく質以外にも、主食、野菜をたくさん食べ、炭水化物、ビタミンやミネラルもしっかりと補給しましょう。
野菜を食べる場合は油の多いドレッシングやマヨネーズに注意しましょう。
肥満型の方で、減量を行ないたい方は、食べる量を減らすことは当然大切なのですが、食事制限をしすぎて、栄養が不足にならないようにしなくてはいけません。
肥満の大きな原因となってしまう脂質や糖質も、全く摂らないと健康を害する原因となってしまいます。

運動療法の方法や注意点

脂肪肝の治療を行なうには、食事療法によって脂質の摂取制限をするだけでなく、運動療法によって体を動かすことも必要です。
体を動かせば、余分に溜め込まれていた中性脂肪をエネルギーとして活用し、消費させることができます。
体を動かせば、何でも良いという訳ではありません。
理想的なのは、ウォーキングやジョギングといった軽めの有酸素運動を行なうことです。
軽い水泳やサイクリングなども良いでしょう。
一度体に付いてしまった脂肪は、すぐには解消されません。
短期間に無理な運動や食事制限を行なえば効果は期待できるかもしれませんが、怪我をしたり、体内に無理が生じて別のトラブルを招いてしまう恐れもあります。
辛くならない程度の運動を、長期的に渡って毎日欠かさず続けることが大切です。
1日の運動量は、長いほど脂肪分をエネルギーとして使用できるために脂肪肝治療にも有効といえます。
ですが、無理に長時間運動をしてしまうことは、体や心にストレスを溜め込んでしまう原因となってしまいます。
辛くならない程度の程よい運動時間に絞りましょう。
1日30分から1時間程度を目安にすると良いでしょう。
しかし、毎日決まった時間を必ず行なうという使命感に駆られていては、億劫に感じて挫折してしまいがちです。
あまり時間を気にせず、まずは空いた時間に体を動かす癖をつけることからはじめるのも良いでしょう。
やがて体を動かすことに慣れてくれば、自然と運動時間を増やしても苦ではなくなってきます。

薬物療法の方法や注意点

脂肪肝を治療するためには肝臓内に蓄積された中性脂肪を減らさなければいけません。
その治療法として一般的に行なわれるのは、食事療法や運動療法になります。
しかしながら、これら治療を続けていても効果があらわれないといった場合、薬物療法によって脂肪肝治療を行なうという手段もあります。
この場合、意志の判断が必要であり、指示のもと薬を服用します。
脂肪肝の治療目的に使用される薬は、主に高脂肪に効く治療薬や漢方薬です。
これらは、飲むことで脂肪肝が治るというものではなく、肝臓の中性脂肪を下げるという点において効果を発揮します。
なので、食事や運動によって根本の改善に努めていなければ、薬を飲んでも脂肪肝の治療には結びつきません。
末病である脂肪肝は本来、薬を用いらなくても、食事療法や運動療法を長期的に行い、生活習慣を改善することで治すことができます。
早期に治したいからといって薬物療法に頼るというのは、あまりおすすめできる行為ではありません。
なかなか改善できずに困っている場合、飲酒や煙草が原因になっている可能性もあります。
薬に頼る前に、まずはそれらを控えることが先決です。
脂肪肝に関わらず、病気の改善には食事や運動といった生活改善が基本ということを忘れないでおきましょう。
どんな病気も、薬に頼ることなく自らの体を整えることで治す事が一番理想的なのです。

超音波検査

脂肪肝の検査として、超音波検査があります。
超音波検査は、エコー検査と呼ばれ、超音波という人の耳に聞こえ高い周波数の音波を用いた検査方法です。
超音波を体に当てると、臓器や組織に音波が当たり、反射します。
こ反射して戻ってきた音波を画像化することで、体の内部情報を得て診断に用います。
超音波検査はCT検査のように放射能を利用しないため、被ばくの心配は無く安全です。痛みもありません。
結果もすぐ得られる非常に体への負担が少ない検査です。
骨や、空気を含む肺や胃腸といった臓器は超音波を通しにくい性質があるため有効性が高くありませんが、血管や心臓などの検査に有効です。
また、胎児検査にも利用されます。脂肪肝をはじめとする肝臓病の検査にも、よく利用されます。
脂肪肝は、均一に沈着するタイプ、一部分に沈着するタイプ、まだらに沈着するタイプに分けられますが、総合して全体の30%以上の脂肪が沈着している場合に、脂肪肝と診断されます。
一部分に沈着するタイプの場合、腫瘍の可能性もあるため、詳しく検査を行なう必要があります。
脂肪肝をはじめ、肝臓の病は、普通に暮らしていては自覚しにくく、発見しにくい病気です。
超音波検査は簡単ですぐに終わります。
生活習慣が乱れがちで不安がある方は、一度検査を受けてみると良いでしょう。

CT検査・MRI検査

脂肪肝の検査として、CT検査・MRI検査があります。
CT検査(コンピュータ断層撮影)は、X線を利用して身体の断面を撮影して検査を行ないます。
CTの円形装置の内部には、X線を発生する管球と、管球から放出され人体を通過したX線の量を測定する検出器が向かい合うように配置されています。
向かい合う管球と検出器が体の周囲を回転して連続的に X線を人体に通すことで、人体の輪切りの断面画像を得ます。
MRI検査(磁気共鳴画像診断)は、CT検査に用いられるX線の代わりに強力な磁気の力を利用して、体の内部を撮影します。
CTのような輪切りの断面画像主体ですが、縦横斜といった、あらゆる方向から撮影をすることが可能です。
CT検査もMRI検査も、現在では一般的に行われるようになったおり、安心安全な検査です。痛みなどもありません。
脂肪肝をはじめとする肝臓病の検査においても、用いられます。
どちらの方が良いという判断は難しいですが。CT検査ではX線を用いるため、どうしても被ばくはしてしまいます。
MRI検査では被ばくの心配はありません。
その点だけで考えればMRIの方が安全と考えられ、おすすめともいえます。
しかし、脂肪肝の検査を行なうならば、手軽で簡単な超音波検査を一番にをおすすめします。
ちょっと気になる程度であればそれで十分でしょう。
どうせなら本格的に色々という場合には、CT検査・MRI検査を利用するのも良いでしょう。

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