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肝臓の主な働きのまとめ

公開日: : 肝臓の病気


肝臓は、働く機能も多く、主に体内環境の維持に欠かせない役割を担っています。
働きは500以上もあると言われており、非常に多機能です。
その働きは、代謝・排出・解毒作用など、どれも重要です。血液量の調整や、免疫機能にも働きます。
一般的には、アルコールの解毒作用として肝臓は有名でしょう。
こちらでは、その中で代表的な働きについてご紹介します。

たんぱく質を合成する働き

肝臓の働きの1つに、たんぱく質を合成作用があります。
肉や魚といった食べ物からたんぱく質を摂取すると、消化器官によって一度、アミノ酸に分解されて吸収され、肝臓へと運ばれます。
運ばれたアミノ酸から、体に適合するたんぱく質へと合成されます。
合成量は毎日50g位で、不要なアミノ酸は分解されて、尿によって体外に排出されます。
体に適したたんぱく質、血漿たんぱくを合成すると、血液によって体全体へと送り届けます。
血漿たんぱく質の種類には、アルブミン、αグロブリン、βグロブリン、リポたんぱく、フィブリノーゲン、プロトロンビンなどがあります。
肝臓が病を抱えてしまうと、たんぱく質合成機能は低下してしまいます。
そうなってしまうと、低たんぱく血症に陥ります。
浸透圧、膠質浸透圧の低下により循環血漿量が維持できなくなり、水分が間質に流出して浮腫、さらに凝固因子低下によって出血傾向といった症状があらわれてしまいます。
体の重要な成分であるたんぱく質は、アミノ酸から合成されます。
アミノ酸は食品から得ることができ、その種類はアミノ酸は約20種類もあります。
食品からたんぱく質を摂取することの他に、健康にはこのアミノ酸をしっかり摂取し、肝臓でたんぱく質を合成する必要があります。

糖質を蓄える働き

肝臓の働きの1つに、糖質を蓄える作用があります。
糖質は炭水化物、つまりパンやごはん、メン類といった主食に含まれています。これらから摂取された糖質は、小腸でブドウ糖に分解され、その後、肝臓に運ばれて分解・合成され、血液によって運ばれて全身のエネルギー源となります。
血糖値が高い場合には、グリコーゲンを合成して余剰分を肝臓に蓄えることで、血糖値を一定に維持することができます。
空腹時など、体内の血糖値が下がった場合には、肝臓に蓄えられているグリコーゲンが分解され、血中にブドウ糖を供給してエネルギー不足を防ぎます。
肝臓が蓄える糖の容量を超えてしまうと、脂肪として蓄積されてしまいます。
また、糖尿病の原因にもなるリスクがあります。
糖尿病では、インスリンが不足する為、肝臓や末梢組織でブドウ糖の取り込み・利用が低下し、肝臓からのブドウ糖の放出が抑制されなくなってしまうことで、血糖値が高くしてしいます。
高血糖状態が持続すると、糖尿病特有の合併症を招いてしまいます。
糖質は脳にとって唯一のエネルギー源といわれています。
そのため糖質不足は集中力の低下や意識を失うといった影響をもたらしてしまいます。
糖質の摂取しすぎも体に悪影響ですが、全く取らないのも気をつけなくてはいけません。
ダイエットや減量を行なっている方は要注意です。

脂質を分解する働き

肝臓の働きの1つに、脂質を分解する作用があります。
脂質は、肉や魚の脂身、ドレッシングや調味料、調理油などに含まれています。
これらを摂取すると消化器官によって脂質に分解されます。
分解された脂質は肝臓に運ばれて肝臓に運ばれ、コレステロール、リン脂質、中性脂肪などに合成され、血液により全身に運ばれて脂肪細胞に貯えられるほか、肝臓のエネルギー源としても蓄えられます。
脂質を取りすぎると、肝臓に蓄えられる中性脂肪が過剰量となってしまい、脂肪肝を発症してしまう危険性がでてきます。
脂肪肝は、脂質の過剰摂取のほか、アルコールの摂取などにより脂肪代謝異常を引き起こして必要以上の中性脂肪をつくりだして細胞内に中性脂肪を蓄積させてしまうことによっても引き起こされてしまいます。
脂質は、肥満の原因として大きな印象をもたれがちですが、不足すると体内のエネルギー不足に陥り、健康を損ねてしまいます。
通常の生活を送っていれば脂質が不足してしまうことはまずありえませんが、ダイエットなどで過剰な食事制限を行なっている場合には、不足に注意することも必要です。
食生活において最も理想的なのは、様々な栄養素を満遍なくバランスよく摂取することです。
肥満につながるからといって、脂質をはじめとする栄養素を、意図的に極端に摂取しないのは避けましょう。

肝臓病の検査

肝臓というのは非常に寡黙に働く我慢強い臓器です。
多少のダメージを受けても働き続ける頼もしい存在なのですが、気付かないうちに肝炎のような病気を患ってしまう面もあります。
肝炎を患ってしまえば肝硬変、そして肝臓がんと進行してしまう恐れもあります。
このような悪い流れを防ぐためにも、定期的に肝臓病検査を行なうことをおすすめします。
肝臓病の検査は主に、血液検査、画像診断、肝生検といった3つの検査があげられます。
以下にご紹介します。

血液検査

肝臓に問題を抱えている場合は肝細胞や胆汁に異常があるため、血液中の成分が正常時とは大幅に異なる結果があらわれます。
検査の際は、肝臓に多く含まれるAST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPといった数値の変動を見ます。

画像診断

超音波検査(エコー検査)、CT検査(コンピュータ断層撮影検査)、MRI検査(磁気共鳴画像検査)によって画像撮影を行い、写した画像から肝臓の大きさや形、腫瘍の有無を判断します。

肝生検

肝臓に針を刺して組織採取を行い、その細胞組織を検査することで肝臓の状態を診断します。
体内に針を刺すため、麻酔が必要となり、また肝臓に傷をつけるため、検査後は安静にする必要があります。

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