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膜性腎症の原因・症状・検査・治療

公開日: : 腎臓の病気・人工透析


膜性腎症(まくせいじんしょう)とは、腎臓の主要な役割であるろ過機能に異常が起こる病気のことをいいます。
体の内部には病気などの原因となる細菌、ウイルスなどの抗原(こうげん)と、これと戦い害のない状態にする抗体(こうたい)があります。
この抗原

抗体が結合したものを免疫複合体(めんえきふくごうたい)と呼びますが、これが糸球体基底膜(しきゅうたいきていまく)に沈着することにより引き起こされます。
大人がかかるネフローゼ症候群の代表的な原因として知られており、膜性糸球体腎炎(まくせいしきゅうたいじんえん)という別名もあります。
なお、子供に引き起こされることは極めて稀であり、35歳以上の年齢の人に起こっている割合が高いといわれています。
予後が悪くない病気であり、人によっては自然と状態がよくなることもあるのが特徴です。
ただし、腎不全(じんふぜん)に至る可能性もあるため、決して軽視することはできない病気であります。

膜性腎症の原因

この病気にかかる原因は複数あり、特発性(とくはつせい)と続発性(ぞくはつせい)に大別することができます。
特発性というのは、どうして引き起こされるのか直接の理由が明確でないもののことを指しますが、実は膜性腎症は特発性の割合が高くなっているのです。
続発性というのはなんらかの病気に続いて引き起こされるもののことをいいますが、悪性腫瘍(あくせいしゅよう)、膠原病(こうげんびょう)、B型肝炎(びーがたかんえん)、関節リウマチの治療で使用する薬剤などが原因で膜性腎症が引き起こされるのです。
なお、続発性の膜性腎症は二次性(にじせい)の膜性腎症とも呼ばれています。

膜性腎症の症状

膜性腎症の特徴としては、最初の頃は大した症状が引き起こされない点にあります。
たとえばたんぱく尿が症状の一つとしてあらわれますが、はじめは軽度のたんぱく尿にとどまるのです。
しかしながら、次第にたんぱく尿の量が増加していくことになります。
また、浮腫(ふしゅ)と呼ばれるむくみの症状が引き起こされますが、たんぱく尿と同様にはじめは程度が軽いことが少なくありません。
ただ、やはりたんぱく尿と同様に、進行と共にむくみの程度も悪化してくることが多いのです。
なお、浮腫の症状はネフローゼ症候群を引き起こしている場合にあらわれます。
ネフローゼ症候群に関しては血液が凝固しやすいのが特徴で、腎臓、脳、心臓の血管に血栓(けっせん)が形成され、命に関わる深刻な事態に発展する恐れもあります。
そのほか、血圧の上昇や血尿といった症状が引き起こされるケースもあるでしょう。

膜性腎症の検査と診断

膜性腎症かどうか調べるためにおこなわれる検査としては、血液検査を挙げることができます。
この検査をおこなうことで、膜性腎症になっている場合、特にネフローゼ症候群を伴っている患者であれば低たんぱく血症、低アルブミン血症を示していることが明らかになります。
そのほか、膜性腎症の検査としては、尿検査も実施されることになるでしょう。
発病している場合には、高度の尿たんぱくを示していることがわかります。
また、膜性腎症の原因としては悪性腫瘍があり、年齢の高い人の場合はこれが原因になっていることが少なくないため、悪性腫瘍が発生していないか確認するための検査もおこなわれることがあります。
なお、診断に関しては腎臓の組織を一部採取して調べる腎生検(じんせいけん)によってのみ下されます。

膜性腎症の治療の方法

これといった治療を受けることなく回復する人もいますが、そうでない人は次第に腎機能が低下し、腎不全に至ります。
治療方法としては主に食事療法と薬物療法を挙げることができます。
食事療法ではたんぱく質と塩分を制限し、薬物療法では副腎皮質ステロイド薬、免疫抑制剤が使用されることになります。
なお、ネフローゼ症候群が長期化した場合の予後は悪く、薬物療法で使用する副腎皮質ストロイド薬が効果を発揮しにくいというのが厄介なところです。

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