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シラミ症の原因・症状・感染経路・治療・予防・検査など

公開日: : 最終更新日:2016/01/22 感染症, 寄生虫症


シラミ症はシラミが皮膚に寄生することで引き起こされる感染症です。

ここではその症状や治療について紹介します。

シラミ症の症状

シラミ症はシラミが寄生することで起き、寄生された場所は強烈なかゆみがともないます。

かゆみを抑えようと掻きむしると皮膚がダメージを受け、細菌感染がしやすくなります。

シラミの種類はいくつかあり、アタマジラミはその名の通り頭髪に寄生します。

子どもが寄生された場合は気づかないことも珍しくなく、なんとなく頭がかゆいといった程度で済むこともあります。

しかし、後頭部や耳の後ろを中心に、頭に強いかゆみが生じることもあります。

頭のかゆみを抑えようと掻きむしると湿疹が生じたり、とびひがあらわれたりすることがあります。

また、髪の毛にフケによく似たシラミの卵が増殖することもあります。

アタマジラミは濡れた毛髪を目のこまかいくしをつかって、頭皮から外側に向けてとかすことで見つけやすくなります。

シラミ自体は見つけるのが困難なこともありますが、シラミの卵は目立つので発見しやすいとされています。

シラミの雌は灰色がかった白の卵を産み付け、ごく小さな球が髪の根元あたりにくっついているように見えます。

頭髪に常にシラミが付着している場合、卵がついた毛髪が伸びるので、シラミの卵は寄生期間によって頭皮から遠い毛髪に付着します。

シラミ症の原因

シラミ症の直接的原因となるシラミには、いくつかの種類があります。

アタマジラミは頭髪に寄生するシラミで、帽子やヘアブラシ、くしなどの共有、体同士の接触などによって感染します。

アタマジラミは人間同士で感染に至るため、集団発生したときにひとりだけシラミを取り除いても、全員のシラミを除去しない限り感染は拡大します。

寝具や布団の共有でも感染するので、家族のなかで感染は拡散しやすいでしょう。

子ども、特に髪の毛が長い女の子が寄生されやすいと言われています。

保育園でもお昼寝用の枕を一緒につかうことで、感染が拡散することも珍しくありません。

浴場やプールでは水中で感染する可能性はありませんが、着替えをする部屋や脱衣所などでくしやタオルなどを一緒に使用することで感染することがあります。

ゲームなどの一環として、頭と頭を密着させるのも感染のリスクが高いことがわかっています。

多くの子どもが症状が出にくいので、自覚がないまま感染がどんどん広がっていくということもあり得ます。

コロモジラミは衛生環境が悪化し、狭いエリアで多くの人が生活を共にしている状況で感染しやすいという特徴があります。

このシラミは皮膚に触れる機会の多い、布製品の縫い目に生息します。

コロモジラミはシラミがついた寝具や衣類を複数人で一緒に使用することで拡散します。

アタマジラミとの違いは、コロモジラミは回帰熱や発疹チフス、塹壕熱などの重篤な病気のきっかけとなりやすいということです。

コロモジラミは飢餓や貧困、戦争といった劣悪な条件下で広がることが多く、コロモジラミによって引き起こされた発疹チフスによって第一次世界大戦中のヨーロッパではおびただしい数の死亡者がでていると記録されています。

発疹チフスは日本国内では根絶され、近年の発生はないと言われています。

しかし、路上生活者の間でコロモジラミの発生は確認されており、これから対策が必要な病気だと言われています。

また、日本ではほとんど確認されているコロモジラミや発疹チフスですが、世界のさまざまな地域では現在でも発生がみられます。

経済状況が悪くなった地域、あるいは管理が徹底されていない刑務所内での発生などが確認されています。

どのケースの発生も、衛生環境の悪化によるものだと考えられています。

ケジラミはカニのような形状をしらシラミで、その多くは陰部に寄生します。

このシラミは1日に幾度も陰部の血液を吸って育ち、何度かの脱皮を繰り返して成虫になります。

ケジラミの雌は交尾をしてから産卵し、卵からかえって2週間ほどで成虫へと成長します。

ケジラミは3~4週間ほど生き続け、その間に30~40個ほどの卵を産み付けます。

体は褐色をおびた白色で、円形のような形状です。

頭には2つの触覚がみられ、体には6本の脚があり、うしろの足には4本の大きな爪がついています。

この部分が皮膚に触れることで、かゆみが生じるとも言われています。

ケジラミは性交渉によって感染します。

シラミ症の診断

シラミ症の場合、基本的にシラミ、あるいはシラミの痕跡が確認できれば診断することができます。

シラミ類は虫卵や幼虫どちらも比較的大きいため、肉眼での観察が可能です。

アタマジラミ症の疑いがある場合は、毛髪にくっついた白っぽいかたまりを虫眼鏡を用いてみてみます。

シラミの卵はフケやヘアスプレーが乾燥したもの、毛嚢からの皮脂などと近い見た目をしていますが、構造を丁寧に観察することで区別することができます。

コロモジラミの場合は、人間の体にみられることは少なく、多くは人間が身につけている衣類の襟首や袖口などの縫い目、あるいは折り目に隠れています。

こういった場所を丹念に観察することで、診断が行われます。

ケジラミはアタマジラミと比べて小さく、カニに近い特徴的な形状をしているので、診断は比較的容易です。

ケジラミは陰毛のほか、まつげやわき毛などにも寄生する場合があります。

シラミ症の治療

シラミ症の治療としては、ピレスリンとピペロニルブトキシドが含まれる市販のシャンプーとクリームを皮膚に塗って、しばらくそのままにしてから洗い流すという方法が有効です。

処方箋薬としてはペルメトリンという薬も、効果があると言われています。

この薬は溶液とクリームがあり、どちらかを選択することになります。

リンデンはシャンプーやローションなどとして処方され、それも効果的だと言われています。

しかし、ほかの処方薬と比べると高い効果は見込めないうえに、神経性の副作用が起こる可能性があるので幼児には通常は処方されません。

処方箋のマラチオンはシラミの成虫と卵の両方を駆除することができますが、最近は治療に用いられることはあまりありません。

この薬は独特な臭いがするうえに可燃性が高く、さらに皮膚に塗布してから8~12時間そのままにしておく必要があるからというのがその理由です。

シラミを駆除する目的で用いる薬は、新たにかえる卵を余すことなく駆除するため7~10日間繰り返し用います。

シラミは用いられる薬に対して耐性を保持しはじめており、完全に駆除することが困難なことがあります。

耐性によって一般的な治療法で効果がない場合は、イベルメクチンという薬を服用します。

薬物療法によってほとんどの虫卵を殺すことは可能ですが、除去することはできません。

死んでしまった虫卵は必ずしも除去する必要はありませんが、薬ですべての虫卵を殺せるとは限らないのです。

まだ生きている虫卵と死んでしまった虫卵は区別しづらいので、医師はすべての虫卵を除去することをすすめてくることが多いでしょう。

それでも、頭皮に虫卵が発見された小児のなかには、生きたシラミが発見されます。

シラミの卵を除去するには、目のこまかいくしを用いて、根気よく髪をとくようにします。

シラミの卵は毛髪に強固に付着しているため、卵を浮かせてから除去しやすくする市販薬を利用したほうがいい場合もあります。

毛髪に付着した虫卵は髪の毛が伸びるにつれて、頭皮から離れます。

頭皮からおよそ7ミリメートル以内に虫卵が発見されない場合は、生きたシラミはいないと考えていいでしょう。

コロモジラミの場合は、衣類などの洗濯やドライクリーニングだけで駆除することが可能です。

アタマジラミの場合は、身近なものを処分したり清潔にしたりすることで問題が解決できることもあります。

シラミ症の予防

アタマジラミは家庭内など集団生活の場で感染が広がりやすい病気です。

ロッカーや帽子、タオル、寝具などを一緒に使用することで感染はどんどん広がっていきます。

予防としてはそういったものの共用は控えて、感染の疑いがある人の衣類やシーツ、枕カバー、帽子などを温水で10分程度処理するというのが有効です。

子どもの感染に保護者が気づかないこともあるので、頭髪をこまめに調べてシラミの成虫や卵を早い段階で発見することが大切です。

保育園や学校、家庭内でアタマジラミの感染者が発見されたら、周囲の人も同時に対策を講じる必要があります。

シラミ駆除専用パウダーやシャンプーは、アタマジラミの駆除に有効だと言われています。

しかし、海外ではアタマジラミ駆除用薬剤に対する抵抗性の発達が問題視されており、確かな効果が得られないという説もあります。

医師の指示通りに駆除薬を用いても、変わらずシラミが発見される場合は、殺虫剤抵抗性の発達の恐れがあるので控えたほうがいいかもしれません。

その場合はこまかなくしなどを用いて、直接的にシラミを取り除いたほうがいいでしょう。

頭を清潔に保つことも予防として大切となるので、シャンプーをつかって頭髪を洗うようにします。

駆除しにくい場合は、髪を短くカットしたほうがいいかもしれません。

コロモジラミはシラミが生息する衣類などの共有によってうつるので、卵や幼虫、成虫がついた衣類はすべて破棄したほうがいいでしょう。

場合によってはオートクレーブで処理したあとに、普通のゴミとして処分します。

感染者はシャワーなどで体の汚れを取り除いて、シラミが付着していない清潔な衣類を身につけましょう。

ケジラミの主な感染経路は性行為なので、注意が必要です。

できれば剃毛をして虫体や虫卵の駆除を目指します。

梅毒やトリコモナス、クラミジアなどのほかの性行為感染症を同時に発症していることもあるので、全般的に検査や治療を行うことも大切です。

また、パートナーも同じように感染している可能性が高いので、一緒に治療を進めていくようにしましょう。

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