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腰痛症を詳しく:原因,治療,診断,検査,予防,改善

公開日: : 最終更新日:2015/08/04 骨・関節の病気

人体の構造と腰痛症

人間の背骨はおよそ30個の脊椎で構成されており、首の骨から尾骨までの範囲に見られます。
そのなかで腰椎は5個、頸椎は7個あります。
背骨は人体のなかでも重要な役割をもち、背骨によって頭部や胸、腹部は支えられています。
背骨は体幹の中軸をなし、積み重なった構造をもつため、それによって人間は体を曲げたり伸ばしたりすることができます。

腰は人間の体重を支えるうえで欠かすことができない部位ですが、その分なんらかの動作をする際にもっとも負荷がかかりやすい場所でもあります。
そのため、腰は人体の弱点だととらえることもできるのです。

背骨のサイズはほとんど個体差がないと言われ、痩せ型の人でも肥満型の人でもそれほど大きさに違いがないとされています。
特に性別や身長が同じ人で比較した場合は、背骨の大きさはほぼ同じだと考えていいでしょう。

腰椎の下部には、人の全体重の半数以上の負荷がかかると言われています。
さらに、おじぎのように腰を前に曲げた姿勢は、負荷が4倍に跳ね上がることもわかっています。
つまり、身長が同じくらいでも肥満体型の人の場合は、かなりの負荷が腰にかかっていると考えていいでしょう。

腰痛症はこういった負荷によって、腰の骨や筋肉などに痛みが生じる状態のことを言います。
腰の痛みは病気などによって引き起こされることもあり、神経や背骨などの異常によって生じることもあります。
腰痛症というのはそういったケースを除外した、器質的要因が認められない症状を一般的に指します。

腰痛症はよく起こる病気であり、整形外科に来院する人のなかにもかなりの割合で腰痛症をもつ患者がいます。
腰痛症は10代ではあまり見られず、30~40代の人に多く見られると言われています。
ただし、そのほとんどはそれほど症状が継続しないとされています。
ですが、重篤な病気が隠れている可能性もあるため、ただの腰痛だと決めつけずに速やかに医療機関で診察を受けることが望ましいでしょう。

腰痛症の原因

腰痛症は、「慢性腰痛症」と「急性腰痛症」に大別することができます。
慢性腰痛症は時間の経過とともに痛みに強弱が見られるものの、長期間痛みが継続するものを言います。
急性腰痛症はいわゆるぎっくり腰のことで、急に痛みが生じるものを言います。

急性腰痛症は少し体勢を変えただけでも、引き起こされることがあります。
たとえば、いきなり重いものを持ち上げようとした、起床後に洗顔をしようとして前屈みの姿勢をとったといったことで、急に腰に強い痛みを感じます。
急性腰痛症は急な動作によって引き起こされることが多く、特にひねりを加えるような動作がきっかけとなることがほとんどです。

慢性腰痛症の場合は、普段の姿勢の悪さが原因となって起こることが多いと言われています。
悪い姿勢をつづけていると腰の筋肉が疲労してしまい、そのために痛みが生じてしまうのです。
腰椎周辺の筋力があまりないと、正しい姿勢を維持することは困難です。
そして腰椎まわりの筋肉に必要以上の負荷がかかることで、腰痛が起こってしまいます。

また、慢性腰痛症と心理・社会的要因の関係性も見逃すことのできない問題です。
腰痛が生じると痛みによって、体を動かすのがおっくうになります。
それが精神的なストレスとなって、長期間にわたってつづくことがあります。
精神的ストレスが長く継続すると、痛みを抑える脳の働きが弱まって、神経が過敏な状態となります。
そうすると腰の痛みがさらに強く感じるようになり、余計に体を動かすのが嫌になってしまいます。
そうして、悪循環に陥ってしまうのです。
また、痛みに集中して気を取られている状態がつづくと、ストレスの原因となって症状が慢性化しやすくなります。

腰痛症は一般的に病気など明確な要因がはっきりしていないものを指しますが、腰に痛みが生じる原因はいろいろあります。
腰部脊柱管狭窄や椎間板ヘルニア、臓器や血管の病気、細菌感染、がんなどによって腰痛が引き起こされることもあるので、腰に痛みが生じたらまずは原因を特定することが大切だと言えます。

腰痛症と薬物療法

腰痛症の治療として、よく用いられるのが薬物療法です。
薬物療法で一般的に利用されるのが、麻酔薬やステロイド、鎮痛補助薬、オピオイド、神経障害性疼痛治療薬、アセトアミノフェン、非ステロイド性消炎鎮痛薬などの薬剤です。
腰痛症の原因や病状は人によって異なるので、それぞれの症状に合った薬剤が選択されることになります。

麻酔薬は神経ブロックと痛み治療のための薬剤で、神経細胞に存在するイオンチャネルや神経伝達物質の受容体に働きかけます。
優れた鎮痛効果を発揮しますが、胃のむかつきや吐き気、眠気、頭痛、めまいなどの副作用が見られます。

ステロイドは生体内の副腎皮質ホルモンを合成したもので、確かな鎮痛効果と抗炎症効果が得られます。
痛みの原因となる物質の生成を抑制して痛みを沈静化します。
消化器障害や高血圧、糖尿病、骨粗しょう症をはじめとしてさまざまな副作用が見られるので取り扱いには要注意です。

鎮痛補助薬はもともとは痛みの緩和を目的につくられた薬剤ではないものの、痛みに治療のために用いられる薬剤のことを言います。
痛みが激しい場合や慢性化した痛みだと一般的な鎮痛剤では効果があまりないことがあるので、鎮痛補助薬が用いられます。

オピオイドは強力な鎮痛作用をもつ医療用麻薬のことで、脊髄の脳に見られるオピオイド受容体に結合して脊髄から脳への痛みの伝達を阻害します。
非常に強力な効き目があるとともに副作用も多く見られるので、ほかの薬剤で効果が見られなかった場合に限って用いられます。

神経障害性疼痛治療薬は、神経の痛みをやわらげるために用いられる薬剤です。
神経伝達物質の放出を抑制することで、痛みを軽減します。
神経の痛みが見られる際に、はじめに用いられる薬剤として知られています。

アセトアミノフェンは解熱鎮痛薬のことを言います。
市販の風邪薬などに含まれていることも多い、ポピュラーな鎮痛薬です。

非ステロイド性消炎鎮痛薬は名前の通り、ステロイドを除いた抗炎症作用・鎮痛作用・解熱作用をもった薬剤のことです。
炎症による痛みに効果を発揮し、痛みだけでなく発熱の際にも用いられます。

腰痛症と神経ブロック療法

神経ブロック療法は、神経や神経近くに局所麻酔薬を注射して、痛みを消すという方法です。
麻酔薬は神経に働きかけて、痛みを伝達する経路がブロックされます。
痛みが軽減されると血流が活性化して、こわばっていた筋肉も緩まります。

神経ブロック療法は1度で痛みが完全になくなることはないため、薬物療法と並行して何回か行われることが多いでしょう。
複数の種類があるため、痛みの状態や症状によって適した方法が選ばれます。

腰部硬膜外ブロックは、脊髄周辺の硬い膜の外側に局所麻酔薬を投与する方法です。
痛みの神経をブロックするとともに、交感神経や運動神経もブロックされるため、こわばった筋肉がほぐれ血流が改善されるといった効果があると言われています。
この方法の効果継続時間は人によって異なりますが、一般的に1~2週間に1度実施されます。
麻酔が体内に入ると下半身が麻痺状態となりますが、これは数時間で自然になおります。
ほとんどありませんが、硬膜外腔に細菌が混入して膿が蓄積してしまったり、出血が広がって血の塊ができることがあります。

脊椎は椎骨が縦に並んで構成されており、上下の椎骨が連結する間接を椎間関節と呼びます。
ぎっくり腰の要因のひとつに椎間関節の捻挫があります。
腰部椎間関節ブロックという方法では、椎間関節に局所麻酔を投与します。
そして椎間関節周辺の神経をブロックして、痛みを緩和していきます。
この方法を実施する際は、レントゲンで間接の位置を確かめながら、慎重に行われます。

脊髄から突出した神経の枝のことを脊髄神経後枝内側枝といい、これが腰痛に深く関与していると言われています。
脊髄神経後枝内側枝を高周波の熱を利用して焼くことを脊髄後枝内側枝高周波熱凝固法と呼び、痛みが伝わるのをブロックしていきます。
局所麻酔薬の効果は一時的ですが、この方法は長期間効果がつづきます。
腰痛が長い間継続している場合、局所麻酔薬の作用が継続しづらい場合などに用いられる方法です。

腰痛症と運動療法

腰痛症は筋肉の緊張や血行不良によって起こることがあるので、筋肉増強訓練やストレッチなどによって体を動かすことは腰痛症改善のために大切なことです。
また、身体機能を高めることで、普段の生活の活動性も向上させることができます。

腰痛症改善の運動療法のひとつとして、注目されているのが「腰痛体操」です。
腰痛体操を行うと、姿勢の悪さが改善され、背筋や腹筋を強化することができます。
また、軟部組織の柔軟性を高める効果もあると言われています。
腰痛体操は4種類あり組み合わせて行いますが、腰痛の症状がひどいときは控えたほうがいいでしょう。

1つ目は腹筋やおしりの筋肉、大腿部後面の筋肉に力をこめる体操です。
仰向けの状態で両足を軽く曲げて腰が浮かないよう注意しながら、筋肉に意識的に力を入れ、そのあとに脱力します。
この体操を行うと腰椎の前弯を少なくし、腰背部の筋肉への負荷を軽減させることができます。

2つ目は腹筋強化の体操です。
1つ目と同じ仰向けの姿勢で腹筋を意識しながら軽く状態を起こします。
上半身はすべて起こす必要はなく、肩がわずかに浮くような状態で数秒間姿勢をキープするだけで十分です。
腹腔内圧が上昇して筋肉が強化されるので、脊椎が安定しやすくなります。
この体操では必ず股関節と膝関節を屈折するようにしましょう。
まっすぐ伸ばした状態で運動をすると腰椎の前弯が悪化してしまうので、逆効果になってしまいます。

3つ目の体操は腰背部のストレッチを行うもので、腰椎周囲の軟部組織をやわらかくほぐしていきます。
腰痛症の多くは腰背部の筋肉が拘縮した状態となっています。
この状態で前屈みの体勢となると腰痛が生じやすいので、ストレッチをしてほぐすことが大切となります。
仰向けの状態となって、片方の足を手で抱えて自分の顔のほうに引き寄せていきます。
終わったら、もう片方の足も同じようにストレッチしていきましょう。

4つ目の体操では、背筋を強化していきます。
うつぶせの状態で下腹部に枕などをセットして、ここを支点にして反り返っていきます。
勢いよく行うと腰を痛めることもあるので、適度な力でゆっくり行いましょう。

腰痛症と認知行動療法・リエゾン療法

「認知療法」は痛みに関する間違った認識を修正する方法で、「行動療法」は痛みと行動の関係性を認識して日常生活をよりよいものにする方法のことを言います。
「認知行動療法」はこの2つの方法を組み合わせたもので、腰痛症に対する新しいアプローチとして注目されています。

また、「リエゾン療法」のリエゾンは連携という意味をもつ言葉で、整形外科や精神科、心療内科などの複数の医師が連携して治療を行うことを言います。
この方法では体だけでなく心への治療も行い、薬物療法や運動療法、認知行動療法などを組み合わせて実施していきます。

もともと、認知行動療法はパニック障害やうつ病、神経症などの治療に用いられてきました。
患者が行動や考え方に見られるゆがみを自覚し、それをよりよいものに変えていくことで、精神的な症状を改善してきたのです。
腰痛症はさまざまな要因で引き起こされますが、その一因がストレスだと言われています。
認知行動療法によってストレスを軽減することで、結果的に腰痛症の症状を緩和させようというのがこの療法の目的となります。

腰痛症が慢性化すると、ちょっとした行動を起こすときにも不安が生じることが少なくありません。
そのため、行動しなくなってしまったり、途中でやめてしまうようになってしまいます。
認知行動療法では、こういった歪んだ心理を修正していきます。

腰痛症を抱えていても、趣味などに集中していると痛みを感じないことがあるはずです。
このように、腰痛症でもできることは多くあるという考え方に変えていくことで、症状による苦痛も軽減されていきます。

腰痛症治療における認知行動療法で、もっともいいとされているのが日記をつけるというものです。
この日記には1日のうちストレスを感じた内容だけを記録していきます。
内容は腰痛に限らず、ストレスを感じた状況と自分がどう思ったかを書き記していきます。
日記を書いたら、次に第三者の視点から内容を冷静に分析します。
これを毎日欠かさずつづけていくことで、自分がどんなことにストレスを感じているのか、どう対処すればいいのかがわかってきます。
そしてストレスが緩和されて、腰痛症改善にもいい影響が及ぼされるのです。

腰痛症の痛み緩和のために

腰が痛いときに冷湿布や温湿布を患部にあてて、痛みをやわらげる方法は昔からよく行われてきました。
こういった方法による根本的な効き目は科学的に証明されているわけではありません。
しかし、湿布が炎症を緩和させて可動域を広げる効果は期待できます。

腰に痛みを感じたときは、まずはじめに氷嚢や冷湿布を20分ほどあてるといいとされています。
冷湿布などがなければ、冷凍野菜をタオルなどで包んだもの、氷を袋につめたものでもかまいません。
1日に5~6回ほど患部を冷やすようにします。

それを数日つづけたら、短時間の温熱治療を施していきます。
温湿布、もしくは保温用ランプや鍋敷きなどを用いて、痛む場所にあてます。
患部を温めることで、緊張状態になった筋肉がほぐれ血行もよくなります。
熱い敷物などのうえで寝るのはやめたほうがいいでしょう。
低温火傷となって、症状が悪化する恐れがあるので注意が必要です。

腰痛症になると、痛みがつらくて長期間布団やベッドで横たわる人がいますが、数日程度にしておいたほうがいいとされています。
腰の痛みが生じてから安静にせずに普段の生活をつづけた人は、一週間ほど安静にしていた人と比べて、症状の改善や予後がいいというデータもあります。
動かすにじっとしていることで、二次的な合併症が引き起こされることもあるので気をつける必要があります。
発症する合併症は筋力低下や下肢の血栓症などの身体的な症状から、抑うつ状態などの精神的な症状までさまざまです。
痛みがひどいときだけ休息をとって、痛みが少なくなってきたら普段の生活に戻ることを心がけましょう。
夜眠るときやベッドで安静にする場合は、横向きの姿勢で枕などを両膝の間に挟むと痛みを緩和できます。

軽度の腰痛症であれば、比較的短時間で痛みは改善されると言われています。
しかし、いろいろ工夫をしても痛みが軽減されない場合や、症状が長期間つづく場合などは医師に相談したほうがいいでしょう。

腰痛症の診断・検査

腰に痛みを感じたら、原因を特定するためにも医療機関で診察を受けることが大切です。
腰痛症の治療は、一般的には整形外科やペインクリニックなどで行われます。
病院に心あたりがない場合は、かかりつけの医師に相談して病院を紹介してもらってもいいでしょう。
診察を受ける病院を決めたら、具体的な症状や頻度、期間などをまとめておくと安心です。
また、医師に聞いておきたいこともメモしておくといいでしょう。

病院でははじめに問診が行われ、痛みの感じ方や頻度、どこが痛むのか、強さ、発生時期、原因として考えられることなどが聞かれます。
痛みの感じ方には個人差があるため、客観的に認識するのは困難です。
そのため、「評価スケール」という痛みの強さを測るものさしのようなものが用いられることもあります。

診察では患部を触診したり、さまざまな動作をさせて、痛みの原因を調べていきます。
また、いろいろな検査を実施して、感覚が鈍くなっている箇所がないかも調査していきます。

筋力検査では筋力が低下していないかを調査します。
特定の筋力が低下しているようなら、脊髄や末梢神経にダメージを受けている恐れがあります。

反射検査は膝の下などをゴム製のハンマーでたたいて、正常な反射が起こるかを確認するものです。
反射に問題がある場合は、末梢神経や脊髄にダメージを受けている可能性があります。

知覚検査では、痛みを感じる場所の痛覚や触覚、温度覚が正常かどうかを確かめます。
知覚に問題があるようなら、末梢神経や脊髄になんらかの異常がある恐れがあります。

場合によっては画像検査や血液検査などが行われることもあります。
画像検査はX線検査を実施し、骨に異常がないかどうかを見ます。
なんらかの問題がある場合は、MRI検査やCT検査などを実施して詳細を確認します。
感染性の炎症である可能性がある場合は、血液検査によって白血球の増え方を観察します。
腎機能や肝機能、貧血などがないか確かめることを目的に行われることもあります。

腰痛症の予防

外傷などが原因ではない腰痛症は、通常は予防可能だと言われています。
正しい姿勢を維持できるよう心がけること、ものを持ち上げるときに腰に負荷がかからないようにするだけでも、腰痛症発症のリスクはある程度回避することができるでしょう。

適度な運動も、腰痛症予防には効果的です。
運動する際は腰まわりの筋肉が緊張状態とならないこと、衝撃を受けないようにすることに注意する必要があります。

腰痛症予防にいいとされている運動がウォーキングです。
予防はもちろん、回復のためのリハビリや再発防止などへの効果も期待されています。
ウォーキングは腰への負担がほとんどなく、足腰や背筋、腹筋などを効率よく強化することができます。
スポーツジムなどに通う必要もなく、いつでもできるので簡単に取り入れることができるでしょう。
ストレス解消や肥満防止、脳の活性化、血管や骨、心肺機能の向上などの効果もあると言われているので、習慣的につづけていくことをおすすめします。

腹式呼吸も腰痛予防に向いていると言われています。
腹式呼吸は横隔膜を上下させる呼吸方法で、健康にいいことから昔から行われてきました。
この呼吸法を行うと、腹筋を鍛えることで腰痛症を予防することができます。

腰痛症はなんらかの動作がきっかけとなって、引き起こされることがあります。
たとえば、重いものを持ち上げる動作、ハンマーなどを長時間打ち続けるといったことです。
また、不安定な姿勢を継続すること、反復運動、振動なども腰への損傷の引き金となります。

仕事などで、こういった動作や姿勢をとることが多いために腰痛症になってしまったという人は少なくありません。
仕事での作業が原因の場合はやめるわけにはいかないことが多いので、せめて腰への負荷が減らせるような工夫をすることが大切です。
人工工学に基づいた道具や家具、作業台、器具などを用いて作業することで、腰へのダメージを軽減して腰痛症を予防することができます。
そういったものをできるだけ取り入れるようにして、腰痛症を予防するようにしましょう。

腰痛症改善のポイント

長期間にわたって腰痛症がつづいてリハビリを行う場合は、腰への刺激が少ない運動からスタートする必要があります。
たとえば、1日30分程度のウォーキング、水泳、サイクリングなどを行います。
こういった軽い運動であれば腰への負担は少なくて済むとともに、筋肉の強化や柔軟性の向上に役立ちます。
ストレッチやヨガなども姿勢の矯正に効果的なので、取り入れてみるといいでしょう。
どんな運動が自分に適しているのかわからない場合は、医師や理学療法士に相談することが大切です。
また、運動前にはストレッチをするなどして、体をほぐしておくことも重要です。

日常生活のなかで、姿勢に気をつけることも腰痛症改善では大切なポイントです。
座っている状態でも立っているときでも、前傾姿勢はよくありません。
立つときは両足にバランスよく体重がかかるようにして、腰の一部分に負荷がかからないようにしましょう。

家事や仕事をするときには、作業する台や椅子などが適度な高さになるように調整するようにします。
特に椅子は大切で、腰をしっかり支えることができて適切な位置に設置されている必要があります。
前のめりにならずに肩は後方にあるようにすること、ときどき姿勢を変えることも必要です。
ずっと座りっぱなしだと腰に負担がかかるので、息抜きをかねてストレッチをしたり歩いたりしてもいいでしょう。

枕や丸めたタオルなどを背中の中心にセットすると、腰が支えやすくなることもあります。
長時間座っていなければいけない場合は、足を台に乗せるなどして休息をとりましょう。
歩くときはかかとの低い靴をはいて、体重が均等にかかるようにします。

就寝時には背骨の湾曲を少なくするために、横向きの体勢をとるといいでしょう。
寝具が柔らかすぎると姿勢が歪んでしまうので、適度な固さは必要です。

重いものは極力、持ち上げないようにすることが大切です。
どうしても持ち上げなければいけない場合は、膝をしっかり使って腹筋は伸ばしたままで頭部を下に向けて、背部はあまり曲げずに持ち上げます。
ものはできるだけ体の近くにもってきて、持ち上げているときは腰をひねらないように注意します。

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