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変形性膝関節症を詳しく:症状,原因,診断,治療,手術

公開日: : 最終更新日:2015/08/10 骨・関節の病気


健康上問題のない膝関節は、軟骨で包まれた形状をしています。
クッション性に優れた軟骨は、関節の動作をスムーズにしたり、衝撃を緩和させたりする役割をもちます。
また、滑膜より分泌される関節液は、軟骨の一成分であるヒアルロン酸を含む粘着性の強い液体です。
その関節液が、滞りなく動く潤滑油と、軟骨の栄養の役目を担っています。

「変形性膝関節症」は、膝関節への衝撃をやわらげる軟骨のすり減り、あるいは筋力の低下などによって、膝関節が炎症状態となったり、変形したりして痛みが生じるという病気です。
中高年世代によく見られる病気ですが、特に女性が多くを占めると言われています。
中高年の膝が痛くなる病気の代表格とも言える病気で、この世代の人で膝に痛みがある場合は変形性膝関節症の疑いがあると言えます。
ただし、外傷などが原因となって若い世代が変形性膝関節症を発症するケースもあります。

変形性膝関節症は関節上部に位置する大腿骨、そして下にある脛骨の中間地点で生じることが多いと言われています。
ただし、膝蓋骨と大腿骨の間で生じることもあり、それは「膝蓋大腿関節症」と呼ばれて区別されます。

発症してまもなくは痛みを感じても短時間で治るため、治療を開始するのが遅れてしまうことが多いという特徴があります。
また、痛みを感じても高齢のためしかたないとあきらめてしまって、そのまま病院に行くことなく済ませてしまうという人も少なくありません。
膝に痛みがあることで運動量が極端に減って、筋肉が弱まり、より膝への負担が強くなってしまうこともあります。
そうなると症状が悪化しやすくなるため、そうならないためにはできるだけ早い対処が必要となります。

変形性膝関節症が1度でも発症したら完治させることはむずかしいですが、治療を受けることで悪化を防いだり、日常生活に支障がでない程度まで回復させたりすることは不可能ではありません。
痛みが出たら放置したり、高齢だからとあきらめたりせずに、適切な治療を受けることが大切です。

変形性膝関節症の症状

変形性膝関節症で見られる症状や進行の仕方は、人によって大きく異なると言われています。
これといった自覚症状がないのにX線検査をすると変形がかなり進行している人もいれば、症状が強く出ているのにX線検査だと変形があまり確認できないという人もいます。
変形性膝関節症の症状がどの程度進行しているのか把握する手がかりとされているのが、自覚症状です。
この自覚症状によって、病気が現在どのような状態なのかを把握することができると言われています。

変形性膝関節症の初期段階の自覚症状としては、膝の違和感だと言われています。
この違和感は起床後歩きはじめたときに、感じることがほとんどです。
膝に力を加える動きによって痛みが生じることはありますが、この時点での痛みは一時的なもので、短時間の休息で痛みは消失します。
症状の進行が遅い人の場合、この朝の違和感だけが継続してほかの症状があらわれないこともあります。

初期段階の症状を放っておくと、少しずつ症状は悪化していきます。
痛みを強く感じるようになり、正座やしゃがむといった動作に苦痛がともなう、膝を曲げたり伸ばしたりしにくくなるといった状態となります。
階段の上り下りも苦痛をともなうようになり、特に下りがつらくなります。
また、患部が炎症状態となるため、むくみや腫れ、熱感などの症状があらわれるようになります。
膝に水がたまって、張りや重だるさを感じるようになることもあります。
膝の変形も悪化するため、膝に力を入れるとコリコリといったような軋轢音が出ることがあります。

さらに悪化すると、日常生活に影響が出るほどの痛みを感じるようになります。
そのため、自然に活動範囲が狭くなって家に引きこもりがちになってしまいます。
その影響でうつ症状や認知症などの症状があらわれてくることもあり、肉体だけでなく精神にも大きな影響が及ぼされます。
この時点で骨の変形はかなり進行しており、見た目にも変形がわかるほどになっています。

変形性膝関節症の原因

変形性膝関節症は膝の関節を形づくっている骨や軟骨が、いろいろな原因によって変形したりすり減ったりすることで、膝に痛みなどが生じる病気です。
すり減った骨の一部が周辺組織を刺激し炎症状態となることで、痛みが生じます。
また、刺激によって関節内部の関節液が過剰分泌を起こし、膝に水がたまって倦怠感を感じることもあります。

変形性膝関節症のもっとも多い原因は、膝への負担の蓄積、そして加齢の影響です。
体のさまざまな器官や部位は加齢の影響を受けて、少しずつもろく破壊されやすくなります。
骨や軟骨も同様に、年齢を重ねていくにつれて弱っていきます。
また、当然ながら歳をとればとるほど膝の負担は蓄積されていくので、変形性膝関節症の発症リスクは高まると言えます。
さらに、関節内部にある軟骨に栄養を供給する働きをもつヒアルロン酸は、年齢を重ねるにつれて少なくなっていきます。
その影響によって、軟骨はダメージを受けやすくなると言われています。

老化以外にも、日常的な膝の酷使や外傷、肥満など膝への負担が加わる要因が多いほど、当然ながら発症リスクは高まります。
若い年代で発症したり、症状の程度も重くなったりと、より治療がむずかしくなることもあります。
特に肥満は膝への負担がかかる主な要因として知られています。
人が歩くとき体重の3倍ほどの負荷が膝にかかると言われています。
そのため、体重が重ければ重いほど膝への負担は増大し、半月板や軟骨はダメージを受けやすくなり、発症の危険性は高まります。

また、猫背など姿勢に問題がある場合、歩きときに膝への負担が大きくなります。
日本人に多いとされるO脚は膝の内側に体重がかかりやすくなり、軟骨がダメージを受けて発症しやすくなると言われています。

脚の筋肉が衰えると膝を支える力が弱まって、負担がかかりやすくなることもわかっています。
そのため、軟骨がダメージを受けやすくなって、膝を動かした際の衝撃を吸収しにくくなって痛みを感じやすくなります。

変形性膝関節症を発症しやすい人

変形性膝関節症になりやすい人に多く見られるのが、骨が弱くもろい状態であるということです。
骨は適度な刺激や負担があるほど、強く丈夫になります。
それには運動が最適で、運動不足は骨の弱体化を招きます。
骨にはたんぱく質やカルシウム、ミネラルが多く含まれます。
こういった栄養素が十分摂れていないと、骨に小さな穴が多くあいて、骨粗しょう症が引き起こされてしまうことがあります。
こういった人は、変形性膝関節症を発症しやすいと言えるでしょう。

変形性膝関節症は激しい運動をする人、肉体労働をする人が発症しやすい傾向にあると言われています。
重いものを持ち上げる、あるいは立っていることが多い仕事の人は膝への負担が大きくなりやすいとされています。
また、飛んだり走ったりすることの多いスポーツをつづけている人は、同じく膝への負担は増大します。
短時間の適度な負担であれば骨の強化に有効ですが、その負担が大きい場合はかえって発症リスクが高まってしまうのです。

また、なんらかの衝撃を受けて骨折をすると、変形性膝関節症を発症しやすいとされています。
外傷だけでなく、怪我をしたときに適切な治療がされないと、骨が正常な状態に戻らなくなって発症リスクが高まることもわかっています。
過去に靱帯を断裂したことがある人も発症リスクが高いので、十分に注意する必要があります。

一般的に、変形性膝関節症は中高年の肥満体型女性が発症しやすいと言われています。
男性と比べて女性のほうが発症しやすい傾向にあることは確かですが、その理由ははっきりわかっているわけではありません。
男性と比べて筋力が劣ること、女性ホルモンの影響、年齢を重ねると太りやすくなることなどが考えられますが、はっきり解明するまでには至っていないのです。

また、へバーデン結節の人も、変形性膝関節症を発症しやすいと言われています。
へバーデン結節は手指の第一関節が節くれ立って痛みや腫れが生じる病気です。
この病気は軟骨の代謝異常が原因となっており、中高年女性がかかりやすいと言われています。

変形性膝関節症の診断1

変形性膝関節症の疑いがある場合は、整形外科で診断を受ける必要があります。
変形性膝関節症の診断にあたっては、まずは患者の歩き方が観察されます。
この病気を発症すると歩き方に問題が生じることが多いので、診断基準のひとつとなるのです。

問診ではどの箇所に痛みがあるのか、いつ頃から痛いのかといったことが聞かれます。
また、過去に膝を怪我した経験があるか、毎日どの程度歩いているか、スポーツ歴、仕事内容なども確認されます。
さらに、しびれや水が溜まっている感じがあるか、血縁者に慢性関節リウマチや関節炎を患っている人はいるかといったことも聞かれるでしょう。
治療方針を決めるために、そして似た病気と鑑別するためにも、問診は非常に大切です。
きちんと医師の質問に答えられるように、あらかじめ内容を整理しておくといいでしょう。

続いて行われるのが、触診や視診です。
ずれやゆるみ、腫れが生じていないか、動かしたときに音がするか、拘縮が見られるか、曲げ伸ばしをしたときに痛みを感じるかといったことが確認されます。
さらに座り方や歩き方、筋肉の萎縮、大腿四頭筋や屈筋の状態も確かめられます。

画像検査としてX線検査やMRI検査も行われます。
X検査では靱帯や関節包、半月板、関節軟骨などは写りませんが、骨の強度や変形の有無などは確認できます。
骨の隙間である関節裂隙がどの程度あるかを把握するために、立った姿勢で撮影するケースもあります。

MRI検査は、磁磁気を利用した画像検査です。
X検査では確認しづらい膝にたまった水や靱帯、半月板、関節軟骨などの様子を把握することができます。
ただし、MRI検査は初期段階で行われることは少なく、X線検査では不十分な場合、手術を検討する際などに行われることが多いでしょう。

膝に水が蓄積されている場合は、関節液を注射器を用いて抜き取って調査することもあります。
関節破壊や細菌感染などの有無、靱帯や半月板、痛風の診断なども行うことができます。

変形性膝関節症の診断2

変形性膝関節症の初期では行われることは少ないですが、関節鏡検査が行われることがあります。
関節鏡検査は膝の内部を内視鏡で観察するという検査です。
関節軟骨はもちろん、半月板の様子も詳細に観察することができます。
この検査は切開を伴うため、多少なりとも体への負担がかかる検査と言えます。
そのため、症状がそれほど進行していない段階では行われることは少なく、半月板や関節軟骨の外科的治療と並行して行うのが一般的です。

変形性膝関節症の診断では、症状が似ている疾患との鑑別も重要となります。
たとえば慢性関節リウマチは、変形性膝関節症と似た疾患のひとつです。
慢性関節リウマチは自己免疫異常によって起こる関節炎で、膠原病の一種です。
膝よりも手首や手指などから始まることがほとんどである、安静時痛が見られる、いくつかの関節に左右対称に起こるといった特徴があります。
変形性膝関節症との鑑別はX線検査や血液検査によって行われます。
血液検査ではリウマトイド因子の有無によって判断されます。

半月板損傷も、変形性膝関節症と似ています。
半月板損傷はジャンプをして着地した際、つまずき、ふんばり、ひねった、急に立ち上がるといった動作によって発生します。
ギクッとした痛みが走ったり、いきなり膝に力が入らなくなったりして動けなくなることもあります。
また、膝関節の可動域が狭まって、膝の曲げ伸ばしが不自由になる場合もあります。
変形性膝関節症との鑑別は、MRI検査で行われます。

痛風も変形性膝関節症と似ている病気のひとつです。
痛風は高尿酸血症によって足の親指の付け根が急に痛くなるという病気です。
ほとんどは親指の付け根に発生しますが、肘や膝などの関節に痛みが生じることもあります。
関節液や血液の検査によって、変形性膝関節症と鑑別することができます。

大腿骨内側顆骨壊死も変形性膝関節症に近い症状が見られます。
この病気は膝の上に位置する丸い骨の一部が壊死する病気で、中高年女性が発症しやすい点も変形性膝関節症に似ています。
X線検査やMRI検査によって鑑別します。

変形性膝関節症の薬物療法

1度でもすり減ってしまった関節軟骨は、元の状態にまで回復することはありません。
そのため、変形性膝関節症の治療は痛みを取り除くとともに、膝が伸ばしたり曲げたりすることができない状態を改善することが目的となります。
治療法は痛みの程度や症状の進行によって違いますが、運動療法や温熱・冷却療法、薬物療法などが行われます。

膝の痛みが強い場合は、薬を用いて痛みを緩和させます。
薬物療法は根本的解決にはなりませんが、痛みや腫れによってほかの療法がはじめられない、日常生活に支障をきたしている場合などに効果的です。
また、関節水症などによってひどい炎症状態となってしまった場合は、関節の破壊が進行していることがあります。
それを抑制するために、薬を用いることがあります。
薬は副作用の危険性もあるので、なんらかの異常があらわれたら医師に相談することが大切です。
医師に相談せずに服用を中止したり、減らしたりすることは控えましょう。
また、ほかに服用している薬がある場合は、あらかじめそのことを医師に言っておく必要があります。

消炎鎮痛剤は炎症状態を抑えて痛みを軽減させる目的で服用します。
優れた効果を発揮しますが、長期間の服用によって腎臓や肝臓に副作用があらわれることがあります。
飲み薬以外にも、座薬や塗り薬、貼り薬などがあります。

関節水症によって炎症状態が悪化した場合は、関節穿刺という処置が行われることがあります。
これは関節内にたまった水を注射器で抜くという方法で、関節水症の症状を軽減する効果があります。
また、炎症を抑制させることを目的に、関節軟骨に含まれる成分であるヒアルロン酸を注入することもあります。
この方法は化膿性関節炎を発症させる恐れがあるため、炎症状態が悪化した場合にのみ行われます。
ステロイド剤を注入させる方法もあって、優れた効果があると言われています。
ただし、副作用も強いため、使用は慎重に検討する必要があります。

変形性膝関節症の温熱・冷却療法

関節に生じた痛みを緩和させたり、炎症状態を改善させたりするには、患部の温熱や冷却が有効だとされています。
膝が熱を帯びて腫れがひどい急性の痛みがある場合は冷却療法が有効で、慢性的な疾患の場合は温熱療法が有効だと一般的には言われています。
変形性膝関節症の場合は後者に含まれるので、温熱療法が有効と言えるでしょう。

膝に痛みが生じる原因は、膝関節内部に発生した炎症です。
炎症状態となるとさらに炎症を生じさせる化学物質が放出されたり、膝に関節水がたまったりして炎症はますます悪化します。
こういった炎症をさらに促進する要因となるのが、患部の冷えと、それにともなう血行の悪化です。
体が冷えると血流が滞りがちとなり、炎症を悪化させる化学物質や疲労物質が流れづらくなって関節内部にいつまでも蓄積されていきます。
そのままにしておくと症状はより悪化して、損傷した場所は回復しにくくなります。

温熱療法を行うと膝の血行が改善され、組織の新陳代謝が高まります。
そして痛みの原因である化学物質が除去されやすくなって、痛みが軽減されます。
また、筋肉や関節の緊張状態をやわらげて、動きがスムーズになりやすいという効果も期待されます。

温熱療法や冷却療法は病院で行いますが、自宅でも実施可能な方法です。
自宅でできる温熱療法としてはホットパックやや温湿布などがあります。
ホットパックはジェル状の温熱剤入りのパックで、熱湯などでしっかり温めてから巻き付けて患部を温めるものです。
長時間温かさを保つことができるため、時間をかけて患部を温めるのに適しています。
病院でできる温熱療法としては、高周波や低周波、マイクロ波による電気療法、レーザーや赤外線、超音波などがあります。

より簡単な方法としては、入浴して患部を温める方法があります。
また、日常的にサポーターをあてるようにして、冷えから膝を守ることも有効な方法と言えるでしょう。
ただし、症状によってはこういった療法が逆効果となる場合もあるので、医師に聞いてから開始することが大切です。

変形性膝関節症の運動療法

変形性膝関節症の改善には、運動療法がいいとされています。
運動療法の主な目的は2つあります。

ひとつは、変形性膝関節症の症状をやわらげることです。
運動によって血行を促進して、膝をあたためて痛みを緩和させます。
また、膝を支える働きをもつ筋肉を強化することで十分な関節稼働領域を確保して、膝を丈夫にするという効果も見込めます。

2つ目は病気の根本治療です。
運動をすると滞りがちな血行が促進されて、関節部分に必要な栄養が供給されやすくなります。
そうすると炎症の原因である老廃物の排出が活性化し、細胞も活動しやすくなって病気の進行を食い止めたり、再発を防止したりすることができます。

運動療法でいいとされているのが、筋肉トレーニングです。
特に太ももの筋力を向上させることは大切で、太ももを鍛えることで膝関節への負担を軽減させることができます。
ほかにもお尻や内股、すね、腰、ふくらはぎなど下肢の筋肉を中心にトレーニングをしていくことで、変形性膝関節症の改善につなげられます。

また、ウォーキングなどの運動も有効だと言われています。
歩くことで膝に適度な負荷を与えて、弱った骨や軟骨などの膝組織の状態を改善していきます。
いきなり長距離歩くと負担をかけすぎてしまうので、最初は短距離からはじめて無理のない範囲で距離をのばしていくといいでしょう。
また、循環機能や心肺機能などの維持・改善にもつながるので、ウォーキングは健康に非常にいいとされています。
ウォーキングをするときは、歩きやすい靴で起伏の少ない歩きやすい道を歩くようにするのがポイントです。
ウォーキング以外にも、自転車こぎや水中ウォーキング、水泳などの運動も変形性膝関節症の改善にいいとされています。

ストレッチも日常的に取り入れるようにするといいでしょう。
膝を適度に動かすことで拘縮を取り除く効果が期待できます。
さらに、筋肉や靱帯、関節包に適度な刺激を与えて新陳代謝を高めることで、機能の改善につなげることができます。

変形性膝関節症の手術

運動療法や薬物療法などいろいろな方法を試しても、症状が継続する場合は手術が検討されます。
手術をしたからといって効果が永遠につづくことはなく、手術後にはリハビリテーションや固定のための時間が必要となります。
変形性膝関節症の手術にはいくつか種類があります。

ひとつは「高位頚骨骨切り術」という手術で、O脚を矯正することができます。
O脚を矯正することで、関節内側の負荷を軽減して痛みを緩和します。
症状はほとんど取り除かれますが、完全に回復するまでに半年ほど要すること、長期入院が必要となるため、すべての人ができる方法とは言えないでしょう。
骨が無事定着してからも、歩くときには松葉杖が必要となります。

「人工膝関節置換術」も変形膝関節症改善のための手術として知られています。
関節の変形が著しく、痛みがひどくて日常生活に支障をきたしている患者に行われる手術です。
問題のある関節をセラミックやプラスチック、金属などでつくられた人工関節と交換します。
関節の状態が悪い人や高齢者でも実施できる方法ですが、耐久性に劣るといった欠点があります。
また、可動域が狭まってしまうため、正座ができなくなると言われています。
人工関節の耐用年数は15~20年と言われ、時間の経過にともなってゆるみや破損などの問題が生じることがあります。
その場合は、再手術を行って、新しい人工関節と交換しなければいけません。
また、血栓症や感染症などのリスクもあるので、よく検討する必要があります。
高位頚骨骨切り術と比べると、入院や療養に要する期間は短いでしょう。

「関節鏡視下郭清術」も変形性膝関節症の手術のひとつです。
この手術は変形が軽度で、なおかつ半月板の損傷や骨の変形が痛みの主原因である場合に行われます。
こういった条件を満たしている人は少ないため、症例数は決して多くありません。
手術では関節鏡を用いて、骨棘や関節軟骨の凹凸、ぎざぎざした半月板などを切除していきます。
感染症の管理などのため、何日か入院することになります。

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