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変形性股関節症を詳しく:原因,症状,診断,治療,手術

公開日: : 最終更新日:2015/08/09 骨・関節の病気

股関節の仕組みと変形性股関節症

骨盤と大腿骨の間にある球関節のことを「股関節」と言います。
股関節は、骨盤側にあるおわん状の臼のような形状のくぼみである「寛骨臼」に、大腿骨の先端であるボール状の「大腿骨頭」が入り込むという構造をもっています。

股関節は寛骨臼が骨頭の多くを包み込むことで関節の安定性を保っています。
こういった構造は「球関節」「臼関節」と呼ばれ、この構造によって人はさまざまな方向に足を動かすことが可能となります。
股関節を動かす場合には股関節まわりの筋肉や腱が機能して、球体である骨頭が臼蓋内部ですべりながら転がります。
それによって股関節は前後左右に動くことができるのです。
股関節には徒歩だけでも体重の何倍もの負荷がかかると言われていますが、この構造によって安定性を保持することができているのです。

寛骨臼と大腿骨頭、どちらも関節軟骨と呼ばれるクッション性にすぐれた組織に包まれていて、関節がスムーズに動作する構造となっています。
寛骨臼は深いおわん状の構造をもつため、大腿骨頭との接地面が広くとられています。
そのため、負荷が集中しづらく、関節軟骨のもつ弾力性もすぐにすり減ることはありません。
その結果、長く使い続けることができるのです。
また、股関節は筋肉や靱帯、関節包によって支えられているため、外れにくい構造となっています。
関節包は、関節を包む役割をもつ袋のようなものです。

関節軟骨は衝撃をやわらげて関節をスムーズに動かすという働きをもちますが、なんらかの原因ですり切れ破壊されることがあります。
それによって起こるのが「変形性股関節症」という症状です。
関節症は関節に生じるため、股関節だけでなく手の指や肘、脊椎などにも起こることがあります。
負荷が頻繁にかかったり、外傷を受けたりすると軟骨は変性しすり減っていきます。
また、年齢を重ねていくにつれて軟骨の柔軟性は衰えていくので、変性が生じやすいのです。
外傷を除いた軟骨のすり減りは、一般的には長い時間がかかると言われています。

臼蓋形成不全による変形性股関節症

中高年以降の年代で、脚に感じる痛みや違和感の多くは変形性股関節症によるものだと言われています。
変形性股関節症の原因のほとんどは「臼蓋形成不全」だと考えられています。

股関節には寛骨臼という部位があり、その一部は臼蓋という受け皿のようなもので構成されています。
臼蓋は大腿骨の先端部分である骨頭がおさまるような形状をしています。
この臼蓋の形状が不完全で、小さすぎるなど問題を抱えていることがあります。
その影響で股関節に痛みが起こることを「臼蓋形成不全」と言います。
臼蓋が小さいと大腿骨側の軟骨との間に摩擦が生じるようになって、結果的に軟骨がすり減ってしまいます。
そして、股関節に変形が起こって炎症状態となってしまうのです。

臼蓋形成不全は自覚症状などがなく、そのまま年齢を重ねていくパターンがほとんどです。
そして、中高年になってはじめて痛みなどの症状があらわれ、自覚することが多いようです。
年を重ねていくにつれて関節には負担がかかり、軟骨はすり減りやすくなります。
この傾向は体重が重い人ほど、顕著になっていきます。

股関節に生じる問題で外国人に多いのが、一次性関節症というものです。
それに対して、日本人は先天性股関節脱臼や形成不全、炎症や外傷によって起こる二次性股関節症が圧倒的に多いと言われています。
そして、その原因のほとんどが臼蓋形成不全によるものだと言われているのです。

先天的に臼蓋形成不全が見られる幼児の場合は、特に股関節脱臼を起こしやすいと言われています。
そのため、日本では生後4ヶ月の子供を対象に、股関節に問題がないか調査することになっています。
臼蓋形成不全を放置しておくと、10代後半くらいから股関節の痛みや亜脱臼などが起こるようになります。
状態がひどい場合は手術を行うこともありますが、強い症状が出ないまま時間が経過していき、中年期に強い痛みなどの症状があらわれることが多いでしょう。
また、幼児期に適切な処置をしたとしても、臼蓋形成不全は完全になおらないまま残ってしまうこともあるようです。

大腿骨頭すべり症・ペルテス病による変形性股関節症

「大腿骨頭すべり症」や「ペルテス病」などの小児期に見られる股関節の病気によって、変形性股関節症が起こることがあります。
大腿骨頭すべり症は、大幅に成長する10~14歳頃に起こりやすい症状です。
骨頭先端の丸みを帯びた骨端部が成長線を境として、少しずつもしくは急にずれていく疾患です。
ずれがゆるやかなスピードで進んでいき、痛みや跛行などの症状が見られても、歩くことはできる状態を「安定型」と言います。
一方の急にずれが起こってそのまま悪化していき骨端部が不安定になって、歩くこともできなくなる状態を「不安定型」と呼び区別しています。

安定型でずれがそれほど見られない場合は、スクリュー固定などの処置がとられることが多いでしょう。
スクリュー外側端を骨から長めに飛び出すようにして、骨頭の発育障害を予防するという方法がとられることもあります。

不安定型の大腿骨頭すべり症の場合、骨端部が不安定な状態となって股関節内部でぐらぐらしている状態です。
この場合は重傷度が高く、骨頭壊死などの合併症のリスクが非常に高く医学的な見通しも決して明るいとは言えません。
そのため、治療では骨頭壊死の危険性をできる限り低くすることが求められます。
また、治療後の機能を少しでも向上させることを目的に、骨端の徒手整復ののちにスクリュー固定が行われることもあります。

ペルテス病は、大腿骨の骨頭が壊死状態となる病気のことを言います。
3~6歳の男子に起こりやすい病気で、多くは片側のみですが両側に生じるケースもあります。
ペルテス病は大腿骨の骨頭に栄養を供給する血液の流れがなんらかの要因で滞り、骨頭が壊死状態となることから起こると言われています。
喫煙習慣のある家庭での発病が多いことから、受動喫煙の影響が色濃いと考えられています。

ペルテス病の主な症状は、痛みや跛行です。
症状は急激にあらわれることはあまりなく、徐々にあらわれます。
悪化すると、股関節の運動障害も起こります。
ペルテス病は2年ほどで壊死した箇所が自然回復してなおります。
しかし、骨頭をつぶさないで完治させる必要があるため、牽引治療や手術が行われることもあります。

痛風や化膿性関節炎による変形性股関節症

変形性股関節症は、痛風や化膿性関節炎などの炎症によって生じることがあります。
痛風は尿酸が体内に蓄積し、それが結晶化して激しい関節炎を生じさせる病気です。
放っておくと関節の痛みが激化したり、腎臓の状態が悪くなったりと、さまざまな症状があらわれるようになります。

痛風は尿酸値の高まりによって引き起こされます。
尿酸値が高いまま放っておくと、関節が炎症状態となって痛みが生じます。
急激な痛みは1週間ほどで軽減していき、しばらくすると症状は消失します。
炎症を抑制する薬を飲むことで症状は早く軽減しますが、ほとんどの場合、1年以内に同様の症状があらわれます。
それを何度も経験するうちにさまざまな関節が腫れて、痛みが頻繁に起こるようになります。
この段階になると、関節の痛みにとどまらず尿路結石が生じたり、腎臓の状態が悪くなったりと、いろいろな症状が出はじめます。
症状が慢性化することもあるので、放っておくのはリスクが高いと言えます。

また、尿酸値が高い傾向にある人は、脳血管障害や心血管障害のリスクが高いと言われています。
そういった病気を予防するためには、尿酸値と同様に動脈硬化のリスク因子にも注意を向ける必要があるでしょう。
予防や改善のための治療を進めていくことが大切となります。

化膿性関節炎は、関節の内部に細菌が侵入して、関節内が化膿してしまう病気のことを言います。
これを放っておくと関節の表面の軟骨や骨が破壊されて、関節の障害が起こります。

化膿性関節炎の主な症状は、発赤や熱感、はれ、痛みで、同時に全身の倦怠感や食欲不振、悪寒、発熱などの症状があらわれることもあります。
小児の股関節は深部にあって状態を把握しにくいので、痛みによって関節の動きがにぶる、おむつ交換のときに異常に泣くなどの症状をとっかかりとして診断することがあります。
化膿性関節炎は抗生物質の投与や膿の吸引などの治療が行われ、場合によっては手術をして炎症箇所の切除や膿の洗い流しなどを行います。

変形性股関節症の症状

変形性股関節症を発症した当初は、運動の直後や長時間歩いたあとなどに痛みが生じます。
痛みが出るのは股関節だけではなく、膝上や太もも、臀部などに鈍痛を感じることもあります。
こういった痛みはずっとつづくことは少なく、ほとんどは数日程度でおさまります。

症状が悪化すると動きはじめに股関節周辺に痛みが生じるようになります。
この「始動時痛」と呼ばれる痛みは股関節周辺にしかあらわれません。
この状態を放置しておくと、症状が進行することがあります。
歩いたり動かしたりすると股関節周辺に痛みが生じる、休憩をとらないと長時間歩けないといった状態になります。
もっと症状が悪化すると、休んでいても痛みがおさまらなくなります。
痛みも少しずつ強くなるので、こうなる前に対処することが大切です。
就寝時に痛みを感じたり、股関節に水が溜まって腫れたりすることもあるので、十分に注意しなければいけません。

痛みが悪化していくと、大きな段差に上がりにくくなる、靴下がうまくはけないなど、股関節の動きも滞るようになります。
痛みが強くなると関節を動かすのが苦痛になります。
それで動かさないでいると筋肉がこわばって動きづらくなる「関節拘縮」という状態に陥ります。
こうなると関節を曲げたり、脚を開いたりする動きがつらくなります。
また、状態が悪化すると骨盤が傾いて、症状が出ている脚が短くなったように感じることもあります。

症状が見られるほうの足をかばって歩く、あるいは痛みによって運動量が減ると、中殿筋などの筋力が落ちてしまいます。
そして痛みのある足をついた際に体が傾くので、肩を揺らして足をひきずるような「跛行」という歩き方をするようになります。

股関節に限らず、ひざや腰に痛みが生じるケースもあります。
股関節の痛みによって筋肉の均衡や骨盤のバランスが悪くなる、また股関節の働きが弱いのをほかの部位が補おうとするため、ひざや腰に負担がかかって痛むからだと言われています。

変形性股関節症の進行

変形性股関節症は前期、初期、進行期、末期に分類でき、それぞれ症状に差があります。
前期は臼蓋形成不全などの股関節の形状に問題があるものの、レントゲンなどで軟骨のすり減りなどは認められません。
ただし、痛みはまれに感じられることもあります。

初期は、軟骨がダメージを受けてすり減って、関節の隙間が少しずつ狭まっている状態です。
負荷が大きい箇所の骨が硬く変化する「骨硬化」の状態が確認されます。
脚の付け根や尻、膝の上部などに重い感覚やこわばりなどが見られます。
また、長い間歩く場合や歩きはじめ、階段の上り下りをするときなどに、痛みが生じることもあります。
こういった症状は変形性膝関節症や坐骨神経症などと症状が近く、勘違いしやすいと言われています。
この段階でも炎症状態がひどかったり、関節液が蓄積していたりするケースもあります。
関節唇にダメージを受けている場合などは、強い痛みを感じることもあります。

進行期に至ると、軟骨のすり減りがかなり進んだ状態となります。
すり減っていくと関節の隙間がどんどん狭くなり、臼蓋と大腿骨が接したりぶつかったりすることもあります。
骨硬化も進行して、骨に穴があいてしまうこともあります。
破壊された骨を覆うために「骨棘」と呼ばれる新たな骨が増え、より痛みが強まったり、動きづらくなったりします。
また、進行期から末期にかけては筋力の低下が著しくなり、長時間歩くことが困難となります。
さらに、階段の上り下りやしゃがんでいる状態から立つことがむずかしくなり、日常生活への支障が大きくなります。

末期になると、軟骨がすり切れて消失して、関節の隙間がなくなります。
骨硬化も拡大し、骨のう胞も増加していきます。
軟骨がなくなったため、骨が露出してしまい、衝突する際に骨がすり減るようになります。
骨棘も大きくなり、股関節自体に変形が見られるようになります。
股関節が動きづらくなり、痛みも強くなるため、杖なしでは歩くことがむずかしくなります。

変形性股関節症の診断

変形性股関節症は放っておくと状態が悪化していくため、できるだけ早く医療機関を受診することが大切です。
変形性股関節症の診断や治療は、主に整形外科で行われます。
病院でははじめにさまざまな検査や問診を行って、診断していきます。

病院を訪れてはじめに行われることが多いのが、問診です。
どの場所がどういった動作や姿勢をしたときに痛むのか、いつ頃から痛みや違和感を感じるようになったかといったことが聞かれます。
ことこまかく質問されることもあるので、詳細をメモなどにまとめておくと安心です。
触診や視診を行って、体に傾きが見られないか、歩き方に問題がないかも確認されます。
股関節がきちんと動いているか、どういったときに痛みが生じるかといったことも調べられます。

関節周辺の骨に増殖が見られないか、関節軟骨がどの程度すり減っているかといったことを確認するために、X線検査が行われます。
X線検査では軟骨は写りませんが、関節の隙間や骨の状態などを確認するには有効な方法です。
前期の変形性股関節症の場合、関節に多少の変形が見られる程度ですが、初期段階では関節の隙間が狭い状態となり、軟骨下骨が硬化することがあります。
さらに悪化すると関節内部や周辺に骨棘が形成されたり、骨嚢胞が生じたりするので、そういったものが見られないかX線検査によって確認していきます。

断層撮影によって関節の詳細な形態を確認するためにCT検査が実施されることもあります。
MRI検査では靱帯や軟骨、筋肉などの軟部組織の状態を把握していきます。

変形性股関節症は、関節リウマチやほかの膠原病、突発性大腿骨頭壊死症、股関節炎などと症状が似ていると言われています。
そのため、それらと鑑別することを目的に血液検査などが実施されることもあります。
血液検査ではリウマトイド因子やC反応性タンパク、赤血球沈降速度などさまざまな観点から、ほかの病気が隠れていないか調べるのにも役立ちます。

変形性股関節症の保存療法

変形性股関節症の治療では、まず保存療法が優先して行われることが多いでしょう。
手術が検討されるのは、いろいろな方法を試してみて効果が見られない場合です。
最終的に手術を行ったとしても、保存療法をあらかじめ試しておくことで術後のリハビリテーションがスムーズにいくことが多いので、メリットの多い方法と言えます。

痛みが強い場合は、痛み止めの内服薬を用いて、痛みのコントロールを目指します。
症状の進行期や末期などは特に強い痛みを感じることが多いので、消炎鎮痛剤などを用いて対処します。
ただし、痛み止めを過剰に用いると症状の進行が把握しづらくなるので、適度に用いることが大切です。

股関節にかかる負荷は、体重の3~10倍ほどだと言われています。
当然のことながら、体重が増加すればそれだけ股関節への負荷も増大します。
そのため、肥満を防止して適正体重を保つことが重要となります。
バランスのいい食生活と適度な運動を心がけて、適正体重を維持するようにしましょう。

変形性股関節症の改善のためには、適度に体を動かすことも必要です。
プールでの水中運動やウォーキング、ストレッチ、筋力トレーニングなどは特に有効とされています。
体重コントロールはもちろん、気分のリフレッシュや関節の血行促進、拘縮の改善、筋力の維持などさまざまな効果が期待できるので、生活に取り入れるようにするといいでしょう。
特に股関節周辺の筋力を強化することは、股関節の安定性向上に非常に効果的だと言われています。

運動や体を動かすことは変形性股関節症の改善に効果的ですが、無理はよくありません。
過度な運動は股関節への負担になるので、適度な運動量を心がけることが大切です。
痛みがひどいときは安静する、出かけるときは杖をつかうといったことも心がけ、できるだけ股関節に負荷をかけないようにしましょう。
また、どの程度歩いたら痛みが出るのかということを自分で把握しておくことも大切なケアです。
家事や入浴、寝起きなどの動作に気をつけて、股関節に負荷をかけない動作を自分で見つけるようにしましょう。

変形性股関節症の手術1

股関節に見られる変形が重度な場合、保存療法を試しても効果が見られなかった場合、日常生活に大きな支障をきたしている場合などは、「人工股関節手術」が検討されます。
これは軟骨がすり減ってしまった関節を「人工股関節」にかえて、動作を正常化するための手術です。

人工股関節は金属製のボールとそれを包む丸みを帯びたソケット、その間にある軟骨の役割を果たすポリエチレン製のライナー、それを骨のなかに入れ込む棒状のステムなどで構成されています。
人工股関節はさまざまな大きさのものがあるので、患者に合うものを選択することができます。

手術では骨を削ったうえで、人工股関節を入れ込みます。
通常は骨セメントを用いて固定していきますが、骨セメントなしでも固定できるタイプのものもあります。
その人工股関節は表面に特殊加工が施されており、半年から1年ほどで加工面が増殖した骨が入り込んで固定されます。

人工股関節は時間の経過とともに軟骨代わりのポリエチレン部分が削られていきます。
開発されたばかりの人工股関節は10年ほどでポリエチレン部分が壊れてしまい、取り替えなければいけませんでした。
しかし最近は技術が向上し、30年ほどもつと言われています。

人工股関節の手術そのものは、それほど大変な手術ではありません。
患者の症状や重傷度にも左右されますが、手術時間は60~90分程度でおわるでしょう。
ただし、人工股関節の手術は出血量が多いため、輸血が必要となります。
日本国内の医療機関のほとんどは、自己血貯血を実施しています。
患者の血液を事前に採取しておき、それをそのまま手術に用いるのです。

比較的新しい手術方法として、「最小侵襲手術」が行われることもあります。
従来の手術では15~20㎝切るのが一般的でしたが、この方法では8㎝ほどの切るだけで済みます。
切開する箇所が小さいと、痛みも抑えられ、術後の回復も早まると言われています。
そのため、人工股関節の手術の多くは、この方法が行われています。

変形性股関節症の手術2

変形性股関節症の手術としてよく行われるのが、人工関節を入れ込むという方法です。
この方法は効果の高い手術ですが、人工関節の感染などのリスクがある方法です。
また、比較的若く活動性が高い患者の場合、人工関節の破損やゆるみといったことが後々出てくる可能性があります。
そういったケースで選択されるのが、「関節形成術」という方法です。

関節形成術はいわゆる「骨きり術」という方法で、関節付近の骨を切って関節の方向を矯正する、あるいはまだ残存している関節軟骨が荷重部にくるように修正するというものです。
この方法は誰にでも施術可能というわけではなく、関節の損傷が少ない患者に限られます。
大腿骨側と臼蓋側の両方の骨きり術があり、双方を組み合わせて行うこともあります。
どれくらい変形しているかということや、関節の形状を考慮したうえで最適な方法が選択されることになります。

なぜ骨きり術が若い人に向いているかというのは、人工関節の耐用年数と関係しています。
人工関節は現在の技術で30年ほどもつと言われているため、高齢者の場合はほとんど1生に1度の施術で済みます。
しかし、若い人の場合は何度か手術の必要性が出てくるため、骨きり術のほうが適していると言われているのです。
人によっては10年ほどで再び手術をしなければいけない場合もあります。

骨きり術は人工股関節の手術と比べて、リハビリテーションにかかる期間が長いということを頭に入れておく必要があります。
人工股関節の技術向上によって、最近は術後数日で歩行訓練が可能となりました。
それに対して、骨きり術では4~6週間ほどは歩行訓練を行うことができません。
そのため、できるだけ早く社会復帰したいという人は、人工股関節の手術のほうが適していると言えるでしょう。
ただし、2度目以降の人工股関節の手術は成績も落ち、リハビリテーションにも時間がかかると言われています。
その点も考慮したうえで、どちらの方法がいいのか医師とよく相談することが大切です。

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