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高脂血症(脂質異常症)とは、どんな病気?

公開日: : 最終更新日:2015/02/17 肥満やメタボ ,

高脂血症(脂質異常症)とは
高脂血症(脂質異常症)とは、血液中に溶けている脂質の値が必要量よりも異常に多い状態をいいます。
動脈硬化の重要な危険因子のひとつと考えられています。

動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞のように、後遺症を残し、死にもつながるような病気を引き起こします。
近年、日本人の食習慣の欧米化や運動不足などにより、高脂血症と診断される人が増加しており、問題となっています。
高脂血症(脂質異常症)は、血中脂質が異常に増加してもほとんどの場合において自覚症状がないのが特徴です。
血中脂質にはコレステロール、リン脂質、中性脂肪、遊離脂肪酸などがあり、特にコレステロール、中性脂肪が合併症を起こす危険因子としてみなされます。

高脂血症(脂質異常症)の原因について

高脂血症は、世の中がどんどんと便利になっていくのに比例して摂取したカロリーを消費する機会、つまり、からだを動かす機会も、減ってきています。

また食事の内容もより欧米化していく中で、食べ過ぎによるコレステロール分の摂取過剰、中性脂肪の場合は全体的な食べ過ぎ、アルコールの飲み過ぎ(中性脂肪)、運動不足に遺伝的素因が関与して発症します。

また糖尿病では中性脂肪の産生が増加し、喫煙者ではHDLコレステロール(善玉コレステロール)が低下します。

高脂血症の発症は、生活習慣に由来します。

つまり高脂血症を発症したと言うことは現在の生活習慣に問題があるという事ですので、見直しが必要です。

高脂血症(脂質異常症)の判定基準について

高脂血症の判断基準について

日本動脈硬化学会のガイドラインでは、・空腹時の血清総コレステロール220 mg/dl以上、・中性脂肪 (トリグリセリド) 150 mg/dl以上を高脂血症と診断します。

・HDLコレステロール40mg/dl以下を低HDLコレステロール血症と診断します。

検診などでは、血清総コレステロール値、中性脂肪(トリグリセリド)、HDLコレステロール値を用います。

また、HDLコレステロールは善玉コレステロールともいわれますが、40mg/dl未満を低HDLコレステロール血症といい、動脈硬化の危険因子とされています。

また、善玉に対して悪玉といわれるLDLコレステロールがあり、次のような計算式:LDLコレステロール=総コレステロール-HDLコレステロール-(中性脂肪)÷5で求められ、140mg/dl以上の場合を高LDLコレステロール血症といいます。

高脂血症の治療目標は、人によって変わります。

治療に関しては強力な治療薬が開発され治療は容易になりましたが、今でも食事療法、運動療法、喫煙その他のライフスタイル改善が重要です。

コレステロールとの関係について

コレステロールは、からだの中で、細胞膜やホルモンの原料として使われる脂肪分です。

血液中のコレステロールの量が多くなり過ぎている状態が「高コレステロール血症」です。

高コレステロール(特にLDLコレステロール)血症が長期間つづくと、動脈壁にコレステロールが沈着し、動脈硬化を起こしやすいことが明らかになっています。

医学的には「LDL-コレステロール」のほうを悪玉、を「HDL-コレステロール」のほうを善玉と言います。

LDLの量が多いと、血管の壁にコレステロールが入り込んで、動脈硬化を起こします。

ですから“悪玉”と呼ばれるのです。

反対に、HDLが多いと、血管壁に入り込むコレステロールは少なくなり、動脈硬化が進行しにくくなります。

ですから“善玉”と呼ばれるのです。

 なお、近年“悪玉”のLDLの中でも“超悪玉”と呼ばれる小LDLが注目されています。

 これは、サイズが非常に小さいLDLのことです。

サイズが小さいだけに、血管の壁に容易に入り込みますし、さらに、酸化変性を受けやすいことや、脂肪分の処理場である肝臓に取り込まれにくいことが関係して、動脈硬化促進作用が大変強いことがわかっています。

中性脂肪(トリグリセリド)との関係について

食事をとると、腸で栄養が吸収され、その栄養素の中の炭水化物(糖分)と脂質(脂肪)から中性脂肪が出来上がり、血液の流れに乗って全身に運ばれ、エネルギー源として利用されます。

そして、エネルギーとして使われずに残った中性脂肪は、肝臓や全身の脂肪細胞の中に蓄えられます。

血液中の中性脂肪が多くなり過ぎている状態は、「高中性脂肪血症」といい、これもまた「高脂血症」という病気の一つのタイプです。

中性脂肪のが作用する特徴は、

・中性脂肪の量とHDL(善玉コレステロール)の量と逆相関の関係にあるつまり、中性脂肪値が高いとHDLが低くなります。

・中性脂肪値が高いと小LDLが高くなります。

・血液を固まりやすくし血栓を作ります。

こうしたことから、高中性脂肪血症は、最近話題となっているメタボリック症候群の診断基準の1つとなっており、このような人は危険因子をいくつも持っていることが多く、動脈硬化が起きやすいことが知られています。

高脂血症(脂質異常症)の合併症について

高脂血症でもっとも問題となる合併症は、動脈硬化症です。動脈硬化が進行すると様々な疾患を引き起こします。

高脂血症と脳血管障害

・ 脳内出血 ・・・・・・

主なものとして意識障害、片麻痺、知覚障害、言語障害などの神経症状がみられます。

・ 高血圧性脳症 ・・・・・・

頭痛、嘔気、嘔吐、痙攣発作、錯乱状態などの意識障害を起こします。これらの症状は血圧を下降させることにより速やかに改善されます。

・ 脳梗塞 ・・・・・・

主なものとして意識障害、片麻痺、知覚障害、言語障害などの神経症状がみられます。脳の血管が詰まって血液の流れが悪くなる状態で、

・ 一過性脳虚血発作 ・・・・・・

脳血栓の前触れと考えられる時もあり一過性(一時的)に脳血管が詰まった状態となることを指します。

高脂血症と心疾患

・ 左室肥大 ・・・・・・

高血圧によって左室肥大がおこってきます。高血圧などのために心臓が大きくなるのは良くないことです。

・ うっ血性心不全 ・・・・・・

左室肥大が進行するとうっ血性心不全へと進行します。心臓のポンプ作用が充分働けなくなった状態で肺に水が貯まり、呼吸も苦しくなってしまいます。

・ 狭心症 ・・・・・・

胸内苦悶感であります。

・ 心筋梗塞 ・・・・・・

血管が完全に閉塞されて血液が流れなくなると心筋梗塞と呼ばれます。症状は主として胸痛、胸内苦悶感であります。

高血圧と腎疾患

・ 腎硬化症 ・・・・・・

腎臓への血液不足し腎臓の機能が低下する為。症状は、夜間頻尿と軽度の蛋白尿です。

高脂血症と大血管病変

・ 解離性動脈瘤 ・・・・・・

石原裕次郎が手術を受けたことで知られる病気です。動脈が裂ける恐ろしい病気です。

・ 大動脈瘤 ・・・・・・

動脈硬化が進行し大動脈の至る箇所に起こる。破裂し大出血をおこす可能性があります。

高脂血症と眼底病変

・ 網膜静脈血栓症 ・・・・・・

視力障害があらわれます。

・ うっ血乳頭 ・・・・・・

脳圧亢進によって眼底の視神経乳頭と呼ばれるところが発赤、浮腫、突出、静脈怒張、出血や白斑を呈する状態をいいます。放置していると視神経の萎縮をおこしてしまいます。

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