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肥満についての考察

公開日: : 最終更新日:2015/02/17 肥満やメタボ

肥満についての考察
食生活の変化やストレスの増加に伴い、日本人における肥満の割合が増加傾向にあります。
最近では児童の肥満も問題視されています。
過度な肥満を改善しないまま放置すると、内臓への負担も大きくなり、血行不良や代謝の低下などの症状が出始め、高血圧や心不全の可能性が高まるなどさまざまな弊害が生じます。
こちらでは、肥満に関する知識はもちろん、体内での脂肪の種類や脂肪過多が引き起こす症状、更には、肥満改善の為の方法に至るまでご紹介していきます。

肥満とは

肥満とは文字通り肥え太っていることです。

見た目はもちろんのこと、個人個人の感じ方で大きく差があります。

医学的には肥満が様々の症状を引き起こすことが解っていますから、一定の基準(BMI=体格指数/肥満指数)を設けて、個人差に関係なく健康管理の一環として減量指導やさまざま対症療法を実施しています。

国や地域によってBMIの数字は違いがあります。

日本ではWHOの基準をもとに厚生省が日本人の体格に適合させて判定基準を設定しました。

WHOの基準よりやや厳しく、アメリカなどで前肥満(over weight)とされる段階も肥満1度として、肥満4度まで規定しています。

肥満4度あるいはそれ以上になると「肥満症」と呼ばれ、それはすでに病気とされています。

昔は、ぽっちゃりとかふっくらとか言われほほえましく思われていた愛すべき体形も肥満1度とか2度とか規定されます。

しかし、肥満は心臓病、糖尿病などの慢性病やがん疾病のリスクを大幅に増加させて、寿命の喪失にさえ大きくかかわります。

肥満の解消は人間が人間らしく楽しく、長生きできるキーワードとなって世界中に広がっています。

肥満は一ことで言えば余分な脂肪を体内に貯め込むということです。

中でも、内臓にたまる内臓脂肪が諸悪の根源です。

内臓脂肪は内臓の機能を低下させるだけでなく、アディポサイトカインと呼ばれる分泌物のなかには、高血圧症、糖尿病、動脈硬化を発症させやすくなる物質が多く含まれています。

肥満になる要因は過度な食事や環境、生活習慣あるいは遺伝などが考えられます。

肥満のタイプについて

肥満は「余分な脂肪が体内に蓄積された状態」です。

何が原因でその状態になったかを分類すれば、どう対処するか方法が見つけやすくなります。

肥満は、体型や原因にによって数種類に分類されます。

まずはリンゴ型(上半身肥満)です。

中年太りと言われ、男性に多くみられる、いわゆるビール腹です。

腹部にでっぷりと脂肪がつきます。

このリンゴ型のほうが、内臓脂肪がつきやすいといわれていて、高血圧症、脳梗塞糖尿病などの生活習慣病を引き起こすリスクが高くなります。

メタボリックシンドロームは内臓脂肪が複合的に生活習慣病を引き起こす状況です。

糖尿病発症のリスクは通常の7~9倍、心筋梗塞や脳卒中を引き起こすリスクは3倍になるとの報告があります。

次が洋梨形(皮下脂肪型)と呼ばれる体型で、主に腕、脚、尻に皮下脂肪がつきます。

女性に多くみられ、日本人女性の典型ともいわれます。

ぶよぶよ弾力がなくたるみが見られますが、しかし、ある程度の脂肪は女性には避けられません。

原因での分類は、大まかに2種類が挙げられます。

まずは、単純性肥満といわれる要するに食べ過ぎによる肥満です。

習慣的に摂取するエネルギーが消費するエネルギーを超えるために、余分なエネルギーが脂肪となって体内に蓄積された肥満ですね。

特に、病気や機能不全などが原因ではなく、食生活の乱れが原因となっている肥満です。

耳の痛い話ですが、肥満のほとんどがこのタイプといわれています。

次が症候性肥満と呼ばれるもので、食べ過ぎなどの食習慣が原因ではなく、病気や身体機能の異常による肥満です。

例えば、ホルモンの分泌異常や脳の疾患が原因の異常摂取等、様々な現任が考えられ、専門医の診断が必要となります。

肥満の原因

生活習慣

現代社会は快適さと利便性に満ち溢れています。

それは人類が地球上に現れて以来、たゆまぬ努力で追い求めてきたものです。

この快適な現代生活にどっぷりとつかった私たちの体は、社会の利便性ほどは変化も進化もしていません。

むしろ、古代の人間に備わっていた危機管理能力、基本的な身体能力が退化しているとさえいわれています。

ビルにはエレベーター、出かけるのは車、リビングではテレビやエヤコンもリモコンさえあれば、ソファーに座っているだけで用が足せます。

つい100年ほど前の私たちは、自分の体を動かさなければ何もできませんでした。

恐らく、100年前と同じ食事はとっても、現代の生活に必要なエネルギー過剰になるでしょう。

そこで、時にはこれらの利便性を否定して、体を動かしてエネルギー消費に心がける必要があります。

しかし、ジムでトレーニングをしたり、長距離をジョギングしたとしても、減量できないという人もいます。

あまり過激な運動をすると、体がエネルギー補給を要求して、つい消費した以上にエネルギーを摂取してしまうからです。

適度な疲労感を得られ、普通の生活の中で効果的に運動するには、歩く機会を増やすことが一番です。

減量が目的であれば、最低でも一日3キロ、できれば散歩も含めて一日5キロ程度は歩くことをお勧めします。

ちょっと軽く汗をかく程度の早足で歩けば、全身運動になります。

これに慣れてきますと、たまに遠出してハイキングや軽い山登りをしてみたくなります。

昨年の富士山登頂の最高齢者は96歳でした。

普段は畑仕事をしてるそうですが、知らず知らずに体を動かし歩いているそうです。

食事

肥満の原因は複雑で一つではありませんが、ほとんどの肥満の最初の原因は食習慣にあることが多いのです。

食事は楽しい毎日のイベントで大切にしたいのものです。

しかし、忘れがちなことですが、食事の重要な目的は私たちが生きていく上で必要なエネルギーやミネラルやビタミンを補給することです。

幅広く多様な食材を摂取することも大切なことです。

特に減量中は、高脂肪な食事やスナック(ジャンクフード)は、極力避けるか食べたとしても少量にしてください。

過剰に摂取すると、消化の悪い悪性の脂肪が増え、肥満の原因なってしまうことを忘れてはなりません。

自分が食べる食事のカロリーや脂質の量を絶えず気にとめることが大切です。

最近では、食品のパッケージやレストランのメニューにカロリーが表示されることが多くなりました。

せっかくあなたのより良い食生活にと、提示してくれているのですから、食習慣として身につけるといいでしょう。

不規則な生活も改善するようにしましょう。

人間の消化器官は毎日実に過酷な働きを強いられています。

規則正しく食べることで、胃などの消化器官が適度に休み、リズムよく働いてくれます。

不要なものは排出し、必要な機能が発揮されることで、新陳代謝が良くなります。

アルコール類は血行を良くしたり、代謝を促進する効果がありますが、非常にカロリーが高いので注意しましょう。

また、アルコールを長時間続けて摂取することは避けてください。

昔から肥満のお腹をビール腹と揶揄しますが、あながち間違ってはいません。

個人差はありますが、加齢とともにアルコールの高カロリーを代謝する機能が衰えます。

いくら食べても全て消化して、余分なものは排泄してしまう人もいれば、わずかに食べ過ぎただけでも脂肪として蓄えてしまう人もいます。

これはご両親からの遺伝的要素が多く影響しているといわれていますが、しょうがないやと諦めず、ご自分の必要量を知っておくことも大切です。

体脂肪率について

脂肪とは人間の体の構造を構成する基本的な成分です。

全体重に対してどのくらいの割合を脂肪が占めているのかが体脂肪率です。

体脂肪は必須脂肪と蓄積脂肪の二つに分類されます。

その名の通り、必須脂肪は人体の正常で健康な活動に必要なものです。

私たちが、何もしない時でも、心臓や肺、消化器官などは働き続けています。

それらを動かしているの筋肉です。

立っているだけでも筋肉は複雑にバランスをとって働いてます。

筋肉は脂肪酸を燃料として使用しますので、脂肪は一日中分解されとろとろと燃え続けいるのです。

ところが、この燃焼を上回る脂肪が摂取されると蓄積脂肪として貯蔵されます。

必須脂肪の必要量は男性で体重の約3%、女性は、女性特有の機能や働きの為に男性よりも多めで、体重の約12%といわれています。

ほかにも、皮下や体内の特定の場所に格納される蓄積脂肪にも役目があります。

体の奥深くで内臓を損傷から守ります。これは女性も男性も同量です。

食後に大量の脂肪が入ってきても、体脂肪という巨大なエネルギータンクとなって貯蔵され、エネルギータンクを持たない他の臓器に供給します。

脂肪1㎏は7200Kclを貯蔵、供給することができるとされています。

一日の平均消費量を1800kclとすれば4日分です。

10kgの体脂肪があれば40日分が貯蔵されていることになりますね。

余ほど頑張って消費しないと、体脂肪は増え続け、肥満となってしまいます。

体脂肪が増え続けるような食生活は改めなければいけません。

最近では、体脂肪率が測定出来る家庭用の体重計も販売されていますので、体重を測定するのと同様に、体脂肪率も把握しておいたほうがいいですね。

隠れ肥満について

隠れ肥満は外見からは見分けがつきません。

一見して太っているとか痩せているとかの基準ではなく、その人が体内に持つ体脂肪がどこについているかで決まります。

分かりやすい例としては体重180キロ体脂肪39キロの相撲取りですね。

外見は間違いなく太っているように見えますが、いたって健康で内臓も丈夫です。

体脂肪はほとんどが皮下脂肪でについており筋肉のしっかりしているのでメタボとは言われません。

体重に関係なく、体脂肪が臓器の周りに多いと内臓脂肪型肥満、つまり隠れ肥満と判断されます。

一番分かりやすい測定方法は、胴周り、ウエストの測定です。

一般的に男性は85cm以上、女性は90cm以上だと内臓型肥満と判断されます。

体重は変わらないのに、ズボンやスカートのうえすとがききつくなったりしたときは、隠れ肥満、内臓型肥満と疑ったほうがいいでしょう。

隠れ肥満を気がつかずに放置しておくと生活習慣病を引き起こす原因となってしまいます。

糖尿病、高血圧とその合併症などの重大な結果を招く場合もありますので注意しましょう。

体調の変化を感じたら、放置せずに医療関係に相談をして健康的な食生活に改善することが大切です。

また、過度なストレス状態が続くと、副腎ホルモンが脳下垂体から分泌され、内臓脂肪を増やす働きをすることもあります。

ストレスは目に見えないものですが、解消されないまま放置すると代謝機能の衰えの原因となります。

時にはリラックスして、体と心のメンテナンスをしてあげることも重要なことなのです。

BMI値と標準体重について

BMIとは、Body Mass Indexの略で、肥満指数あるいは体格指数といわれる指数です。

統計学的にあなたの体脂肪を推定する方法の一つです。

あなたの体重が正常なのか、標準以下かあるいはオーバーなのか、どのレンジにいるかを概略知ることができます。

18歳以上の年齢、性別、で分けられた統計学上の数字で、一応の目安とはなりますが、精密なものではありません。

ボディービルダー、高度なパフォーマンスのアスリートや妊婦は例外扱いです。

高齢者や運動障害のある人たちはごく少量の体脂肪需要ですから標準から除外されます。

あくまでもBMI値は一つの指針ですから、肥満の目安として利用する際には、より精度を上げる為にウエスト周りを計測されることもお勧めします。

BMIの計算方法はシンプルなもので、自分でも割り出すことが出来ます。

自分の体重(Kg)を身長(mの二乗で割った値が、あなたのBMI値です。

例えば、体重55kgで身長1.6m(160cm)の場合: 55÷2.56(1.6×1.6)=21.48となり、これを以下の日本肥満学会の判定基準と照らし合わせます。

実際に計算してみると、BMI値での標準体重は見た目では小太り位の体重になりますね。

悩みどころではありますが、医学的にいうとBMI値が22位が最も病気になりにくい健康的な状態なのだそうです。

この数値であなたの肥満度のめどはつきますが、怖い内臓脂肪がどうなってるかは知るために、ウエスト周りを測定しておいてください。

お臍の位置で男性85cm以上、女性90cm以上であれば メタボとして判定されます。

2つとも簡単で毎日でも測定可能ですので、定期的に測定して自分の体の変化を把握するようにしましょう。

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