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ふけ症(頭部粃糠疹)の原因・症状・治療・予防

公開日: : 最終更新日:2017/05/09 皮膚

ふけ症(頭部粃糠疹)とは(概要)

一般的に「ふけ症(ふけしょう)」と呼ばれている頭のトラブルは、正式名称では「頭部粃糠疹(とうぶひこうしん)」といいます。

粃糠というのは米ぬかのことを指しており、頭部に米ぬかに似た物質が出てきて落ちてくる皮膚の病気が頭部粃糠疹です。

ふけというと、とくに黒い色の服を着ていると、肩に白い物質がポツポツと見えることがあります。

多くの人が経験していることではありますが、量が少ない場合にはあまり神経質になる必要はありません。
というのも、とくに健康上の問題を抱えていない人でも、生理的な現象としてふけが出ることはあるためです。
頭部粃糠疹を疑ったほうがいいのは、量が尋常ではない人です。

くしを使って髪をとかした際に、肩に大小のふけが多く落ちてきているような場合には、頭部粃糠疹を引き起こしている可能性があるといえるでしょう。

なお、一般的にふけ症と呼ばれている病気が人にうつるのではないかと心配している人が、インターネット上などでいます。
この点に関してですが、ふけ症は感染症ではないため、ほかの人にうつってしまうリスクはありません。

ふけ症(頭部粃糠疹)の原因

頭部粃糠疹はいったい、どのようなことが原因となって引き起こされてしまう病気なのでしょうか?
とくに気づくと肩にふけが積もっているという人のなかにはこの点を気にする人は少なくないでしょう。

この病気の原因に関しては、実は現状において完全に解明されているわけではありません。
○○によって引き起こされているのではないかという、いくつかの要素があるだけという状況です。

具体的になにが原因になっていると考えられているのか、次に疑問の感じるのはこの点ではないでしょうか。
まず一つあげますが、男性ホルモンが頭部粃糠疹を引き起こすことと関わりがあるという指摘があります。

一口に男性ホルモンといっても、種類が複数あるわけですが、そのなかのアンドロゲンが頭部粃糠疹と関係があるのではないかといわれています。

アンドロゲンというのは皮脂の分泌をコントロールする役目を担っている男性ホルモンであり、過度に出ることにより、頭皮の皮脂や菌の量が多くなることにつながるという見方がされているのです。

なお、絶対に皮脂の量が多いほどふけがひどくなるとは限りません。
男性ホルモンの一種であるアンドロゲンが影響しているという説のほかには、癜風菌(でんぷうきん)によって頭部粃糠疹が引き起こされているのではないかという話もあります。

癜風菌というのは皮膚の常在菌であり、かびの一種です。
毛穴のなかで毛根(もうこん)を覆っている組織のことを毛嚢(もうのう)といいますが、頭部粃糠疹の人の場合はここにせい息している微生物のなかでもとりわけ癜風菌が増殖しているため、この菌が原因となって頭部粃糠疹を招いてしまうのではないかといわれているというわけです。

ただし、これはあくまでも一つの説であり、頭部粃糠疹と癜風菌に関わりはないとする説も存在します。

なお、原因はなんであれ、頭部粃糠疹は頭部の皮膚の新陳代謝が加速し、角質がふけとしてどんどんはがれおちる現象が頭部粃糠疹で生じていることはたしかです。

ふけ症(頭部粃糠疹)の症状

頭部粃糠疹では、細かい米ぬかに似た白色や灰色のふけが、頭部の皮膚の全体的または部分的に認められます。
くしで髪をとかすなどの刺激によってあっさりとはがれおちるのが特徴です。

また、ふけが多い人は頭皮がかゆくなるというイメージがある人も少なくないでしょうが、頭部粃糠疹の場合には通常かゆみの症状は引き起こされず、かゆみが出たとしても症状は軽い場合が多いでしょう。

20歳代でピークを迎えたあとふけの量が増減して、40~50歳代になると自然に回復していく割合が高いといわれています。
なお、どの程度のふけが出ている場合には症状が軽く、またどの程度のふけが出ている場合には症状が重いのか、この点が気になるという人もいることでしょう。

この疑問に対する回答ですが、症状が軽い状態ではくしで髪をとかすなどしたときに、肩にパラパラとふけが降ってくる程度です。

これに対し、症状が重い場合ですが、枕に注目してみるとわかりやすいのですが、枕元のふけが目立つようになり、部屋全体にふけが落ちているような場合には、ひどいふけ症になっていると判断することが可能です。

多くの場合、2~3ヶ月が経過すると自然によくなりますが、人によっては重症化して炎症をともなう「脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)」や、髪が抜けて薄くなる「粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)」に移行することがあります。

ふけ症(頭部粃糠疹)の検査・診断

「なんだかふけが多くなっている気がする」という具合に、頭部粃糠疹の疑いのある症状が出た場合には、医療機関で診察を受けましょう。

ただ、病院に行きましょうといわれても、何科に相談に行けばいいのかわからず困ってしまう人もいるのではないでしょうか?頭部粃糠疹の可能性がある場合の診療科はずばり「皮膚科」です。

ふけ症は頭部の皮膚に起こる病気ですので、この診療科がある医療機関に行くのが適しているというわけです。

脂漏性皮膚炎のように、頭部粃糠疹から発展する皮膚の病気を招いてしまっているような場合も、皮膚科に行けば本当に病気が引き起こされているのかどうかがはっきりしますし、適切な治療を受けることが可能です。

次に、実際に医療機関に足を運んだ場合には、どうやって頭部粃糠疹であることを調べるのか、このようなことを疑問に感じている人もいることでしょう。

この点に関してですが、頭部粃糠疹は通常、特別な検査を行なわずとも診断を下すことが可能とされており、診察内容と症状で頭部粃糠疹を起こしているのかどうかが判断される形になります。

なお、特別な検査は行なわれないと述べましたが、別の病気を除外することを目的とした検査が医療機関では行なわれています。

白癬菌(はくせんきん)が原因となって起こる頭部白癬(とうぶはくせん)、頭髪に寄生する虫である頭虱(あたまじらみ)といったトラブルではないか見極めるために顕微鏡検査が実施されており、白癬菌や頭虱の卵があるかどうかを、抜けた髪やふけを顕微鏡で観察することによって確認します。

自分ではただふけが多いだけと決めつけてしまい、ふけ症以外の病気であることが不明なまま放置したり、誤りのある対処法をとったりしてしまうことがあります。

すでに述べたとおり顕微鏡をみないとはっきりしないこともあるため、ふけが気になる場合には医療機関へ行って原因を特定し、治療を受けることをおすすめします。

ふけ症(頭部粃糠疹)の治療・予防

頭部粃糠疹を改善することを目的に、薬局で取り扱われている製品が使用されています。
ケトコナゾール、ジンクピリチオンといった、菌に対しての効果が見込める成分が配合されている洗髪剤のほか、ヘアトニックがよく選択されています。

なお、花王によって発売されているメリットシャンプーにジンクピリチオンが配合されているという情報がありますが、平成18年(2006年)に配合成分が変わっており、いまは含まれていません。

ふけに対して効果・効能が見込める製品は商品のパッケージやインターネットの販売ページなどを見るとわかりますので、医薬品などを購入する際には必ずチェックしましょう。

また、髪を洗う頻度も頭部粃糠疹を改善するためには大切です。
1日1回のペースで毎日洗髪したり、1日おきに洗髪したりするのがよいとされています。

ふけを解消するにはもっとよく洗ったほうがよいのではないかと思う人もいるでしょうが、過度な洗髪は逆に症状をひどくすることになりかねません。

また、髪や頭皮に使用するものが合わない場合には、頭皮に異常が出ることがあります。
もしも異変を感じた場合にはすぐに使用をやめ、皮膚科を受診しましょう。

それから、いまは低刺激であることを謳っている商品が多く発売されていますが、100人いれば100人がトラブルを経験せずに使い続けられるわけではありません。
なかには製品に使用されている原材料・成分が合わず、アレルギー症状を起こしてしまう人もいるでしょう。

このようなトラブルが心配な人に限らず、髪や頭皮に対して本格的に使用をはじめる前にはパッチテストを行なうことが大切です。
少量を二の腕や太ももなど皮膚がやわらかく目立たない場所に塗り、24~48時間、洗い流さずに放置します。

赤みなどの異常が起こらなければ髪や頭皮に本格的に使いはじめて問題ありませんが、異常があった場合には同じ皮膚である頭皮にも問題が起こる可能性が高いです。

テストの段階で異常があった場合にはすぐに洗い流し、状況によっては皮膚科に行きましょう。
このほか、男性ホルモンの影響で頭部粃糠疹になるという説が存在しますが、ホルモンバランスの変化はストレスの影響で起こります。

現代社会で毎日ストレスのない生活を送ることは困難ですが、大事なのはたまったストレスを放置しないということです。
適度な運動を習慣化する、悩みを親しい人に話す、趣味・リラックスの時間を確保する、十分な時間・良質な睡眠をとるなど、自分なりのストレス解消法を日々の生活のなかに取り入れましょう。

なお、ストレスがたまると暴飲暴食で発散しようとする人がいますが、これはよくありません。
過度な飲酒は肝臓の病気やアルコール依存症、睡眠障害などの原因となりますし、過度な食事は肥満の原因となり、肥満によって生活習慣病のリスクが上昇するといった具合に、別のトラブルを起こすことにもつながってしまいます。

また、脂っこい食事はホルモンバランス変化の原因になってしまいますので、控える必要がありますし、体調不良によってホルモンバランスが乱れてしまうことにもなります。
食事内容を見直し、先述したように十分に睡眠・休息をとることによって体調不良を回避するようにしたいところです。

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